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「一生忘れられないアルバムで、ツアーになっていくと思う」
アジカンGotchが最高の仲間と旅に出る
時代の空気も、マジカルな瞬間も、音楽の美しさも今に鳴らした
『Good New Times』インタビュー&動画コメント (1/2)

 結成20周年を迎えたASIAN KUNG-FU GENERATIONは、今年に入りすでに3枚のシングルを発表し、’04年にリリースされたアルバム『ソルファ』の再録も進行中。かたやそのフロントマンGotch(後藤正文)個人としても、『何度でもオールライトと歌え』『ゴッチ語録決定版-GOTCH GO ROCK!』と2冊の書籍を刊行。それに加えての2年ぶりの2ndソロアルバム『Good New Times』と、どうやらこの男のクリエイティビティには歯止めが効かないらしい。そんなソロ作ではプロデューサー/エンジニアに敬愛する元デス・キャブ・フォー・キューティーのクリス・ウォラを迎え、今作の制作の起点になったとも言える、井上陽介(g・Turntable Films/Subtle Control)、佐藤亮(g)、戸川琢磨(b・TYN5G、ex.COMEBACK MY DAUGHTERS)、下村亮介(key・the chef cooks me)、YeYe(cho)、mabanua(ds)ら、“The Good New Times”と名付けられたバンドメンバーがレコーディングに参加。7曲の英語詞を含む意欲的でユニバーサルな1枚は、彼が培ってきた経験、手に入れた視野、音楽が人生にもたらす瑞々しい瞬間を愛でるように形にした美しさと幸福が、ギュッと詰まっている。いよいよ間近に迫ったリリースツアー開幕を前に、今作が生まれるまでのマジカルな日々を語る彼の横顔は、音楽シーンきっての論客のそれというよりは、ただただ音楽が好きで、幾度となく音楽に救い上げられたいつかの青年のような輝きと情熱に満ちていた――。



固執してパラノイアみたいになっていくと
どんどん人間的な魅力から、本来の美しさから、離れていく
 
 
――ビルボードライブ東京での公演後の様子を見ていても、存分にThe Good New Timesのメンバーとステージに立てる喜びを感じているのが分かりました。
 
「はい、楽しいですねぇ。定期的に活動してるバンドじゃないから、やればやるほどよくなってくる感じがあって、それはすごく嬉しい。でも、もっとやりたいなっていう気持ちも芽生えますけど。まぁみんなそれぞれ自分の活動がありますから、こうして集まれるだけでもありがたい気持ちはすごくありますね、うん」
 
――今回の『Good New Times』にしてもそこが大きな起点となっていて、前作『Can’t Be Forever Young』(‘14)ではDIYであることをテーマにしていたところが、その後のツアーを経てこのメンバーで作ってみたいと。
 
「そうですね。彼らのアイデアを借りたら、もっとおもしろいものができるなと思ったというか、それが“分かった”ので、曲によっては本当にまるっとぶん投げたりしてましたから(笑)。俺のスタジオで井上(陽介)くんのデモを聴いて、“それ、俺に歌わせてよ”みたいなこともあったり。まぁ自分のバンドともソロとも違うから持ってきてくれたんだと思うんですけど、俺が見事に釣り針にかかったというか(笑)」
 
――井上くんとは今作のデモ作りの段階から割とガッツリやりとりをしてたんですよね。それこそTurntable Filmsにインタビューしたときも、Gotchさんとのレコーディングにおいて“委ねられた”経験がめちゃくちゃ効いていて、それがTurntable Filmsにもフィードバックされたと言ってましたから。
 
「彼は俺が頭の中で思い描いている以上のギターフレーズを弾けるはずなので、そういう能力のある人にある種の檻みたいなものを用意するよりは、自由にやってもらった方がよくなるに決まっていて。ある程度託して自由にやってもらった中からジャッジするというか、方向性が必要なときだけ言えばいいかなぁと。仏教の“他力本願”みたいな考え方って案外よくしたもので、自分も活かすし、相手も活かすんですよね」
 
――今の話を聞いていたら、自分のソロの“作品”だけを作ってるんじゃなくて、そういう“場”そのものを作る感じがして。自分の音楽を磨き上げるところはもちろんあるにせよ、それだけじゃない“何か”が、作品以外の作品をもう作ってる感じがします。
 
「うん、そうなんですよね。だから、一緒に流れてる時間とか、留めておきたい瞬間なんて100や200じゃ収まらなくて。1曲の録り方にフォーカスしてるというよりは、その中のどれかが1テイク録れてればいいかなと思うぐらいの気楽さでレコーディングしてるというか。一緒にスタジオ入ってるだけでもう、スペシャルなんだから。固執してパラノイアみたいになっていくと、どんどん人間的な魅力から、本来の美しさから、離れていく気がして。その気楽さ=風通しのよさというか、プロデューサー/エンジニアのクリス(・ウォラ)もそういう考え方なのか、“いいね、最高!”みたいな感じでどんどん進めていっちゃう。ミュージシャンって深刻になりがちだから、そういうところはクリスのポジティブなフィーリングで整えてもらった感じはありますね」
 
――そもそも、“こいつだ!”と思える人選ができている時点で、絶対にいい方向に転がるに違いないっていう想いはありますもんね。
 
「そう。最初に呼んだときは勘というか、どうなるか分からなかったんですけどね(笑)。たっくん(=戸川琢磨)とか、(佐藤)亮くんとかは、あんまり話したこともなかったけど、思った以上に噛み合わせがよかったというか。1stのツアーが終わった時点で、2ndがきっといいものになるという気持ちはありましたけど、ちゃんとそういう場所を作らないとできないから。どうにかしてもう1回みんなでツアーする機会を作りたいなぁとは思ってましたね」
 
 
何にしても結局、ネームバリューとかじゃなくて
否応なく人でしかない
 
 
――ただ、今年はプロジェクト的にもいろいろと重なっていて、『何度でもオールライトと歌え』『ゴッチ語録決定版-GOTCH GO ROCK!』と書籍も出してるし、ASIAN KUNG-FU GENERATIONも結成20周年となってきたら、スケジュールがキツくなるのは目に見えていて。そこにソロアルバムまでブッ込んできたのかと。
 
「俺、アジカンが20周年なのをすっかり忘れてて(笑)」
 
(一同爆笑)
 
――そもそもね(笑)。じゃあそうなっちゃう(笑)。
 
「はい(笑)。アジカンで前作『Wonder Future』(‘15)を作った時点である程度やり切った感があったから、ここでソロをもう1回やりたいなぁと思っていたところに、“(‘16年で)20周年ですよね?”みたいに言われて。“20周年かぁ~うーん、じゃあやります”、みたいな(笑)。ただ、ベスト盤を出してツアーっていうのもイヤだし、ちょうどアジカンとしてちょっとやってみたいこともあったから、よかったと言えばよかったんですけど」
 
――そのやってみたいこと=2ndアルバム『ソルファ』(‘04)を再録するプロジェクトも並行して動いていて。アジカンも『Wonder Future』以降、キャリアを重ねてきたからこそ求められるものに応えたいというスタンスにもなってきて、ソロとの棲み分けができて健康的ですね。
 
「そうですね、ヘルシーです。何年か前にアジカンでも7人編成の大所帯のツアーをやりましたけど、あれもファンからすると“4人でやれや!”みたいな(笑)」
 
――やっぱり感じるんですね、そういう波動を(笑)。でも、それこそがバンドに求めるロマンな気もしますし。そう考えたら、アジカンのメンバーとはまた異なる信頼のおけるミュージシャンと、編成を問わずにやれるソロワークスは、違う旨みや楽しみがありますね。
 
「本当にそう思いますね。ただ、アジカンのメンバーがどう思ってるかは分からない(笑)」
 
――アハハハハ!(笑) 感想は聞かなかったんですか?
 
「一応、完成したときにアルバムを送ったんですけど、感想は誰からもすぐには返ってこなかった(笑)。アジカンに書いた曲だったらすぐに聴いてくれると思うんですけど、多分思った以上によかったんじゃないですかね? ヤバい!と思ってたんじゃないですか?(笑)」
 
――(笑)。でも、今作は最初のドラムが鳴った瞬間に、その段階ではただの空気の振動でしかないのかもしれないですけど、“いや~このアルバムは絶対いいな”と思わせる空気がありました。この盤に込められた時間と情熱が、一音目から感じられるような。レコーディング日記を見ていても、とにかく楽しくてしょうがないマジカルな日々が伝わってきましたね。
 
「レコーディングはとても楽しかったですよ。とにかくそれぞれがクリエイティブで、意見もバチーン!っていうぶつかり合いじゃなくて、周りを巻き取っていくような有機的なものがあって。険悪な対立がない現場っていいなと」
 
――クリエイティブな意見をぶつけ合って、キリキリ舞いで作る凄みもありますけど、みんなの“人となり”というか、肌で感じるコミュニケーション能力の高さというか。
 
「そうなんですよね。バンドをやってると分かるけど、バンド内のヒエラルキーを確定させるために言う強い言葉とかがあるんですよ」
 
――アハハハハ!(笑) マジで。
 
「“俺の方ができるんだぞ!”的な駆け引きが絶対にあるから(笑)。まぁアジカンはもうこの歳まで続けるとさすがにないですけど、若いうちはやりがちだと思うんですよね。今回はみんながある程度年齢を重ねてるのもあると思うんですけど、どうやったら曲がよくなるのかという話し合いがいちいち有機的だし、趣味も近いから機材の話とかもずっと楽しい。音楽の現場でこんなにも音楽的な話をたくさんできるのはすごくいいなぁと思ったし、音楽以外の話もたくさんしたし、本当にすごくいい現場でしたね。誰もイライラしてない、みんなが活躍してる現場って、やっぱりよくなるんだなぁと思って」
 
――やっぱり“人”ですよね。特に年齢を重ねてきたら、各々自分のスタンスとか技術もそれなりにあるから余計に。
 
「そうなんですよね。だから人選は大事だなと。何にしても結局、ネームバリューとかじゃなくて、否応なく人でしかなくて。その次ぐらいに場所ですね。本当に人間のやってることって、どういう場の空気を作っていくかがすごく大事だなぁと思いますね。俺がギスギスしてたら、本当に最悪だと思うし。もちろんピリついた音源のよさもあるかもしれないですけど、今回のアルバムはピリついたらあんまりいい影響が…(笑)」
 
――こうはなってないですよね(笑)。
 
 
今は自分のミュージシャン人生において
音楽的な身体が動く時期だと思う
 
 
――それこそ人選の話で言うと、今作のプロデューサー/エンジニアの元デス・キャブ・フォー・キューティーのクリス・ウォラは、前作の制作時点からオファーしていて、今回ようやく実現したと。クリスとはそもそもどのタイミングからつながっていたんですか?
 
「’06年ぐらいにCDを渡しに行って、そこから認知してくれていたみたいで。何度かアプローチしたことがあって、それが今回につながってると思うんですけど、意外と言ってみるもんなんだなと。1stの(ミックスを手掛けた)ジョン・マッケンタイア(トータス/ザ・シー・アンド・ケイク)もそうだったし。ただ、クリスは元々グラミーにノミネートされるバンドにいたから、他にもプロジェクトがあるみたいで、割と忙しそうだったな。でもね、20周年ってバンドとかレーベルからしたらメモリアルな数字で、ビジネスにもつながるチャンスなのかもしれないけど、自分にとっては“ミュージシャンとしての今”の方に興味があるというか。今は自分のミュージシャン人生において音楽的な身体が動く時期だと思うから、そういう時期に優秀な海外のプロデューサーと一緒にアルバムを作れてよかったなぁと思いますね。来年でも遅い気がするし、これは今だからよかったんじゃないかな」
 
――今作では英詞曲の割合が増えてますが、アジカンのRECでフー・ファイターズのスタジオで録ったとき、エンジニアに“次は英語でやりなよ”みたいなことを言われたのも、要因の1つにあるらしいですね。
 
「でも、この前Chocolat & Akitoとコラボしていたザ・マットソン2に今回のアルバムと前作をまとめて送ったんですけど、日本語の曲ばっかり褒めてましたね(笑)。音楽がすごく好きな人にとっては、あんまり関係ないのかも」
 
――僕たちが日本にいて洋楽を聴くのと一緒ですもんね。
 
「そうですよね。“『Baby, Don’t Cry』(M-9)はいい曲だ”みたいな。でも、あの曲、めちゃめちゃ日本語の曲じゃないかって(笑)。しかも、アイドルになれなかったような田舎の女の子のことを歌ってる曲ですから(笑)」
 
――前作は生死とかDIYが1つのコンセプトだったものが、今作ではユニバーサルなものにしたいという思惑があったなら、英語詞は自ずとそうなる選択であり、挑戦ですよね。
 
「そうなんですよね。アジカンでも海外でやらせてもらう機会が増えて、そこそこ響く場所には響いてるんだな、みたいな感覚もあるんですけど、じゃあ英語で歌ったらどうなるのかな、みたいな。それをアジカンで挑戦して、あのデカい船に自ら穴を開けるわけにはいかないかなって(笑)。でも、ソロだったら奔放に実験できるので。自分が英語で歌うとどうなるのか、詞の中にある情感みたいなものをどれだけ書けるのか。英語だとそれが測れないというか、海外の人から見てどういう言葉がクールなのかが全く分からなくて。一応、(英語圏の)友達に“これは大丈夫?”とか聞きながら、“この一文はカッコいいよ”とか言われながら書きましたけど、だからこそ歌い直しとかはいっぱいありました。“sea”と“she”の違いが分からない、みたいな」
 
――今、同じに聞こえましたもん。
 
「俺も今、同じように言いましたもん」
 
(一同笑)
 
「言われれば言われるほど分からなくなって、崩壊していく(笑)。同じセンテンスの中に海の“sea”と彼女の“she”が出てくるようなときはちゃんと歌い分けないと、ネイティブからすると引っ掛かると言われて。その辺はいろいろと難しかったですね」
 
 

 


(2016年9月 4日更新)


Check

Movie Comment

バンドツアーと相撲について語る(笑)
Gotchからの動画コメント!

Release

華道家・辻雄貴によるジャケットも鮮烈
2年ぶりとなる渾身の2ndソロアルバム

Album
『Good New Times』
【12inch LP(重量盤)】
9月7日(水)発売
3800円(税別)
only in dreams
ODJP-004
※写真集(20P)、バックアップCD、
 歌詞・対訳付。ダブルジャケット仕様。

【CD】
発売中 2315円(税別)
only in dreams
ODCP-014
※歌詞・対訳付。ダブルジャケット仕様。

【Download】
(320Kbit MP3/16-bit WAV/24-bit WAV)
発売中 1667円(税別)
only in dreams
※ジャケット(jpg)付。

<収録曲>
01. Lady In A Movie
02. Paper Moon
03. Good New Times
04. The Sun Is Not Down
05. Independence Dance
06. Tokyo Bay
07. Port Island
08. The Mediator
09. Baby, Don’t Cry
10. Life Is Too Long
11. Star Dust

Profile

ゴッチ…後藤正文、’76 年生まれ。ASIAN KUNG-FU GENERATION のボーカル&ギターであり、 ほとんどの曲の作詞作曲を手掛ける。これまでに8 枚のオリジナルアルバムを発表。’10 年にはレーベルonly in dreamsを発足し、WEBサイトも同時に開設。また、新しい時代やこれからの社会など私たちの未来を考える新聞『THE FUTURE TIMES』を編集長として発行するなど、音楽はもちろんブログやTwitterでの社会とコミットした言動でも注目され、Twitterフォロワー数は現在29万人を超える。ソロ作品としては、’12年にライブ会場&通販限定で7inch『LOST』を、’13年のRECORD STORE DAYに7inch『The Long Goodbye』をリリース。‘14年3月にはソロアルバムからの先行シングル『Wonderland / 不思議の国』を、そして初のソロアルバム『Can't Be Forever Young』を同年4月のRECORD STORE DAYを皮切りに発売。その後に全国10公演のツアーを決行し、『FUJI ROCK FESTIVAL ‘15』にも出演。11月にはソロツアーのライブ盤『Live In Tokyo』、7inch『Route 6』を発表。今年6月8日には、約2年ぶりとなる2ndアルバム『Good New Times』を発表し、ビルボードライブ東京・大阪でのワンマンライブや静岡で行われる『頂 -ITADAKI- 2016』、『SUMMER SONIC 2016 OSAKA』に出演。9月6日(火)渋谷クラブクアトロを皮切りに10公演の全国ツアーも予定されている。

Gotch オフィシャルサイト
http://gotch.info/

Live

リリースツアーがいよいよ開幕!
気心知れたメンバーと大阪は2公演

 
『Tour 2016 Good New Times』

【東京公演】
▼9月6日(火)CLUB QUATTRO

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード302-726
▼9月8日(木)20:00
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング5000円
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※3歳以上は有料。公演当日、小学生の方は身分証、中学生・高校生の方は学生証提示で500円返金。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 
【宮城公演】
▼9月13日(火)仙台Rensa
【福岡公演】
▼9月16日(金)DRUM LOGOS
【広島公演】
▼9月17日(土)広島クラブクアトロ
【石川公演】
▼9月20日(火)金沢EIGHT HALL
【愛知公演】
▼9月21日(水)名古屋クラブクアトロ
【北海道公演】
▼9月23日(金)ペニーレーン24

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード302-726
▼9月27日(火)20:00
BIGCAT
オールスタンディング5000円
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※3歳以上は有料。公演当日、小学生の方は身分証、中学生・高校生の方は学生証提示で500円返金。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 
【東京公演】
▼9月29日(木)TSUTAYA O-EAST

Comment!!

ぴあ関西版WEB音楽担当
奥“ボウイ”昌史からのオススメ!

「次々といろんなバンドがデビューして、そのインタビューをしていると、音楽を始めたきっかけの話にまぁなります。そのときに思うんです。細分化していくシーンにおいて、アジカンは“世代”に影響を与えることのできた、最後のバンドなんじゃないかって。そのフロントマンのGotchは、自らのレーベルonly in dreamsでの才あるアーティストのフックアップや、フリーペーパー『THE FUTURE TIMES』や執筆活動における提言など、常に“自分”や“バンド”や“日本”を超えた視野を持って動いています。そんな彼がある種無邪気に、楽しそうに制作を振り返ってくれた姿を見ていると、『Good New Times』が彼にどれだけかけがえのない時間をもたらしたかが分かります。そりゃこのタイトルになりますわ。そして、今年もフジロックやサマソニに行って、このアルバムを聴いて、国内での成功が全てじゃなくて、世界も認める日本人アーティストがわんさかいる未来が来ればいいなぁ、なんてふと。このメンバーでのツアーもグッドヴァイブ間違いなし、あなたの街でぜひ足を運んでください。ちなみに今回は僕にとって初取材でしたが、インタビュー中に“もう文字数足りてるやろ”とか思う暇がないくらい、夢中で話してくれてたら本望だなぁ(笑)」