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ホーム > インタビュー&レポート > FRONTIER BACKYARDやCUBISMO GRAFICO FIVE他多数の アーティストが所属するレーベルNiw! Recordsの10周年を記念し 代表山口氏、FLAKE RECORDSのDAWA氏、FBYのTGMX、 FM802DJ土井コマキが語るスペシャル座談会の完全版をお届け!


FRONTIER BACKYARDやCUBISMO GRAFICO FIVE他多数の
アーティストが所属するレーベルNiw! Recordsの10周年を記念し
代表山口氏、FLAKE RECORDSのDAWA氏、FBYのTGMX、
FM802DJ土井コマキが語るスペシャル座談会の完全版をお届け! (3/6)

土井「(笑)。話を戻して、CUBISMO GRAFICO FIVEぐらいまでは決まってたとのことですが、そこまではなんとなくでもNiw! RECORDSのこれからのこととかイメージ出来てたんですか?」

 

山口「そうですね。『Niw Stocks』に参加したアーティストの中からアルバム制作をしていってたので、『Niw Stocks』のカラーを打ち出していたというか。言い方的に語弊が生じるかもしれないですけど、そのときは“脱パンク”という合言葉をポップスとかに付けて敢えて言ってました」

 

TGMX「パンクロックは好きなんですけど、“脱パンク”と言っちゃったほうが方向性が分かり易いかなって。今思えばよく分からなかったですけどね(苦笑)」

 

土井「多分“脱パンク”出来ないですよね」

 

TGMX「そう思いますね(笑)」

 

土井「そこからはNiw! Recordsはどうなっていったんですか?」

 

山口「それこそDOPING PANDAもNiw! Recordsから1枚リリースしたんですが、彼らがメジャーに行きNiw! Recordsから卒業するタイミングで、FRONTIER BACKYARDだったりriddim saunterがリリースになってね」

 

差込用FRONTIER-BACKYARD『FRONTIER-BACKYARD』frontierNIW007.jpg

TGMX「FRONTIER BACKYARDは2004年にリリースしたんですよ。riddim saunterは?」

 

山口「2005年ですね」

 

土井「もっと後みたいな気がしてましたけど、レーベルが立ち上がってその翌年にはFRONTIER BACKYARDがリリースしてるんですね」

 

TGMX「そう言われてみればそうですね。DOPING PANDAがメジャーへ行ったのは2005年?」

 

山口「そうですね。2005年です」

 

TGMX「でも最初はね、CUBISMO GRAFICO FIVEとFRONTIER BACKYARDとriddim saunterとDOPING PANDAでよくライブはしてましたね。同じような考え方だった人がいなかったのが楽しくて。でもライブハウスとクラブの両方でライブをしたいというのは、みんなすごく言ってたんですよ。今でこそいますけど、それをやりたくてでもあまり伝わらなくて…。だから、“出来ればライブハウスでやらない”というのを最初はよく実行してたんですよ。クラブでクラブでってね」

 

山口「大阪でもCLUB KARMAでよくライブをやってましたね」

 

DAWA「それにFRONTIER BACKYARDの最初のリリースは、Niw! Recordsじゃなく、エスカレーターのコンピですもんね。今の編成になる前のメンツでKARMAでも2回ぐらいやってますよね」

 

TGMX「そうそう。『CAPRICE』っていうコンピね」

 

土井「へ~、どんなメンバーだったんですか?」

 

TGMX「流動的だったんですよね。僕とKENZIとドラムの忠章は変わらずで、マニピュレーターみたいな役割でレコーディングしてくれている及川さんたちをメンバーに入れてましたね。パソコン導入したりすることは、当時やってる人がいなかったのでどんどん取り入れていこうと思って。海外バンドを見て、パソコンで同期しているバンドとかいいなって思ったんですよ。勝手に新しいなと思い、これやろって」

 

DAWA「パソコンとか途中からありになりましたよね。最初は生演奏できないものを流すのはネガティブなイメージがありましたけど、今は当たり前みたいに感じますし。昔、ハードロックバンドのライブを観に行って、女性コーラスの声とか聴こえてきたらガッカリしてましたけど。“おらへんのに?”って(笑)。それが今は、“堂々とコンピュータでやってます”っていうステージにおるというのは全然違うように観えてきたなと感じますね」

 

土井「そうですね。それも10年の間でですよね」

 

TGMX「そうですね。パソコンの進化によって僕らは全て変わりましたよね。レコーディングもするっと出来るし。WEBとかそれこそ昔はHPもなかったし。だって最初はBBSとかだったよね?」

 

DAWA「“かきこ失礼します”みたいな(笑)」

 

TGMX「“大切なスペースをすみません”みたいな(笑)。そういう時代じゃない?」

 

土井「懐かしいですね~。GarageBand使って、ね」

 

TGMX「それこそ大阪のApple STOREで“GarageBand塾”っていうのをDAWAが司会で、僕とCUBISMO GRAFICOがやらせてもらって」

 

DAWA「そのイベント、土井ちゃん観にきてたよね?」

 

土井「観に行ってましたよ。そのとき、私がApple STOREの人を紹介しましたよね?」

 

TGMX「そうそう(笑)。だから土井ちゃんってなんの仕事してる人なんだろうって思ってた」

 

土井「司会をするのかな~と思っていたらそうでもなかったですし(笑)。“こんなことパソコンで出来るんや~”とかひたすら感心しながら観てたっていう(笑)」

 

DAWA「あれは確か『MINAMI WHEEL』中ですよ」

 

TGMX「それが2004~2005年か」

 

土井「そんなこともありましたね。懐かしいです。次は思い出深いリリースを教えて欲しいです」

 

山口「それこそ日本のアーティストとかは関わりあいが深くライブから何から観てるんですけど、海外のアーティストって最初のコンピを出した後は、なかなかやっぱり…。僕は英語も出来ないので、リリースも出来なかったんですが、2010年頃にスロークラブというイギリスのバンドの楽曲がリリース出来て。それはすごく思い出深いですね」

 

土井「来日してましたよね」

 

山口「はい。実際、riddim saunterとイギリスに観に行ったんですが、ライブを観てすごく感動して。どうにかして日本でもやりたいなと思って、現実に呼べたのが思い出深いですね。日本のアーティストでもたくさん思いで深いことはあるんですけどね」

 

土井「Niw! Recordsの転機は?」

 

差込用riddim-saunter『CURRENT』(NIW12--CD--1st-ALBUM-)riddimNIW012.jpg

山口「転機で言うと、riddim saunterのリリースは結構そうだったかもしれないですね。CDを全く出していない、ゼロからのバンドでリリースしたというのはriddim saunterが最初ですので」

 

TGMX「生え抜きですね。いなくなっちゃったけどね(笑)」

 

山口「そうなんです(笑)。いなくなってしまったんですけどね(苦笑)」

 

土井「最初から最後まで一通り経験したバンドということで」

 

山口「デビューから解散まで、Niw! Recordsで全て完結しました」

 

土井「でもまあその後も活動されてますものね」

 

山口「散り散りになりながらもNiw! Recordsの手元でやってますからね(笑)」

 

土井「そう考えると10年ってすごい期間ですよね。お母さんのお腹の中で形もみえなかったようなところからメンバーチェンジ経験されてますしね」

 

山口「メンバーチェンジは1枚目をリリースした後で、3枚しかリリースしてないですけどね」

 

土井「3枚しかリリースしてなかったですか? 残していった存在感がすごいですね。何かすごくNiw! Records はriddim saunterと一緒に歩いてきていたような感じもするんですよね。例えばラジオ局の番組などのメディアに出演したりいろいろなフェスに参加したりとか、彼らとは毛色の違う、いわゆる“ザ・バンド!”っていう感じの若いバンドたちと一緒にライブハウスでやるとかね。そういうことを繰り返していったことでNiw! Records自体も、riddim saunterともども広がっていったようにも見えたりします」

 

山口「それも土井ちゃんとかのおかげです」

 

土井「そんなことを言って欲しかったわけじゃない(笑)」




(2013年11月 1日更新)


Check

Profile

写真左より、Niw! Records代表・山口隆弘氏。関西出身の凄腕レーベルオーナー?今年で祝10周年。今回の対談の主役。

大阪・堀江に店舗を構えるFLAKE RECORDS、和田貴博氏(通称DAWAさん)(写真中上)。海外のWEBサイトにて“死ぬまでに行っておきたいレコード屋27選”にも選ばれたりと、様々なアーティストとの交流も深い大阪の顔。

土井コマキ(写真中下)。FM802『MIDNIGHT GARGE』『BEAT EXPO』という2番組のDJであり、イベントの司会や自身のイベント開催など大阪で活躍するマルチDJ。Niw! Recordsのアーティストを昔から番組で紹介し続けたりとNiw!との関係は深い。

TGMX aka SYUTA-LOW TAGAMI(写真右端)。Niw! Records所属のFRONTIER BACKYARDのフロントマン。山口氏とはNiw! Records立上げから共にするNiwの生き字引。5枚目のフルアルバム『fifth』を引っ提げての全国ツアーも開催中。
 

■FLAKE RECORDS HP
http://www.flakerecords.com/

■Niw! Records HP
http://www.niwrecords.com/

■FRONTIER BACKYARD HP
http://www.frontierbackyard.com/pctop.html

■FM802『MIDNAIGHT GARAGE』 HP
http://funky802.com/garage/


Live

10周年のお祭りを締めくくるイベント
が大阪にて間もなく開催!

『Niw! Records 10th Anniversary
-Niw Standard- finale in OSAKA』
チケット発売中 Pコード212-376
▼11月24日(日)14:00
BIGCAT/Pangea
オールタンディング3,910円
[出演]COMEBACK MY DAUGHTERS/
CUBISMO GRAFICO FIVE/
FRONTIER BACKYARD/
Keishi Tanaka/NOSHOW/
QUATTRO/the band apart/
toe/THE KEYS/MONTBLANC/
CIRCLE DARKO/PINK POLITICS
GREENS■06(6882)1224
※小学生以上は有料。
※出演者の変更・キャンセルや、出演時間・出演会場の変更に伴う払戻しは不可。

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Column

発見と興奮を火種に築き上げた
バンドマン・イズム
天職としての音楽を全うする
パーティ・アクト
意義と意思ある2年ぶりの新作『fifth』とバンドの現在を語る
FRONTIER BACKYARD、TGMX(vo&key)インタビュー