夏の移籍期間の訪れと共に、移籍が活発になっているJリーグ。ガンバも過去に例がないほどの動きを見せ、完全移籍でファン･ウィジョ選手がFCジロンダン･ボルドー(フランス)、田中達也選手が大分トリニータ、期限付き移籍でオ･ジェソク選手がFC東京、藤本淳吾選手がJ2の京都サンガF.C.へ旅立ちました。

現在、主力として先発出場を重ねてきた中村敬斗選手も、FCトゥウェンテ(オランダ)への期限付き移籍が決定。17日に移籍会見が行われ、｢1年半という短い期間でしたけど、偉大な先輩方とともにプレーした時間は僕にとってとても貴重な時間になりました。シーズン途中でクラブを離れることは申し訳ない気持ちもありますけど、海外に挑戦したいという僕の決断を後押ししてくれたクラブに感謝しています。U-20ワールドカップを経験して、より海外のクラブでプレーしたいという気持ちが強くなって、この移籍が実現して嬉しく思います｣。

FCトゥウェンテ(オランダ)を選んだ理由について、
｢ほかのチームからも熱心に誘いがあったので本当に悩んだんですけど、FCトゥウェンテっていうクラブで活躍したいっていう気持ちが一番強かったのと、誰も知らない選手の中に自分が飛び込んでいくことでより成長があると思い、このクラブを選びました。おそらくウイングでプレーすることが多くなると思うんですけど、やっぱりドリブルだったりシュートっていうのをオランダのチームでも発揮したいです｣と話していた中村選手。

ガンバでのラストゲームは、メンバーに入れば7月20日(土)J1第20節･名古屋戦。アウェイでの試合になりますが、宇佐美選手の復帰戦にもなるため、注目度の高い試合になりそうです。

そして、この日、今野泰幸選手のジュビロ磐田への完全移籍も発表。
チームを離れる日、
｢ガンバでの思い出はたくさんありすぎるけど、FC東京からタイトルを取るためにガンバに来たので、タイトルを取れた時は素直に嬉しかったし、全部のタイトルを鮮明に覚えています。
めちゃくちゃ寂しいですよ。俺、出るつもりまったくなかったんですから。シーズン途中に出るなんてまったく考えてなかったし、最後まで一緒に戦いたい気持ちが強かったから。しかも7年半もいたし。家族ではないけど、めちゃくちゃ居心地がよかったし、友達もたくさんできたし、そのみんなと別れるのはすごく寂しい。別れはやっぱり寂しいですね。

(いい時期ばかりではなく、辛い時期も過ごしたと思いますが？）
7年半ガンバにいて成長できたと思っているし、移籍1年目は状況が悪い中で、悪い状況を断ち切れなかったというか、僕もそれにのっかってしまって、何もできずに力不足で降格してしまったっていう思いがあったけど、それがあったからこそ、去年、僕がケガから復帰してなんとか(降格の危機を)乗り越えられたと思うんですよね。そのことはすごい手応えだったし、成長できていることは実感できたので、だから良いときも悪い時もあったけどすべてオッケーです。

僕の目標は、プロとして1年でも長くプレーしたい、最低45歳までは絶対にやりたいっていう思いがあるから。45歳まで辛い思いでやるんじゃなくて、なんとか楽しく笑顔で突っ走りたいなって思っているので、今回の移籍も正直悲しいけど、なんとか前向きに考えて、切り替えてやっていきたいです｣
と、心境を話してくれました。

今野選手は早ければ、『GAMBA EXPO 2019』が開催される8月18日の磐田戦で敵として戻ってくることになります。

変化しているガンバ大阪が後半戦をどう戦っていくのか、ぜひスタジアムでチェックしてください。

 

取材・文：金子裕希

（2019年7月18日更新）