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ファンの皆様、大変長らくお待たせしました! 第12回を更新!
最新号は「小林さんのご結婚おめでとう!」スペシャル(!?)です!

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PROFILE

チョップリン

チョップリン
写真左から小林幸太郎、西野恭之介。平成18年「第36回NHK上方漫才コンテスト」最優秀賞。関西を代表するコントマスターは小学校からの同級生。そのシュールな世界観は、クロウトからの支持も高い。

西野ブログ
『チョップリン西野恭之介 タバコとアイスコーヒー』

いつのまにか再開してます!
小林ブログ
『松竹芸能チョップリン小林のコムデギャルソンや阪神大好き』
『松竹芸能チョップリン小林の告知します。野球』

『チョップリンの話』一覧

第1回『仕事』
第2回『愛について』
第3回『喫茶店』
第4回『金銭感覚』
第5回『人間関係…?』
第6回『理解できない』
第7回『クリスマス』
第8回『幸せについて』
第9回『モテを考える』
第10回『凹劇場、総括』
第11回『2011年』
第12回『新生活』
第13回『劇場

--今はどうなんですか?

小林「かなりキテます。実家の自分の部屋はもう、どうしようもないですね。この先、どうなるんやろうっていう。実家から近いんでよく帰ってて、なるべく自分の実家の部屋にいたいんで、部屋をきれいにせなあかんなって思うですけど、どうしようもなくなってるから、ペットボトルのワインとか、ふた開けっぱなしにしてて、歩いている時にこぼしても、あーあっていう感じで…」

西野「きちゃないわ~。多分もう、しょんべんもそのままするんちゃいます? その部屋にいる時は。もうこの部屋あかんってわ~ってなってるから、そのままじょ~っとやって、ほんで風呂入ってから奥さんの実家に行くと」

小林「それは……やるかもしれん(笑)」

西野「もう掃き溜めですね。インテリアとかに一切興味がないから、そんなことになるんでしょうね。僕は自分の部屋やねんから、絶対にカッコよくないと嫌っていうのがあるんで、もう、そういう状況は考えられないですね。小林は自分の部屋をどうしたいとか、興味ないんでしょうね。ノープラン」

小林「いや、そこにまでに辿りつくまでがものすごい大変。言うたら坊主にしないかんことなんですよ。髪の毛は簡単に坊主にできますけど、部屋を坊主にするのはものすごい労力がいるんですよ。やろうかなって思った時はやるんですけど、小道具とか出てくると、また使うかもしれんって悩むんですよ。今でも“ああ、捨てんかったらよかった”って思うことがあるんですよ。そういうことが積もり積もって、捨てられなくなった。もうハゲにできない……ドレッドですね…」

西野「部屋が」

小林「部屋が。ガッチガチのドレッド」

西野「歩いてたら何やかんや絡んでくるしな。ぶっとい方のドレッドですよ。髪の毛の束が絨毯みたいになってる」

小林「そう。自然の」

西野「まあ、今の話聞くと、ただ単に掃除できへん奴の典型ですね。捨てられない」

--ちなみに、そのミシンはどこでやってるんですか?

小林「ミシンは、ちょっと手で空間を作って…」

西野「モーゼの『十戒』みたいな」

小林「いや、そこまでキレイじゃない。『十戒』みたいにキレイに分かれてへんけど、アメーバー状に広げて。で、ペダル踏まなあかんから、そのスペースも空けて。ペダルは適当に置くと危ないから、ペダルを置く部分だけはキレイに。半径3、40センチくらいは何もない状態」

西野「そこはキレイにしてんねや。足の踏み場や(笑)」

小林「おかげで集中力が増しますね」

西野「いやもう、そんな奴は化け物ですよ。きったない部屋で夜中、タンタンタンタンタン……ってミシン踏んで。親は心配しますよ。こいつ結婚したのにまた家に帰ってきて、夜中ミシン踏んでるわって。内職かというとそうでもない。汚い部屋でタンタンタンタンって…、嫌な鶴ですよ。織るんええけど、部屋キレイにしてなって。織ってるものも自分のもんやし」

--ミシンへの興味はいつからですか?

小林「梅雨ぐらいですね。もともと水着みたいな短パンが欲しいなと思っていて。そこからリフォームに出すんやったら自分の手でまた息を吹き返してやりたいなって思って。ネットでいろいろ調べてて、結構高かったんですよ。で、その買った日は、ファミレスの横にホームセンターがあったんで、“ここ、絶対あるやん!”って思いながら、ずーーっとネタ合わせしてて」

西野「“ここ、絶対あるやん!”と思ってたんや、あん時」

小林「そう。ネタ合わせしてる時に我慢しきれへんくなって」

西野「このネタありか、なしかっていう話をしてる時に“ここ、絶対あるやん!”って思ってたんや。もう我慢できんかったんや」

小林「うん」

西野「まあ、1カ月前はまだ暑かったんですけど、ちょっと涼しい日も出てきてる時やったんですよね。なので、今から13本も短パン作ってどないすんねんっていうためらいはあったんでしょうけど、我慢できんかったんや」

小林「うん」

西野「“ここ、絶対あるやん!”って思ってたから」

小林「まあ、でも最初から諦めてるところもあったんですよ、技術的に。今年は最初なんで失敗してもいい。来年。来年にはく分は、思うような技術を習得して。長ズボンも増えてるし、短パンにする用が何本かできてると思うんで!」

--縫ってる時は何を考えてるんですか?

小林「集中してる状態の時と、他のことを考えてる時があるんですけど…、それが思い出せない…。あ、糸のことを考えてますね。どこに売ってるんやろうとか。ズボンの色に合わさなくちゃいけないんで。今は黒を縫ってるからいいんですけど、これから先、色が増えてくるから」

西野「糸はちゃんと選ばんと、違和感出てくるから。僕はリフォームに出す時は、この色の糸はあるかってまず聞いて、見せてもらって、生地と合わせて見てみるんです。それで微妙に違ったら生地屋に行って糸を探すんです。難しいのは、糸がロール状になってるんで細かく見ることができないんですよね。だから実際に選んだ糸で縫ってもらっても、若干濃かったりするんです。それでむっちゃ切れて、もう1回、直してもらう」

--すごいこだわりですね。

西野「自分が納得するかどうかですよね。小林も、処女作で裾がぶくぶくの短パンを仕上げましたけど、あれはあれでかわいいと思ってるからはく。そこはもう、自分が良しとするかどうかですから。ステッチの幅も細くするのか、太くするのか、それで印象が全然変わってくるんですよ。なので不安になって、僕は店でいろいろ相談しますね」

小林「僕のステッチ幅は、2.5センチになったり、3センチになったり。それが均等にできたらな!」

--西野さんの分も請け負うよと。

小林「はい」

西野「いや、絶対に託さないです。小林ミシンには。小林ミシンにだけは絶対出さないですね。多分、本気でドツくことになると思います。小林ミシンはもう、いいです」

--西野さんから見てもちゃんとできてるってなったら本物ですね。

小林「うん」

西野「ただ、飽き性なんでね。何かをずっと続けているのは筋トレと日焼けなんですよね。この2つは毎年必ずやってるんですけど、それ以外は飽きるんでね。今はミシンに熱中してるけど、ふっと飽きる時が来るんですよね。でも、そのまま置いとけばいいじゃないですか。それがね、そこに置くということが忌わしく感じるみたいですね。また使うからキレイに置いとこっていう、そういう考えはあさましいことで、“もう、ええわと思ったから、これは潰してええねん、これは潰すべきや!”っていうルールがあるのかもしれん」

小林「鬱陶しくなりますね。うまいことできへんくて、苦しまされた存在やって」

西野「かわいさ余って憎さ百倍みたいな」

小林「ちょっと残酷やけど、気になるところを解体するかもしれないです。ここ、どうなってるんやろうって。もちろんもう直さへん」

西野「あ~、わかるわ。めっちゃそれはやりそうですわ」

小林「携帯とかも、もう使わんようになったら、中はどうなってんやろうって液晶の部分をはがしてみたり」

西野「あ~、ここ、どうなってんやろって開けて、すぐ閉めるんですよ。見てもわからへんから。そっから先を調べるという研究欲はないんです」

--そしたらミシンもゆくゆくは…

西野「破壊されるかもしれませんね」

小林「ただ、ちょっと『タクシードライバー』っぽかったで、夜中。上半身裸でミシン踏んでるのが、武器作ってるシーンにかなり似てた(笑)」

西野「ヤバいねぇ…」

--ちょっと絵になりそうですね。

西野「汚い部屋で、上半身裸で、夜な夜な縫ってる」

小林「一般の女性の方に、ミシン買ったっていう話したら、すごい好感度でしたね」

西野「どういうこと、それ。一般の女性って…」

--自分の物を丁寧に作ってる感があるんですかね。

西野「……ちょっと待ってください。ここへきて急に、ガラッと話が変わってきましたよ」

小林「ははははは(笑)」

西野「ちょっと待ってくださいよ。散歩の時に“かわいい~”って女の子が寄ってくるから犬飼うみたいな、そんな感じになってきましたよ」

小林「いや、まあ、元々の動機はそういうことじゃないから」

西野「ミシンできっかけを作りたいみたいな。何ですか、この話は。精神の話を聞いていたのに、ここに来てしょうもない、モテたいがための1アイテムのうちのミシン。これはとんでもなくしょうもないですよ」

小林「最初の目的は違う! 結果、派生で、そういう会話になったと。まあ、“えらいね”みたいな。うん。“自分でやって”って」

西野「確かにギャップはありますよね。小林というキャラと、ミシンで細かいことをやってるというギャップはあります。実はピアノ弾けるみたいな。“俺、ピアノ弾いてんねん”と同じノリで、“俺、ミシン踏んでんねん”みたいな。ちょっと似てるかもしれん。ミシンっていいですからね。ものづくりですから。僕もいいことやと思います。ほんま。自分で作れるんやったら自分で作りたいし」

--ただ、思いのほかそれがモテるためのアイテム化したと。

西野「そう。ミシンはピアノに似てますね。“俺、ミシン、最近し始めてさ…。ちょっと…、縫うたろか?”みたいな。“ほころんでるで、それ。うち、来いや。縫ってるわ”って。タンタンタンタンって奏でて、“素敵!”みたいな(笑)」

--(笑)、ついてくる女の人、いるんですかね。

西野「ちょっとカッコイイかもしれませんよ。小林が細かい作業やって、タンタンタンタンって言わしている背中って言うのは」

--ちょっと薄暗い部屋で。

西野「ミシン台にブランデーとか置いて」

小林「実際、ワインと灰皿は置いてる」

西野「ピアノやん!」

小林「確かに足で踏んでやってるのが、ピアノみたいに思いますね」

西野「ああ、そうやんな。タンタンタンっ、タンタンタンタンタンタンタンってね。ビートはね、ビートは刻めるよね。しまいにはラフマニノフみたいな感じでダダダーンっとやってみるとかね。すごい感じで」

--向こうのご実家ではしないんですか?

小林「それは絶対にしないです。持ち込まない」

西野「ミシンは持ち込まない」

--それはなぜですか?

小林「安っぽくなる感じがして。ミシンが、僕が、すべてが。もうそれは自分の世界だけで…」

西野「ゴミ屋敷みたいなところでやってんねやろ、タンタンタンタンって」

--小林さんの世界が崩壊するってことですか?

小林「そう。ちょっとやらせてよみたいなことを言われたら、そこでシケるんで。自分の世界だけのもの。うまくいこうが、失敗しようが」

西野「ピアノと一緒ですよ。俺のピアノにお前は触るなって」

--ミシンマンですね。

西野「ミシンマンやったらどっか行ってまいますね。どっか行っちゃうじゃないですか、ピアノマンみたいに」

--新婚さんにかけるべき言葉じゃなかったです。

西野「ミシンマン、いいですね。めっちゃいいですね。これで1本コント作りましょうか。ピアノマン、レインマン、ミシンマン。ダスティン・ホフマンにもちょっと似てるし、なんかできそうですね」

小林「持ち運びできるしね。どこにでも行ける」

西野「出張も可。流浪の旅に出て、困ってる人を見たら“縫ってあげましょうか”って言って奏でてな」

--コント「ミシンマン」、いつか見てみたいですね! その前に、単独ライブ、楽しみにしています! 

 

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