インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > 「もう吹っ切れるしかないから、吹っ切れてみた(笑)」 琴線に従え、悔いなき人生を歩むために―― 長澤知之の2年ぶりの最強バンドツアーがいよいよ開幕! 『SLASH』インタビュー&動画コメント


「もう吹っ切れるしかないから、吹っ切れてみた(笑)」
琴線に従え、悔いなき人生を歩むために――
長澤知之の2年ぶりの最強バンドツアーがいよいよ開幕!
『SLASH』インタビュー&動画コメント

 今年の3月にリリースされたアコースティック・ミニアルバム『ソウルセラー』で、その強烈な個性=歌声と、くらくらするぐらいに美しいメロディを聴かせてくれた長澤知之が、今度は一転、バンドサウンドを軸にしたミニアルバム『SLASH』をリリース。長澤知之の両輪とも言うべき『ソウルセラー』と対となる新作では、オカルト情報誌『ムー』とのまさかのコラボレーションを果たしたファニーな『ムー』で幕を開け、自身の青春時代である90年代をモチーフとした『90’s Sky』や、彼の綴るロマンティックな言葉に魅了される『世界は変わる』など、時にルードに、時にメロウに、自らの多面性を認め、自由に音楽を奏でる長澤知之の今が刻まれている。12月2日(月)大阪・umeda TRADを皮切りに、2年ぶりとなるバンドツアーをいよいよスタートさせる長澤知之が、この夏の『FUJI ROCK FESTIVAL '19』初出演から、『SLASH』制作秘話までを語るインタビュー。会話の端々に潜む、音楽家としての気高さと、人としての優しさと。様々なアートをガソリンに歌い続けるこの男、長澤知之につき。

 
 
やっぱり自分のスウィートスポットに落ち着いたっていう(笑)
 
 
――前回の『ソウルセラー』('19)のインタビューで『金木犀』の話をしたとき、“フジロックのFIELD OF HEAVENとかGYPSY AVALONで観たいなと思った。長澤くんの新しい表現の1つだなと”って言ってたらこの夏、マジで。
 
「命中というか(笑)。ただ、僕が出たときは雨も降ってなかったからよかったんですけど、デス・キャブ・フォー・キューティーとかは雨で観れなかったから。まぁ気合いで行ったら観れたんだろうけど、フジロック経験者じゃないから何か…装備が甘くてうまくいかなかった(笑)。出る側としては山本健太(key)くんと2人で楽しくやれましたね」
 
――こっちも観てて嬉しかったな。普段とはまた違う客層のお客さんにも観てもらえてたし、セットリストもハマってた。しかも明け方まで音楽を楽しんでる長澤くんと偶然会えたし(笑)、それも含めてよかったなと。
 
「ありがとうございます(笑)」
 
――今年は明白に『ソウルセラー』というアコースティック盤と、それと対になるバンドセット盤を出すことは打ち出していて。長澤知之×バンドサウンドとなるともっと壮絶な感じで来るのかと思いきや(笑)、意外と『ソウルセラー』と地続きというか。長澤くんのいろいろと冒険したい雰囲気は、ブログとかを見ててもあったけど。
 
「特にヒントを得るのは好きな画家の絵とか、あるいは好きな映画とかで、素直に忠実に貪欲に、自分の琴線にフォーカスできたらいいなって。そのときにふと、“他人だったらどう思うだろう?”って考えることが自己プロデュースにもなるし、それすら別にどうでもよくなってもいいし。例えば1つ思ったのは、歌詞をなくす=インスト(笑)」
 
――それは大冒険だわ(笑)。
 
「他にも、サビを作らないとか、型にハマらない作り方もいいのかなと思ってはいたけど、『SLASH』にはそんなに反映されなかったと思うんですよね。やっぱり自分のスウィートスポットに落ち着いたっていう(笑)」
 
――長澤くんのアルバムで大半がインストだったらビビるね、聴いてみたいけど。
 
「アハハ!(笑) 時に言葉が必要じゃないこともある気がするから、そういうときに特に思いますね」
 
 
あえて多面的になりたいわけじゃなくて、否が応でも多面性が出てしまう
 
 
――まずはパンチあり過ぎの『ムー』(M-1)の話から(笑)。(オカルト情報誌の)『ムー』を読んだことはあったの?
 


「なかったです。だから、『ムー』のファンの方とたまにお会いしたら、ちょっと申し訳ない気持ちになる(笑)」
 
――逆に、それぐらい世間における『ムー』の立ち位置が明確っていうことだよね。
 
「そうですよね。あと、ロゴもカッコいいし、ロマンチックなことだから」
 
――ちなみに、長澤くんはUFOを見たことはある?
 
「“UFOなのかな?”って思うことは何回かあったけど、冷静に考えたら人工衛星かもしれないし、MVに出ていただいてる原田龍二さんみたいに、紫色の物体が伸びたり縮んだりしてパッと消えたところとかは見たことがないですね」
 
――ただの配役じゃなくてガチのキャスティングなんや(笑)。確かに“UFOっぽい”はあっても、確信が持てるまでのやつはなかなか見たことがないな~。
 
「ただ、歌詞にもあるけど、“ない”とは断言できないから。どこかでちょっとフザけたい感覚もありましたし(笑)」
 
――長澤くんの持ち前の美しいメロディにどんな言葉を乗せるのかという意味でも、コレはなかなか面白い(笑)。この曲のみらなず今作に漂うムードとして、信じること/疑うこと、潔癖な世の中に対する言及も感じるね。
 
「まぁ1つは自分もそういうところがあるから、自分で自分を茶化してる部分もあるしね。あと、日本はカテゴライズするのが昔から好きだったけど、自分と違うときによりハッキリさせたがってるなと思って。でも、それによって思考停止にもなりやすいというか。“まぁそんなことはいいじゃない”っていう発想も時には必要という(笑)」
 
――聖歌隊をイメージしたというイントロのコーラスも、あえてのヘタウマ感を出したと。
 
「そう、本当はみんなうまいんですよ(笑)。ホーンはCalmeraの3人にお願いしたんですけど、そのまんま2曲目の『Back to the Past』でもサックスを吹いてもらって。以前もホーンを入れた曲はありましたけど、やっぱり好きですね。明るさは時に奇妙になったりもするから、あのホーンセクションの明るさは今回の曲に合うなと」
 
――『90’s Sky』(M-3)の冒頭のギターを聴くと“キター! これぞ長澤知之”って感じるけど、90年代はまさに長澤少年の音楽との出会いの時期だよね。
 
「そうですね、一番濃かった。ずーっと“今を大事にするべきだ”みたいなことを暗喩的だったり直接的だったりで書いてきたんですけど、だからと言って、今を大事にしろ=過去を振り返るなと言ってるわけじゃなくて、いい思い出はいい思い出として単純に書こうと。懐古主義じゃなくてね。『SLASH』も『ソウルセラー』も自分の一面だし、言ったら『JUNKLIFE』('11)も『黄金の在処』('13)も全部そうですけど、日によって聴きたい曲もコロコロ変わるし、気持ちだって体調によって変わる=書く曲も変わっていくから、あえて多面的になりたいわけじゃなくて、否が応でも多面性が出てしまう。ラモーンズとかモーターヘッドはカッコいいなって思うけど…自分にはできないな(笑)」
 
――自分の多面性を認められるのは、結局、何をやっても長澤知之になると自覚してるからかなとも思うけど。
 
「そこは結構…肯定しようとは思ってるけど、イヤな部分でもあるんで。とてもポップな曲を歌おうとしたとき、クセをなくそうとしても、僕のアウトプットを通すことによってクセが出ちゃうから。そこにはちょっとした諦観もあります。もう吹っ切れるしかないから、吹っ切れてみた(笑)」
 
 
リズムというよりはやっぱりコーラスワークとギター
 
 
――今作ではとりわけ、『世界は変わる』(M-6)の歌詞が素晴らしいなと。特に、“改札に咲いた たくさんの約束を待つ傘に/優しい世界を感じたよ 今君がいるからなんだけど/雨上がりのアスファルトに 滲む街明かりの中に/僕は人生を感じたよ 今君がいるからなんだけど”の4行は、とても詩的で美しいなと思った。
 


「(取材のメモを見て)あ、二重丸が付いてる! 二重丸をもらったのは、幼稚園以来だ(笑)」
 
(一同笑)
 
――長澤くんのラブソング、やっぱりいいと思ったなぁ。
 
「ありがとうございます、嬉しい。この曲は、自分の中に嬉しい気持ちだったり幸せな気持ちが湧いて。そのときにギターを持って書き上げた感じですね。それこそ、『ソウルセラー』を作ってる時期だったかな? でも、これはバンドサウンドの方が合うなということで」
 
――いい意味で裏切られたな。最初にも言ったけど、長澤知之×バンドサウンド=もっとゴリゴリかと思ったから。
 
「『ソウルセラー』を経て、そのモードがまだちょっと続いてるのもあるかもしれないですね。ただ、今回のレコーディングは楽しかったけど、リズムギター録りだけはあんまり…。弾き語りだったら自由なわけですよ、1人で何も束縛されないし。ビートがあるとそれに合わせなきゃいけないし、合わせるべきだと思って書いてる曲だから。でも、合わせるべきだと思って弾いてみたら、“何かリズム感ねぇな俺”と思って(笑)」
 
――シンガーソングライターは、特に弾き語りだと、自分のタイム感だけで成立しちゃうもんね。
 
「そうなんですよ。弾き語りに慣れちゃったから、こういうグルーヴが自分の中にあんまりないんだなって。だから、バンドサウンドでリズムギターを録るときは常にカチコチになる(笑)。ビートルズを聴いたときも、リズムというよりはやっぱりコーラスワークとギターに耳がいってたから、そっち側に僕の琴線はあるんだろうなって。でも、今回で鍛えられたって思いたい(笑)」
 
――今回の制作中の裏テーマみたいなものはあった?
 
「ちょうど制作中に80年代後期~90年代初期の邦楽をたくさん聴いてて。特にキーボードは当時のような音を再現しようと思って、山本健太くんに結構相談してましたね。何ならドラムにもゲートリバーブ(=80年代に流行した音色加工)をガッツリかけてもいいかなと思ったけど、モロになるのはどうかと思ったから、ある程度エッセンスとして」
 
――例えば、名前を挙げるとしたら誰の曲を聴いてたの?
 
「今井美樹さんの『黄色いTV』('88)とか、徳永英明さんの『夢を信じて』('92)とか、ああいう風景が好きで。当時はヒットチャートを見るのも好きだったんですよね。あと、ちょっと前にグランジにハマって、アリス・イン・チェインズとかストーン・テンプル・パイロッツも結構聴いてましたね」
 
 
曲を書き続けることは自分にとってはやっぱり大事だし、そうあり続けたい
 
 
――’19年は2枚のミニアルバムを出せて、充実の1年でしたね。
 
「幸せなことが多かったですけど、どよ〜んとしてる部分もあり。ふとした瞬間に落ち込むのは何でなんだろう?」
 
――今まではそんなことはなかったの?
 
「まぁ…そう言われたら今までもそうだった(笑)」
 
(一同爆笑)
 
「言わば、音楽は1つの信仰なんですけど、今の僕にはもう1つ何かが必要な気がしてますね」
 
――NO MUSIC, NO LIFE.という言葉でいつも長澤くんが思い浮かぶけど、長澤くんの生命維持装置としてはもう1つぐらいあってもいいかもね(笑)。歌い続けるためにも。
 
「うん。バックアップというか。おかげさまで音楽は楽しめてますから、何を欲張りなことを言ってるんだという話ではあるんだけどね。曲を書き続けることは自分にとってはやっぱり大事だし、そうあり続けたいなと思いますね」
 
――長澤くんは曲が書けない、みたいな時期はあるの?
 
「書けないときは書かないし、全く何もしたくない日は、曲どころか生活もままならない(笑)。部屋でずっとボーッとしてる日とかはありますね」
 
――でも、その感じだと俗に言うスランプはなさそうだな。
 
「あと、書けないときはゴミみたいな曲を書く!(笑) この間、『思考停(しこうてい)』っていうラップの曲を書いたんだけど、これは絶対にダメだわって(笑)」
 
(一同笑)
 
――面白いね。曲が書けないときも曲で発散するのは、長澤くんらしい。
 
「うん。何か誰も攻撃しない攻撃なんですよね(笑)」
 
――最近、長澤くんは“音楽で誰かを攻撃したくない”って言うもんね。
 
「ただ、ジョン・レノンが僕の大好きな『アンド・ユア・バード・キャン・シング』('66)のことを振り返ったとき、“あの曲はゴミだ”って言ってて。“僕の大好きな曲なのにそんなことを言うんだ”って傷付いたから、自分の曲をディスるのはやめておこうかな(笑)」
 
――その曲を愛してくれてる人が少なからずいるからね。
 
「その人を撃ってることにもなっちゃうから、それはあんまりやりたくないなぁって」
 
――そして、その’19年を締めくくるリリースツアーも『SLASH』同様2年ぶりのバンドセットで、いよいよ初日の大阪からスタートします。メンバーは松江潤(g)、須藤俊明(b)、秋山タカヒコ(ds)、山本健太という鉄板のメンツで。
 
「もう気心が知れたと言いますか。だから楽しくやろうかなと思ってますね。セットリストは『SLASH』がメインだけど、『ソウルセラー』の曲もやるし、過去曲もいろいろやると思う。何かやってほしい曲はある?」
 
――俺は『明日のラストナイト』(’11)をやってほしい。
 
「分かった! じゃあ大阪でやる!」
 
――やった〜!(笑)
 
スタッフ「いろんな人に聞いていったら、もうそれでセットリストができちゃう(笑)」
 
――このツアーを駆け抜けた、来年の長澤知之の表現も楽しみにしてます!
 
「ありがとうございました!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
 




(2019年11月29日更新)


Check

Movie

ライブに向けてピースフルな気持ちも
長澤知之からの動画コメント!

Release

前作『ソウルセラー』と対になる
バンドサウンドに特化した最新作!

Mini Album
『SLASH』
発売中 2300円(税別)
Au(g)tunes
POCS-1830

<収録曲>
01. ムー
02. Back to the Past
03. 90's Sky
04. KYOTON
05. いつでもどうぞ
06. 世界は変わる
07. シュガー
08. 戦士は夢の中

Profile

ながさわ・ともゆき…8歳でビートルズとブラウン管ごしに初対面、10歳でギターを始め、1年足らずでオリジナル曲の制作をスタート。18歳でオフィスオーガスタのデモテープオーディションでその才能を認められる。以後、福岡のライブハウス・照和、東京のライブハウスでのマンスリーライブを行いながらデモ音源を作成し、’06年にシングル『僕らの輝き』でメジャーデビュー。ミニアルバムのリリースを連発した後、’11 年に自身初のフルアルバム『JUNKLIFE』をリリースした。その後もコンスタントに作品を発表し、’13年には2ndフルアルバム『黄金の在処』をリリース。’15年にはAL (小山田壮平×長澤知之×藤原寛×後藤大樹)のvo&gとしても正式に活動をスタートさせ、’16年4月には1stフルアルバム『心の中の色紙』をリリース。同年8月にはソロデビュー10周年を迎え、12月には6thミニアルバム『GIFT』をリリースした。’17年4月にはデビューからの10年を総括するアンソロジー・アルバム『Archives #1』をリリースし、収録曲である『蜘蛛の糸』も大きな話題を呼んだ。また、’18年1月にはALとしても2ndフルアルバム『NOW PLAYING』をリリース。また、同年12月の『Close to me』を皮切りに、『笑う』『金木犀』『ソウルセラー』と4ヵ月連続配信の後、’19年3月にはアコースティック・ミニアルバム『ソウルセラー』をリリース。さらには、7月より再び『KYOTON』『世界は変わる』『ムー』と3ヵ月連続配信の後、10月2日にはバンドサウンド・ミニアルバム『SLASH』をリリースするなど、現在も精力的に活動している。

長澤知之 オフィシャルサイト
http://www.office-augusta.com/nagasawa/

Live

長年の気心知れたメンバーで送る
2年ぶりのバンドツアーが大阪から!

 
『Nagasawa Tomoyuki
 Band Tour 2019 ‘SLASH’』

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード159-746
▼12月2日(月)19:00
umeda TRAD(前umeda AKASO)
全自由4800円
GREENS■06(6882)1224
※未就学児童は入場不可。
 小学生以上は有料。

チケット情報はこちら


【愛知公演】
▼12月3日(火)アポロベイス
【福岡公演】
▼12月5日(木)Gate's7
【宮城公演】
▼12月12日(木)space Zero
【東京公演】
▼12月16日(月)WWW X
 

Column1

「燃え尽きるまで自分が本当にいい
 と思う曲を書くことが僕の使命」
長澤知之の愛と幸福と誇り高き現在
『ソウルセラー』を語る('19)

Column2

「やっぱり人生=音楽になってる」
長澤知之の10年も巨大な才能も
刻み付けたまばゆきアンソロジー
『Archives #1』を語る!('18)

Column3

音楽がもたらす幾つもの幸福な瞬間
AL(小山田壮平×長澤知之×藤原寛×
後藤大樹)の大阪初バンドライブを
独占プレイバックレポート('16)

Column4

『黄金の在処』徹底解剖【後編】
自由に音楽で遊ぶ愛すべき
奇才・長澤知之の現在に迫る
撮り下ろしインタビュー('14)

Column5

『黄金の在処』【前編】
蜜月のグルーヴを生み出した
Nabowaと長澤知之の裏話満載
撮り下ろし合同インタビュー('13)

Column6

美しいメロディが虹を描く
優しき新世界。長澤知之のまばゆき
現在を刻んだミニアルバム
『SEVEN』インタビュー('12)

Column7

シーンに潜む異端児にして最終兵器
長澤知之の瑞々しい才能が爆発!
5年越しの傑作1stアルバム
『JUNKLIFE』インタビュー('11)

Recommend!!

ライター奥“ボウイ”昌史さんの
オススメコメントはコチラ!

「長澤知之が2作連続のミニアルバムのリリースと言うと、10年前の『EXISTAR』('09)と『SILENTSIREN』('09)の関係性を彷彿とさせますが、彼の創作活動とは相性のいいサイジング。前作『ソウルセラー』と今回の『SLASH』は、アコースティックだから、バンドだからという線引きはさほど重要ではなく、長澤知之の楽曲が先行配信を含めて世を賑わせる頻度の方が、個人的には尊く感じています。『Back to the Past』(M-2)に関しては、未来から今という過去を見て、悔いが残らないように生きたいという想いが込められた楽曲とのこと。“こうやって2人で話すときもそうだし、恩がある人だとかそういう人を大切にしたいなって思うから”とインタビュー中に語る長澤くんの人柄に、とめどなく溢れる音楽的才能に、彼の死生観や迷いにすら、またも魅了される1枚となりました。まぁ僕を含めた長澤くんのフォロワーは、何やっても長澤知之になることは、もうずいぶん前から承知の上ですよね?(笑) 今年のフジロックに長澤知之の音楽が初めて鳴り響いたように、バンドツアーでも新たな出会いがあればと切に願っています。それにしても、何万人と会場にいるフジの明け方に、偶然、長澤くんと出会ったときは縁を感じたなぁ(笑)」