“バタフライ・エフェクト”=ほんの小さな出来事が、一見すると全く関係がないと思われる場所や物事に大きな影響を与えるという理論。“風が吹けば桶屋が儲かる”ということわざにも通じるこの事象を冠とした鶴の最新シングル『バタフライ』は、昨年迎えた結成15周年に行った3周目の全県ツアー(!)『ALL TIME CLASSICS~47都道府県大会~』で彼らがその目で観た景色が、鶴の紆余曲折の15年が書かせた、キャリアを飾る感動の名バラードとなっている。「自分たちがやってることって一見無駄に見えたり、しんどそうに思われがちだけど、自分たちはすごく楽しんでるし、結果それが俺たちの最短のルートだったっていうことを、3周目の全国の熱量からすごく感じたんですよね」(秋野・vo&g)。そんな音楽人生のテーマソングたる同作を手に、10月6日(日)には埼玉・鶴ヶ島市運動公園にて、長年構想してきた初の主催フェス『鶴フェス2019』(入場無料!)をついに開催! 鶴ヶ島西中学校の同級生3人が、幾年を超えて地元に音楽で恩返し&錦を飾る。さらに年末には、毎年恒例のスペシャルライブ初の出張編として、12月30日(月)大阪・心斎橋BIGCATにて『大忘年会2019 –ソウルメイト今年もお疲れ様–』を行うなどその足を止めない鶴の3人に、音楽を志したあの頃には想像もしなかった今を語ってもらった。
すごく"愛されてきたなぁ"って感じた――去年は結成15周年の区切りがあって、それが今年の『鶴フェス2019』にもつながってるのかなと。 秋野(vo&g) 「15周年になる1年と、なってからの1年の約2年間、全国のライブハウスで"いつまで15周年やってんの?"と言われながらやってましたけど(笑)、全県ツアーの3周目をやったのがデカくて。1周目でも2周目でもなく、3周目だからこその楽しさというか。心のゆとりもあったし、その中ですごく"愛されてきたなぁ"って感じたので」
笠井(ds) 「区切りなようで続いてるんですよね。47都道府県ツアーの1周目を始めたぐらいから流れが途切れてない感覚で、この先もちょっと見えてるので」
神田(b) 「何だかんだいろいろアイデアを出してやったんで、15周年は10周年よりお客さんも含めて盛り上がったので、うまくいったなっていう印象ですね」
――5、10、15で周年も3回目、全県ツアーも3周目。よく石の上にも三年とか言いますけど、やっぱり人間って何でも3回やらないと身体に入ってこないのかな?(笑) 神田 「会社とかも"3年続いたら"みたいに言いますよね。3年目の浮気もありますけど(笑)。お客さんも3周目が一番多かったですね。でも、それには理由があって、『ALL TIME CLASSICS』っていう鶴の持ち曲全曲からセットリストを選ぶライブだったんで、全会場やる曲が違ったんですよ。それが"面白いよ!"って口コミで広がって動員が増えたところもあったので。1周目2周目で正直、"これはキツいな..."っていうぐらいの動員の会場も(笑)、3周目では立ち見になってたり。"ちょっと確変起きたか?"って調子に乗りかけるぐらいでしたよ(笑)」
秋野 「やってることはしんどいはずなのに楽しがっちゃってる心意気みたいなものが、3周目は伝わったのかなって。俺らが行く前からお客さん同士で盛り上がっちゃってる状況が全国的に見られたんで」
笠井 「やっぱり1周目2周目はずっと課題と戦ってたんですよ。2周目なんかはスパンも短いし、ライブで課題が出てきても、明日もライブだから解決できないまま同じところでつまずく。それでストレスも溜まって...みたいなことがあったんですけど、3周目はそれも超えて、ただただ楽しかったんですよね。俺らの気持ちも、日程的にもゆとりがあって、それがいろんな曲をやる余裕につながったのかもしれないし、お客さんにも伝わるところだったのかな」
――3周目に関してはいいことづくめですね。2周目が結構しんどかったから、"全県ツアーは当分はいいか"となってたら、この感覚は味わえなかったと思うと。 神田 「いいタイミングで15周年が来たという(笑)」
秋野 「あとは、自分たちでハードル上げちゃったんで、あれ以下のツアーがもうできねぇ、みたいな(笑)。だいたい2年先ぐらいまでの何となくのビジョンをマネージャーを含めて持ってるんですけど、最近は先にやるって決めちゃって、そこに向かってどれだけ面白いことができるのか、みたいな考え方をするようになって。そういうことが作用して、最近はバンドがうまく転がってるのかなって」
――最新シングルの『バタフライ』は、3周目の全県ツアー中に曲の種が生まれたということは、そこで感じたことを形にしたいと思ったからですよね。
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秋野 「ですね。ツアーに入るぐらいから、次の鶴の真ん中になるような曲ができたらいいよねとか、アルバムはどうしようかとか、いろんな話が同時進行してたんで、裏では結構作業に追われてて(笑)。いろんな曲を書いたんですけど、なかなかみんながピンとくるところまでいかない。その中でポロッと出てきたのが『バタフライ』で、これって今の自分たちそのものだし、"まずはツアーの最終日までに何とか完成させて、ファイナルでいきなりやっちゃおう!"みたいなところから始まったんで。結果、今の鶴の真ん中がこれだから=『鶴フェス2019』のテーマソングでしょうよと。『バタフライ』ありきで今は全部動いてますね」――確かに、『鶴フェス2019』の最後にこの曲をやったらめちゃくちゃ感動するだろうなと思いながら、でも、鶴はこんなしっとり終われないだろうから、"やっぱり最後は盛り上がっていこうか!"ってなりそう(笑)。 笠井 「よく分かってらっしゃる!(笑)」(一同笑) ――でも、それぐらい鶴というバンドの歴史を感じるでっかい曲ですよね。 秋野 「ようやくデカいのが出ましたね。"バタフライ・エフェクト"っていう現象があるじゃないですか。"小さな蝶の羽ばたきが地球の別のところで台風を起こす"みたいな。自分たちがやってることって一見無駄に見えたり、しんどそうに思われがちだけど、自分たちはすごく楽しんでるし、結果それが俺たちの最短のルートだったっていうことを、3周目の全国の熱量からすごく感じたんですよね。...何だろう? "ほら見たことか!"みたいな感じ(笑)」――"そんなに闇雲に回ってどうすんの? 疲弊していくだけじゃん"とか言われながら。 秋野 「でも、全国のお客さんの盛り上がりを見て、俺たちがやってることはもう本当に『バタフライ』そのものだなって。"自分たちの音楽があなたの生活に入り込んで背中を押せてたら、最高だと思って音楽やってます!"っていつもライブで言ってますけど、それを改めて実感できた3周目だったので。だから、"ちゃんと届いてるんだな"っていう感覚で『バタフライ』は書けたんですよね」――それで言うと、やっぱりタイムラグってあるんだなと思いますね。種を撒いてすぐには花は咲かない。 秋野 「しかも3周目の花の咲き方がね、"あれ? そこに撒いた覚えはないんだけど"みたいなところからも盛り上がってくれたりもして(笑)。お客さんだけじゃなくてライブハウスの人とか、各地の媒体の人とかが、俺らのことをどんどん理解していってくれて。だからね、ライブハウスの入りも、"おはようございます!"じゃなくて"ただいま!"だったもんね、3周目ともなると(笑)」笠井 「"また来た!"ってよく言われましたね(笑)」――2人は『バタフライ』を最初に聴いたときにどう思いました? 神田 「デモを何曲か出してくれたんですけど、この曲だけ何か引っかかったんですよ。会議のときにも、"これしかないと思うよ"って。弾き語りのデモの時点でよかったんで、俺らがこの後どう調理してもよくなるだろうなって。だからもう、リードになるべくして生まれた曲だと思いますね」笠井 「秋野くんの思ってることが当然曲になるんですけど、この曲に関しては、"代弁してもらったな"っていう気持ちもあって。それはもう3人共通でそうなのかなって」
――47×3の景色を共に観てきたら。"遠回りしたって 近づいているんだ"という1行にはすごく勇気付けられます。秋野 「『バタフライ』を一緒に作った磯貝サイモンくんもそのフレーズをすごく気に入ってくれて、"これはすごいパワーワードだから"って(笑)。最初に思い付いたときは、"俺、何を言ってるんだろう?"って思ったんですけど、"でも、俺たちがやってることってそうだよな"って納得できたので、そこから広げましたね」――みんな日々過ごしてて、いつまでこの状態が続くのかなとか、コツコツやってるけど誰か見てくれてるのかなとか、そういう想いは絶対にあると思うんで、背中を押されますよね。で、それを誰が言うかというところだと思うので。鶴だからこそ、説得力が高まるというか。 神田 「あと、俺はサビに入るその手前の"きっとこれもそうだね"っていうワードが、"あ、こういうのすごい好き"って(笑)。ふわっとした言葉だから、結局、何だか分からないじゃないですか。でも、それが彼っぽいし、詩的だなとも思ったし、いろんな捉え方もできるし。"え? どういうこと? これってどれ? そうって何?"って(笑)」秋野 「何回か歌詞を書き換えたけど、"Bメロのそこだけは残して"って言ってたもんね(笑)」――全国どこでも待っててくれてた人がいたということは、鶴が観てきた景色は=みんなが観た景色でもありますもんね。ストリングスも加わった壮大なスケールの、いいバラードだなぁって。 神田 「3ピースの音にこだわった時期もあるんですけど、今回はそういうのを1回置いといて、曲のためになることは全部やろうみたいな感じだったので。あとはやっぱり、ちょっとひねくれてるところが鶴にはあるので、"王道過ぎて避けたい"とか、"何か普通になっちゃいそう"とかいうのも、1回止めようと。そこは結構ポイントですね」秋野 「ついいろんなアレンジをしてしまいがちなんですけど、何か違う、何か違うって、なかなか定まらなくて、レコーディング当日も、録らなきゃいけないのに会議から始まっちゃって(笑)」神田 「何かちょっと売れてるバンドみたいだったよね(笑)」(一同爆笑) 秋野 「結局、録り始めたのは夜みたいな。始めたらあっという間なんだけど、そこまでにすごく時間がかかった。本当に"遠回りしたなぁ"っていう(笑)」
どうせ演奏して歌うのは俺たちだし、結局、鶴にしかならないから
――カップリングの『マジカルロックミュージック』(M-2)に関しては、鶴って"何とかミュージックっていう曲をよく作るよね"っていう(笑)。こちらは恋の気持ちの高まりをロックミュージックに乗せた曲で。秋野 「カップリングは鶴らしいナンバーで、あんまり意味を持たないぐらいの軽い曲でいいかなって(笑)」――この曲は松本ジュンさんと共同制作ということで、彼とは2〜3年前にひょんなことから出会ったと。 秋野 「たまたま僕らが後輩のMINAMISっていうバンドのイベントに呼ばれたときに、そのお手伝いをしていたのが松本ジュンくんで。彼は昔から鶴のファンでいてくれて、"鶴の曲ならほとんど弾けます!"っていうぐらい理解度がハンパなくて。じゃあ試しに"僕のソロのライブでちょっと弾いてくれない? 鶴のライブで弾いてくれない?"みたいな感じで始まって、今回は初めて制作をお願いしました」――それは彼もめちゃくちゃ嬉しかったでしょうね。 秋野 「ただね、最近はもうバンバン売れっ子になっちゃって」神田 「だから、早めに掴んどいてよかったなと思って(笑)。最近は、いきものがかりの水野(良樹)さんとか、プロデューサーの本間昭光さんと組んだり、いろんなサポートの現場でかなり活躍してて。それをサイモンくんも知ってて、"最近、彼の名前をよく聞きます"って」秋野 「作業もすごくスムーズにいきましたね。話が早いし、鶴が研究されてる=俺たちの知らないところを第三者として見てる、感じてる。だから、あり/なしのラインも俺らより分かってる(笑)。曲中に『ソウルメイト今夜』('13)のオマージュ的なフレーズが入ってるんですけど、そういうアイデアも松本くんから面白がってやってくれて」――『バタフライ』が全人類に対して王道だとしたら、『マジカルロックミュージック』は鶴の王道という感じで。 秋野 「ちゃんと鶴の歌になったし、最近は誰とやってもどうにでもなるし、ヘンな言い方をすれば、"何でもいいや"っていう心持ちに俺らがなれてるのがいいのかなって(笑)。どうせ演奏して歌うのは俺たちだし、結局、鶴にしかならないから。そういう意味では、サイモンくんも松本くんも鶴にないアイデアをバンバンぶっ込んでくれるし、俺らの受け皿も広くなったなと思うよね(笑)」――全県ツアーを3周もしたら、ちょっとやそっとじゃ動じないというか、何かがぶっ壊れるのかもしれない(笑)。そしてもう1曲のカップリングは、ここ最近のシングルの定番として、むちゃくちゃ長いライブテイクが入ってるという。それにしても、'19年に森尾由美の話をしながらフェードアウトする音源って(笑)。 秋野 「そこ切らなかったね(笑)。多分、ホーン隊が入ることによって昼ドラの主題歌っぽいアレンジになったから、曲が終わった後のMCでそのノリになって。それで俺が当時、森尾由美が好きだったっていう話に(笑)」――"森尾由美"って久々に検索しましたよね(笑)。 笠井 「俺、その辺の世代の俳優さんが分からなくて、最初はピンとこなかったんですよ。あんまりドラマを見て育たなかったんで。自分が高校、大学ぐらいになってから出てきた女優さんとかは、何とか分かるんですけど」――逆に小学校、中学校ぐらいが一番ドラマの話とかするのに。 笠井 「そうなんですよね。そのときには俺、木登りとかしてたんで」(一同爆笑) 神田 「めっちゃ少年だった(笑)」笠井 「完全に外で遊んで夜はちゃんと寝てました(笑)」――そういうMCも含めて、忘年会の雰囲気が感じられますね。 神田 「こういうライブテイクを入れるのは3回目なんですけど、今回が一番いいですね。一緒に演奏してる仲間たちも3年目なので理解してくれてるし、ミックスも今までで一番よくできたなと」
俺らが小っちゃいときに、こんなフェスがあったら最高だったなぁって
――そして、ついに『鶴フェス2019』が地元埼玉で初開催されるということで。この構想はいつから?秋野 「結構前から夢物語的に、"鶴ヶ島の鶴って言い続けてるから、ここで何かやりたいね"って。デビューのときは市役所のロビーでライブさせてもらったりもしたつながりがある中で、一昨年ぐらい前に久しぶりに市の産業祭りに出させてもらったんですよ。その会場が鶴ヶ島市運動公園で、しっかりした特設ステージが組まれてて、外で"バーン!"とライブができたんで、MCでふざけて"ここでフェスができるじゃん!"みたいなことを言ったら、職員の方たちもノリノリになってくれたところから転がり始めて。もし本当にやるならちゃんと市長にも話を通した方がいいということで、ふるさと応援大使の話も進んで」――すごい。最初から行政と一緒にやるフェスって珍しいのでは。 神田 「たまたま運よく。恵まれてますね。しかも呼びたいアーティスト、仲良いアーティスト、好きなアーティストを呼んで、ほぼほぼNGもなく、理想的なメンツで」
――しかも入場無料っていう太っ腹な。秋野 「まぁ鶴ヶ島への恩返しみたいなところもあるので。全国から人が来るだけでもそうなるし、あとは地元の人たちにも観てもらいたいですし。そういう意味でも、来やすいのはやっぱり入場無料だろうなって。あと、全国を3周したエネルギーを集結させるなら今しかないっていうタイミングでもあったので。もし今後も続けられるのであれば、毎回無料かどうかは分からないですけど(笑)、とりあえず今回は入場無料で間口を広く取りたいっていう。ただ、自分たちでこの規模のイベントをやるのは初めてだし、ツアーでも赤坂BLITZとかなんばHatchキャパぐらいなんで、こんなにデカいフェスをやるなんて、もうどうしていいか分からないっていう状態が今です(笑)」
――クラウドファンディング で募集している"鶴フェス応援大使"も、目標の2626人を見事に達成して。そんな『鶴フェス』の後は、ホーンやストリングスを交えた豪華メンバーでお届けする『大忘年会』が、今年は大阪でも開催されます。何で大阪でもやってくれるんですか? 秋野 「ずーっと埼玉でやってたんですけど、このライブがすごくいいので全国の人に観てもらいたい気持ちが芽生えて、まずは関西に持ってこようと。夢としてはこの形で全国10都市ぐらいを回れたら...メンバーが多いので相当な予算がかかっちゃいますけど(笑)」
――関西での鶴の愛され具合は、やっぱりちょっと特別な感じがします。こっちの出身じゃないバンドで、ここまで親身に思われてるのも珍しいなと。 秋野 「ありがたいですよね。昔から何かハマったんですよね」
――その12月30日(月)の心斎橋BIGCATが、今年を締めくくるライブにもなると。それでは最後に、『鶴フェス2019』、そして、『大忘年会2019 -ソウルメイト今年もお疲れ様-』に向けて、ひと言ずつもらえれば! 神田 「『鶴フェス』は初めてなんで分からないことが多いですけど、自分がどういう気持ちになるのかも全く予想が付かないので、それも含めて楽しみたいですね。年末の『大忘年会』は、本当に大阪は第二のというか、ほぼ埼玉とか東京と同じぐらいホームなんで(笑)、特に心配もなく。BIGCAT自体もすごく好きで、ちょっと久しぶりなんですよね。いつもHEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3で3時間近くギュウギュウになってやってるんですけど、ゆったり観たいシーンもやっぱりあると思うので、BIGCATではちょっと椅子を並べたりもできるのかなって。よりやりたいことができるイメージがあるので、そこはお楽しみにっていう感じですね」
笠井 「『鶴フェス』には鶴ヶ島のいろんなお店も出るし、鶴ヶ島のことも知ってもらいたいので、とにかくどこからでも来てもらいたいですね。入場無料なんで、それこそ関西からも来て楽しんでもらいたいし。鶴ヶ島の人にも、こんなにいろんなバンドがいて、元気なお客さんを呼べるところを観せたいので。市の協力もあってこの前、鶴ヶ島のお店を回らせてもらったんですけど皆さん協力的で、やる気もあって、楽しみにしてくれてて。俺らが小っちゃいときに、こんなフェスがあったら最高だったなぁって。『大忘年会』はもう、ただただ楽しい(笑)。その"ただただ楽しい"を大阪に持ってくるので、ただただ楽しみに来てもらえたら嬉しいです!」
秋野 「『鶴フェス』で何が心配かって、天気がすごく心配なんですけど、『低気圧ボーイ』('17)という曲を書いて以来、ここ一番で雨雲が近付いてくることも多いので(笑)」
――俺も今日、取材なのに雨かよと思いながらここに来ました(笑)。 (一同笑)
神田 「その原因が目の前にいましたね(笑)」秋野 「だからまずはね、天気は気にしていこうっていうのと(笑)、この日は仲間のバンドというかもうライブハウスの猛者たちを集めたので、鶴が出なくても間違いないぐらいのメンツです(笑)。全国の人が鶴ヶ島に来てくれるだけでも嬉しいですけど、地元の人たちにこの熱量を感じ取ってもらえたらなって。『大忘年会』は鶴からするととても贅沢なひとときというか、これだけ大所帯で鶴の曲をやれるなんて...それを大阪で、3人じゃ絶対できない演出で、鶴の曲の魅力が何十倍にも何百倍にも広がるので、絶対に観ておいた方がいいと思います(笑)」――その編成でやる『バタフライ』はすごそうですね。 神田 「あぁ〜確かに。まぁでもやることになるでしょうね。音的にも丸々再現できるし」秋野 「最初はホントに俺たちの自己満みたいなところから始まった『大忘年会』ですけど、同じ曲でも3人でやるのと、またいろんな楽器が入ってアレンジを変えてやるのとでは全然違うし、鶴の楽曲の可能性を広げてくれてるイベントだなって。お客さんも毎回すごく満足してくれてるので絶対に楽しめる夜だと思うし、そういう夜にしますので、ぜひぜひ遊びに来てください!」
Text by 奥"ボウイ"昌史