ホーム > ガンバ大阪×ぴあ WEB連載『ガンぴあ SEASONⅡ』

ガンバ屈指の頭脳家が
前半戦と今後について分析!?

撮影:田籠哲也


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プロフィール

橋本英郎

橋本英郎(はしもと・ひでお)●’79年、大阪府出身。背番号27/ポジションMF。ガンバ大阪ユースを経て、’98年にトップチームに昇格。クレバーかつ献身的なプレイでチームのピンチの芽を摘んだり、試合を客観的に分析できるチーム屈指の頭脳派。今季前半は怪我により長期離脱を余儀なくされたが、現在は怪我も癒えチームに合流。試合での活躍が期待される。

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試合スケジュール

ガンバ大阪 ホームゲーム
Pコード592-080 
『J1リーグ戦』
7月31日(土)一般発売
▼8月17日(火)19:00〈vs 鹿島アントラーズ〉
▼8月29日(日)18:00〈vs ジュビロ磐田〉

『ヤマザキナビスコカップ 準々決勝』
7月31日(土)一般発売
▼9月8日(水)19:00〈vs サンフレッチェ広島〉
BOX-S席-5000円 SS席-3500円 SM席(自由席)・大人-3000円 小・中学生-1500円/ほか
万博記念競技場
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『ガンぴあ』バックナンバー

第一回(2月19日更新)はコチラ
第二回(3月5日更新)はコチラ
第三回(3月30日更新)はコチラ
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第五回(4月23日更新)はコチラ
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第七回(5月28日更新)はコチラ
第八回(6月16日更新)はコチラ
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『ガンぴあ SEASONⅠ』はコチラ

再開初戦となった14日の京都戦はドローに終わったものの、その4日後に行われた浦和戦ではW杯終了後の初出場となった遠藤選手が試合終了間際に決勝弾!!!!!(あのシーンを生で観ていた人は鳥肌もんだったのでは??) 宿敵から大きな勝点3を手に入れ、順位も8位へと浮上しました。夏本番、これからガンバの逆襲が始まりますよー!!!

さて、更新11回目となる今回は橋本選手の後編をお届け。ガンバについて色々と分析(?)してもらいました!

 

――さて、14日からリーグが再開します。チームも11位と思うような順位ではなく、橋本選手も怪我があって中断前は苦しい状況だったと思います。まずは、ここまでを振り返っての感想を聴かせてもらえますか?

「結果がしっかりでなかった前半戦だったと思います。僕自身は前半の前半でしか試合に出てないんで……結果的には残念でした。丸3ヶ月試合をやってないし、そんなことはなかなかないので色んな不安を持ちながら再開を迎えるわけですけど、それに向けてちゃんと準備をしていきたいなって思います」

――結果がでなかった課題はどこにあると考えていますか?

「前半、僕が出ている頃はゴール前に行って決定機があってもなかなか点が取れなくて。最終的には我慢しきれなくなって後ろのバランスが崩れたと思います。僕が怪我をしてからは、将生(平井選手)だったり……って将生も怪我をしちゃったんですけど、タカシ(宇佐美選手)だったりがフィットしてきて自分の持ち味を出せるようになって、攻撃のアクセントがだいぶ出来た時期かなって。反対に守備は不安定感が出る試合が増えちゃたのかなぁっていう気がします」

――なるほど。橋本選手自身は先ほど不安感があると仰っていましたが、ヒザの状態としては問題なし?

「基本的にはないですね。まったくかって言われたら違いますけど。蹴れないとかそういうのはないんで安心してはいるんですけど、あとはどれだけ走れるのか。マックスのラインが分からない状態になっているんで、その辺が本番になってどれくらい出来るんかなっていうことと、僕が怪我している間に出ていたメンバーがベースになると思うので、そこに僕がどういう形で入っていけるのかっていう不安はありますね」

――練習と本番では雰囲気とかも違うでしょうしね。実際にキャンプを終えてのチームの状況はいかがですか?

「うーん、良いとまではいかないです。普通ですね」

――普通ですか。それはなぜ?

「大阪のこの湿度の高い暑さに、みんなまだ慣れてないです。グアムも暑かったですけど、暑さの種類が違うんですよね。向こうのがもうちょっと湿度がないというか、大阪は暑い空気がへばりつくというか。それにもうちょっと慣れないといけないですね」

――確かに、こっちはちょっと動いただけでも暑さでしんどくなりますからね~。

「そうなんですよ、しんどくなるんですよ。あと汗の感じも違っていて、向こうでは汗が水球のようになるんですよ。シャワーを浴びたあとのように。こっちだとベタッとするんですよ」

――そんなに変わってくるんですね(笑)。
さて、この日よりジュビロから移籍してきたイ グノ選手が合流されたようで。イ グノ選手の印象はどうですか?

橋本英郎

↑穏やかにガンバについて語ってくれました

「間違いなく試合に出るんじゃないかと思いましたけど」

――味方になるとやはり頼もしい?

「Jリーグで見ている印象からするとそうですね。まだ、これからどう合わせていくかだったり、彼の特徴をどれだけ出せるかだったりを僕らが考えなきゃいけないって思います。頼もしくさせるための作業っていうのを僕らもしないと、彼自身の特徴が出ないと思うので」

――そうですね。いかにフィットするかが大事ですからね。

「早い段階で慣れてもらわないと。去年はペドロがなかなかそれが上手くいかなかったんでね。あとはこういう気温だったりで動ける量が減っちゃったりすると、持ち味を出す前に周りの選手がついていけなくなる可能性があるので。そういう意味では、今のチームの並の状態が暑さに耐えられる状態にならないといけないでしょうね」

――ということは、やはり夏場は正念場になりそうですか?

「今の雰囲気だとなると思いますね。苦しみながらでも、ちゃんと勝っていけるかなって」

――再開後もサンガとのダービーにレッズ戦もあり……と、手強い相手との試合が続きますが……。

「試合が続いて僕は楽しみな部分はあるんで。それで相手も同じようにしんどくなってくれたらいいんですけど」

――今後、ガンバが巻き返すためにはどうするべきでしょう?

「いちばんは走り勝つ、動き続けられるかどうかですね。やり方うんぬんよりは、さぼらず動き続けられれば自然と自分たちのペースの時間は来るんで勝ちきれると思うんですよね。ただ、勝ちきれるチャンスのときにみんなが動けないと引き分けたり、負けちゃったりすると思うんで。暑さに勝つこと……暑さっていうよりは湿度に勝つことですね」

――夏場の試合は本当に過酷だと思います。リーグ戦といえばW杯で興味を持った方が来場するかもしれません。そんな人たちをリーグに定着させるためには、面白い試合をすることが重要になってくると思うのですが、いかがでしょう?

「面白い試合……そういう人にとっては試合内容は難しいと思うので、ゴールが増える試合をやる方がいいと思います。夏場はどうしてもまったりした試合になりがちなので、そういう中でもゴールっていうものでインパクトを与えられるほうがいいと思いますね」

――なるほど。ガンバの試合は遠藤選手を目当てに観に行く人もいるかと思うのですが、そういう人に向けてのガンバ・サッカーの注目ポイントを教えて頂けますか?

「今は……思いつかないです。もうちょっと良さが見えるようにしていかないといけないんで……遠藤を観に来たらいんじゃないかな(笑)」

――じゃあ、まずそこから見てもらいましょうか(笑)。そして、定着してもらえるといいですし。

「そうですね。で、来年の“ファン感”に来てもらえれば(笑)」

――バッチリです(笑)。では、橋本選手自身の注目ポイントを教えてください。

「僕は暑い中でも動き続けるプレイをするんで、みんなの足が止まっている中でも動いている選手だなって思ってもらえる、注目してもらえたらいいかなって」

――最後まで走れる選手がいると、チームも助かりますからね。
そして、完全に今さら感があるのですが……サッカーを始めたきっかけを教えてもらってもいいですか?

「兄がサッカーを始めたときに、たぶん一緒に始めたんですよ。ただ、その時は小学生のチームしかなくて僕は幼稚園くらいだったので、幼稚園の頃は遊びで。小1くらいからクラブチームに入ってやり始めました」

――そうだったんですね。ちなみに、子供の頃からW杯は見ていましたか?

「全然見ていないですね。僕、人がやっているのを見ることに全然興味がなかったので(笑)。自分でやるほうが好きだったので」

――いつくらいからW杯に興味を持ちました?

「ちゃんと見たのはプロに入ってからかなぁ。中田(英寿)、野人・岡野……だから、フランスW杯の予選くらいからですね。その前のドーハの時は、兄ちゃんは見ていたと思うんですけど、そんなに覚えてないんですよね」

――今回は見られました?

「今回はけっこう見ました。3時半からのはまったく見られなかったですけど、21時台とか23時台からの分はけっこう見ましたよ」

――決勝戦とかももっと早い時間からだったら良かったのですが。ちなみに、ベスト16入りした日本の躍進は予想していました?

「いや~、ここまでいけるとは正直思ってなかったです。一応、予想は?って言われたら『ベスト16』って言っていましたけど(笑)。まあ、1勝1敗1分で予選突破するかなとは思っていましたけど、2勝1敗でいくとは予想していなかったです。デンマークには勝てない、引き分けだと思っていましたから。そういう意味では、めぐり合わせ、運っていうのは本当に大きいんだなぁって。カメルーン戦は絶対に勝たなきゃいけなかったけど、そこに勝ったことで全てが日本優位に流れていって、デンマークは日本に勝たないといけなくなりましたしね」

――本当にそうですね。それに代表が活躍したおかげで、日本にサッカー熱が戻ってきたように思います。

「はい。それに加えて、日本は最近暗い話題が多かったので前向きな話題だったのでよかったなぁって」

――あと、今回の結果を受けてサッカーを始めようとする子もいるでしょうし、すでにやっている子は日本代表に入る!っていう思いを持った子もいると思います。その子たちにアドバイスを頂いてもいいですか?

「本田が色んなところで言っていましたけど、夢を持ってあきらめずに頑張るということが大切だと思います。みんなサッカーを好きで始めていると思うんで、楽しく、しんどいときでも楽しいと思えたら続けていけると思いますよ」

――楽しさは大事ですね。では、ガンバにも夢を持って後半戦に挑んでもらいたいなと思いますので、今後に向けた意気込みをお願いします。

「走り勝つサッカーができるように、がんばりたいなと思います」

――走ってゲームを支配して、最後はFWがバシッと決勝ゴールを決めると。

「だといいんですけどねぇ」

――そこは平井選手らが決めてくれると思いますよ

「いま見ていると(平井)将生は沈んでいってますねぇ。暑さに参っています」

橋本英郎

↑後半戦に向けてガッツポーズ!(リクエストに応えてくれました:笑)

――おっと(笑)。そこは元気を取り戻して欲しいですね。それにしても平井選手は負傷離脱はあったものの、得点ランク上位に名を連ねています。傍で見ていて、変わったなぁって思う部分はありましたか?

「自信ですね! もともと力はあったんで、得点チャンスの場面で自分の持っている力を素直に出せるかどうかだけだったので。今は素直に出せている分、シュートの時もリラックスしていますし、いい方向に向いていると思いますね」

――なるほど。本人曰く、『メンタルがすごく弱い』と言っていましたから(笑)。

「そうなんですよ。ACL初戦とかはなかなかシュートを決められなくて力んでいましたし、そのあとも決められなくて。いつものような、ダメな流れになりそうなところで1点決めて。だいぶ雰囲気も変わりましたね」

――FWは点を決めてナンボですからねぇ。平井選手といい、宇佐美選手といい、若い選手が出てきていますし、これからのガンバが楽しみです。

「個人的には楽しみな部分はありますけど、自分がちゃんと頑張らないと生き残っていけないんで。押し出されないように(苦笑)」

――そこは死守してくださいね(笑)。それでは、最後の質問です。橋本選手にとってサッカーとは?

「好きなこと……趣味兼好きなことです」

 

14日の京都戦ではフル出場とはなりませんでしたが、スタメン出場。浦和戦ではフル出場を果たした橋本選手。これからの活躍に注目です!
さて、次回はどの選手が登場するのか。のんびりとお待ちください。(8月初旬更新予定)

 

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(7月23日更新)



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