ホーム > 怒髪天 増子直純のナニワ珍遊道
どはつてん
’84年に札幌で結成。増子直純(vo/通称兄ィ)を中心に上原子友康(g/通称 王子)、清水泰次(b/通称シミさん)、坂詰克彦(ds/通称坂さん)の4人組で活動中。オトコくさくも人情味溢れる独特の音世界に支えられた圧巻のライブアクトで人気急上昇中のロックバンド。
オフィシャルサイト http://dohatsuten.jp/
ベストアルバムリリース決定!
『D-N°18 LIVE MASTERPIECE』
3月23日(水)発売
2500円
インペリアルレコード
TECI-1301
<収録曲>
1.『そのともしびをてがかりに』
2.『男達のメロディー』
1000円
Northern Blossom Records
BNBR-012
『Merry X'mas Mr. Lonelyman』
3000円
インペリアルレコード
TECI-225
※完全生産限定盤。
DVD
『リズム&ダンディー
“Dメン2010 日比谷より愛をこめて”』
発売中
4800円
インペリアルレコード
TEBI-48146~7
『44 "R&E" MAGNUM tour
~なにわベイブルース~』
発売中 Pコード117-905
▼2月12日(土) 18:00
なんばHatch
1Fスタンディング3500円 2F指定席3500円
夢番地■06(6341)3525
ベストアルバム引っ提げ、
なんばHatch以降も関西に続々来襲!
『DOHATSUTEN LIVE LIFE LINE TOUR』
3月26日(土)一般発売 Pコード129-963
▼5月24日(火) 19:00
神戸 太陽と虎
▼5月26日(木) 19:00
U★STONE
▼5月27日(金) 19:00
NEVERLAND
オールスタンディング3500円
詳細はコチラ
5月15日(日)一般発売 Pコード130-086
▼7月1日(金) 19:00
BIGCAT
オールスタンディング3500円
詳細はコチラ
夢番地■06(6341)3525
2011年も明けて久しく、ご挨拶がずいぶんと遅くなりましたが、今年もどうぞ『怒髪天 増子直純のナニワ珍遊道』をよろしくお願いいたします!
さて、1月22日(土)のZEPP TOKYOから幕を開ける 『44 "R&E" MAGNUM tour』、関西は2月12日(土)なんばHatchにて「44 "R&E" MAGNUM tour ~なにわベイブルース~」が行われます! というわけで、ライブを目前に控えたこの時期! 増子兄ィに根掘り葉掘り、ライブについて聴いてみました! それでは、新春一発目のインタビューをお楽しみください!
そして本日のなんばHatch公演へのカウントダウンとして行ってきた、トップ画像の日替わり更新も本日で無事終了! これまでお付き合い下さり、ありがとうございました。なんばHatchのステージもいよいよ本日、その前にインタビューを呼んで会場へ集いましょう!
--明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
増子「今年もよろしく!」
--今回は年明けのツアーのことを語っていただこうと思いますが、その前に2010年についてお伺いしたいと思います。2010年はどんな一年でしたか?
増子「2010年。そうだね、例えるなら、枝の部分を広げるような1年だったね。夏に『真夏のキリギリス』を出して、冬に『Merry X'mas Mr. Lonelyman』を出したじゃない。音楽的なチャレンジを果敢にやってみた年だったね」
--アルバム『オトナマイト・ダンディー 』もそうですね。
増子「そう。アルバムを作ったり、シングルを出したりするときに、今まで自分たちの中であえて選ばなかったところをちょっとやってみようぜって。やらないとわかんないじゃない。とりあえず、それをちょっとやってみて、すごく勉強になったね。おもしろかったし」
--勉強っていうのはどういう部分で?
増子「『真夏のキリギリス』もそうだし、『Merry X'mas Mr. Lonelyman』もそうだけど、ポップスとか、昭和歌謡、80'S、J-POPなんかに近いものを作るときに、ああいうのってすっごい勉強しないと作れないんだよ。J-POPならJ-POPの持つルールというか、J-POPマナーみたいなものがあって、このコードが来たら次にこのコードが来るっていう、そこをきちんと踏まえて作らないと曲として成り立たないというか、面白くないんだよね。“ロックだから”って一括りで許される、それが免罪符になるようなものを作りたくなかったんで、サウンド的にね。それをきちんと作り込めたっていうのは、かなり勉強になったね」
--なるほど。では、2010年のライブはどうでしたか?
増子「まあ、ガンガンやったね!」
--そういう挑戦の曲もやりつつ…。お客さんの反応とかは?
増子「ライブはさ、言っても4人、メンバーは俺らしかいないから、ライブアレンジしてロック寄りになるから、わりとこう、すんなり入ってくる感じだと思うんだよ。だから、すごい盛り上がってくれたから良かったね。なにしろバカっぽい曲だからね。うん。曲はアレだけど、歌詞はほんとうにバカらしいものだから」
--2010年はちょっとふざけてらして、そういうふざけた部分としてはどうでしたか?
増子「まあ、冗談だからね。いわゆる楽曲的なチャレンジをするために必要だったというかさ。その、おふざけの皮をかぶって、音楽的にはチャレンジしたっていう。ふざけるんだったら本気でふざけないと面白くないから、やるところまでやったほうがいいし、なかなかこんな機会もないからさ。どこらへんまで許されるのかなって思ってたけど、やってみたら面白かったしね」
--マックス度でいうと、どのくらいですか?
増子「マックスはやっぱりDVDに入ってる80'Sの格好。妖精の格好が90ぐらいだとしたら、あれがマックスだよね。言い訳できないもんね、あれは(笑)」
--40歳を過ぎて、そういうことをしてみて、どうでしたか?
増子「まあ、面白いよね。冗談の皮をかぶった狼じゃないけど、きちんと曲を作ってるから、そこを感じさせないというか。楽しい曲を作ったときは楽しく観れるパッケージじゃないとさ。そういうものの方がいいじゃない。ずっと変わらないのも、それはそれですごいのかもしんないけど、いろんなことをやってみた方が面白いじゃない。人間の側面というかさ。俺個人だってこういう面もあるし、シリアスな面もあるから、バンドもそうであっていいと思うんだよね。人間がやってるものだから。楽しい面もあれば、ふざけてる面あり、真剣な面もあって、シリアスな面もあってっていうのでいいと思うんだよね。それでこそ立体的に浮かび上がるっていうか、そういうものだと思うから。楽しかったよ。バカバカしいじゃない、見た感じがまず。ここでシリアスなさ、ちょっとムーディーなジャケットとかにしたらどうなの!?って(笑)」
--同じアホなら踊らな損損!ってところですね。
増子「楽しいことはやっぱ、楽しいからね」
--いつかのライブでは、ふざけ納めをして、2011年は仏頂面で行くという宣言もあったりなんかしましたが、今年の方針とか挑戦とかあれば教えてください。
増子「今年はアレなんだよね、枝の部分を広げたことによって、それを支えるための幹がより太くなって、さらにバンド自体が骨太になったっていう、そこを出して行くっていうか。ただ、原点回帰でなく最新型の怒髪天の思う、熱く、男らしく、人間らしいものをやっていこうかなと」
--なるほど。そして枝を広げながらも必然と幹も太くなっていった感じですね。
増子「そうだね。もちろんね、そのためにやったことだから。いろんなことを試してみて、それによってわかったことっていっぱいあるから」
--本懐という部分で、ライブツアーのタイトルなども、それに絡んできますか?
増子「そうだね。本筋、ド本筋に行こうと思ってるから。で、全国4会場限定のシングル『そのともしびをてがかりに』が出るしね。これ、会場でしか買えないシングルで。すごくいい曲ができたんで。もうまさに、俺らしかできないような曲を作ったんだよ。代表曲を作るつもりで作ったから」
--いわゆる“怒髪天のテーマ”ですか?
増子「そうだね。本当にドカンと、すごくいいもんができたんで。それを会場限定で売るんで。そこらへんもテーマに」
--旅をしている感じですね、この1、2年は。また本流に帰っていくみたいな感じですね。
増子「そうそう。バンドはやっぱり成長していかないと意味ないから。求められるものをやるためにあるもんじゃないからさ。若い子たちでも、曲を作ったり、ライブをやっていく中でさ、“何がいいのかわかんないときが来る時があるんですよね”って言うんだよね。わかるよ、それ。作ってる中でお客さんが喜ぶものがいいものなんじゃないかっていうふうに見間違ってしまうときってあると。でも、そうじゃない。自分たちが、バンドがいいと思うものがいいと思うんだ。そこをきちんと見極めていかないと、すごい大きな間違いをするからね」
--近視眼的な考えではできないですね。
増子「きちんとビジョンを持って見てないと。多いよ、これを求められているだろうなってことに応えていくバンドは。それは自ずと自滅するよね。人のためにやってるから。基本、人のためにやってるものはさ、そんなに続かないよ。自分のためにやってるから続くんであって」
--なるほど。その会場限定シングルも気になりますね。
増子「すごくいい曲だよ!」
--怒髪天の楽曲の中で言うと、どのタイプに属しますか?
増子「テーマとしては、世界観は『武蔵野犬式』とか『TYPE-D』に近いんだけど、もっと開けてるっていうか。すごくあったかい。何しろ普通に、すごくいい歌だよ。誰が聞いてもちゃんと“いいな”と思えるような。だけど俺ららしいっていう」
--おお、これはもう、早く聴きたいですね! この『44 "R&E" MAGNUM tour』のコンセプトは大体、いつから考えてらしたんですか?
増子「半年くらい前? もっと前? 何しろふざける前からあったね。」
--ツアーというと、アルバムをリリースして巡回するというのが主流じゃないですか。その中で、会場限定のシングルリリースはありますが、年明けにツアーのみをするというのは、何かタイミング的に理由があったりするのでしょうか?
増子「年明けだから、今年もやるよみたいな。2010年も年明けに渋谷C.C.Lemonホールで『オトナだョ!全員集合“一富士 二鷹 サントリー”』をやったみたいに、年明けにガツンとやって、今年もがんばるぞ、今年もヨロシクみたいな、その年の方向性を出すっていうかね。そういう意味もあって」
--なるほど。2010年がC.C.Lemonホール、2009年は『労働 CALLING』のリリースがあって…。
増子「毎年、頭にやってることでその年の方向性を出していくと」
--そういう意味でも、新年のご挨拶を含めたライブなんですね。
増子「抱負を語るとか、指針発表じゃないけどね」
--ラインアップもそういう感じになってきますか?
増子「そうだね!」
--なるほど。そして各地それぞれにサブタイトルがついてますが。大阪は『~なにわベイブルース』となっております。
増子「その土地ならではのものをちょっと入れたいなと思ってるから、せっかくだからね。そのために去年、いろいろなことができるようにしといたからさ。幅を広くするというか、カバーもいっぱいやったりしてきたし、いろんなことをやってきたから」
--ということは…坂さんの歌謡ショーも含めですか?
増子「今年は含まない! あれはもう、全カットの方向で! やるなら俺がやる(笑)。あれはどうにもならん。面白いけど、初めて観た人にはキツイってのがあんだよね。知らないオッサンが屁をこいた状態になるからね!」
--では、各地、それぞれの色としてライブに出てきたりしますか?
増子「それぞれにちょっと変えようとは思ってるね」
--やっぱり大阪はブルースのイメージですか?
増子「そうだね。やっぱり俺たちが思う大阪のイメージだね。(憂歌団の)『大阪ビッグ・リバー・ブルース 』だね!」
--なんばHatchは関西でのライブで過去最大のキャパになりますね。そのあたりの意気込みを聞かせていただけますか。
増子「場所にあったものじゃないともったいないよね。せっかくやるんだから。そういったハコに合ったスケール感はもちろん考えようと思ってる。大きいところは大きいところじゃないとできないことがあって、狭いところは狭いところでしかできないことがあるじゃない。磔磔とかもそうだし。地の利を生かすじゃないけど、そういうことは考えてやりたいよね。曲にしてもさ。そういうセレクトになっていくと思うんだよね」
--今までにない感覚になりそうですね。
増子「大阪でのライブでは一番でかいもんな…」
--初めて行かれるお客さんもいらっしゃると思いますが、どういうふうに楽しんでもらいたいですか?
増子「一緒に時間を共有することになるわけだから、もう、ほんと楽しみにしてもらえたら。ただただ楽しみにして来てくれたらいいと思うし、特にもう、ライブなんかあんまり観に行かないよって言う人にも来てほしいな」
--ちょっと疎遠の方たちにも。
増子「“俺もう、大人だから”とか、“もうロックとか聴かないし”とか思ってる人にももちろん来てほしいし、毎日仕事で疲れている人にも来てもらいたい。(ライブ代は)1回呑みに行くくらいのお金だと思うから、そこをちょっと俺らに賭けてみないか? 絶対楽しいと思うんだよね。1回呑みに行く分よりももっと得るものがあるように頑張る。俺たちもね」
--ライブはフルコース的な感じになりますか!?
増子「何しろ最新型の怒髪天を観に来てって感じだね。喜怒哀楽はいつも全部入るから、そのバランスだよね」
--なるほど~! フェスとかで怒髪天を知られた方からするとまた違う側面になりそうですね。
増子「まあ、もともとある部分だから、それをさらに強く押し出すことになるから。よりいいと思うんだよね。より俺ららしいもの、俺らにしかできないことだからさ。まあ、今までやってきたこともそうだけど、それを踏まえてだからね。言葉で説明するのはちょっと難しいけどね」
--まあ…観ればわかるさってところですね。
増子「いわゆる泣きの部分が多くなるってことではない。そういう選曲になるってことだけではないよ。もっと本質的なものというか、自分たちの核に近いものを出していけるようにね。何しろ会場限定の新曲がメインになってくる。それが柱になって、そっから広げる。そういう1年になると思うんだ」
--いつもお伺いしていることなんですが、また改めて……。大阪でライブをする楽しさとか、肌で感じるものとか、そのあたりをもう1回、教えてください。
増子「札幌から東京に出てきて。上京してから大阪の方が先にお客さんがついてくれて。そういう面もあって、俺たちにとってわかってくれる人が多いというか、伝わりやすい土地柄なんだろうなと思うんだよね。人間の気質がさ、意外と関西のほうが俺らに近いのかなって気がするんだよね。そういう面もあって、常に感謝の気持ちというか、間違ってないんだって思わせてくれる土地だからさ」
--もう20年以上ですね。
増子「そうだね。20年経っても一緒だね。すごく大阪が好きだしさ。で、やっぱり、大阪の人って厳しいじゃない、すごく。その審美眼じゃないけど、よくないと来ないから。それもすごくよくわかってるから。だからこそ、ふんどしを引締めていかないといけないというかさ。毎回、より真摯に向き合っていかないといけないっていうのがあるからね」
--うまいヘタの前に、一生懸命やってるかどうか、気持ちが向けられているかどうかっていうところを観ますよね、大阪のお客さんは。
増子「ホント、そうだね。あと、やりやすいよね。憂歌団のライブとか見たりしても思ったんだけど、客席とやり取りがあったりして“ああ、大阪っておもしろいな”って思ったりしてた」
--去年の4月にあったBIG CATでのイベントも、そんな感じでしたね。
増子「冗談通じる土地だからね!」
--坂さんに対しても優しいですよね。
増子「そうだね、ちゃんとツッコんでくれるからさ、あれはうれしいよ。かなりちゃんとツッコんでくれて、ちゃんと拾ってくれるからね、坂さんをね。なかなかない。みんな大体スルーだから」
--坂さんはなかなか、素人では難しいです(笑)。まあ、そんな感じで、大阪はやりやすさと、改めて気を引締めるようなものがあるということですね。
増子「そうだね、2つあるね。その、甘えられないというかさ。やっぱりすごいシビアなジャッジをくれるところでもあるから、それはね、常に肝に銘じてる。だからより一層いいライブができると思うんだよね」
--関西圏の人間としては、そう言っていただけてうれしいです。本当に、2月12日が楽しみです!
増子「すごくシンプルなステージ。舞台装置もなくて。まあ、最新型の怒髪天を見せる、そういうライブになると思うから、楽しみにしててほしいね!」
--了解です! ありがとうございました! 今年もどうぞ、よろしくお願いします!
(取材・文 岩本和子)
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