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怒髪天 申年新春TOUR 猿の楽団、何するものぞ。
1st:~ナニワ・サルバン・ショー 第1部~
2nd:~ナニワ・サルバン・ショー 第2部~
第2部をライブレポート!

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2016年のナニワ珍遊道は、1月24日にビルボードライブ大阪で行われた新春ツアー、『怒髪天 申年新春TOUR 猿の楽団、何するものぞ。~ナニワ・サルバン・ショー』のレポートからスタート! 怒髪天バンド史上初の2回まわし公演、そのうち第2部の様子をお届けします。

 

1月24日、開場18時。15時30分からの第1部を終えていただけに、会場内は既に温まっており、ほんのり残り香も感じられ…。初のビルボードライブ大阪での公演だけに雰囲気もいつもと異なり新鮮です。お酒を飲んだり、ご飯を食べたりと、開演まで思い思いの時間を過ごされていました。

そして19時、『春の海』の琴の音色に合わせてスタート、厳かに、粛々と…と思いきや、Blues Brothersの『Can't Turn You Loose』で空気がパッと変わり、最前列のお客さんとハイタッチをしながらメンバーがステージに出揃いました。「レディース&ジェントルマン、よく来た!よく来た!よく来た!」と三唱、「あけましておめでとう!」の新年のご挨拶に続けて、「40代ラストイヤー、悔いのないようにぶっ飛ばしていきます!」と友康さん。シミさんは「今年も前だけ向いて歩いていくぞ!」とどこかで聞いたようなご挨拶、坂さんは「イエーイ! 皆さんいらっしゃいませ! 素敵な夜をご一緒に、心行くまで楽しんでください!」。2016年の新春ツアーに相応しく、健康第一を祈念して1曲目、『待男』で始まりました。ミドルテンポ、今夜はダンディ的な!?と思いきや、『情熱のストレート』『酒燃料爆進曲』でいつもの怒髪天! お客さんも拳で応えます。エアで乾杯の間奏部分もグラスを持ってリアルに乾杯。いつものライブと変わらぬ熱気に早くも包まれました。

バンド史上初の1日2回公演だけに「最後までたどり着けるのか…。倒れるのは俺達か、それとも1回目も観に来てくれたお客さんか…」と増子さん。お正月休みを返上して、ライブのリハを重ねてきたメンバー、今宵はお年玉のようなライブだと、「これも愛情!」とありったけの愛をくれました。『××××・ジ・エンド』からの『俺ころし』、下から突き上げるようなシミさんのベースも心地よい、重量感あるサウンドは聴きごたえ十分。定番の『宿六小唄』では、芝居を観ているような感覚も。曲の輪郭や表情はもちろん、改めて一つ一つの音を楽しめたのも、この「ナニワサルバンショー」の醍醐味でありました。

西日本がすっぽりと寒波に覆われたこの日。大阪は雪こそ降りませんでしたが、最高気温が0度近くといつにも増して極寒、雪男・怒髪天の存在感をひしひしと、天候からも感じ取れました。

そんな中、じわりと故郷の温もりを感じさせる新曲『さらば、ふるさと』を。郷愁漂う照明も曲の世界を増幅させ、どっぷりと浸りこんでの拝聴。続けて『泪ヶ丘に立つ男』『サンセットマン』。“故郷”と一言で言っても、その風景は様々。吹く風も、温度も、そして差し込む日の光も異なり、それぞれの景色を見せてくれました。体全体で“郷愁”をかもし出す怒髪天。そこには、長いこと歩いてきた人の道がありました。そして1曲1曲に、楽曲の世界が浮かんでは消えていきます。それはまるでモザイクアートのようで、1枚1枚はお客さんそれぞれが心の中で描いた風景のよう。その1つ1つが絵となって、この日の怒髪天の音楽を完成させていたように思いました。

曲間のざわめきも、いつもより少なく聞こえ、ある種の緊張感もありました。が、それを袈裟懸けで斬りつけての『NINKYO-BEAT』。昭和の男が続けて引きずり出したのは魑魅魍魎が跋扈する『DO RORO DERODERO ON DO RORO』。琵琶の音のようなギターもおどろおどろしく、百鬼夜行絵巻を豪快に描写。そして『トーキョー・ロンリー・サムライマン』では恐ろしいほど力強く、カッコよく、これぞザ・怒髪天を観せてくれました。

「ついスイッチが入っちゃうんだよね」と増子さん。と同時に、おしゃべりスイッチもオン! 旬の芸能ニュースで沸かせました。そして「今年はすごいデスロードが待っている」と4月から始まるバンド史上最長ツアー「怒髪天TOUR 2016 ジャパニーズ中年隊 ~YOU、50プラス1本やっちゃいなよ~」について。いかに道が険しいか切々と語る増子さんに「いいんだよ、つらいって言っても」とシミさん。「ちっともつらくない!」と思わず言い返すのは男の意地か、新年早々安定の増子節が炸裂していました。

1月13日にリリースされたニューシングル『セイノワ』では、ただ一つのメッセージと、歌うことへの覚悟が見えました。一人ひとりに語りかけるように歌う増子さんも印象的。サビのアカペラから始まった『歩きつづけるかぎり』はいまや我々のアンセム。「今年も行こうやー!!」とデスロードの幕開けを告げ、場内には拳の花が咲き乱れました。そしてもう一発、さらに背中を押してくれる『雪割り桜』で大合唱。キンキンに冷え切った大阪の夜に、友康さんのメタリックなギターが輝きを放ちながら昇っていきました。

もう何も残っていないのではというほど、振り絞っていろんな思いを渡してくれた怒髪天。それでもまだまだ終わりません。坂さんのドラムがスパッと空気を変えて大宴会モードに突入! 『オトナノススメ』で場内の明かりもフルになり、全員の顔が見える状態で“バンバン”を。ステージを縦横無尽に駆け回る増子さん、友康さん、シミさん。通路まで飛び出して、場内のテンションも振り切れマックスです。そしてスタッフから時計を差し出されての『サスパズレ』。1部ではおしゃべりが過ぎて押してしまったとのことで、2部では時間厳守の目が光ります。ですが、これからが本領発揮。時間なんてお構いなし、気になる芸能ニュースから坂さんのモテ期まで、全方位からのおしゃべりで爆笑をドカンドカンと起こしながら、スタンディングになっての盛り上がり。最後は「今年もよろしくギター!」で〆、増子さん、大見得切って決めました。

アンコールでは、まず新春ツアータイトルの元ネタ、『SFドラマ 猿の軍団』のフィギュア、ペペを紹介する増子さん。『怒髪天 申年新春TOUR 猿の楽団、何するものぞ。』大阪公演もいよいよフィナーレ。全編をやり終えて「これで51本、行けそうな気がする」(増子)と、4月から始まるデスロードに希望を込めた一言を。そして「今年も俺たちと君たちの人生のテーマソングを」と『喰うために働いて 生きるために唄え!』を。「元気をもらえた!」(増子)のはお互いさま、多幸感に包まれた祝祭的な雰囲気の中、2016年の決起集会を終えたのでした。

スタンディングオベーションを受けながら、「このシャツ、何回も洗って君たちの前に立つから」(増子)。いつもの大事な約束を交わして、バンド史上初のビルボード大阪、1日2回公演を終えました。

 

 

取材・文/岩本和子 撮影/渡邉一生(SLOT PHOTOGRAPHIC)


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Profile

怒髪天

どはつてん
’84年に札幌で結成。増子直純(vo/通称兄ィ)を中心に上原子友康(g/通称 王子)、清水泰次(b/通称シミさん)、坂詰克彦(ds/通称坂さん)の4人組で活動中。オトコくさくも人情味溢れる圧巻のライブアクトで魅せるロックバンド。

オフィシャルサイト http://dohatsuten.jp/

Release

ALUBM
『五十乃花』(ゴンジュノハナ)
2016年3月16日(水)発売

3,000円+税 TECI-1493
※初回生産分のみ、メンバー直筆タイトル入り!

01. 天誅コア
02. 無敗伝説
03. セイノワ
04. 可燃モノ
05. 69893
06. 鰯ヘッドBOP
07. ソーシャル・スペクター・ブルーズ
08. 焼け木杭に火をつけろ!
09. せかいをてきに…
10. 歌劇派人生

 

SINGLE
『セイノワ』
discography/TECI-390.html
発売中

2,000円+税 TECI-389+DVD(初回限定盤)
1,000円+税 TECI-390(通常盤)
※初回限定盤は閉館直前の渋谷公会堂で行われた『怒髪天TOUR2015 オヤジだョ!全員酒豪 ~(最終回)さよなら、渋公。キャプテンエレキとアコースティック船長~』のライブ&1日ドキュメント映像を収録

01.セイノワ
02.さらば、ふるさと

 

Live

『怒髪天TOUR 2016 ジャパニーズ中年隊~YOU、50プラス1本やっちゃいなよ~』

▼4月7日(木) 19:00
BESSIE HALL
▼4月9日(土) 18:00
留萌NEWPORT
▼4月10日(日) 18:00
小樽 GOLDSTONE
▼4月12日(火) 19:00
Quarter
▼4月13日(水) 19:00
久慈UNITY
▼4月15日(金) 19:00
KLUB COUNTER ACTION MIYAKO
▼4月16日(土) 17:00
BLUE RESISTANCE
▼4月18日(月) 19:00
LIVEHOUSE FREAKS
▼4月23日(土) 17:30
粟津演舞場
▼4月24日(日) 16:00
粟津演舞場
▼4月27日(水) 19:15
F.A.D YOKOHAMA
▼5月1日(日) 17:30
GOLDEN PIGS RED STAGE
▼5月3日(火・祝) 17:30
上越EARTH
▼5月5日(木・祝) 17:00
Club SWINDLE
▼5月7日(土) 17:30
松本ALECX
▼5月12日(木) 19:15
神戸 太陽と虎
▼5月14日(土) 18:00
熊本B.9 V1
▼5月15日(日) 18:00
鹿児島SRホール
▼5月17日(火) 19:00
宮崎SR BOX
▼5月19日(木) 19:00
DRUM Be-0
▼5月21日(土) 18:30
松山サロンキティ
▼5月22日(日) 17:30
YEBISU YA PRO
▼5月26日(木) 19:15
yanagase ants
▼5月28日(土) 17:30
富山MAIRO
▼5月29日(日) 17:30
福井CHOP
▼5月31日(火) 19:15
U★STONE
▼6月2日(木) 19:15
HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
▼6月4日(土) 18:00
高崎 club FLEEZ
▼6月5日(日) 18:00
甲府CONVICTION
▼6月8日(水) 19:00
club SONIC iwaki
▼6月9日(木) 19:00
福島OUT LINE
▼6月11日(土) 17:00
CLUB ♯9
▼6月12日(日) 17:00
仙台Rensa
▼6月14日(火) 19:15
水戸ライトハウス
▼6月16日(木) 19:15
静岡UMBER
▼6月18日(土) 18:30
高知X-pt.
▼6月19日(日) 17:00
DIME
▼6月21日(火) 19:15
和歌山 GATE
▼6月23日(木) 19:15
NEVERLAND
▼6月25日(土) 18:00
広島クラブクアトロ
▼6月26日(日) 18:00
DRUM LOGOS
▼6月28日(火) 19:15
CLUB CHAOS
▼7月2日(土) 18:00
ダイアモンドホール
▼7月3日(日) 17:00
BIGCAT
▼7月10日(日) 15:00
サッポロファクトリーホール
▼7月16日(土) 18:00
Zepp DiverCity(TOKYO)
▼7月24日(日) 18:30
ROAD HOUSE ASIVI
▼7月26日(火) 19:30
ズビズバー
▼7月28日(木) 19:30
島野菜カフェリハロウビーチ
▼7月30日(土) 18:00
桜坂セントラル
▼7月31日(日) 18:00
ミュージックタウン音市場

チケット情報はこちら

 

『怒髪天 presents“響都ノ宴”』
12月18日(日)10:00~一般発売

Pコード:286-827
〈ゆく磔くる磔〉
▼12月31日(土) 16:00
磔磔
オールスタンディング-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。2017年1月1日公演は、参加者全員にお雑煮が振る舞われます。
※販売期間中は1人1公演2枚まで。
[問]夢番地
[TEL]06-6341-3525

〈ど初笑い!一年の計は磔磔にあり。〉
▼2017年1月1日(日・祝) 14:00
磔磔
全自由-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。2017年1月1日公演は、参加者全員にお雑煮が振る舞われます。
※販売期間中は1人1公演2枚まで。
[問]夢番地
[TEL]06-6341-3525

Event

SA
▼3月17日(木) 18:30
磔磔
オールスタンディング-3780円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]怒髪天
※小学生以上は有料。未就学児童は保護者1名につき1名まで無料。
[問]夢番地
[TEL]06-6341-3525

「HAPPY JACK 2016」
発売中
Pコード:279-882
▼3月19日(土) 14:00
熊本B.9 V1/熊本B.9 V2/熊本B.9 V3/Django/ぺいあのPLUS’
1DAY TICKET-5000円(ドリンク代別。)
2DAYS TICKET-9000円(ドリンク代別。)
[出演]公式サイトをご確認ください
[問]HAPPY JACK事務局(KKTくまもと県民テレビ事業部内)
[TEL]096-363-6175

『音流大演会2016』
発売中
Pコード:286-908
▼3月21日(月・休) 14:00
LIQUIDROOM
スタンディング-4300円(ドリンク代別途必要)
[出演]怒髪天/Czecho No Republic/the pillows/sumika/never young beach/角舘健悟/他
[問]テレビ東京ミュージック
[TEL]03-3432-1260

『FM COCOLO Presents ROOTS66 -Naughty 50-』
発売中
Pコード:286-153
▼4月3日(日) 17:00
大阪城ホール
全席指定-8800円(公式パンフレット付)
[出演]友森昭一/宮田和弥/大槻ケンヂ/福島忍/中川敬/増子直純/田島貴男/田中邦和/塩谷哲/斉藤和義/渡辺美里/スガ シカオ/ABEDON/阿部耕作/伊藤ふみお/沖祐市/吉井和哉/たちばな哲也/八熊慎一/奥野真哉/田中和/木暮晋也/谷中敦/トータス松本
[ゲスト]エレファントカシマシ/tatsu
※未就学児童は入場不可。
[問]キョードーインフォメーション
[TEL]0570-200-888

『ARABAKI ROCK FEST.16』
3月6日(日)10:00~一般発売
Pコード:781-988
▼4月29日(金・祝)・30日(土)
みちのく公園北地区 エコキャンプみちのく
2日通し券-14400円
2日通し4人券-49400円(4名同時入場)
4月29日券-8300円
4月30日券-8300円
[出演]公式サイトをご確認ください
[問]G・I・P
[TEL]022-222-9999

Book

『怒髪天が語った1082+10の真実
怒髪級!!』

1714円+税
ぴあ株式会社

怒髪天のことが何でもわかる必読書!
怒髪天に1082の質問を投げかけた怒髪天初の単行本『怒髪天が語った1082+10の真実 怒髪級!!』。バンドの歴史かこれからのこと、音楽観に人生観、はたまた個人的な趣味嗜好まで何でも聞いた1082問! 写真はオール撮り下ろし、ロードムービー風の大阪ロケからかっこよさ炸裂のスタジオ撮影、そして“オッサンのグラビア”と見どころ満載! さらには各方面で大好評、ドラムス坂詰克彦氏の常軌を逸脱した驚きエピソードを全10話収録!
『怒髪天が語った1082+10の真実 怒髪級!!』はBOOKぴあセブンネットAmazon楽天BOOKS、または、全国の書店で絶賛発売中!

 

怒髪天 増子直純
『歩きつづけるかぎり』

2571円
株式会社音楽と人

タワーレコード、HMV限定で、いずれも店頭、WEBで販売。一般書店、CD店での販売はなし。
タワーレコードHMV
お問い合わせ
株式会社音楽と人 販売係
[TEL]03-5452-4266

Link

女性自身WEB連載 増子直純の「男子たるもの」
http://blog.jisin.jp/dht/

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