ホーム > 怒髪天 増子直純のナニワ珍遊道

2009年も早いものでもうすぐ終わり! そんな今年1年の感謝を込めて
増子兄ィが歩んだ珍遊道を、日本一長い天神橋筋商店街からじっくり振り返ります!

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Profile

怒髪天

どはつてん
’84年に札幌で結成。増子直純(vo/通称兄ィ)を中心に上原子友康(g/通称 王子)、清水泰而(b/通称シミさん)、坂詰克彦(ds/通称坂さん)の4人組で活動中。オトコくさくも人情味溢れる独特の音世界に支えられた圧巻のライブアクトで人気急上昇中のロックバンド。

オフィシャルサイト http://dohatsuten.jp/

Release

Single『オトナノススメ』
発売中
インペリアルレコード


初回生産限定盤<CD+DVD>
3000円
TECI-193


通常盤<CD>
1000円
TECI-194

<CD収録曲>
1.オトナノススメ
2.武蔵野流星号

赤坂BLITZのライブ映像と、今回はなんとツアー移動や楽屋裏までマル秘密着大公開!? 超濃厚なライブ映像&大爆笑必至な珍道中、全80分抱腹絶倒大満足間違いなし!
<DVD収録曲>
1.GREAT NUMBER
2.労働 CALLING
3.マン・イズ・ヘヴィ
4.うたのうた
5.サムライブルー
6.全人類肯定曲
7.NO MUSIC, NO LIFE.
8.セバ・ナ・セバーナ
9.よりみち
10.酒燃料爆進曲

 

来年1月27日(水)に、早くもニューシングル『ド真ん中節』のリリースが決定!! 続報を待たれよ!

ド真ん中節
初回生産限定盤CD+DVD 1890円/TECI-208

ド真ん中節
通常盤CDのみ 1000円/TECI-209

Live

『FM802 STILL20 ROCK FESTIVAL
「RADIO CRAZY」』
発売中
▼12月29日(火)・30日(水) 12:00
インテックス大阪
1日券7800円(オールスタンディング/Pコード338-405)
2日券14500円(オールスタンディング/Pコード:782-432)
FM802リスナーセンター■06(6354)8020
RADIO CRAZY公演事務局■06(7732)8787
1日券の詳細はコチラ
2日券の詳細はコチラ

2010年 ワンマンツアーの開催も決定!
関西は以下4公演の予定ですぞ。

▼5月9日(日) KYOTO MUSE
▼5月11日(火) 神戸STAR CLUB
▼6月4日(金) 滋賀U★STONE
▼6月5日(土) 大阪BIGCAT

Link

女性自身WEB連載 増子直純の「男子たるもの」
http://blog.jisin.jp/dht/

 

「増子直純の選ぶ!! 不定期シリーズ
第1弾!!」
今回、2009年を振り返りながら兄ィが歩いたのは日本一長い、天神橋筋商店街。その距離、なんと2.6km! なんとも昭和的なセンス漂う昔ながらのあたたかみある店舗が軒を連ねる。そんな中、兄ィもふらりと1軒の洋品店(?)へ吸い寄せられ…。
「…ん? これ友康にいいんじゃない?」と手にしたのはびっくり価格525円のシャツ。「アイツがライブとかで着てても、誰もこんな破格だとは思わないんじゃない!? どーしよう~お土産に買って帰ってやろうかね」とかなりこのシャツに心ひかれた様子の増子兄ィでした。

Back Number

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第41回      

さて皆さん、年内最後の『増子直純のナニワ珍遊道』をお届けに参りました。4月から始まった@ぴあ関西での連載『ナニワ珍遊道』。様々な場所へ行き、いろんなものを食べた増子兄ィですが、今回はそんな思い出と、そして怒髪天の1年を振り返っていただきました! そして、久々に秀吉様のお膝元からお送りする『ナニワ珍遊道』ですが、今回は、学問の神様で有名な大阪天満宮とその界隈である天神橋筋商店街をぶらりしました! こちらの様子は写真でお楽しみください!

 

-- 2009年は怒髪天の結成25周年でして、1月7日にシングル『労働CALLING』を発売し、1月19日には大阪・心斎橋のKING COBRAでワンマンライブもありましたね。

「1月ね、早かったよね。なんせ7日から発売したからね。現に稼動し始めたのは何日からだっけ? 7日くらいだよね? ここ何年間かずっと、超忙しいよ。休みもあんまりないね。ほとんど、月1、2回、あるかないかぐらいかな。でも、33歳まで超暇だったからね。何で!?っちゅうくらい暇だったから。やることなかったから。だからその分、一気に来た感じだよね。10年分くらいが。だから人の3倍くらい忙しい(笑)。でも、頭から『労働CALLING』を出したからすごく勢いついたよ。“今年働くぞ!”って。あと1月は9日からツアーが始まったよね」

-- 今年初めて行った土地はありましたか?

「ないよね? あ…岐阜行ったわ。5月のツアーで」

-- そうして、KING COBRAでのワンマンライブもあって。

「すごかったよね! ありがたいことに。あそこでやるのもすごいよね。ギュウギュウだったからね。あれはそっか、まだ今年なんだ。もう2年ぐらい前だと思ってた(笑)。早いよね」

-- そして2月に入り、15日には京都の春秋座でイベントに出演されて。

「『若気の至り』ね。これ、もう、はるか昔のことみたい。このときはエンケン(遠藤賢一)さん、よかったな~。うん、よかった! 学生さんが動かしてるっていう、その手作りっぽい感じもよかったし。舞台のセットもさ、ろうそくかと思ったら、京都タワーだったりね!」

-- それが終わりまして、3月はキャンペーンで大阪に来られて。『ナニワ珍遊道』の初取材もこのときでしたね。

「あ、そっか。堂島ロール、うまかったよね。あれ、ほんとうまかったよね。あれは売れるよね。あのクリームの軽さがタダゴトじゃなかったよね」


「(ムツゴロウさん風に)よーしよし! …坂さんの頭がよくなりますように」

-- 堂島ロールを求める列に並びましたよね。今もやっぱり大人気ですよ。そして4月には、『栗魂』と『CAPITAL RADIO ONE』がありまして。

「これ、おもしろかったよ。すごいいっぱい人が入ったし。イベントってやっぱなかなか難しいじゃん。組み合わせとかさ。そういう中で、すっごいおもしろった。楽しかったよ、本当」

-- ここまで振り返ると、毎月1回は関西に来られてますね。

「そうだね、結構来てるよ」

-- ライブの本数は年間でどのくらいなんですか?

「去年よりは少ないよね。異常だったよね、去年、おととしくらいは。それでも今年も大したもんだよ。で、4月22日。おれの誕生日の前日にアルバム『プロレタリアン・ラリアット 』を発売して。これ、みんながすごく喜んでくれたアルバムで。めちゃくちゃ評判よかったからうれしい!」

-- 収録曲の中にあるは『うたのうた』は、25周年ライブのときに梶芽衣子さんが歌われて。

「前にも言ったけど、『うたのうた』って女性のボーカル、例えば由紀さおりさんとか、落ち着いた女性のボーカルで歌ってもらったものを聴いてみたいって思ってたの。俺が歌うっていう設定じゃなく作った歌だから、誰が歌っても聴けるような歌にしたいって思ってたから、それを梶さんが歌ってくれるっていうね。夢が叶ったよね。梶さん本人から『うたのうた』を歌いたいって言ってくれて」

-- 気持ちとぴったり合ったんですね。

「うん。すごくうれしかった。いい曲だって褒めてくれたから。まさか、だってね、“あの梶芽衣子”がだよ! 俺らにしたらさ、あり得ないでしょ! いくらかかるの?って」

-- 25周年のイベントの出演料は、1万円とラー油という…

「あとバッチで。そんなもんじゃごまかしきかないでしょ(笑)。でも、『プロレタリアン・ラリアット 』を出してさ、ライブでやる曲が最新アルバムからが多くなってるっていうのはいいことだよね。そういうの大事だと思うよ。今の歌を聴いてほしいというかさ。もちろん古くからのテッパンがありつつも。で、この中からやがて新たなテッパンが出てくるわけだから」

-- 秘伝のソースをどんどん足していく感じですね。新しいのを足していって、古いのが熟成されて。

「そう、そうなると思うんだよね」

-- 新しい曲もこれから10年、15年たったらまた違うでしょうし。おもしろいですよね。

「またね、そこから、それで曲が育っていくからね」

-- 次に、5月は神戸STARCLUBでライブをやって…。

「あ、これ、いつだっけ? 箱寿司食ったの! この箱寿司、超うまかった! あれはやばい、ホントうまいよ!」

-- たこ焼き、ラーメンとあった“食う”シリーズの中でもジャンクなものではないですからね(笑)。


「これはもう、坂さんに言ってあげたいね。坂さん、連れてきたらよかったよ」

「いやいや、あれマジでうまかったよ! たこ焼き、ラーメンは自分で食ってるからね。へへ(笑)、あとホライね。みんな“ホライ”って言うようになったからね(笑)。お客さんまでも。ホライじゃねえよ(笑)。“551”じゃなくて、ホライだから。坂さんも何年食ってて言ってんだって。だって、昔っから食ってんだよ、551。名前、あやふやなまま覚えてて。あの紙袋も自分でよく開けてたのに。物しか見えてないんだよね。これ食べた後だっけ? メンバーみんなでしゃべったの」

-- そうです、そうです。

「あれ、おもしろかったよね! すげーおもしろかった」

-- 4人の関係性というか、役割が見えておもしろかったですね。

「で、5月に大阪城野外音楽堂。寒かったね~。インフルエンザ、大流行のときだよね! マスクしてステージに出てったんだよね。あの時、大阪で流行のピークだったんだよね。俺たちはそれをすり抜けて…」

-- 同じく5月のトークイベントでも、お客さんみんなマスクして、手を消毒して。

「こっちはしゃべんなきゃいけないから、マスクも何もできなかったけどね(笑)」

-- で、このトークイベントの後に法善寺横町と『金龍』に行きまして。

「そうだそうだ。金龍のよさは全国に伝えてるからね。1回、行ってみろと。何がすごいかって言ったら、あの畳だよね。あり得ない、ホント(笑)。あれ、逆に座りづらいじゃない(笑)。横座りして食うしかないじゃない。靴を脱いで畳に上がればいいんだけど、そこまでしないじゃない。すごい中途半端なアイディアも魅力だよね(笑)。そして6月に心斎橋クラブクアトロね。これ、初のソールドアウトだった。あれはうれしかったな~」

-- クアトロまで来ると、記憶が鮮明になってきますよね…。

「俺は大分…ぼやけてるね!(笑)。特にアンコールの最後の『美学』をやったときの記憶がない! 暑くて頭がぶっ飛んだ! ライブ史上、初めてだったね。いつもシラフでやってるからね、早々飛ばないけど、このときのアンコールはシラフでも全然、覚えてない。ちゃんと歌えてたのかどうか、わかんなかったもん。興奮状態だったからね。大分、客席に突っ込んでったからね」

-- どのいくらいから覚えてないんですか?

「客席に突っ込んでいって…。歌を歌い始めても歌詞が合ってるのかどうなのか、わかんなかったけど、体に染み付いてるというか、勢いで歌ったよね。あんなに覚えてないこと、ないもん。大興奮状態だったね。ちゃんと歌えたかどうか、心配だったんだよ。俺、歌詞、歌えてたかなって。でも、染み込んでるもんでさ、酔っ払っても家に帰れるのと近いものがあるよね(笑)」

-- そして、夏になり、7月、8月、9月と期間が空きまして、10月頭に京都・磔磔にて『響都ノ宴』がありました。

「ここら辺はまだ覚えてるよ(笑)。これも楽しかったな~。3日間、楽しかったね、これは」

-- それぞれ、1日ごとのエピソードはありますか?

「The Birthdayは久々に対バンやったからね。付き合いは長いけど、なかなかできなかったから。タイミングが合ってよかったなと思ったよ。ま~カッコよかったね! しかも、終わってすぐにチバが言ってたんだけど、“増子さん、俺、思い出とかいろいろしゃべろうと思って、いろいろ考えてたんだけどさ、ひとつも入れなかったよ”って(笑)。逆に言わなくていい !(笑) おもしろエピソードとか要らない!!(笑)。The BirthdayはThe Birthdayらしいライブをやってくれたらそれでいいから。思い出とか話さなくていい! そういうコーナーはいらない(笑)。次の日のアコースティックのBEAT CRUSADERSもね!よかったよね!アコースティックはこれからもやっていこうと思ってるからさ。違う形でもやっていけるようになったらなと思って。で、3日目は、いや~、もう、チョ~暑かったね! タダゴトじゃなかったよね!! 信じられない暑さだったね」

-- 熱気がすごかったですよね。


「うまいこと言ったね~。いいね~! たまにはいいこと言う!」

「でも、楽しかった! 何ていうか、特別だからね。できればさ、俺の夢として、京都で3日間やって、その後の3日間くらいは京都を観光して、どこかの宿でさ“今年もよくやったな、また来年がんばろう!”みたいなさ、そういう会が開かれると一番いい! でもそれどころじゃないからね(笑)。そういう余裕はない! 京都から帰ってすぐ、何してたっけ? あ、俺、メモってたわ。……京都の次の日は関西キャンペーン。で、次の日は東京、昼からリハで、その次の日はレコーディングの後にラジオの収録と。…すごくね? 『響都ノ宴』は10月2日、3日、4日だったでしょ。だから、5日、6日、7日は京都観光。予定ではそうだったんだけどね。次の日から働いてたね! 忙しかったね!」

-- 余韻に浸る暇も…

「ないね! 次、ハイ次って行かなきゃいけないから。でもそれも幸せだよね。やることあるって。で、10月29日に25周年やったでしょ。すごかったよね! ありえないメンツで。最初は、メンバーを足したり引いたりしてちょっとやってみようよっていう話があって、とりあえず粗方声を掛けてみるわってやったら、みんなOKくれちゃって。ちょっと待ってよ、オイ!ってなって(笑)。言っても最初は15曲ぐらい、アンコール含めて20曲ぐらい。半分はまあ、俺らがやって、7曲ぐらいをゲストにって話だったの。でも、7曲じゃ収まらなくなっちゃって。ちょっとまずいなぁってなって。で、マネージャーに“何曲できる!?”って相談して(笑)。15曲ぐらいはギリでできるかできないかってなって。それで組んでみたら、“アレアレアレアレ~!? 俺ら、出る幕ないよ!!”ってなったんだよね(笑)。じゃあ、ちょっともう、根本的に考え直そうかって話になって。ゲストに出てもらうということは言ってたけど、ワンマンとも言ってないし(笑)、内容も言ってなかったから、おもしろいからやっちまおうと思ってやったんだけどさ。まさか梶さんも出てくださるとは! そしてこれまたありがたいことにね、平日だからみんな、東京にいたの。土日だったらこんなに豪華なメンツは実現しなかったからね。だから、次の日はすぐ移動って人、いっぱいいたよ。タイミングもすごいバッチリだったんだよね!」

-- すごい贅沢でしたね。全部が贅沢でした。

「しかも、混成バンドがあるのがすごいよね。丸投げのバンドだけじゃなくて。あれ、もう、ムチャ振りだからね! “ハイ、お前とお前とお前が組んで、この曲やって”って話だから」

-- そのメンバーには、初対面の方もいらっしゃたんですよね。

「もちろん!(笑) 最初はスタジオで立ち会って、“ハイ、ヨロシク!! 後は若いもんで…”って。忙しいのにさ、一生懸命、みんな練習してやってくれて。ありがたいね」

-- 怒髪天の曲だけど、彼らの色も出てて、すごいおもしろかったですよね。

「すごいおもしろかったな~。あんなんできないよ!? やろうと思ったって」

-- 『ザ・ベストテン』風のセットは誰のアイディアなんですか?

「あれはみんなで考えて。で、マネージャーにミラー扉みたいなのできるかって舞台監督に聞いてもらったりして。で、後ろの簾みたいなキラキラしたのも、「すごいのありましたよ!!」って用意してくれて。あれ、本物初めて見たよ! あれ、キレイだったよね。もう、歌謡ショーだよね。リハのときに、楽屋のモニターでゲートからアーティストが出てくるのを見てたりしてたんだけど、梶さんと斉藤和義くんの時は普通の歌番組だったよ! みんなで“普通に歌番組じゃん”って言ってて(笑)。何の不自然さもなかった! おもしろかったな~。斉藤くんもよかったしね! ロマンポルシェも司会だけで呼んで(笑)。アーティストだけど、アーティスト扱いはなかったから! しかも掟ポルシェとふたり、ちゃんと呼んだから(笑)。氣志團もさ、あのタイミングで活動を再開してくれて。付き合い古いからさ、呼べてよかったよ」

-- ヤンキーで始まり、ヤンキーに終わりましたね(笑)。

「そう、日本にふたつしかないヤンキーのバンドが両方、東西から集まったから! しかもすごく仲良くなっちゃって。打ち上げでも革ジャンを交換して一緒に記念写真、撮ってたよ」

-- 怒髪天がつなぐ縁ですね。

「どこをつないでんだって話だけどね(笑)。あとほら、久々に会う人とかもいて、おもしろかったな~」

-- そして11月にはタワーレコードのNU茶屋町店でインストアイベントがありまして…。

「いや~、楽しかったね~、これも!っつって(笑)。当日は、友康もいないから、何もできない。弾き語りの“語り”だけだからね(笑)」
※取材は11/3のインストアイベントの前日でした。

-- 講談みたいですね。

「そう、そのぐらいしかできない。で、11月4日に発売でしょ! すごいのは、『オトナノススメ』をまだ1回もライブでやっていない! 結局ずーっとやらないんじゃないかっていう(笑)。そんなことはない! それはやんなきゃいけない!」


「日本一長いところでしょ。すごいよね。ど昭和な感じだよね、お店が。決して観光向けじゃないよね(笑)!」

-- 25周年のエンディングで流れたとき、すでにお客さんは大盛り上がりでしたよね。

「そう。もう当て振りでいいかなって(笑)」

-- 『武蔵野流星号』も評判いいですしね!

「これもthe pillowsの山中に頼まれてね。41のオッサンの頼みを43のオッサンが聞くという、大丈夫か、オイ!って話だよね(笑)。“ラブい曲、聴きたいんですよ~!”“じゃ、作ろうか”って、お前ら付き合ってんのか!?って感じだよね(笑)」

-- そして12月29日に『RADIO CRAZY』でまた大阪に。

「そう! 年末に来るのは初めてだからね、楽しみだね! 大阪は活気付いてんじゃないかなって。会場ってどこにあるの?」

-- 南港ですね。

「水族館(海遊館)の方?」

-- そうですね、そこからさらに海の方へ出ます。

「そうか~。何もないとこ?」

-- 野鳥園はあります。

「野鳥園は……この時期、閉まってるでしょ!」

-- いや、冬の渡り鳥が干潟に集まっているのを見れますよ!

「あんまり興味ねぇな~! 冬の渡り鳥には興味ねぇ!」 

-- まあ、年末のタイミングでしたら、鶴橋の商店街とか、そういうお正月を前にした市場を見ていただきたいですね。

「ああ、それは楽しそうだ! 鶴橋といえば、韓国料理がうまかったからね~! チヂミがタダゴトじゃなかったよ! ふわふわで、あれはうめぇ! 俺、あと、新世界に行きたいな~。朝から串カツ食って、飲みたいね~! それだけは行きたい。久々にみんなで行きたい! あのほら、年末の風景、年越しの風景とかで新世界とかもよく映るじゃない? あれもいいよね~! ああ、今ちょっと、年末のことを考えたらワクワクしてきた! 『行く年来る年』の鐘がゴーンとか。あれもいいよね~!」

-- そうして年が明けまして、26年目に突入ということで。

「来年もすごいから! 予定目白押し。マネージャーも“すぐ年末になりますよ”って言ってたから。わーーって言ってたら1年すぐ経っちゃうから。いつも、予定表見ながら“これ、すぐ8月になりますよ”とか言われて、“またまた~!”とか言ってるんだけど、“あれ?”ってなるからね。25周年のイベントだってあっという間に来たしね」

-- 『ナニワ珍遊道』も当初は、6月のクアトロワンマンをもって一旦、終了という予定だったんですが…(笑)。楽しいから続けてしまいました! それもあっという間でした。

「もっともっといろんなことやりたいよね! もっと大阪のいろんなところ巡りたいね」

-- お、タイミングいいご発言ですね。実は先ほどぶらりと歩いた天神橋筋商店街あたりに、女装できるお店があるという情報をキャッチしたんですよ。何でもするよって増子さん以前、おっしゃってましたが、さすがに女装は…(笑)。


「うまい! マジでうまい! 甘いよね!! これはうまいわ。これ、お茶うけになるわ、おかずじゃない! すごいうまい! 砂糖が入ってんのかな? 甘いよね。うまい!!」と天神橋筋商店街名物、中村屋のコロッケをご堪能。

「ま、女装のアイディアは取ってあるよ、何かのときに(笑)。」

-- え!?

「3、4年くらい前の年末に、出し物でBOOWYのコピーバンドをやったとき、ビジュアルも化粧すればどうにでもなるだろうってメイクしてもらったんだけど、ビックリしたよ! 最悪だった!(笑)。メイクしたら誰でもどうにかなるもんじゃなかった! しかも、うちのかーちゃんソックリだったんだもん! アリャリャリャリャリャリャ~!って(笑)。あれは誰もができるもんじゃない! 思い知ったわ。基本、俺はオヤジ似なんだけど、何か見たことある目元だな~って思ったら、完全にかーちゃんだったよ(笑)。笑っちゃったよ。あれもひどかったな~!」

-- じゃあ、女装の夢はしばらく…。

「そうだね、でもチャンスが来たら(笑)。」

-- ぜひ、『ナニワ珍遊道』でご開帳ということで!

「坂さんもやってみたいよね。でも、坂さん、小梅太夫みたいになるだろうね!」

-- では、2010年に向けてのメッセージをお願いします。

「来年ももちろん、まだまだ! まだピークが来てないからね。どこまで行けんのか楽しみだね。でも、一足飛びにとかさ、一気にあそこまで行きたいとか、まるでないから。ひとつずつ、おもしろいなと思うことをだーっとやっていくだけだから!」 

-- 来年もあっという間の一年になりそうですね。

「間違いないね! ほんっと、バンドで望むことは健康だけだもんな」

-- 健康で、怪我とかせずに。

「そう、それだけで何とかなるから……。だんだん家族の願いとかになってるよね、バンドじゃなくて(笑)。“家族がみんな、健康でありますように…”って(笑)。もう家長だもんね!」

-- まあ、坂さんの痛風もありましたしね。

「でも、坂さんが痛風になったおかげでバンドの調子がよくなったんじゃないかなって。怒髪天の活動の角度が急激に上がったのは何だったんだろうってなったときに、いろいろ探してみたんだけど、変わったのは坂さんが痛風になったことしかない!」

-- 坂さんは怒髪天のために体を張って…。痛みに耐え…。

「でもね、最近大盛りを食べるようになったんだよ! まあ、大盛りぐらいまでならいいんだわ。これまでは大盛りどころじゃなかったから。常識の範囲内だったらいい! 酒も飲まないし。自分が一番痛い目に遭うからね。ちょっとね、痛風の発作が出そうになると足がムズムズするんだって。それが死ぬほど痛いらしい。だからドラムが踏めない(笑)」

-- 怒髪天25年の活動のうち、坂さんの痛風って結構、大きかったんですね…。

「一番でかい(笑)! あそこまで行かなきゃ健康を意識しないというのもおかしいけどね」

-- ある意味、守護神のような感じですね。いろんな災いを一身に背負って。

「全部だよ、全部。身代わり地蔵だから。本人も、一番怪我が多いからね。でも、“死んでないから運はいい! 俺は割りと運がいいんだ”って言うんだよ。シミがすっごい貧乏、風呂なしアパートにずっと住んでたのに、「貧乏だと思ったことなんて一度もないよ」って言ったのと同じ。それがね…、すごい!」 

-- そういう方が近くにいると救われますよね。

「ふたりともどんだけ志が低いんだって! 幸せの沸点が低いからね!! すばらしいと思うよ!」

-- では、そんな感じで、来年もまたよろしくお願いします!

「ヨロシク!!!」

 

 

(取材・文 岩本和子/撮影 渡邉一生(SLOT))


 

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