ホーム > ガンバ大阪×ぴあ WEB連載『ガンぴあ SEASONⅥ』
阿部浩之(あべ・ひろゆき)●'89年、奈良県出身。ポジションMF/背番号13。大阪桐蔭高校、関西学院大学を経て、2012年にガンバ大阪の一員に。同年3月10日のJ1 リーグ第1節・神戸戦で途中出場ながらプロデビュー。4月14日の第6節・川崎戦ではJリーグ初ゴールを決めた。プロ3年目の今シーズンはケガのため出遅れたものの、豊富な運動量とシュート力を武器に、リーグ戦では第32節終了時点で28試合(チームで5番目に多い2139分)に出場。7ゴールをマークしている。愛称は“アベちゃん”。
ガンバ大阪・オフィシャルサイト
http://www.gamba-osaka.net/
『JIリーグ戦』
ホームゲーム
▼11月29日(土)14:00〈vs ヴィッセル神戸〉
万博記念競技場
※ホーム最終戦
アウェイゲーム
▼12月6日(土)15:30〈vs 徳島ヴォルティス〉
ポカリスエットスタジアム
※リーグ最終戦
『第94回 天皇杯全日本サッカー選手権大会
決勝』
発売中 Pコード826-744
▼12月13日(土)14:00
〈ガンバ大阪 vs モンテディオ山形〉
日産スタジアム
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J1リーグ戦も残り2試合となり、優勝争いも目が離せない状態の中、久しぶりに選手インタビューをお届けします。登場するのは、ルーキー以来2度目となる阿部選手! プロ3年目の今シーズンに出場機会を増やし、主力として活躍している背番号13に話を伺いました。
――サッカーを始めたきっかけはお兄さんでしたよね?
そうです。お兄ちゃんとボールを蹴ったのがきっかけです。
――プロを明確に目指し出したのはいつからでした?
高校くらいからですかね。小学校から夢として捉えていて、目標として考え出したのは高校くらいですね。大学に入るときはそれしか考えてなかったので。ということは、高校の中でそういう気持ちになったのかなと思います。
――きっかけはありました?
ないです(笑)。でも、これを仕事に出来たら嬉しいなとは思いました。好きなことを仕事に出来て、あれだけ応援してもらって、みんなに注目されて仕事ができるって幸せじゃないですか。
――本当にそう思います。ちなみにJリーグは観に行っていました?
行っていましたよ。ガンバ、神戸(ヴィッセル神戸)、京都(京都サンガ)……セレッソは行かなかったなぁ。京都は高校の時に練習に行きました。その京都で練習に参加してオフェンス面はちょいちょい通用しましたけど、一緒にやっていたのがトップじゃないし、全体的なレベルを考えたときに、今プロに行っても通用せえへんなって思って。大学でしっかり力をつけてからプロになれたらいいなって思っていました。
――高卒でプロデビュー出来たとしても早くに引退する選手もいますし、そう考えると大学でしっかりやった方がいい?
個人的には、絶対にそっちのがいいと思います。ホンマに試合に出られるんやったら絶対に高卒でプロに行くのがいちばんですけど、そこで大して活躍できひんのに行くんやったら絶対に大学に行ったほうがいいと思います。
――なるほど。ちなみに関学(関西学院大学)に行ったのは?
初めは色々な推薦があったんですけど、プロになりたかったから全部断ったんですよ。で、サンガに行って無理やって、どうしようって迷っていたら加茂さん(元日本代表・加茂 周氏)が来いよって言ってくれたので、関学が拾ってくれた感じですね。
――そして2012年にガンバに来たんですよね。1年目はチーム状況も悪かったですし、辛かったと思います。
辛かったです。難しかったです。全然勝てなかったですしね。
――思い描いていたのとは違いましたよね?
そうですね。ガンバはずっと上にいるチームって思っていたし、それが当たり前だと思ったから。そこで良い部分を吸収してっていうのはあったんですけど、当時はそんな余裕はみんなになくて……。でも、それが逆に良かったのかなとも思いますけどね。初めに難しい経験ができて、2年目にJ2 で難しい試合をこなしてっていうのもなかなか出来ないと思いますし。ミョウさん(明神選手)とかヤットさん(遠藤選手)とかでも初めてくらいの経験でしょ。良いのか悪いのか分からないですけど、それを1年目に出来たって考えたら、今後に役立つのかなって思います。結果論ですけどね。
――その苦難を経て今季は主力として活躍し、ナビスコカップ決勝では途中交代になりましたが、先発出場。チームも優勝しました。優勝はいかがでしたか?
最高でした。ちょっと危ないかなとも思いましたけど(笑)。またあの嬉しさを味わいたいので、それに向けて残りのタイトルを取りにいきたいなと思います。
――泣いている選手が多かったみたいですが、阿部選手は泣かなかった?
ちょっとウルっときました(笑)。絶対に泣かへんやろなって思っていましたけど、まさかこんなに嬉しいものとは思わなかったので。
――取ってみて分かる嬉しさですよね。J2での優勝とは違いました?
優勝は優勝ですけど、J2ではあまり自分が絡んでなかったかなっていうのはあります。ナビスコは出られたので、嬉しいなって。何回も取れるものじゃないですし、忘れられない大会になると思います。
――ナビスコで優勝し、一方のリーグ戦では首位・浦和との直接対決に勝ち、残り2節で勝点差2にまで迫っています。やはりあの勝利は大きかった?
デカイですよ! 負けていたら終わりですもん。引き分けでもほぼ無理だったと思います。それに、佐藤くんが入るまで0-0かなと思っていました。点が入る気がしなかったですもん。その中で相手にゴールを決めれられなかったのは、DFラインが頑張ってくれたからやと思います。
――その頑張ってくれたDFライン。右サイドバックでプレーしていた今季新加入の米倉選手は阿部選手から見てどんな選手ですか?
サッカーでは力強いというか。(阿部選手の)後ろにいて安定感があるし1対1が強いので、しっかり戻れば相手の攻撃を遅らせてくれるっていうのがあるので、いいなと思います。
――普段は?
人のことを面白くないっていうくせに、自分も面白くないっていう(笑)。面白ぶるところがちょっとな~。
――関西の笑いに馴染もうとしているのでは?
馴染んでいるとは思いますけど、なんかちょっと違う気がする(笑)。とりあえずこの人は頭がいいです。よく考えています。
――米倉選手と同じく今季からガンバの一員になったGK東口選手はどうでしょう?
ヒガシくんはスーパーやと思いますよ。手が長いし、(相手のシュートを)止めてくれるし。ヒガシくんがいなかったらこの順位(リーグ戦2位)とかナビスコの優勝はなかったかなと思います。それくらい良いキーパーやと思います。
――普段はいかがですか?
本当に大阪人かって思うくらい、しょーもないです(笑)。……めっちゃいい人ですけどね。
――(笑)。米倉選手も東口選手もどちらもマジメで、けっこう考え込むタイプですよね?
そうそう。ヨネくんよりヒガシくんのが視野が一直線になるというか。チームには、マジメじゃない人はいないと思います。
――なるほど。では、残りわずかとなった試合への意気込みもお願いします。
あと2試合ですし、リーグ優勝するには2連勝して(浦和レッズに)プレッシャーをかけることがいちばんだと思っています。チームの雰囲気もいいですし、あとは個人的に点を決められたら本当にいいなと思います。
(取材・文 金子裕希)
(11月27日更新)