ホーム > インタビュー&レポート > 『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2024』 ライブレポート【DAY2・12月28日(土)】
【Z-STAGE】
●東京スカパラダイスオーケストラ
今年、FM802と東京スカパラダイスオーケストラが共に35周年を迎えたということで、Z-STAGEのスカパラのステージでは、FM802 DJの樋口大喜が担当する『SATURDAY AMUSIC ISLANDS -AFTERNOON EDITION-(毎週土曜12~18時)』の番組でライブ生放送を行った。1年間スカパラメンバーが番組内で担当したコーナー「PARADISE RADIO」こと「スカラジ」がこの日最終回を迎えるため、その集大成を生放送しようというスペシャルな試みだ。
まずはとびきりテンション高くステージに登場した樋口が、フロアを十分にあたためる。定刻になりステージが暗転。袖から「時刻は午後5時を回りました!」と樋口の声が聞こえ、盛大にスカパラにバトンが渡る。番組ジングルが流れると、白スーツでバチッとキメた大森はじめ(per)、谷中敦(b.sax)、加藤隆志(gt)、茂木欣一(ds)、NARGO(tp)、GAMO(t.sax)、北原雅彦(tr)、沖祐市(key)、川上つよし(ba)が威風堂々と登場した。既にやる気十分のフロアに早速『5 days of TEQUILA』をお見舞いし、続けて『DOWN BEAT STOMP』を投下、圧倒的なパワーで加速していく。もう最高の幕開けだ。
谷中は「すごいね! めちゃくちゃ集まってくれたね、ありがとう!」と満面の笑みを浮かべ、「35周年イヤーの大阪の締め括りがここなので、思い切り盛り上がってくれよな!」と火を点ける。『Glorious』では全員でタオル回し、和風テイストのインストナンバー『天空橋』では「わっしょいわっしょい!」と手を挙げて、『スキャラバン』ではモンキーダンス。その様子はまさに祝祭だ。
ここで、中心メンバーとしてスカラジを担当していた茂木のDJタイムが到来。「茂木欣一がお送りしています「PARADISE RADIO」! 最終回だからね、現在生放送中でーす! 皆さんと802のおかげで今年は『スカパラ甲子園』を大成功でおさめることができました! 感謝の気持ちを込めて1曲歌わせてください!」と茂木のドラムボーカルで『銀河と迷路』を披露。関西への愛も詰め込んで、カッコ良く歌い上げた。
スカパラといえば、毎回楽しみなスペシャルゲスト。1人目はZ-STAGEでライブを終えたばかりのSHISHAMOの宮崎朝子。MVでも着用していた白いジャケットと花柄のボトムスで現れ、今年コラボした『教えてウロボロス feat.宮崎朝子』を歌唱した。歌謡曲要素のある切なげなメロディラインが彼女の声によく合い、艶っぽく美しかった。
2人目は、この後Z-STAGEに立つUNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介。白いスーツに身を包んでギターを持った斎藤は、2017年の『白と黒のモントゥーノ feat.斎藤宏介』を披露。斎藤のクリアで伸びやかな歌声の存在感を改めて実感する。加藤と向き合って2人ギターをかき鳴らす姿もハイライトだった。
ラストは定番の『Paradise Has No Border』。GAMOの「最高にハッピーな瞬間を俺たちにアピールしてくれよ! どこが1番盛り上がってるんだ~?」というお馴染みの展開でメンバーが右へ左へ走り回り、言わずもがなの最高潮の盛り上がり。大好きなスカパラの35周年を皆でお祝いした、あたたかく特別なライブだった。
Text by ERI KUBOTA
Photo by 渡邉一生
●UNISON SQUARE GARDEN
12月25日のクリスマスに、インテックス大阪5号館でバンド結成20周年イヤーを締め括るライブ『20th Anniversary LIVE FINALE 「fun time tribute」』を大成功で終えたばかりのUNISON SQUARE GARDENが、Z-STAGEに登場。イズミカワソラの『絵の具』が柔らかく流れ、青い光の中で静かにメンバーが姿を見せる。しばらくして「今年の歌いおさめに来ました。UNISON SQUARE GARDENです」と斎藤宏介(vo.gt)が挨拶し、いきなり『カオスが極まる』を投下。静かなところから一気にカオスへと導いていく。3人で出しているとは思えないほどの爆音と音圧、複雑な曲展開で見る者を圧倒する。すさまじくテクニカルなプレイはともすれば呆気に取られるレベルだが、フロアはただ熱狂して拳を突き上げる。
続いて『恋する惑星』『オリオンをなぞる』とポップなアンセムを投下。クリアで伸びやかな歌声を放ちつつも正確にピックを振り下ろす斎藤に、驚異的な手数を叩き出す鈴木貴雄(ds.cho)、ステージを激しく暴れ回りながらもブレなく肉体的なベースラインを繰り出す田淵智也(ba.cho)。もはや超人的だ。そしてやはりどの曲も心に残るフレーズやメロディがあり、田淵の作曲センスの高さに感服した。
暗転したステージに鈴木のスティックが軽やかに響き、豪速球で『何かが変わりそう』、『世界はファンシー』、TVアニメ『ブルーロック VS. U-20 JAPAN』オープニング主題歌で10月にリリースされた最新曲『傍若のカリスマ』を連続でプレイ。それぞれのソロの見せ場もバッチリキマり、ライブならではの生感と迫力で観る者を魅了していく。
そして代表曲『シュガーソングとビターステップ』を、たっぷりのアレンジと共に披露すると、メジャーデビューシングル『センチメンタルピリオド』を黄金の光の中で爽やかに歌い上げた。間奏で前に出た斎藤は田淵と向き合ってプレイしていたが、2人の表情が本当に晴れやかで楽しそうで、バンドを愛していることが伝わってくるようだった。ラストチューンは『Cheap Cheap Endroll』。ものすごい高速で、田淵は床に寝転び、足を上げて激しくベースをかき鳴らす。鈴木も大きく躍動し、斎藤は咆哮! これまでにない熱量を孕んだ演奏で圧倒すると、斎藤は「UNISON SQUARE GARDENでした! バイバイ!」と何でもなかったかのようにサラッと挨拶してステージを去った。もはや轟音のような歓声に見送られた3人の姿は、とても頼もしかった。
Text by ERI KUBOTA
Photo by 渡邉一生
●ASIAN KUNG-FU GENERATION
冒頭から手拍子と共に作り上げたいきなりの『君という花』に、場内の各所で跳ねるオーディエンス。2日目のZ-STAGEを締めくくるASIAN KUNG-FU GENERATIONは、はぐらかすことなく大トリという任務を全うし、立て続けに注ぎ込んだのは必殺の『リライト』! 裏切るのもライブの一つの楽しみ方だが、応えてそれを超えていくのは『RADIO CRAZY』最大キャパの大舞台を任された醍醐味か。「フェスとかだといつもさ、やれ"後ろに歌ってるヤツがいて最悪だった"みたいなコメントでネットが荒れたりするけど、『リライト』はそういう曲だから(笑)」と笑うGotch=後藤正文(vo&g)の頼もしさよ。無論、以降のシンガロングの音量が格段に上がったのは言うまでもない。『Easter / 復活祭』の渾然一体となった疾走感もクールで、もてなされてると思いきや、もうアジカンの沼にハマってる!
「世代を超えていろんな人たちが集まって音楽が楽しめるのは、本当に素敵なことで。この場を用意してくれたFM802、そして、今日集まってくれたみんなに感謝します。ありがとう!」(後藤、以下同)
今日という日を何もかもすくい上げてくれたような一言を経由した切なき『エンパシー』が、よりいっそう胸に迫る。音像、そしてメッセージ...ロックバンドとしての熟成の一つの理想形をそこに見る。ひずんだギターが重なり合うだけで気持ちを高ぶらせる『出町柳パラレルユニバース』から、再び『Re:Re:』で加速していく高揚感を追い風に、重厚なバンドサウンドと観客の熱量が結実した『遥か彼方』なんて3連発を見せられたら、アンコールの声がやむことはない。
'25年に11年ぶりに主催ロックフェス『NANO-MUGEN FES. 2025』を開催することを知らせ、ラストは『転がる岩、君に朝が降る』を奏でたアジカンが、心地良い轟音とフィードバックノイズという幸福な余韻を残した。
Text by 奥"ボウイ"昌史
Photo by 渡邉一生
(2025年2月 8日更新)
●bokula.
01. 涙ばっかのヒロインさん
02. 青くね
03. 夏の迷惑
04. バイマイフレンド
05. 最愛のゆくえ.
06. 愛すべきミュージック
07. 愛してやまない一生を.
08. 群青謳歌
09. 満月じゃん。
●flumpool
01. 君に届け
02. two of us
03. 証
04. どんな未来にも愛はある
05. 夜は眠れるかい?
06. 星に願いを
●BLUE ENCOUNT
01. MEMENTO
02. Suvivor
03. chang[e]
04. THANKS
05. VS
06. DAY×DAY
07. ポラリス
08. だいじょうぶ
●ウルフルズ
01. 笑えれば
02. 大阪ストラット
03. ガッツだぜ!!
04. 借金大王
05. バンザイ~好きでよかった~
06. 暴れだす
07. ええねん
●CRAZYMAN CLUB BAND
01. CRAZYMAN CLUB BANDのテーマ
02. 怒りをくれよ
03. シャロン
04. 翳りゆく部屋
05. ごはん
06. 19才
07. Progress
08. Sisters
09. M
10. DIAMONDS
11. ドカドカうるさいR&Rバンド
●04 Limited Sazabys
01. Feel
02. Now here, No where
03. Kitchen
04. My HERO
05. magnet
06. Jumper
07. fiction
08. escape
09. swim
10. monolith
●フジファブリック
01. 徒然モノクローム
02. 楽園
03. KARAKURI
04. LIFE
05. 電光石火
06. Feverman
07. 破顔
EN. 手紙
●Laura day romance
01. リグレットベイビーズ
02. fever
03. 透明
04. Young life
05. brighter brighter
06. rendez-vous
07. Sad number
●9mm Parabellum Bullet
01. Baby, Please Burn Out
02. The Revolutionary
03. One More Time
04. 新しい光
05. Brand New Day
06. 太陽が欲しいだけ
07. Black Market Blues
08. 叫び -The Freedom You Need-
09. Punishment
●TRICERATOPS
01. Raspberry
02. 彼女のシニヨン
03. if
04. MIRROR
05. GOING TO THE MOON
06. FEVER
●SiM
01. JACK. B
02. Amy
03. TxHxC
04. Blah Blah Blah
05. The Rumbling
06. Devil in Your Heart
07. KiLLiNG ME
08. f.a.i.t.h
09. DO THE DANCE
●くるり
01. 東京
02. There is (always light)
03. ばらの花
04. 瀬戸の内
05. 琥珀色の街、上海蟹の朝
06. ロックンロール
07. 潮風のアリア
●w.o.d.
01. イカロス
02. Fullface
03. lala
04. 1994(feat.橋本学)
05. オレンジ
06. STARS
07. 馬鹿と虎馬
08. 踊る阿呆に見る阿呆
09. My Generation(feat.JESSE)
●東京スカパラダイスオーケストラ
01. 5 days of TEQUILA
02. DOWN BEAT STOMP
03. Glorious
04. 天空橋
05. スキャラバン
06. 銀河と迷路
07. 教えてウロボロス feat.宮崎朝子
08. 白と黒のモントゥーノ feat.斎藤宏介
09. Paradise Has No Border
●UNISON SQUARE GARDEN
01. カオスが極まる
02. 恋する惑星
03. オリオンをなぞる
04. 何かが変わりそう
05. 世界はファンシー
06. 傍若のカリスマ
07. シュガーソングとビターステップ
08. センチメンタルピリオド
09. Cheap Cheap Endroll
●ASIAN KUNG-FU GENERATION
01. 君という花
02. リライト
03. Easter
04. エンパシー
05. 出町柳パラレルユニバース
06. Re:Re:
07. 遥か彼方
En. 転がる岩、君に朝が降る
●12月27日(金)【DAY1】はこちら
●12月29日(日)【DAY3】はこちら
●12月27日(金)~29日(日)【LIVE HOUSE Antenna】はこちら
●日時:2月11日(火・祝)
14:00~深夜3:00までの3部構成!
■第1部 14:00~
DJ=樋口大喜/板東さえか
■第2部 19:55~
DJ=落合健太郎/高樹リサ
■第3部 24:00~
DJ=浅井博章/田中乃絵
[提供]
日本旅行/マクセル/サントリー ビアボール/ZONe ENERGY/TESCOM/トヨタモビリティ新大阪/JR西日本/みるく饅頭 月化粧/Mizkan/JOYSOUND
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