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「ずっと夢やったし、目標だった」
100万枚売りたい訳じゃない、100万人の心に届けたい
ラックライフの意地と信念を宿した感動のデビュー曲
『名前を呼ぶよ』撮り下ろしインタビュー&動画コメント

 キャッチー過ぎる? 王道過ぎる? そんな懸念を余所に問答無用に胸を突き上げる美しいメロディに、この10年を懸けて出会ってきた全ての顔を思い浮かべ刻まれた言葉に、“一生歌えるデビュー曲を”というバンドマンとしての意地と信念に、心を揺さぶられないわけがない。今をときめくバンドを多く輩出する関西のライブシーンから、ラックライフがシングル『名前を呼ぶよ』で遂にメジャーデビューを果たした。時に…地方都市のいちライブハウスで日々生まれているドラマは、日本武道館で大観衆を前に起きるそれと変わらず、誰かの人生に残る音楽となる。そんなライブハウスで生まれ、育ってきたラックライフの音楽は、今でも変わらず私とあなたの1対1の関係を歌い続けている。運命のデビュー前夜、PON(vo&g)が綴ったブログの一節には、こう記されている。“これからなんやで、勝負は。ちゃんとあなたの胸にぶっさすんやで、歌を。100万枚売りたい訳じゃない。100万人の心に届けたいの。100万人より先に、あなたに届けたいの。出会ってくれておおきに。これからもよろしく”。PONが撮り下ろしで語る、はじまりのインタビュー。

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自分たちがと言うより
やっぱり人が喜んでくれることの方が、嬉しさにつながる
 
 
――まずはもう、おめでとうございますと(笑)。
 
「アハハハ!(笑) ありがとうございます。ありがたや」
 
――まぁでもPONくんはメジャーデビューに関して、何回泣かなあかんねんっていうくらい、感動させられまくってるけど。発表したらみんなが喜んでくれて泣き、ライブでみんなの顔を見て泣き(笑)、みたいな。
 
「ハハハ!(笑) 何やったらインタビューでその話しながら泣いてましたからね! やっぱりCDを発売して、周りのみんなが予想以上に喜んで買ってくれたりして…。自分たちがと言うより、やっぱり人が喜んでくれることの方が、嬉しさにつながるなっていう感じですね。自分たち的には一歩一歩やってきた感じだったんですけど、周りにはその10年をずーっと見てくれてた人とかもいて。傍から見たら、変わらずにずーっとライブハウスで活動し続けてきたのが大きかったみたいですね。みんなで一緒にやってきた感じが」
 
――結成2~3年で上京してあれよあれよとデビューとかじゃないから、そのストーリーを共有できてる感覚がよりあるかもね。しかもデビューの話は、粋なことに去年のクリスマスにマネージャーから話があったと(笑)。
 
「でも、そのときは全然リアクションできなかったんですよ。タイアップありきの話なんでそっちに頭がいってもうて、“それ、期限いつまでですか?”みたいな(笑)。10日後に3曲みたいな話やったから、メジャーデビューは嬉しいけど、これはちょっと必死にやらなあかんわって。そうなるともう無我夢中じゃないですか。1ヵ月でレコーディングまで全部やり切ってライブで発表したときに、みんなの反応を見て“そうか。メジャーデビューってこういうことか”って理解したというか」
 
――そもそもやっぱりメジャーデビューはしたかったの?
 
「やっぱりカッコいいじゃないですか!(笑) メジャーデビューして何が変わるかは分からへんけど、Mステとか紅白に出るにはデビューしないとあかんと思ってたし、そういう意味ではずっと夢やったし、目標だった感じですね」

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“バンドとは”を教えてもらったのが、ライブだった
 
 
――デビュータイミングということでさかのぼって聞くけど、PONくんと音楽の接点はどこから始まったん?
 
「元々歌うのが好きで、小学校4年生ぐらいのときにKinKi Kidsがめっちゃ好きになって、歌手になりたいと思ったんですよ。でも、家で歌ってたら“ちょっとあんたヘタな歌やめて。外まで聴こえてるから”っておかんに言われ(笑)。それがショックで小4なりにめっちゃ練習して、っていう感じですね。中学校に入るくらいにはCHEMISTRYとかEXILEに憧れてカラオケに入り浸って…だから最初はオーディション番組から自分は歌手になるもんやと思ってたんですよ。それやのに、高校に入って大石(ds)にそそのかされて、みたいな感じですね(笑)」
 
――ということは、ソロシンガーになってたかもしれなかったと。
 
「MISIAとか平井堅もめっちゃ好きやったんで。“俺はEXILEみたいになるんや!”ってずっと思ってました(笑)」
 
――ロックバンドが口に出さない名前ばっかり(笑)。そもそも歌うのが好きになったのは、何かで褒められたとか?
 
「何やろな~。でも、“声が大きいね”って褒められたのはあるかもしれない。みんなで歌うのも楽しいし、みんなが自分を見てるような、何より主役になれる感じが好きで。シンプルに、目立ちたがりなんやと思うんですけどね」
 
――なるほどね。で、その後に高校の軽音楽部でそそのかされて(笑)、地元高槻のライブハウス、ラズベリーホールで叩き上げられたと。ただ、ラックライフのポピュラリティの高い音楽性からすると、もっと早く、もっとド真ん中にいってもよかったのに、他のロックバンドよりもむしろ慎重に、丁寧に、その手順を踏んできた印象があるけど。
 
「“バンドとは”を教えてもらったのが、ライブだったんですよね。ツアーして、CD出して、人とつながって…そういう先輩バンドをずーっと見てきたからか、“ムチャしてなんぼ”みたいな(笑)。あと、“あんまり大人を信用するな”みたいな話もあるじゃないですか。だからレコード会社の人が来ても“あぁどうも~”ぐらいのノリで済ませてたら、どんどん話が流れていって。熱意のある人になかなか出会えずっていう」
 
――でも結局、その“熱意”が大事なのが肌で分かってたんやろうね。そういった意味では、1つ1つ自分たちで関係性を束ねてきた上でのメジャーデビューだったと。
 



メジャーデビューっていう大事な場面でいつもと変わらないことを歌えた
 
 
――今回はTVアニメ『文豪ストレイドッグス』のタイアップから始まった話やけど、そこから即原作を読んで。
 
「もうすぐに3回ぐらい読んで。ただ、完全にアニメのことだけを歌うことはできないんで、アニメからヒントもらって、自分と重ねて歌うスタンスでやろうと。物語の中で、“人は誰かに認められないと生きていけない”みたいなセリフがあって、それがすごくいいなと思ったんで、“自分がそう感じるのは何やろう?”って考えたら、それが=ライブハウスやった。あと、プリプロの2日前にアニメの監督さんと急遽歌詞の打ち合わせをすることになったんですけど、自分と全く同じことを監督さんも思ってて。もう30分で打ち合わせが終わって、帰りの新幹線でバーッと書き上げて…その打ち合わせがあってよかったなと思いましたね、自信になったというか。でも、曲作りはめっちゃ苦戦しましたね。年末年始でどこのスタジオも空いてへんし、元旦から家の裏でアコギかき鳴らして風邪引いたり(笑)。そんな中で、ラズベリーに電話してホールを使わせてもらって何パターンか作ったんですけど、メンバーと合わせてみて“絶対にコレやな”っていう確信があったんで、その曲だけしっかり作って、あとはめっちゃショボめにして」
 
――アハハハハ!(笑) プレゼンの鉄則(笑)。
 
「でも正直、最初の鼻歌のデモの段階では時間もなかったし自分的にあんまりグッときてなかったんですけど、歌詞を入れたら、めーっちゃよくなった! 言葉の力ってあるんやなって、すごい思いました」
 
――メロディがスタンダードなものだとしても、そこに乗る言葉によって一気に増幅する。ラックライフは今までもコンスタントにポップソングを書いてきたけど、『名前を呼ぶよ』(M-1)はやっぱり代表曲と言える曲ちゃうかなと。もう何ちゅう曲を書くんやって。ソングライターとしての力量を改めて感じました。
 
「よかった~嬉しい。ありがとうございます! 頑張った甲斐あったなー」
 
――『正しい僕の作り方。』(‘14)のインタビュー時も、いいことであろうが悪いことであろうが、人からもらった感情で自分が形成されてるという話になったけど、自分の周りの人たちに生かされている感覚は、ここ2年ぐらいのラックライフの根っこになってるね。
 
「そうですね。ホンマ、そればっかり歌ってる感じですよね。でも、メジャーデビューっていう大事な場面でいつもと変わらないことを歌えたのが…ていうか、後から気付いたんですよ。何やったら、なんばHatchで自分で喋りながら気付いたんです(‘16年3月26日開催の『GOOD LUCK vol.38』)。今までの人生で一番大事ぐらいかもしれへんメジャーデビューのタイミングで、ずーっと一緒にやってきた人とか、支えてくれた人のことを歌えたことに感動してしまって。ホンマにやっててよかったなというか、集大成というか、何かめっちゃ感動しました」
 
――今もちょっと感動してるやん(笑)。お客さんにあんないい顔されたら…やっぱり人前で歌うってすごいことで。
 
「みんなのあの顔を見たら頑張らなしゃーないというか、つらいことも“こんなん全然しんどないわ!”みたいに思えてしまう。だから、1人になったときにみんなの顔を思い出して、何回も救ってもらったなーと思いながら」
 
――『名前を呼ぶよ』を持って行ったとき、メンバーはどういう反応やったん?
 
「メンバーってあんまり反応しないんですよ(笑)。すぐに“作るスイッチ”が入るらしくて。バラード、ミドル、アップの3つ持って行って、この曲だけサクサク進んだんで、やっぱりそういうことか、みたいな」
 
――この曲のイントロの抑えたギターのフレーズは印象的やけど、これは最初の案とは違って作り直したと。
 
「最初はいきなり壮大なイメージやったんですけど、唯一そこだけアニメサイドから“もっとじんわり入ってきてほしい”と言われて。じんわりってどんなんやねん!って悩んでたら(笑)、イコちゃん(=イコマ・g)が“こんなんどう?”って。これにはめっちゃ助けられました」

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僕はどうあがいてもポップミュージックしか書かれへん
 
 
――とは言え、カップリングの『ブレイバー』(M-2)も『ストレンジマン』(M-3)もクオリティが高くて、これは元々書き溜めてた曲の中から選んで?
 
「そうですね。『名前を呼ぶよ』ができて、もう攻めるしかなくなった、みたいな(笑)」
 
――『ブレイバー』のザラつきのある歌声は、“キレイに歌い過ぎ”と大石に指摘されたのが発端だと。
 
「そう言われてイラッとしながら(笑)。自分の中で知らず知らずにラインを引いてて、それが意外とキレイ寄りやったというか。メンバーはこの曲をライブで先に聴いてるじゃないですか。だから、“言うとくけど、ライブのときのPONはもっといってるで”って言われ、確かにそうかもとライブっぽく歌ってみたら、自分的にもめっちゃよくて。『名前を呼ぶよ』とギャップもできていいかなって」
 
――あと、PONくんって“普通である自分”へのコンプレックスが音楽家としてはあると。
 
「そうなんですよ。僕はどうあがいてもポップミュージックしか書かれへんし、そこにコンプレックスはすごいあるし、もっとブッ飛んでる人を見て、“あんな風になりたいけど、俺には無理やな”って思ったりすることもあって、の曲ですね。『ブレイバー』はホンマに」
 
――なぜ、書く曲が常にポップミュージックになるんやろ。
 
「何なんですかね? 育ちですかね?(笑) バンドをほとんど聴いてこなかったんで。J-POPが好きやし、でも、ロックでカッコいいこともしたい。この曲には今まで“NO”やったものが“YES”になる瞬間がすごくたくさん入ってて。今までは、大石は結構4つ打ちとかも好きなんで曲作りのときとかに叩いたりして、そうなったらもう俺、不機嫌。みたいな感じやったんですよ。4つ打ちっていろんなノリ方ができ過ぎてよく分からんと思ってたんですけど、この曲に関してはなぜかノリノリでできたんですよね(笑)。ラックライフなりに新しい一歩を自然と踏み出せた感覚があった。それまでは流行りに乗っかるのがイヤやったんですよね。“意識して”曲を作るのが、寄せてる自分が分かるのがイヤやった。思いつきで“やりたい!”と思えたら、全然楽しんで作れるんですけどね」
 
――PONくんは曲を書くことに対して、ある種潔癖というか、純粋性を重んじる感じがするね。メンバーがこの3人じゃなかったら、絶対解散してるわって思うもん(笑)。
 
「アハハハハ!(笑) それはめっちゃ思いますね。自由にやらせていただいてます(笑)」

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自転車に乗って、鼻歌を歌えるぐらいの生き方ができたら
 
 
――『ストレンジマン』は、かつて先輩バンドがライブ中に言った“いずれ死ぬのが分かっていながら笑う生き物は人間だけだ”みたいなMCが、この曲の“終わる事知りながら笑い生きる”というラインにつながってると思うけど、ライブハウスで生きていくと、現場からもらう言葉がホント多いよね。
 
「ホンマそうですね。これは今ラズベリーで店長をやってるシモテさんっていう人の昔のバンドのMCだったんですけど、ガラッガラのラズベリーでそんなMCを聞いて(笑)」
 
――アハハハハ!(笑)
 
「でも、やっぱり普通に生きてたら、そういう言葉に出合うことってなかなかないじゃないですか。いろんなヒントをくれるし、みんなが必死に何かと伝えようとしてる、人だらけの特殊な場所。ライブハウスってすごいなって思いましたね。この言葉を10年越しにふと思い返してみて、“これって答えはあるんかな? まぁ分かんないよねー”みたいに笑い飛ばすフランクさというか。だから、全然ゴールは見えずに歌ってる感じなんですけどね」
 
――テーマは重くとも伝え方は明るく、現代社会を憂いつつもそれを笑い飛ばすのがラックライフのポップソングの調理法と。ちなみに、PONくんはスランプとかはあるの?
 
「モードに入ったら書けるんですけど、そのモードには自分から入れないんです。だから、“書いて”って言われると困るんですよね~(笑)。でも、新幹線とか飛行機でビューンと移動みたいな生活やと、曲はできへんかも。自転車に乗って、鼻歌を歌えるぐらいの生き方ができたら、多分なんぼでも」
 
――メジャーデビューの記念すべきパッケージやけど、完成したときに何か思いました?
 
「やっぱり『名前を呼ぶよ』が書けたことが嬉しくて。普通MVの撮影とかで何十回も聴いてたら、自分の曲でも“もうええわ!”ってなるじゃないですか? でも、この曲に関しては“いや、もうちょい聴きたいな。やっぱりいい曲やな。このCメロ堪らんなー”とかいちいち思えるぐらい、自分の中でもしっくりきてる曲なんで。アニメの作品にも恵まれたし、スタッフさんもそうだし」
 
――それも、10年以上かけて自分たちが出会ってきた人たちやからこそで。やっぱり無駄じゃなかったよね。
 
「そうなんです、無駄じゃなかった。じゃないと絶対にこの曲は書けてへんかった。よかったな~!(笑)」

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ただのアニソンバンドで終わりたくないし
ちゃんとライブハウスで生き続けたい
 
 
――レコ発ツアーに関してはどう? OSAKA MUSEは北摂コンピの『大阪の北側から。』のイベント以来かな?
 
「多分あれ以来ちゃうかなーと。今回は東名阪3ヵ所ともそういうところなんですよ。普段ガンガンやってるライブハウスじゃなくて、20~21歳ぐらいの頃にお世話になったところで、もう全然いい思い出がないんですよ!(笑) 人も入らへんかったし、しょんぽりしながら帰る、みたいな。だから逆に、今の自分らで行けるのがすごい楽しみで」
 
――でも、eggmanもROCK'N'ROLLもOSAKA MUSEもラックライフも、続いてるからそういうことが起きるわけで。ライブハウスがなくなってたり、バンドが止まってたりしたら、こういう想いにもなれない。ちなみに、ここまでやってきて“あぁもうバンドが終わるかも”って思うようなピンチはあった?
 
「各々が“うわ、もうマジ辞めたい”って思ったことは何百回とあるんでしょうけど(笑)、バンドが止まることはホンマに1回もなくて、そういう話し合いにすらなったことがない。ていうか、もう止まる暇もないぐらいにスケジュールを詰め込んできたんで、そんな頭になる暇もなく走り続けたというか。1年後になんばHatchでライブがあるからそれまでは辞められへんみたいに、逃げられへん環境を作り続けたというか」
 
――メンバーのみんなはデビューして浮足立つこともなく?
 
「何かね、今めっちゃ仲良くなってるんですよね(笑)。この間もマネージャーさん2人とメンバー4人でカラオケに行って。昔じゃ絶対考えられないというか、機材車の中でも全く喋らんかったので。ホンマに一言も発さないで東京に着くんですよ(笑)。スタジオに入っても最初の1時間は全員声を出さないんで。黙々とセッティングして、“やろかー”とかもなくスッと音が止んで、チッチッチッってカウントで始まる。っていうぐらい会話のないバンドやのに、全員が全員カラオケで『名前を呼ぶよ』を歌う、みたいな(笑)。ご機嫌なんですよね、みんな。ホンマに周りには恵まれてきたなって思うバンドですね。アニメきっかけでこれからも出会いがめっちゃあると思うんですけど、ただのアニソンバンドで終わりたくないし、ちゃんとライブハウスで生き続けたい。環境が変わろうが、自分らがおもしろいと思えることを今まで通り一生懸命やり続けたらきっと大丈夫って、改めて思えたというか」
 
――ここまで歌い続けてきて、今となってはPONくんにとって音楽とは何なんやろ?
 
「こんなん言うたらあれですけど、ただのストレス発散! みたいな感じはすごいあります(笑)。普段言われへんことをこんなに言えることなんてないんですよ。この間、打ち上げで“PONって誰かに相談したりするん?”って聞かれて、そう考えたら俺、人に全く相談しーひんなって。しんどいとかも絶対に言わへんし、挫けそうなときも誰にも言わへん。って思ったら、やっぱりライブなんですよ、僕が何でも言える場所は。別に偽って生きてるわけじゃないんですけど、ライブハウスのステージとか、曲を作ることが、自分の中でホンマのことを言える場所になってる。人には言われへんことも歌に乗せてやったら言えるなーって。普段の方が何かカッコつけなんですよね。しっかり見られたいと思っちゃう。そういうのも含めて、ステージでは丸裸でいられるって、何かおかしな話なんですけど(笑)」
 
――家では裸になられへんけど、人前でやったらなれるって、もう変態やん(笑)。
 
「アハハハハ!(笑)」

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友達でもないし、家族でもないんですけど
ラックライフというカテゴリーが存在するんですよね
 
 
――最後に。PONくんとってラックライフとは?
 
「ラックライフは…何かどのカテゴリーにも当てはまらへんものというか、自分の中では、家族、恋人、友達、仲間、ラックライフ、みたいなカテゴリーができてしまってる。これ以外では考えられない、想像もできひん。友達でもないし、家族でもないんですけど、ラックライフというカテゴリーが存在するんですよね」
 
――ここまで来たら、どこまで一緒に夢を見られるか。
 
「そうですねー、葬式ぐらいは出たいっすねー! アハハハハ!(笑)」
 
――誰かが死なない限り、解散にはならないみたいな(笑)。
 
「何やったら、死んでも遺影とかを飾ってライブしそうなぐらい(笑)」
 
――“メンバーが死ぬまでやる”はあるけど、ラックライフは“死んでもやる”。そりゃ、別カテゴリーできるわ(笑)。
 
「アハハハハ!(笑) そういうバンドでいたいなってすごい思います」
 
――本日はありがとうございました! 2ndシングル『初めの一歩』も控えてるし、これからの活躍も楽しみに。
 
「ありがとうございましたー!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
Photo by 河上良(bit Direction lab.)
 




(2016年7月 8日更新)


Check

Movie Comment

溢れる想いを元気に語る!(笑)
PON(vo&g)からの動画コメント

Release

メジャーデビューを飾る感動の名曲に
カップリングも驚きの高品質!

Single
『名前を呼ぶよ』
発売中 1404円
ランティス
LACM-14469

<収録曲>
01. 名前を呼ぶよ
02. ブレイバー
03. ストレンジマン

早くもリリースされる2ndシングルは
アニメ『チア男子!!』を彩るアッパー曲

Single New!
『初めの一歩』
7月27日(水)発売
1404円
ランティス
LACM-14512

<収録曲>
01. 初めの一歩
02. 夜の海
03. ソライロ

Profile

ラックライフ…写真左より、たく(b)、イコマ(g)、LOVE大石(ds)、PON(vo&g)。大阪・北摂出身の4ピースギターロックバンド。’05年、高校の同級生であった、により前身バンドを結成。’08年3月にバンド名を“ラックライフ”に改名し、大阪・東京を中心に全国的な活動をスタート。以降、徹底的に現場主義を貫いたライブ活動を軸に、デモ音源を軒並み完売させるなどコンスタントにリリースを重ねる中、’14年には3rdアルバム『my contents』、4thアルバム『正しい僕の作り方。』、1stシングル『ハルカヒカリ』という怒涛のリリースラッシュに加え、’10年に立ち上げた自主イベント『GOOD LUCK』が、この年以降毎年なんばHatchにて開催されるまでにその規模を拡大するなど、バンドとして大躍進を遂げる。‘15年に入ってもその勢いは留まらず、2ndシングル『アイトユウ』、TVアニメ『純情ロマンチカ3』エンディング主題歌となった3rdシングル『変わらない空』を立て続けにリリースするなど話題を集め、各地のサーキットイベントでもハイボルテージなライブを展開。そして、’16年5月11日には、TVアニメ『文豪ストレイドッグス』エンディング主題歌となるシングル『名前を呼ぶよ』にて、遂にメジャーデビュー。若くして10年越えのキャリアと絆が培ったグルーヴ、言葉の1つ1つが伝わる力強いメッセージと歌声、ヒットポテンシャルを存分に備えたグッドメロディ…全国津々浦々で熱い血が通ったポップミュージックをかき鳴らし、オーディエンスのみならず時にバンドマンをも魅了する、ザ・ライブバンド。7月27日(水)には、TVアニメ『チア男子!!』オープニング主題歌となる2ndシングル『初めの一歩』を早くもリリース。

ラックライフ オフィシャルサイト
http://luck-life.com/

Live

東名阪ツーマンツアーも残すは大阪!
9月はLACCO TOWERのツアーに参戦

 
『メジャーデビューシングル
「名前を呼ぶよ」レコ発ツアー』
 
【東京公演】
「ユビキタスを呼ぶよ」(東京編)
チケット発売中 Pコード294-708
▼6月24日(金)19:00
shibuya eggman
スタンディング 2500円
[ゲスト]ユビキタス
ディスクガレージ■050(5533)0888
※3歳以上はチケット必要。

【愛知公演】
「Dr.DOWNERを呼ぶよ」(名古屋編)
チケット発売中 Pコード294-542
▼7月2日(土)18:00
CLUB ROCK'N'ROLL
スタンディング2500円
[ゲスト]Dr.DOWNER
サンデーフォークプロモーション■052(320)9100
※3歳以上有料。

 

Pick Up!!

【大阪公演】

「ORESKABANDを呼ぶよ」(大阪編)
チケット発売中 Pコード294-741
▼7月9日(土)18:00
OSAKA MUSE
オールスタンディング2500円
[ゲスト]ORESKABAND
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※小学生以上は有料、未就学児童は無料
(大人1名につき、子供1名まで同時入場可)。

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【兵庫公演】
『LACCO TOWER 「心臓文庫」
リリースツアー“心造旅行”』
一般発売7月18日(月・祝)
Pコード301-758
▼9月9日(金)18:00
神戸 太陽と虎
オールスタンディング3500円
[ゲスト]ircle/ラックライフ
神戸 太陽と虎■078(231)5540

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チケット情報はこちら


Column1

「自分たちの頑張ってきた成果を
 観せる場所」
2ndシングル『アイトユウ』
引っ提げ盟友集う主催イベントを
なんばHatchでいよいよ開催へ!
'15年の貴重な全員インタビュー

Column2

素晴らしき哉、バンド人生!
ピュアな衝動と乱反射する感情を
歌にした『正しい僕の作り方。』
ライブハウスで生まれ息づく
音楽の行き先とは?
'14年のインタビュー

Column3

『大阪の北側から。』しか
歌えない想いがある――
ラックライフを筆頭に、大阪は北摂
を代表するアーティストが集結!
前代未聞のオムニバスCDについて
若き8組が溢れる想いを
ぶっちゃける合同インタビュー!!

Comment!!

ぴあ関西版WEB音楽担当
奥“ボウイ”昌史からのオススメ!

「今のご時世に、メジャーデビューに際して“ずっと夢やったし、目標だった”と目をキラキラさせて語ったPON(vo&g)のまなざしの眩しいこと眩しいこと。俗に言うJ-POP的な王道のメロディやポップさ、分かりやすさや間口の広さは、アンチテーゼの対象にも成りかねない要素です。けど、ラックライフのデビュー曲の、『名前を呼ぶよ』を聴いたとき、本当にその曲が素晴らしければ、曲自体にみなぎる力があれば、そんな揶揄も懸念も何もかも全部ふっ飛ばすんだと改めて確信させてくれました。ライブハウスで叩き上がられながら、他のロックバンドのそれとは違って、抜群のヒットポテンシャルをデフォルトで装備するラックライフは、もしかしたら誤解が多いバンドなのかもしれません。だからこそ地道に絆を築いてきたのかもしれません。でもね、誰にも文句を言わせない抜群のデビュー曲を書いたPONくんですが、今までのディスコグラフィを振り返っても、彼はこれぐらいの曲をバンバン書けると僕は思ってるんです。ド真ん中を行く、それは全てのバンドにできることじゃない。ラックライフの今後に大いに期待します!」