インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > My Hair is Bad VS cinema staff! ぶっ飛ぶ熱量でぶつかり合った『今宵の音楽'16』 十三Fandangoの男たちの決闘をレポート!!


My Hair is Bad VS cinema staff!
ぶっ飛ぶ熱量でぶつかり合った『今宵の音楽'16』
十三Fandangoの男たちの決闘をレポート!!

 最新アルバム『eve』のリリースツアー関西編で、6月12日(日)にはバンドのワンマン史上最大クラスの大阪・BIGCATに挑むcinema staff。そして、シングル『時代をあつめて』でメジャーデビューを果たしたばかりのMy Hair is Bad。ライブシーンを切り開く気鋭バンドたちが火花を散らしガチンコ勝負を繰り広げた4月27日、大阪・十三Fandango『今宵の音楽'16』。リスペクトとライバル心が入り混じる“対バン”の醍醐味がたっぷりと詰まったライブの模様をレポートしよう。

koyoinoongaku_myhairpin.jpg

 暗転したステージで、円陣を組みワッと声を出して気合を注入。先陣を切ったのは、My Hair is Badだ。椎木知仁(vo&g)が弾き語りで独白のように思いの丈を語ると、次第に楽器隊のリズムが重なっていく劇的な展開を見せた『ドラマみたいだ』でライブはスタート。『赤信号で止まること』では、椎木が身を乗り出してギターを弾き、『愛ゆえに』『悪い癖』とセンチメンタルなロックチューンを、のっけから全身全霊で畳み掛ける。時折誰かに語りかけるように、赤裸々なリリックを声を震わせながら歌い上げる椎木。観客はのびやかな歌声に体を委ねながら、並々ならぬ熱量を共有していく。
 

koyoinoongaku_myhairshomen.jpg

 ここで、「ツーマンなんで勝ちに来ました! 獲りに来ました! というか…ぶん殴りに来ました! よろしくお願いします!」と、椎木が宣戦布告。そのまま鋭いメロディにまっすぐな歌詞が乗っかった『真赤』が投下されると、会場の熱気はグングン上昇し、頭を振り乱す観客も。椎木が「ドキドキさせてくれ!」投げかけた『アフターアワー』では、ドライブ感のあるナンバーを前に胸を高鳴らせた観客が、次々と拳を突きあげていく光景も痛快だった。
 
 そして、『彼氏として』『元彼氏として』といった、女々しくも力強い楽曲を立て続けに披露してからは、なだれ込むように『マイハッピーウエディング』をぶつける。むき出しの闘争心はただ荒々しいだけではなく、寄り添うような広がりのあるメロディに昇華され、観客をしっかりと引き込んでいく。「“cinema staffを観に来ました”みたいな顔しやがって! cinema staffよりMy Hair is Badの方がいいライブをする、そんなことはありえねぇ。でも、ここはライブハウスですから。僕らは平日のライブハウスで、ありえねぇことを起こしに来ました!」、「先輩だろうが後輩だろうが関係ねぇ! 男だろ? 負けたくねぇだろ!?」と椎木が何度も煽り、とことん攻め立てていく。
 

koyoinoongaku_myhairside.jpg

 続いて、最新シングル『時代をあつめて』に収録されている『卒業』を披露。これまでのアグレッシブな展開から一転、じんわりとエモーショナルに、葛藤や悶々とした衝動を解き放つ。それでも椎木の激情は止まることなく、「変なライブをして、余裕しゃくしゃくでステージに上がらせる訳にはいかない!」と叫ぶ。そんな渾身のライブに、涙を流す観客も…。そして、「カッコいい場所で、カッコいいバンドと一緒にできることをすごく誇らしく思います。平日も休日も、いつまでもライブハウスに来てください」と訴え、ラストの『エゴイスト』では、椎木がダイブしながら「平日のライブハウスには夢がある!」と咆哮。最後までライブハウスで鍛え上げたサウンドを武器に、ライブバンドとしての気概を見せつけたステージだった。
 

koyoinoongaku_cinemaside.jpg

 熱狂的なステージを見せたMy Hair is Badの余韻がまだヒリヒリと体に残る中、クールな佇まいで登場したcinema staffは、緊張感が漂う会場を1曲目の『望郷』から一気に自分たちの世界観に変えてみせた。飯田瑞規(vo&g)の甘い歌声がゆるやかに会場を包み込み、攻撃的なサウンドが重なると、沸々とした闘志が一気に爆発! 観客も待ってましたと言わんばかりに手を挙げて応える。リズミカルな曲調の『theme of us』ではクラップの嵐を巻き起こすなど、のっけからフルスロットル。そのまま『tokyo surf』『奇跡』と軽快なナンバーで畳み掛けていく。

koyoinoongaku_cinemaiida.jpg 前日にも名古屋で対バンを果たした両バンド。飯田は、「My Hair is Badは元々好きなバンドだったけど、この2日間でもっと好きになりました。ホントめちゃくちゃカッコいい。勝ち負けも歳の差も関係ない。My Hair is Badが抱えてる闘争心は、俺らにもめちゃめちゃあるから」と後輩を讃える。疾走感溢れる『drama』、飯田と三島想平(b)のハーモニーが美しく、スローで瑞々しい『daybreak symdrome』でも緩急を見せ、観客を引き込んでいく。
 

koyoinoongaku_cinemafront.jpg

 ここで久野洋平(ds)が、「先輩に噛みついていくスタイル、好きです。今もそういう気持ちなんですけど、昔の自分たちを見ているようで…」と感慨深そうに語る。その後も和やかなMCが繰り広げられると、三島が「今日はこんなゴタゴタしたMCはいらんでしょ? 俺は“男”って言葉が好きで、“男”って言葉に弱いんですよ! 俺たちの方が上だぁ! 証明してみせますよ、番狂わせはないって!」と改めてファイティングポーズをとる。すると、久野の獰猛なドラムが轟く『great escape』や、辻友貴(g)のメロディアスなギターが効いた『切り札』といったアッパーチューンの人気曲を投入するアグレッシブな展開に。終盤では『exp』でコール&レスポンスが巻き起こり、歓声が飯田の優美な歌声に重なる。燃え尽きる勢いで『西南西の虹』を鳴らし、自然とシンガロングが起きるドラマチックなシシーンで本編は終了。
 

koyoinoongaku_cinemahakunetsu.jpg

 アンコールでは、飯田が「マイヘアはスピリットも合うし、歳下だけどリスペクトできる。彼らの分も魂を込めて2曲やらせてください!」と告げ、最新アルバム『eve』からリード曲『希望の残骸』を披露。最後の『Poltergeist』では辻が服を脱ぎ捨てダイブ! 観客もメンバーも興奮の沸点をぶち抜き、最高潮のまま激戦の幕は閉じられた。
 
 
Text by 大西健斗
Photo by 森好弘

koyoinoongaku_cinemahiki.jpg



(2016年6月 7日更新)


Check

Set List

灼熱のFandangoで共鳴し合う
ライブアクト2組の壮絶な宴

 
『今宵の音楽'16』
4月27日(水) at Fandango

My Hair is Bad
01. ドラマみたいだ
02. 赤信号で止まること
03. 愛ゆえに
04. 悪い癖
05. アフターアワー
06. クリサンセマム
07. 元彼氏として
08. マイハッピーウェディング
09. from now on
10. ふたり
11. 真っ赤
12. 優しさの行方

cinema staff
01. 望郷
02. theme of us
03. tokyo surf
04. 奇跡
05. drama
06. daybreak symdrome
07. 君になりたい
08. great escape
09. 切り札
10. exp
11. 西南西の虹
ENCORE
12. 希望の残骸
13. Poltergeist

Link

My Hair is Bad オフィシャルサイト
http://www.myhairisbad.com/

cinema staff オフィシャルサイト
http://cinemastaff.net/


Live

リリースワンマンにイベントに
関西圏でも続々ライブが決定!

 
My Hair is Bad

【大阪公演】
『My Hair is Bad presents
「ホームランツアー2016」』
Thank you, Sold Out!!
▼6月10日(金)19:00
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング2800円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※未就学児童は入場不可。


【大阪公演】
『BUS TRIP 2016』
チケット発売中 Pコード294-368
▼6月26日(日)11:30
服部緑地野外音楽堂
自由席3000円
[出演]SUNSET BUS/My Hair is Bad/BACK LIFT/RIDGE/LOOKLIKE/
THE CHERRY COKE$/SKA FREAKS/
ヨンバルカン
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※雨天決行・荒天中止。中学生以上は有料、
小学生以下は無料。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【大阪公演】
『見放題2016』
チケット発売中 Pコード299-397
▼7月2日(土)13:00
心斎橋アメリカ村周辺ライブスペース17会場
自由3800円
[出演]詳細はコチラ
americamura FANJ twice■06(6484)3880

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【大阪公演】
『Talking Rock!FES.2016』
チケット発売中 Pコード295-300
▼7月23日(土)11:00
泉大津フェニックス
全自由6900円
[出演]エレファントカシマシ/クリープハイプ/ACIDMAN/androp/ASIAN KUNG-FU GENERATION/THE BACK HORN/Base Ball Bear/THE BAWDIES/KANA-BOON/THE ORAL CIGARETTES/雨のパレード/サイダーガール/シナリオアート/Awesome City Club/Brian the Sun/GOOD ON THE REEL/LAMP IN TERREN/My Hair is Bad/SUPER BEAVER
GREENS■06(6882)1224
※雨天決行、荒天中止。小学生以上は有料。未就学児童は保護者同伴に限り無料。出演者の変更・キャンセルに伴う払戻しは不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【大阪公演】
『GLICO LIVE “NEXT”』
一般発売6月18日(土)
Pコード300-622
▼8月4日(木)19:00
心斎橋JANUS
オールスタンディング2000円
[出演]Shout it Out/Halo at 四畳半/
My Hair is Bad
[司会]飯室大吾
GREENS■06(6882)1224
※16歳未満は入場不可。

~6/8(水)11:00まで先行予約受付中!
チケット情報はこちら

 
 
【神戸公演】
『My Hair is Bad presents
「ホームランツアー2016」』
Thank you, Sold Out!!
▼9月2日(金)18:00
神戸 太陽と虎
オールスタンディング2500円
[共演]さよならポエジー/bacho/TheSpringSummer
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※未就学児童は入場不可。

cinema staff

【大阪公演】
『cinema staff oneman tour 2016
“about eve”』
チケット発売中 Pコード291-031
▼6月12日(日)18:00
BIGCAT
スタンディング3600円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※小学生以上は有料、未就学児童は無料(大人1名につき、子供1名まで同時入場可)。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【大阪公演】
『SOUND SHOCK 2016』
チケット発売中 Pコード296-047
▼8月25日(木)11:30
Creative Center OSAKA
前売2000円
[出演]cinema staff/他
神戸VARIT.■078(392)6655
※公演当日、学生は学生証提示で500円返金。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 

Column1

よりドラマティックに
よりエモーショナルに
真髄と新感覚を研ぎ澄ませた
cinema staffの誇り高き
未来予想図『blueprint』を語る!

Column2

cinema staff ×『進撃の巨人』=
『great escape』!! 飯田(vo&g)
&辻(g)がとことんぶっちゃける!?
タワレコ公開インタビュー&
インストアライブをレポート!

Column3

転換期を迎えた初のフルアルバム
『cinema staff』リリース時の
メンバー全員インタビュー
&傑作動画コメントが到着!