ホーム > ガンバ大阪×ぴあ WEB連載『ガンぴあ SEASONⅣ』
阿部浩之(あべ・ひろゆき)●'89年、奈良県出身。ポジションMF/背番号25。大阪桐蔭高校、昨季、関西学生リーグでMVPに輝いた関西学院大学を経て、今季、ガンバ大阪入り。J1リーグ開幕戦となった3月10日の神戸戦で途中出場ながらプロデビューを果たし、4月14日の川崎戦ではJリーグ初ゴールとなる決勝弾を決めた。豊富な運動量、ドリブルでの仕掛け、シュート力を武器に、ルーキーイヤーながら出場機会を増やしている。本来は2列目の選手だが、FWでも起用されることもあり、今後のさらなる活躍が期待される。
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ガンバ大阪応援番組
『ガンバTV~青と黒~』
毎週月曜・深夜1:35~ MBSにて放送中
※放送時間は変更の場合あり
【ガンバ大阪 ホームゲーム】
Pコード592-080 発売中
『J1リーグ戦』
▼8月4日(土)19:00〈vs 大宮アルディージャ〉
▼8月11日(土)19:00〈vs セレッソ大阪〉
▼8月25日(土)19:00〈vs コンサドーレ札幌〉
BOX-S席-5000円 SS席-3500円
SM席(自由席)・大人-3000円
小・中学生-1500円/ほか
万博記念競技場
ガンバ大阪[TEL]06-6875-7744
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【ガンバ大阪 アウェイゲーム】
『J1リーグ戦』
▼8月18日(土)19:00 〈vs 名古屋グランパス〉
豊田スタジアム
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7月14日の横浜FM戦のあと、約2週間の中断期間に入っていたJ1リーグ戦。
その間、ガンバは『ファン感謝デー』でファンとの交流を図ったり、巻き返しに向けて様々なことに取り組んだりしてきました。7月25日に行われた『ナビスコカップ 準々決勝』では結果を出すことができませんでしたが、FWレアンドロ選手が途中出場ながら何度か魅せ場を作るなど、今後への期待を感じさせてくれました。また、28日のJ1リーグ第19節の神戸戦は1-1のドローでしたが、リーグ戦での連敗を3でストップさせています。さらに、さらに、期限付き移籍ではありますが家長選手の5シーズンぶりとなるガンバ復帰も発表されました。
セレッソ大阪との大阪ダービーに、DF闘莉王選手をFW起用する奇策を展開した名古屋グランパスらとの戦いが待つ8月。ここで結果を出して、降格圏内から脱出を図って欲しいものです。
さて、今回は『ファン感謝デー』で俳優の阿部寛さんに扮した(?)阿部選手の後編をお届けします!
※ファン感謝デーの模様はコチラ
――阿部選手がサッカーを始めたきっかけは何だったんですか?
「兄貴っす。4つ上の兄ちゃんがサッカーをやっていたんですよ。それを見て。でも、同じチームでやったことがないんですよ。意外でしょ?(笑)」
――確かに!普通、同じチームでやりそうなものですが(笑)。
「小学校の時に仲が良かった友達が違うチームやったんでそっちに行って。で、兄ちゃんとは一緒にやっていないです。当時小学6年と2年なんで、多分、一緒にも出来なかったんですよ。歳が近くなかったから」
――それなら友達と同じチームでやろうと?
「そうやし、僕の行ったチームのが強かったんで。兄ちゃんと違うチームに行って良かったです(笑)。兄ちゃんは小さいときから今もけっこう気にしてくれているんですけどね」
――ということは、けっこう兄弟仲よし?
「そうですね。でも、いま実家に帰っても兄ちゃんいないんですよ。実家には住んでいるんですけど仕事で忙しくて。ま、会ったら話しますし、こっちに居てもたまに電話かかってきますし。試合もしょっちゅう観に来てくれているので、気にはしてくれているんやなって思います」
――弟想いの兄に対して、ドライな弟だ(笑)。
「そうですね(笑)。こっちも多少気にはしているんですけどね、尊敬はしているし。よく見てくれているなぁって思っています」
――アドバイスをくれたりもする?
「はい。『こうしたらええんちゃうん?』とかいうのは、くれますね」
――良いお兄ちゃんですね~。ちなみに、サッカーを初めてずっとサッカーだけをやっていたんですか? 野球とかは?
「ないっスね。遊びではありますけど、遊びでやっていてもあまり面白くなかったので。面白いけど、なんか真剣にやるのではないんちゃうかな?って。その時はすでにサッカーが好きだったので」
――サッカーから離れたいって思ったことは?
「それがないんですよね、全然。多分、アホやから何も考えんときたんじゃないですか(笑)」
――いやいや、それはないっしょ(笑)。
「とりあえずバカなんですよ(笑)」
――(笑)。サッカーの魅力は?
「チームとしては勝つのと、個人としては点を入れるのがいっちゃん嬉しいです。あとは、今までお世話になった人がけっこう喜んでくれたり、観にきてくれたりするのが嬉しいですね」
――活躍することが恩返しになりますからね。昔からポジションは前の方でした?
「ずっと前ですね。FWも2列目もとくに違いはあんまり感じていないというか。ガンバは下で受けてくれる人がうまいから、動いたらパスが出てくるので。パスを出すより受ける側のが得意なので」
――サッカーを初めて大阪桐蔭、関学を経てガンバに来たとのことですが、ガンバを選んだのは?
「欲しいと言ってくれたクラブの中で、ガンバがいちばん合ってなかったんです(笑)。自分の特徴が出せないというか、選ぶ時点ではガンバがいちばん通用しないと思ったので。でも逆にいえば、そこでやれればガンバのサッカーが身につくというか。ほかに欲しいって言ってくれたのが、神戸とかやったんですよ。神戸のスタイルってカウンターじゃないですか。大学のスタイルもボールを支配するより、カウンターというかプレスをはめて~という形やったんで、それは行ってもすぐに出来たと思うんですよ。だから、逆に幅を広げようと思ってガンバにしました」
――自分のレベルアップのためにガンバを選んだと?
「そうですね。そうしたら違うところも見えてくるんじゃないかなって」
――ガンバの一員になって約半年ほど経ちましたが、何か見えてきました?
「いや見えてないです(笑)。でも、慣れつつあります。やっとチームとしてやることと、自分の良さも出しつつはあるかなって。ちょっとずつは出せているかなって思います」
――なるほど。それでも、ルーキーイヤーながら出場機会を増やしていっているわけで。阿部選手としてはこんなに早く出られるとは思っていました?
「いや、もうちょっと試合に出たいです(笑)。でも、ちょっとでも出してくれているからちょっとずつ経験値は上がってきているので、それはホンマ感謝していますね。やっぱり大卒なんで、全く出られなかったらちょっとキツイところもあるんで。大卒やから絶対に試合に出なアカンっていうのもあったし、年齢が年齢やし。でも、試合に出るのは難しいかなと思いながらもガンバを選んで…」
――ある意味、一か八かって感じですもんね。
「まぁ、自分次第やろう…って」
――負けん気も強い感じがしますしね。
「それがなかったらこの世界では生きていけないですからね。どこでもやっぱり負けていいって思っているやつは無理っすね」
――今季は途中出番がなくて、ちょっと凹んでいた時期もあったけど、立ち直った?
「まぁ(苦笑)。(松波監督は)そこで凹んでいるか、立て直すかを見ていたと思うんで。落ち込んでいたらもったいないじゃないですか。そう思って切り替えたのが良かったんじゃないかなって思います」
――気持ちの切り替えは得意な方?
「切り替えるっていうか、その考えしか持たないというか。どうせ落ち込んでも仕方がないし、やらないと意味がない。って捉えて、やるようにはしていました。もちろん、落ち込んでいる自分もいますけど、そう思わないように。前向きにいかないと、良い方には転ぶとは思わないので」
――確かに。落ち込んでいて状況が改善されるわけでもないですもんねぇ。
「負のオーラが出ている奴は使わないでしょ」
――(笑)。でも、本当に最初からガツガツやっていましたよね?
「第一印象が大事かなと思って、いつも以上に必死にやりました(笑)」
――臆せずにやっているのがすごいなって思っていましたもん。
「練習からやっていないと試合でも出来ないんでね。このチームは上手い人がいっぱいいるんで、練習から本気でやっとったらちょっとずつでも伸びるんじゃないかなって」
――そういう活きのいい選手が出てこないとね。
「活きがいいですか?これが普通じゃないですか?ギラギラしているやつが多くないとダメちゃうかなって思います」
――まぁ、みんなギラギラした気持ちは持っていると思うんですけど、阿部選手はとくにその気持ちを全面に押し出しているなっていうのは感じますよ。
「だって、それで評価が下がったらもったいなくないですか?だから、ガツガツいきます」
――これからも、ガツガツいってもらって(笑)。ここまでの自分の成績に関してはどう? 満足していないとは思うけど…
「ホンマ、ここからです。慣れてきたのでがんばらないと」
――そうですね! あと、阿部選手から見て、松波監督ってどういう人か教えてもらえますか?
「監督ですけど言いやすいというか、訊きたいことを素直に訊けるし、松波さんもそれにしっかり答えてくれるんで。だから、徐々に松波さんが考えている方には行けているんじゃないかなって。やっぱり変わりたてって分からないじゃないですか。そういう意味では、分かんないところは自分から訊いて、やった方がいいかなって思って。コーチでもやっていたんで、色んな話をその時からしていたので、監督という感じではないです。監督でもあるし、コーチでもあるし、何でも訊けますね。指導者として壁を作るとかはないですし」
――プロ1年目にしてシーズン途中に監督交代を味わうっていうのは、激動だったかなとも思うんだけど。
「良い経験じゃないですかね。監督が変わろうが自分次第なので。松波さんになったから試合に出られているかもしれないし、前のままの方がずっと出れていたかもしれないし。そこは分かんないですけど、監督が変わってもやることは一緒なので」
――分かりました。それでは、今後への意気込みを聞かせてください。
「やっぱり出場機会も増えてきているんで、結果を残さないとこれからも出続けられないので、まずは結果ですね。チームの勝ちを意識したプレーをしていきたいです。内容とかも大事ですけど、今まで良い内容で負けている試合が多いので。まず勝つけど、内容はその次っていうサッカーをしないといけない状態なので。カウンターで自分が1点獲るとかでもいいと思います」
――その中で試合での阿部選手の注目ポイントは?
「仕掛けというか、ゴール前のシュートを打つ意識とか、ラストパスとか。そんなとこしかないですね。魅力、僕の生きる道は。あとは何もないです(笑)」
――そうなんや(笑)。でも、生きる道がはっきりしているから、そこを伸ばし続けるだけってことですね。
「はい(笑)。そこが勝負なので」
――では、メッセージも頂けますか?
「僕をちょっとでも知ってもらえたら嬉しいんで、プレーであったり、性格…そういうところを見てもらって知ってもらえたら嬉しいです」
――ちなみに、将来の夢は?
「サッカー選手としては代表に入って、ヨーロッパに行きたいとは思っています。引退後は良い指導者になったり、家族で海外でちょっと遊びほうけたいですね(笑)」
今月は阿部選手編&ファン感謝デーの模様をお届けしましたが、いかがでしたか?
暑さが厳しい夏場の戦いが続く8月の更新をしばしお待ちください。
(取材・文 金子裕希)
(7月31日更新)