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怒髪天・増子兄ィが明かすニューアルバム『プロレタリアン・ラリアット』
レコーディング秘話から社会問題まで、節操なく幅を広げて参ります!!

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Profile

怒髪天

どはつてん
’84年に札幌で結成。増子直純(vo/通称兄ィ)を中心に上原子友康(g/通称 王子)、清水泰而(b/通称シミさん)、坂詰克彦(ds/通称坂さん)の4人組で活動中。オトコくさくも人情味溢れる独特の音世界に支えられた圧巻のライブアクトで人気急上昇中のロックバンド。

オフィシャルサイト http://dohatsuten.jp/

Release

Album『プロレタリアン・ラリアット』
4月22日(水)発売
インペリアルレコード

プロレタリアン・ラリアット 白盤[初回限定盤]
白盤[初回限定盤](CD+DVD)
2600円 TECI-1250

プロレタリアン・ラリアット 青盤[通常盤]
青盤[通常盤](CD)
2100円 TECI-1251

1.GREAT NUMBER  
2.労働CALLING    
3.マン・イズ・ヘヴィ  
4.全人類肯定曲  
5.よりみち  
6.うたのうた  
7.セバ・ナ・セバーナ  

Live

関西に怒髪天、来襲しまくります!!

『KURIDAMA’09~栗秋魂~』
▼4月17日(金) 19:00 KYOTO MUSE
[共演] ニューロティカ/SCOOBIE DO
チケットの詳細はコチラ

『CAPITAL RADIO’09~DAY1~』
▼4月18日(土) 19:00 BIGCAT
[共演] the pillows/monobright
チケットの詳細はコチラ

『プロレタリアン・ラリアット tour 09』
▼5月5日(火) 18:00 STARCLUB
[共演] THE RODEO CARBURETTOR
チケットの詳細はコチラ

『SWEET LOVE SHOWER 2009 SPRING』
▼5月17日(日) 14:00 大阪城音楽堂
[共演] UNCHAIN/榎本くるみ/サカナクション/THE BACK HORN/DOPING PANDA/他
チケットの詳細はコチラ

各種先行も絶賛受付中!!
【プレリザーブ】 4月22日(水)11:00 まで
【電話受付(ぴあカード会員)】 5月16日(土)14:00~
5月19日(火)
※ぴあカード電話先着先行は1人4枚まで。

『プロレタリアン・ラリアット tour 09 <ワンマン>』
▼6月21日(日) 18:00 心斎橋クラブクアトロ
チケットの詳細はコチラ

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全国津々浦々の怒髪ファンの皆様、いかがお過ごしでしょうか。4月22日(水)にはいよいよ、ニューアルバム『プロレタリアン・ラリアット』も発売になり、夏に向かって怒髪パワー、MAJIで放出5秒前! @ぴあ関西での連載第2回目は、発売が待ち遠しい『プロレタリアン・ラリアット』について、タコヤキに乗った中年、我らが増子兄ィに聞いてきました!

 

―― 間もなく『プロレタリアン・ラリアット』が発売になりますね。今回の聴きどころはズバリ!?

「今回は『労働CALLING』と『全人類肯定曲』というシングルが2曲入ってるから、その2曲に負けない、それを越える曲を全部、入れようと。それで、“7曲は少なくねぇか? 9曲ぐらいにすっか!?”っていう話になったんだけど、並べて聴いたときに、“お腹いっぱい、ちょうどいいんじゃないの”ってなって。長けりゃいいってもんじゃないよねって。何しろ本当に内容の濃いものができてよかったなと思ってるよ」

―― なるほど! 傑作出ました!

「今、やりたいことも詰まってるし、新たなチャレンジもあるよ」

―― それは、例えばどんな部分ですか?

「先に詞から作ったのも初めてだったしね。いつもは友康が曲を作って、後からそれに詞をつけるからさ。最後に収録してる『セバ・ナ・セバーナ』とかもそうだよ。歌詞を書き直したりして」

―― あのサンバみたいな曲(※1)ですね!? 
あの曲は、増子兄ィのMC(※2)そのものですよね。

「そうだね。何年か前に『ありがとな』って歌を書いてさ。元々はライブに来てくれるお客さんに対して“今日もありがとう”って伝えた曲だったんだけど、ちょっと恥ずかしくて友達に捧げる曲にしたんだよね。そしたら友康が、“あの曲みたいな感じで、グランドフィナーレみたいにパ~~ッと笑って、さよなら!みたいなものを作ろうよ”って言って。それでできたんだよ。あとは…、坂さんだよね」


大阪は性に合うのか、取材中も終始笑顔で街を散策する増子氏

―― おっと、坂さん! このアルバムでは何を!?

「坂さんと出会って21年だけど、この21年間の間に数回しか見なかった“自発的な坂さん”がいるんだよ」

―― そ、それは幻に近いのでは!? ところで自発的な坂さんって?

「まあ、いつもならレコーディングの時なんかに自分から “こうしたい”とかそんなに言わないんだけど、この『セバ・ナ・セバーナ』に関しては、“パーカッションを叩きたい”っつって、楽器のリストとかさ、構成を考えてきて、一人で一生懸命、パカパカ叩いてやってたよ。ブースの向こうで“うーん”なんて唸ったりして(笑)」

―― おお、そんな坂さんの“頑張りズム”も聴きどころですね!?

「ほんと何年かぶりだったからね。久々に自発的に頑張ってる坂さんを見たよ(笑)」

―― それは重要です! 今更ながらなんですが、タイトル『プロレタリアン・ラリアット』の意味を教えてもらえますか?

「労働者、プロレタリアート(※3)ウェスタンラリアット(※4)ってちょっと似てるかと…(笑)。昭和的ダジャレだよ。まさに労働者からの必殺の一撃!」

―― 社会問題にもなりかねない痛恨の一撃です!

「前に『喰うために働いて 生きるために唄え!』(※5)っていう歌を作ったりもしたんだけど、生きるために歌うっていうのは、心が生きるっていうこと。働くっていうのは生活していくってことで。いわゆるワークソングもそうだね。高校生のときとかさ、働くことにすごい不安もあったけど、憧れもあったんだよ。労働者の悲哀みたいなものも渋いなって思ってて。それが今、社会全体的になくなっちゃってるからね。働くってことに、もっと誇りをもっていいと思うんだけどね」

 

今も昔も働けど…働けど…。ただし、時代は違う! その見つめた手のひらをぎゅっと握り締め、怒髪天の歌と共に天高く突き上げようではないか!! などと言うと決起集会と間違われそうですが、そんな怒髪天・真剣勝負の全国巡業(ツアー)も控えております! 諸君! 『プロレタリアン・ラリアット』を音飛びするま聴き込んで、食うために働き、生きるために歌おうではないか!!

 

本文補足

※1 あのサンバみたいな曲
作曲者・上原子王子が最初にメンバーへ持ってきた段階で、メンバー内では「サンバだ! サンバだ!」「サンバはないだろ!」と一同が“サンバ”と解釈した『セバ・ナ・セバーナ』。後日、王子に「サンバってどうなの?」と聞いた兄ィ。その言葉に王子は…。
(王子)「違うよ」
(兄ィ)「え? サンバだろ?」
(王子)「いや、サンバじゃないよ」
(兄ィ)「?? いやいやサンバでしょ?」
(王子)「サンバじゃないよ、ロックだよ」
(兄ィ)「え? え?? ロックなんだ…」
弱気になったのか、王子も「サンバに聴こえちゃう?」とつぶやいていたとか。しかし、最終的に王子の手を経て出来上がったそれは、完全なる“サンバみたいな”怒髪ロックだったのだ!

※2 増子兄ィのMC
とにかく熱い。熱過ぎる。時には時事ネタを挟み込んで世を嘆き、時には会場の雰囲気に感動し涙を見せたりもし、そして毎回必ず坂さんをイジるのも忘れない、日本の音楽シーンで一番熱いMCだともいえる。何はともあれ来阪も多いわけで、未見の方はその目で直に確認してほしいところ。

※3 プロレタリアート
労働者階級のこと。いわゆるブルジョアジーとは反対の言葉。

※4 ウェスタンラリアット
日本で最も成功したと言われる外国人プロレスラー、スタン・ハンセンが繰り出す得意技、左腕でのラリアットのこと。この技がプロレス界に登場して以来、空前のラリアットブームが巻き起こったと言う。知らない人はお父さんに聞いてみよう、きっと実践してくれるはずです。

※5 『喰うために働いて 生きるために唄え!』
’06年発表のアルバム『トーキョー・ロンリー・サムライマン』収録の1曲。年末ジャンボの一等前後賞が毎年当たるような人や、世界をビビらすワガママ王国の王様など、いわゆる勝ち組にいるお方にはわからないであろう、小気味いいリズムと軽快なサウンドが心地よい怒髪天流人生指南。明日を生きるために是が非でも欠かせない1曲である。



 「増子直純の佇む!不定期シリーズ 第1弾!!」

連載第1号は「並ぶ」シリーズでしたが、2号では佇みます。ここは大阪・北新地。銀座に匹敵すると言っても過言ではない、西日本一の高級歓楽街に増子兄ィ、登場!
「昼間の飲み屋街っていいね。まだ眠ってる感じだよね。この街で、一晩で何億という金が飲み干されて、肝臓を経由して下水に流れていく。そう考えるとひどいよね(笑)。でも、ここでお店を出すとかタダ事じゃないでしょ! いろんなことがあるんだろうね。騙し騙されみたいなさ。すごいドラマだよね。そこに人間の生きていくたくましさみたいなものがあるよね」
それにしても時は100年に一度の大不況。酒場を行き交う人の数もめっきり減って、寂しいもんです。
「各町にいわゆる盛り場があってさ、そういうところが元気だとその町に活気があるよね。活気を取り戻すには、働いたら飲む! まさに飯を食らい、酒を浴びて、夢を語れっちゅうことだ! 時には苦い酒を飲んでもいいじゃない!」

(取材・文 岩本和子)


次回の更新は4月30日(木)を予定! ご期待下さい!
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