ホーム > ガンバ大阪×ぴあ WEB連載『ガンぴあ SEASONⅥ』
東口順昭(ひがしぐち・まさあき)●‘86年大阪府高槻市出身。背番号1/ポジションGK。プロデビューしたアルビレックス新潟を経て、今シーズンよりジュニアユース時代を過ごしたガンバ大阪の一員に。新体制発表会見で、「プレーの特徴はシュートストップ、クロスボールの処理、そこから素早く繋ぐはやさ、判断、これでチームに貢献していきたいと思います。目標としてはチームのタイトル、個人のタイトルをとって、いろんな意味で日本一のGKになるというのが目標」と語っていた新守護神。チームを勝利へ導くべく、安定したセービング技術でゴールを守る。
ガンバ大阪・オフィシャルサイト
http://www.gamba-osaka.net/
【ガンバ大阪 ホームゲーム】
『JIリーグ戦』
Pコード592-080
発売中
▼7月19日(土)19:00〈vs ヴァンフォーレ甲府〉
▼7月23日(水)19:00〈vs 清水エスパルス〉
▼8月2日(土)18:00〈vs 横浜F・マリノス〉
▼8月16日(土)18:00〈vs 名古屋グランパス〉
▼8月30日(土)18:00〈vs アルビレックス新潟〉
万博記念競技場
【ガンバ大阪 アウェイゲーム】
『J1リーグ戦』
▼7月27日(日)19:00〈vs ヴィッセル神戸〉
ノエビアスタジアム神戸
▼8月9日(土)19:00〈vs 大宮アルディージャ〉
NACK5スタジアム大宮
▼8月23日(土)18:30〈vs ヴァンフォーレ甲府〉
山梨中銀スタジアム
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中断していたJ1リーグ戦がいよいよ再開します!
16位からの巻き返しを目指すガンバ大阪は、中断期間中に2度にわたるショートキャンプを実施。攻守両面において、クオリティアップを図ってきました。加地亮選手のアメリカ・チーバスUSAへの移籍や新FW・パトリック選手の加入など動きはありましたが、中断明け最初の公式戦となった天皇杯2回戦ではツエーゲン金沢を5−1で撃破。19日(土)に行われるヴァンフォーレ甲府とのリーグ再開戦に向けて、いい弾みをつけています。それだけにここから本来の力を発揮し、下位から抜け出してくれることでしょう。
さて、今回は今シーズン加入した東口選手のインタビューをお届け。アルビレックス新潟時代は「絶対に関東弁は喋らないと思っていたけど、居たら(関東弁に)なっていた(笑)」とのことでしたが、地元・大阪に戻った今はすっかり関西弁に戻っています。
「ファン感謝デー」での一コマより
――サッカーを始めたきっかけは何だったんですか?
「小1の時にちょうどJリーグが開幕して、友達がサッカーをやるって言ったからじゃあ一緒にやろうって感じで。ポジションはその時はなかったですけど、楽しくボールを蹴っていました」
――いつからGKに?
「小4くらいやったと思うんですけど、きっかけはジャンケンに負けて。やってみたらチームでいちばんうまいんちゃうか?ってなったんですけど、僕は絶対にFWが良くてその時以外は絶対にやらなかった。ただ、FWとして大してうまくないから大事な大会だけGKをやる感じで。で、ガンバのジュニアユースに受かって来てからはGKですね。ジャンケンに負けた時はマジでイヤでした」
――ジュニアユースの思い出はありますか?
「家長(昭博/現大宮アルディージャ)はホンマにスーパーでその世代では余裕でやっていたし、こんな奴いるんやって」
――家長選手の存在は刺激になりました?
「そうですね。FWへの想いはまったくなくなりました。こんなうまい奴おったらやっていけへんわって思って、GK一筋になりました」
――GKの面白さに目覚めたのはいつくらいでしょう?
「嫌々やっていた中でも止めたら嬉しかったし、大会とかで自分が止めて勝ち進んでいくという経験もさせてもらったし、そういうやりがいとか、GKがよければ負けへんのやなっていうのはありましたね。あとは中学でそういう上手い奴らのシュートを止めることにすごい喜びを感じたし、そこでどんどんキーパーの楽しさに気付いた感じですね」
――ちなみに、東口選手が思うGKに向いている人は?
「変な人(笑)。普通の人がホンマに少なくて。ちょっとなんか変わった人が多いです。あとやっぱりキーパーが好きな人じゃないとアカンのかなって。結局そこになってくると思うんですけどね。向いていると言われたらなんやろ……小さい頃から身長が高い人が決してGKに向いているということではないのは確実です。小中学の時に高いからお前はGKに向いているというのは間違った考えで。どんな小さい子でも工夫すれば出るっていうのは言えるかな」
――工夫といえば、宇佐美選手が東口選手は工夫が見えると言っていました。
「常に工夫はしていますし、常にどうやったら止められるかを考えながらやっているので。中学、高校の時に考えながらもっとできていたらもっと良いキーパーになっていたなとは思いますね」
――そうなるきっかけはあったのですか?
「工夫しだしたのはプロ1年目かな。新潟に入ったときに、いま大宮の北野(貴之)さんが出ていたんですけど、僕が知らないキーパーの細かい世界を教えながらやってくれて。当時GKコーチやったジェルソンもそうですし、そんなことまで考えなあかんねやって思ったのが最初ですね。シュートに対する身体の角度やったり、足を置く位置とかまで考えている人たちやったんで。そこからですね。細かく考え出したのは」
――GKは途中交代なんてほぼないので、ポジション取りが他と比べて過酷なイメージがあります。
「そうですね。出るまでがめっちゃ過酷で。でもその時期がいちばん大事といっても過言ではないので。僕はホンマ運がよくて2年目から出れましたけど、それでも最初の1年目はすごい辛かったし、できもしないニキビが顔中に出来て。それくらいストレスというか、もどかしさっていうのは感じていた。それでも努力し続けたし、今やから思いますけどホンマそういう時期があって良かったなって」
――そういう時のメンタルはどう保っているのですか?
「保てなくて荒れたときもありましたけどね。ただ幸いなことにそういった一緒の状況に置かれた仲間がいたので。当時、鈴木大輔(現柏レイソル)と川又堅碁と寮の風呂で、絶対ポジション取ったるからって話をしたり。練習から帰ってきて夜ご飯を食べて、そのあとにその3人でクラブハウスに行って筋トレしたり。そういう仲間がいたから辛い時期を乗りこえられたのかなって思いますね」
――なるほど。さて、今シーズンからガンバの一員になりました。仲間といえば、二川選手なんかとは喋っていたりしますか?
「ちょっとずつ喋るようになってくれましたね。心開いてくれるようになりました。……同じ高槻やねんけど、地元の話を振ってものらないです(笑)」
――同じ高槻市出身といえば、倉田選手もいますが彼はどうですか?
「秋は普通に喋ります」
――そうなのですね。あと丹羽選手曰く、東口選手は豪快なようで繊細って言っていました。
「そうですねぇ。繊細ですね。言われたらちょっと落ち込むし。繊細っすよ(笑)」
――(笑)。そんな東口選手の試合中に見て欲しいところは?
「もちろんビッグセーブとかもありますけど、それはGKにとっては当たり前のことなので。僕は最近出来ていないですけど。それ以外のところで言えば、ビルドアップのところだったり、クロスボールを取ってどこに投げるのかとか、そういうところを見てもらったら面白いと思います」
――足元の技術はジュニアユースで磨かれたものですか?
「ジュニアユースの時はフィールドの選手と一緒に足元の練習をやっていたんですけど、そんなにうまくなかったですよ。いつくらいかな……。高校くらいのときにフリースタイルの大会に出たくて(笑)。それで、高校の部活が終わってから家の前でずっとリフティングの練習をしていたらいつのまにかうまくなっていましたね」
――なぜフリースタイルの大会に(笑)?
「そういうところがあるんですよ(笑)。多分何かで見て衝撃を受けて、これカッコいいな、出たいなと思って。結果出てないんですけど、練習だけしたっていう。それでホンマにうまくなりました(笑)」
――(笑)。では、見所のひとつであるスローイングはどうやって磨かれたのですか?
「こんなにバンバン投げるようになったのは去年の中盤くらいからで。その時、利き足が肉離れしていてロングキックも蹴られない状況で試合に出ていて、蹴れませんよって言ったら全部投げろって言われて。周りも僕が蹴れないのを知っていたからすぐにサポートしてくれるし、そうなったらチームも自分もすごいリズムが出来たというか。それがきっかけですね。もともと俺はよく投げるタイプじゃなかったですし、ホンマにケガの光明です」
――そういうことだったのですね。さて、今後に向けての意気込みをお願いします。
「チームの状況が状況なので、後半戦はまた再出発という形で気持ちを入れ替えてやっていかなアカン。中断前の数試合はガンバらしい攻撃が出てくる試合もあったのでそれを継続していけば、確実に勝点は拾っていけると思う。まずはそういうのを意識して、どんどん上位に食い込めるように頑張っていきたいと思います」
――代表に関してはいかがですか?
「4年後はメンバーに入れるように。4年後なんでイメージしづらいですけど、チームでしっかり結果を残さないと呼ばれない場所なので。個人としてもチームとしてもタイトルが取れるように。その結果、代表に名前を連ねられるようになっていればいいなと思います」
(取材・文 金子裕希)
(7月18日更新)