負けなしだった8月の追い上げで降格圏内を脱出したはずのガンバでしたが、9月1日にアウェイで迎えた鳥栖戦に敗れると、15日に行われた第25節・新潟との残留争い直接対決は１－１のドロー……。勝点24で並んでいた大宮が鳥栖に勝ったため、再び降格圏内の16位に転落するという厳しい状況が続いています。
残り8節。しかも、そのうちホームゲームは残り3試合と圧倒的にアウェイでの試合が多いですが、｢自分たちを信じてやるしかない｣と前を向く選手たちを信じて、最後まで熱い声援を送りましょう!!

さて、若手の奮起にも期待したい9月には、プロ2年目の金正也(キム･ジョンヤ)選手が登場！　大ファンだというレアル・マドリードの話から、意外な習い事をしていたことまで色々と話をしてくれました。

 

――ジョンヤ選手の人柄を教えて頂きたいのですが、どんな性格なんでしょう？

｢どうなんですかねぇ……意外ときっちりしていると思います。A型タイプだと思います｣

――じゃあ掃除とかもちゃんとやるタイプ？

｢そうですね。一応、やることはやります｣

――そうなのですね。趣味は？

｢趣味がないんですよ(苦笑)。よく聞かれるんですけど、ないから……。みんな何をやっているんですかね??　みんなあります???｣

――えーと、ある人もいれば、ない人もいましたよ。佐藤選手は探しているって言っていましたし(笑)。じゃあ、やってみたいことは？

｢言葉は覚えたいですね。何でもいいんですけど、英語とかスペイン語とか。でも、まずは母国語をね。僕、喋られないんで韓国語を勉強したいなと｣

――その第1歩を踏み出しては……

｢まだいないです(苦笑)。踏み出すまでに時間がかかっているので｣

――テストがある！とか、何か期限とかがあればやるんでしょうけどねぇ。

｢語学勉強ってどういうのが良いんでしょうね??　学校に入るのか、本を買ってやるのか｣

――本とか教材を買って黙々とひとりでやれる人はそれでいいと思うんですけど、それが無理なら教室に通うとかプライベートレッスンの方がいいかと。

｢そっちのがいいっすね。本はあるんですけど、全然使っていないので｣

――ということは、どこか教室に行くなりした方がいいですよ(笑)。
ちなみに休みの日は何をしているんですか？

｢これがね、何もしていないんですよ。……ホンマ何をしてんのやろ｣

――(笑)。

｢家でゴロゴロしている日もあれば、買い物に行ったりもしているんですけどね。……買い物に行くことが多いかもしれません｣

――誰かチームメイトと一緒に行ったりとか？

｢いや、洋服を買いに行く時はひとりです。何を買っているのか見られたくないので(苦笑)｣

――なんですか、その感覚(笑)。恥ずかしいとか??

｢なんか、誰かが一緒だと気を使うじゃないですか。相手も行きたい店があるやろうし。自分は好きに見たいので、誰かと行くのは面倒臭いなぁと。でも、この前、武井くんによく行く店に連れていってもらって、すごい楽しかったです｣

――そうなんですね(笑)。基本的にはひとり行動？

｢ひとりが多いですね。ケンタ(星原選手)がいなくなって、ひとりが多いです(笑)｣

――ああ……(苦笑)。

｢友達がいないんですよ……いや、そんなことはないんですけどね(笑)。ケンタは気を使わなかったので｣

――なんかちょっと切ないじゃないですか。

｢いやいや切なくないですよ(笑)。オレ、ホンマにひとりが好きなんで、できれば、ひとりで…って感じなので。大学4年間ずっとサッカー部のみんなと一緒で寮も人がいっぱいやし、ひとりになれることがまずなかったんですよ。だから、今はひとりの時間が持てることがめちゃくちゃ嬉しいんですよね。2人部屋だったんでプライベートもなかったですし。週1回のオフは絶対にサッカー部の人とはどこにも行かなかったですね。ほぼ｣

――そうなりますよね。

｢とにかく離れたかったですね。だから、今はひとり暮らしを満喫しています｣

――自炊はするんですか？

｢自炊はしないですねぇ。面倒臭いです。メシ作って片づけるのが面倒臭いし、汚れるのも嫌やし。ゴミ増えるし…っていう｣

――生活していたらゴミは出ますよ(笑)。

｢そうなんですけどね(笑)。自炊すると必要以上にゴミがでるから｣

――(笑)。そんな面倒御臭がりでもあるジョンヤ選手の最近の楽しみはなんですか？

｢楽しみですか？　サッカーは見るのも好きなので、テレビでサッカーを見ることですかね｣

――そうなんですね！　何を見ているんですか？

｢海外サッカーも見るし、Jリーグの他のチームも見るし。何か面白そうなサッカーをやっていたら見ますね｣

――へぇ～。その中でどのチームのサッカーが面白いですか？

｢バルセロナは面白いですけど、僕はそんなに好きじゃないんですよ。強すぎて。バルサに勝とうとするチームが好きなんです。レアル･マドリードみたいな。僕は昔からレアルのファンなんで、クラシコとかは『とにかくバルサには勝って欲しい！』っていう思いで見ています(笑)。ただ、うちの母親がね、バルセロナが好きなんですよ。バルサが勝ったら『今日バルサ勝ったよ』とか、『バルサ今日は悪かった』とか言ってくるんで、ちょっと嫌なんですよね(苦笑)｣

――お母さんからそんな報告があるとは！(笑)　お母さんが見るってすごいですね。

｢スペインリーグだけは見ていますね。僕がちっちゃい頃から見ているんで。それでずっと見るようになりましたね｣

――お母さん仕込みですね(笑)。

｢いやいや、オレがお母さんに教えました(笑)｣

――本当ですか～？(笑)　家族でサッカーの話が出来るのはいいですね！
では、ここらへんでチームメイトも知らない一面を教えてもらってもいいですか？

｢何があるやろ……！　実は僕ね、ピアノとサックスを習っていました｣

――へぇ～ッ！　それはいつ頃ですか？

｢ピアノは小学校2、3年生くらいかな。ピアノの先生が病気で亡くなられたので辞めたんですけど、親が何か楽器を…みたいな感じになって。うちのお姉ちゃんがサックスをやっていて楽器は家にあったんで『やりなさい』ってなって。5年生のときから2年間習っていました｣

――ピアノを習っている人は多いと思うんですけど、サックスとなると珍しいですよね。

｢珍しいですね。その時は面倒臭いな～って思っていたんですけど、今になって考えたらサックスってカッコいいなって。電車に乗ってレッスンに行っていたんですよ。わざわざ。だから、毎週水曜日とかに電車に乗って行っていたのでしんどかったんですけど、もっとやっておけばよかったなって思いますね｣

――小学生でサックスを抱えて通うのは大変ですよね。

｢まだアルトサックスだったんで良かったです｣

――アルトサックスだったんですね。今でも吹けたりしますか？

｢多分、吹けるとは思います。中学校に入ったときにサッカー部がなくてクラブチームだったので、部活は吹奏楽部に入れって言われていたんですよ。顧問の先生に『あまり行けません』って言ったら『アカン』って言われたので入らなかったんですけどね｣

――じゃあ、もし吹奏楽部に入っていたら、また違った人生になっていたかもしれませんねぇ。

｢そっちの道に行っていたかもしれないですね(笑)｣

――サックス奏者か～。それもいいですね！　ピアノもまだ弾けますか？

｢ピアノは全然ダメでしたね。ちょっとくらいは弾けますけど。あ、発表会には１回出ました。その時の曲は弾けます。めっちゃ簡単な曲ですけどね(笑)｣

――そうなんですね。それにしても、意外な一面でした。では、将来の夢も教えてもらってもいいですか？　サッカー以外で。

｢全然ないですねぇ。辞めたあととかの夢が今のところ全くなくて。歳を取れば考えつくのかなって思っているんですけど。あ、外国には住みたいですね。漠然とした夢で、どんな仕事して……とかは、ないですけど。大学の時に海外遠征によく行って、住みたいって思うくらいめっちゃ楽しかったんですよ。言葉も短期間だったから、なんとかなりましたし｣

――本格的に住むとなったら……やっぱり語学勉強をしなきゃですね(笑)。

｢そうなりますね(笑)｣

 

ジョンヤ選手の前編はいかがだったでしょうか？　楽器も習っていたとは、本当に意外でした。今月末に後編をお届けしますので、更新をお待ちくださいね。

（取材・文　金子裕希）

（9月21日更新）

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