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ホーム > インタビュー&レポート > 時には音で、時にはメッセージで デビュー20周年イヤーに突入した中島卓偉が贈る 全編ヘヴィーナンバー縛りの『HEAVY!Feel The Noize.』ツアー 12/14(金)大阪・心斎橋JANUSライブレポート!


時には音で、時にはメッセージで
デビュー20周年イヤーに突入した中島卓偉が贈る
全編ヘヴィーナンバー縛りの『HEAVY!Feel The Noize.』ツアー
12/14(金)大阪・心斎橋JANUSライブレポート!

 昨年は6月に16ビート縛りの『Dance!Feel The Noize.』、9月に8ビート縛りの『PUNK!Feel The Noize.』という2本の東名阪ツアーを成功させ、10月21日にはついにデビュー20周年に向けたアニバーサリーイヤーに突入した中島卓偉。そんな彼が仕掛けるコンセプトライブシリーズの第3弾となったのが、ヘヴィーナンバーのみで構成された『TAKUI NAKAJIMA LIVE TOUR 2018 HEAVY!Feel The Noize.』だ。ロックボーカリストとしての類まれな実力と、この20年の楽曲を網羅したソングライターとして手腕でフロアを大いに沸かせた、12月14日(金)心斎橋JANUS、熱狂の大阪公演をレポートします!

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 開演前から沸き立つ卓偉コールとクラップを受けて、ジャストタイムに暗転。ストロボライトに照らされてメンバーが登場するのに続き、SEからシンクロするように演奏がフェードインしたクールなオープニングに、いきなり気持ちが高ぶる! 「行こうぜ大阪! カモン、ロックンロール!!」と始まった1曲目の『ROCK THE FUTURE』から慣れ親しんだJANUSにはいくつもの拳が上がり、スタッカートなリズムに心も身体もうずいていく。ヘヴィーナンバー限定ライブということで、重低音のサウンドウォールとそれを貫く卓偉のボーカル力には、しょっぱなから圧倒されるばかりだ。抑制されたビートから瞬時にブレイクするカタルシスがたまらない『FEED BACK ’78』でも、途中でレゲエのリズムを経由するインパクトと遊び心に彼の音楽的造詣を感じさせる。
 

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 真紅の照明を背にした『ゲッザファッカウッ!!!!』では、コールなくともレスポンスするかのようなあうんの呼吸で、フロアと1つの風景を作っていく。どんなにヘヴィーなサウンドでも芯にあるメロディセンスが抜群で、『MUST BE STORNG』からの初期の代表曲『UP TO DATE』では、イントロのギターが鳴り響くや大歓声! このスケールの楽曲を’00年にはもう世に出しているとは、いやはや恐れ入る。『BE MY BABE?(ROCK OF THE LIFE)』のユニゾンリフを心地よく浴びながら、まさにライブという“現場”でしか体感できない波動を存分に味わうオーディエンス。
 

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「いつもJANUSに来ると大阪の皆さんの声援があたたかいんで。東名阪の短いツアーだけど、今日がファイナルのつもりでやるんでよろしく!」
 
 ハンドマイクでまくしたてる『口パク禁止令』では会場の熱気にさらに火をくべるようにブチ上げたかと思えば、『BOYS LOOK AHEAD』ではハネるビートにオーディエンスが嬉しそうに身体を揺らしその手を上げる。初心者でも楽しめるライブの醍醐味がしっかりとありながら、その端々には20年の歳月で培ったファンとの信頼関係が滲み出る。『NAKED』でもその手をゆるめず熱唱する卓偉に、会場の熱気がぐんぐん上がっていく。
 

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 「久しぶりに『NAKED』をやったけど、みんなが踊れて嬉しいよ。ヘヴィーと言えども踊って帰ってほしいんでね。もう俺も40になってさ…みんなおじさんのライブに来てるんだよ?(笑)  だって1stアルバムの1曲目(『UP TO DATE』)をもう20年歌ってるからね! ド頭からヘヴィーな曲をやってきたんだけど、今度は歌詞の世界観が重いというか…ロックにはメッセージがないとダメだと思うからズシンとくるけど、誰しも心に闇を抱えてる。闇がないのは鈴木賢二(b)だけ(笑)。でも、こういう曲もあって中島卓偉だから」
 
 『誰もわかってくれない』『いじめられっ子』そして、『忘れてしまえよ、許してしまえよ』…轟音の中でも決して埋もれることなく、ライブハウスの最後部まで突き刺さるそのメッセージ。電波には乗せられないであろうまじりっけのない言葉、でも、こんなにも人を奮い立たせる言霊。中島卓偉の歌に出会って、どれだけの人々が救われてきたかは、この3曲を聴けば容易に想像できる。このタイトルにピンと来た人は、今からでも彼のライブに来てほしい。そんな熱い想いがこみ上げる空間がそこにはあった。
 

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 「一緒に歌ってくれてホントにありがとう! ヘヴィーなツアーだから、ヘヴィーな新曲を、今作ってるアルバムからどんどんやっていくから」と宣言した後は、卓偉先生による厳しい16ビート指南から(笑)、エモーショナルな新曲『(ぶっ)こわしたい』を披露。冒頭でSEとしても流れたこの曲は、次回作への期待を十二分に高めると共に、日常のイライラやモヤモヤを文字通りぶっ壊すように声を出し、発散できる、新たなアンセムの予感漂う1曲だ。
 

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 そして、「もっともっとヘヴィーで、もっともっと楽しめるヤツ。叫ぼうぜ~!!」と、『POWER TO THE MUSIC』『X-RAY MAN』では、倍々ゲームで沸点へと一気に急上昇! が、ここで一転、「きっと大好きな曲だと思うから一緒に歌ってよ。ちょっとクリスマスっぽい部分もあるかもしれないから」と、きらびやかなギターに誘われ名曲『NEVER FADES AWAY』を。中島卓偉のソングライティングの妙を感じさせる珠玉のミドルバラードが、しんしんと降り積もる雪のように胸に沁みわたっていく…。
 
 MCでは、「『NEVER FADES AWAY』をやるとライブが終わっちゃう気持ちになるんだよ。やるけどね(笑)」と笑わせながら、3月に開催されるデビュー15周年以来となるリクエストライブツアー『REQUEST OF BEST』第2弾の構想も語り、前回のリクエスト受付時にバラードに票が集中したことを警戒する卓偉(笑)。
 

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 「'18年最後の大阪だぜ! ロックしようぜ~!!」と幕を開けた後半戦は、『BLACK SIDE IN THE MIRROR』『お願い胸騒ぎ』とたたみかけ、Sっ気満載のアジテーターぶりで(笑)JANUSを扇動! 何もかも忘れて自分を解放できるようにオーディエンスを引っ張っていく頼もしいロックスターは、『BEAT&LOOSE』でもマエストロさながら会場を掌握。エッジィなビートにタオルが風を切った『BOOM BOOM BOOM』、シンガロングが巻き起こった『存在』でも、ライブを形成する大きなパーツとして機能するオーディエンスに、“歌わされている”人は1人もいない。そう、“歌っている”のだ。「全ての孤独に捧げます」と放った『ひとりになることが怖かった』では、“ひとりになることが怖かった”人が集まれば、決してひとりじゃないことを証明するような感動的な光景が目の前に広がっていく。
 

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「'18年は3回も大阪に来れて、平日なのにこんなに集まってくれて、ホントにありがとうございました! 3月16日(土)のBIGCATは、お前らが好きな曲を全部やるから、リクエスト楽しみにしてるよ! みんなとまた楽しいことを重ねていきたいと思います。世の中いろいろあると思うし、人間は些細なことでつまずく生き物だから…でも、俺は歌い続けるから、つらいことがあったらライブに来てよ。絶対に1人だと思わないでください。みんなまた歌いに来てくれるかい!? この1年、ホントに幸せでした。どうもありがとう!」
 
 ラストに大阪に捧げたのは『高円寺』。卓偉が17歳から約7年過ごした街を、青春を、リアルに描いたこの曲が、ズシリとした確かな重さと儚さと共に胸に迫る。20年という時間の中で彼が歌い続けてきた執念と信念をステージに残し、「'19年もまたロックンロールしようぜ!」と、関西のオーディエンスとの再会を誓った中島卓偉だった。
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史

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(2019年1月28日更新)


Check

Set List

20年の歩みをたどる名曲がズラリ
音と言葉に奮い立たされる一夜

 
『TAKUI NAKAJIMA LIVE TOUR 2018
 HEAVY!Feel The Noize.』
2018年12月14日(金) at 心斎橋JANUS

01. ROCK THE FUTURE
02. FEED BACK '78
03. ゲッザファッカゥッ!!!!
04. MUST BE STRONG
05. UP TO DATE
06. BE MY BABE?(ROCK OF THE LIFE)
07. 口パク禁止令
08. BOYS LOOK AHEAD
09. NAKED
10. 誰もわかってくれない
11. いじめられっ子
12. 忘れてしまえよ 許してしまえよ
13. (ぶっ)こわしたい
14. POWER TO THE MUSIC
15. X-RAY MAN
16. NEVER FADES AWAY
17. BLACKSIDE IN THE MIRROR
18. お願い胸騒ぎ
19. BEAT&LOOSE
20. BOOM BOOM BOOM
21. 存在
22. ひとりになることが怖かった
23. 高円寺

Release

楽曲提供した歴代の名曲群を
中島卓偉流にセルフカバーする意欲作

 
Self Cover Album
『GIRLS LOOK AHEAD』 New!
3月27日(水)発売
2778円(税別)
UP FRONT WORKS/zetima
EPCE-7484
※初回プレス特典:プレイパス

<収録曲(順不同)>
どーだっていいの…カントリー・ガールズ
次の角を曲がれ…℃-ute
就活センセーション…つばきファクトリー
大器晩成…アンジュルム
上手く言えない…アンジュルム
相思相愛…田中れいな
℃maj9…℃-ute
My Days for You…真野恵里菜
愛・愛・傘…Juice=Juice
イクジナシ…LoVendoЯ
今夜だけ浮かれたかった
…つばきファクトリー
レディーマーメイド…ダイヤレディー
スタート…THEポッシボー
一期一会…チャオ ベッラ チンクエッティ
いいんじゃない?…LoVendoЯ
DREAM GIRL…Bitter & Sweet
友よ…アンジュルム
GIRLS BE AMBITIOUS…Juice=Juice
泣きたくないのに…矢島舞美

Live

リクエストを元にセットリストを構成
大好評のツアーが20周年に再び!

 
『TAKUI NAKAJIMA LIVE TOUR 2019
 20th ANNIVERSARY
 REQUEST OF BEST SEASON2』
※応募詳細はコチラから!


【埼玉公演】
一般発売2月2日(土)
Pコード139-187
▼3月2日(土)17:30
HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
スタンディング5500円
ディスクガレージ■050(5533)0888
※未就学児童は入場不可。学生は当日会場にて1000円返金。小学生は要身分証明書。小学生以外は要学生証。

チケット情報はこちら


【東京公演】
一般発売2月2日(土)
Pコード139-187
▼3月9日(土)17:30
LIQUIDROOM
スタンディング5500円
ディスクガレージ■050(5533)0888
※未就学児童は入場不可。学生は当日会場にて1000円返金。小学生は要身分証明書。小学生以外は要学生証。

チケット情報はこちら

 

Pick Up!!

【大阪公演】

一般発売2月2日(土)
Pコード138-202
▼3月16日(土)17:30
心斎橋BIGCAT
オールスタンディング5500円
GREENS■06(6882)1224
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。公演当日、学生の方は学生証(小学生は年齢を証明できるもの)提示で1000円返金。

~1/30(水)23:59まで先行抽選受付中!
チケット情報はこちら


【愛知公演】
一般発売2月2日(土)
Pコード139-228
▼3月17日(日)17:30
JAMMIN’
スタンディング5500円
サンデーフォークプロモーション■052(320)9100
※小学校、中学校、高等学校、短期大学、大学、高等専門学校(高専)、専修学校に在籍の方は会場にて1000円キャッシュバックいたします。小学生以外の方は学生証を、小学生は年齢を証明できるものをご持参ください。キャッシュバックは当日、会場に来られた方に限ります。当日、学生証をお持ちにならなかった方へはキャッシュバックはいたしません。未就学児童は入場不可。

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Column1

全編8ビートで大阪をブチ上げた
『PUNK!Feel The Noize.』
9/16心斎橋JANUフォトレポート

Column2

全編16ビート!
渾身のライブで大阪がハジけた
『Dance!Feel The Noize.』
6/8心斎橋JANUSライブレポート

Column3

続けろ、続けろ、
楽しいと思えることだけに向かえ
魂を鼓舞する『続けろ /
Please Mr.GUARD MAN』
15周年を越え、感動を信じて
音楽人生を疾走する
中島卓偉インタビュー('15)


Link

中島卓偉 オフィシャルサイト
http://www.takui.com/