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ホーム > インタビュー&レポート > 「“吉田山田にとってライブとは?”という質問に対して  明確な答えを1つ持てるようなツアーにしたい」 2つの個を刻んだ『47【ヨンナナ】』携え初の全県ツアーが開幕へ! 吉田山田が変化と挑戦の季節を語るインタビュー&動画コメント


「“吉田山田にとってライブとは?”という質問に対して
 明確な答えを1つ持てるようなツアーにしたい」
2つの個を刻んだ『47【ヨンナナ】』携え初の全県ツアーが開幕へ!
吉田山田が変化と挑戦の季節を語るインタビュー&動画コメント

 現在、『NHKみんなのうた』(‘16年4~5月)で五度目の再放送中(!!)という『日々』をブレイクポイントに、自らの名を知らしめた楽曲が生み出した多大なる恩恵と度重なる重圧をない交ぜに全力疾走! ニッポン放送の『オールナイトニッポン0(ZERO)』(‘16年3月終了)やtvk『吉田山田のオンガク開放区』(土曜22:00~22:30)など、ラジオにテレビにとお茶の間進出の足がかりを作った、吉田結威(vo&g)と山田義孝(vo)によるポップデュオ・吉田山田が、2年ぶりの4thアルバム『47【ヨンナナ】』を完成させた。そして、『日々』が導いた景色と経験、シンガーソングライターとして2人の変化の過程がパラレルに刻まれた今作には、意味深な数字が掲げられている。4枚目×デビューして7年、4月24日(日)大阪・umeda AKASOより、初の全県ツアー『吉田山田47都道府県ツアー~二人また旅2016~』をいよいよスタートさせる2人が、ツアー出発前に変化と挑戦の季節を語るインタビュー。「僕は“この曲は吉田らしくていいね、山田らしくていいね”を、もうやめたいと思ってるんです。吉田山田として“本当にいい曲だね”っていう段階の曲を作りたい」(吉田)。この旅を終えた2人に会うのが、今から楽しみでならない――。

 
 
僕が作った曲は、今までで一番第三者のことを考えてないですね
 
 
――4thアルバム『47【ヨンナナ】』は、前作『吉田山田』(‘14)から意外にも2年も経ってたんやね。
 
山田「この2年はかなり怒涛でしたね。雑誌の連載だったり、深夜のラジオだったり、テレビの音楽番組のMCをやらせていただいたり、新しいことがたくさん始まって。出会い多き2年でしたね」
 
――そして、遂には憧れの『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』にも出て。
 
吉田「ホンットにねぇ…もうMステ以来でした、あの緊張は(笑)。中学校の頃からの憧れの…っていうかもうね、思春期の頃に自分が救われたような気さえする番組なんで。音楽もそうだけど、そのときの感覚って大人になってからも塗り替えられない。本当に特別な気持ちでしたね。すごい緊張した」
 
――珍しい~いつも動じないのにね。
 
吉田「でも、山田がすごい頼りになって。ところどころ訳分かんないことは言ってましたけど(笑)、僕をサポートしようとしてくれてる様が、泣けましたね~」
 
山田「僕も岡村さん、大好きなんですよ? “めちゃイケ”もめっちゃ観てたし。だけど、“僕も好きです!”って、もう言えないなと思って(笑)、そこは抑えて」
 
――そういう経験も出来るぐらい、『日々』(‘13)をブレイクポイントとして自分たちの音楽を知ってもらえる機会が増えていったおかげだもんね。
 
吉田「僕の中ですごく大きかったのは、『日々』という曲を無欲で作って、それが多くの人に聴いてもらえて、どんな形で共感してもらえてるのかが、この2年間をかけてじわじわ分かってきた。だから今は、“こういうダメなところもあるけど、僕はこう思ってるんだよね”というような、独り言に近い歌を作りたくて。本当に“個人”のことを歌ってるのが、今までの吉田山田を知ってる人からすると、結構違うところかもしれないですね」
 
山田「僕は環境とか出会う人によって、作る曲が大きく左右されるんですよ。というのも、僕は“こういう曲を作ろう”っていうタイプじゃなくて、鼻歌に乗ってくる深層心理の言葉…最初は訳が分かんないけど、そういう言葉を大事に今でも作っているので。だから今作がちょっと新しいなと思ったのは、喜怒哀楽がちゃんと表現できてるんですよ。僕の中で喜怒哀楽の“怒”という表現は、今までになかったなぁって。“何でそういう感情が出てきたんだろう?”と思ったら、その深夜のラジオってすっごい砕けてて、捻くれたリスナーも結構多かったりして(笑)。僕の中では“何でこうなんだ!?”とか“ふざけんな!”って言える時間だったんですよね。『てんてんてんて』(M-1)なんかはまさに“ふざけんな”っていう怒りだと思うんですけど、それもそういう“心のリハビリ”みたいなことをしてる中で自然と出てきた言葉だったりするので、出会いによって開かれていった曲だなぁって」
 
――ただ、この怒りがフラれたことからきてるとなると、何だかすごい女々しく響く(笑)。でも、“女々しさ”は山ちゃんの真骨頂だもんね。
 
吉田「アハハハハ!(笑) その通りな気がします(笑)」
 
山田「はい。そうなんですよ。僕の怒りってそんなもんなんですよ(笑)」
 
――さっきよっちゃん(=吉田)が言った、より“個人”な歌というかね。まぁ腹を決めた女性の残酷さというか。
 
山田「男の間抜けさというか…ってまぁ僕なんですけど(笑)。この曲が完成したとき、“この主人公ダッセェ!”と思ったけど、この曲を最初に持ってきたのは、『日々』で知ってくだった方にも、吉田山田の幅の広さを1曲目からお見せできたらいいなぁって。あと、ちょっとおもしろいなぁと思ったのは、よっちゃんの作ってくる曲が、今回はいい感じのラブバラードが多かったんですよ。デモを聴いて“よっちゃんは今そういう時期なのか。いいゾーンに入ってるなぁ”って思ってたから、じゃあ僕はライブで盛り上がる曲をたくさん作ろうとか、そういうことも意識しながら」
 
吉田「『日々』でいろんな人に聴いてもらえるようになって、最初の数ヵ月はプレッシャーもあったし、“次のアルバムはどうしよう?”とか考えてたけど、『日々』自体がポロンと出てきた無欲な曲なだけに、“これは頭で考えてもしょうがないことなんだな”っていうところに行き着いて。僕が作った曲は、今までで一番第三者のことを考えてないですね。でもそれって、そうしようと思ってすぐに出来るわけじゃないんですよ。やっぱり自分と向き合い始めた最初はすごく浅い言葉しか出てこないから、ここに来てちゃんと自分の心を再確認しようと。僕らはありがたいことに2人組だし、スタッフも歳が近くて、いい感性でみんなと一緒にやれてるから、あんまり次のステップのことは考えず、とりあえず出来た曲をポンポン出していってチョイスしてもらって、そこから突き詰めていく作業だったかなぁ。今までの2人の印象とは逆かもしれない」
 
――確かに、山ちゃんが心情を吐露して、よっちゃんがバランスを取って、というのとは逆のバランスというか。ただ、同時に思ったのは、“これ山ちゃんの曲かな?”って思ってクレジットを見たらよっちゃんの曲だったり、その逆も結構あったアルバムかなと。
 
吉田「それね、すっごい安直に言うと、『オールナイトニッポン』をやり始めてから、ボケとツッコミが反対になったんですよ。天然ボケ=山田、ツッコミ=吉田だったんですけど、今はボケ=吉田と、注意=山田っていう(笑)」
 
――でもそれは、このぴあ関西版WEBでも同じことが言えて、今までもインタビューとは一転して動画コメントは山ちゃんがツッコミでよっちゃんがボケになってたから、不思議だなぁと思ってた(笑)。ある種、よっちゃんが解放されたというか、“俺がしっかりしなきゃ”じゃなくて、委ねても大丈夫だって思えるようになったのかも。
 
吉田「あ~そうかも。7年やってきたキャラクターとかそういうものに縛られず、お互いに好きなこと、おもしろいと思うことをやっても、今はどちらかがフォローできるから。それが音楽面にも現れてるのかもしれないですね」
 
 
自分の価値観を変えられる瞬間を求めてる
今年はとことん人間というものと向き合ってみようと
 
 
――前作『吉田山田』のインタビュー時には、山ちゃんが“自分でも涙が出るくらい感動できるアルバムが出来た”と言ってましたけど、今回はどうでしょう?
 
山田「そうですよね。奥さん(=筆者)にその前の取材の最後にそう言って、その後に本当に『吉田山田』が出来ましたけど、今回も“僕には怒りという感情が欠落してるんで、そういう部分が出てきたら人間的にいいなぁ”って、どこかのインタビューで言ってたなって。だから、望んだ自分にちょっとずつなれてるんだなぁって感じましたね。歩みの途中ではいろんな人の出会いの中でそこまで冷静になれてないんですけど、こういうインタビューごとに振り返るとちゃんと進んでるというか、なりたい自分になってるなぁって、ちょっと感動しましたね」
 
――ちなみ、山ちゃんが怒るってどんな感じやろ?(笑)
 
吉田「山田が分かりやすいのは、普段は自分のことを“僕”って言うのに、イライラしたときは“俺”って言い始める」
 
――アハハハハ!(笑)
 
山田「分かりやすー!」
 
吉田「それで僕は測ってる、山田の気持ちを。フフフ(笑)」
 
――それこそよっちゃんはブログでもね、今年は“変わることを怖れない”をモットーに掲げてたけど、それって自分たちが変われる予感がするからやもんね。
 
吉田「今の自分に物足りなくなって、自分なりに変える努力もするんだけど、そこにも限界を感じたときはすっごい億劫だし、面倒臭いし、本当に疲れることもいっぱいあるけど、そんな中でも自分の価値観を自然に変えられる瞬間を僕は求めてる。だから、誘われたら出かけて行くし、今年はとことん人間というものと向き合ってみようと。多分その中で自分の琴線に引っかかるものがあって、それがまた自分を形成していくんだろうなぁって」
 
――今回はよっちゃんの変化がすごいね、やっぱり。
 
吉田「何ででしょうね。でも、今回のアルバムは、自分の心情がポロポロと落ちてきて、それをつぶさに拾って、“煮詰めなきゃいけないなぁ、ここからは産みの苦しみだなぁ”っていう段階から久々に2人で作ったから、そこは苦しさよりも楽しさが勝ってて」
 
――そして、アルバムの最初と最後の曲が共作というのも。
 
吉田「『てんてんてんて』は最初は歌詞が生々し過ぎて、メロディに乗せたときにインパクトしか残らなくなっちゃうから少し整理整頓したぐらいなんですけど、『ためいき』は一番最後にレコーディングした最新の曲で。今回は最後に2人で曲を作ってみて、“次はこういう曲を2人で作ってみよう”とか、“ちょっとこのストックを山田に任せてみようかな”とか、次の制作がもう楽しみになったんですよ。ファンの方も最後の『ためいき』を聴いて、次を楽しみにしてくれるかもしれないという願いも込めて、この曲順にしたんですよね」
 


――あと、『ためいき』は瑞々しいまでに恋愛真っ只中の曲だけど、『告白』(M-2)は恋愛の初期衝動ではなくて、改めて惚れ直すタイミングだったり。今作では恋愛の様々なシーンを切り取ってますね。
 
吉田「それもある意味、今は恋愛を冷静に見てる自分がいるんですよね。ずっと恋愛しないのもあんまりよくないなと思ってるけど、仕事が楽しいし、すごい充実してるから」
 
――前にも言ったけど、32歳ぐらいから割と思考がシンプルになってきて、ジャッジも早くなるし、どんどんおもしろくなってくるもんね~。
 
吉田「その予言、めっちゃ当たってるんですよ! 本当にそうで」
 
――そしてブログには“吉田山田が次の「愉しさ」を得るためのヒントは「苦手」の中にある気がしています”とも。 
 
吉田「そうなんですよ。僕は結構早い段階から、ある意味“取捨選択”というか好き嫌いがハッキリしてたから人を選んできたけど、今はその選んでなかった方に美味しい蜜が詰まってる気がして。いろんな出会いを重ねて、自分と向き合ってきた結果、今そう感じられているのが進歩だなぁと思ってます」
 



“この曲は吉田らしくていいね、山田らしくていいね”を
もうやめたいと思ってるんです。
吉田山田として“本当にいい曲だね”っていう段階の曲を作りたい
 
 
――今作には『母のうた』(M-7)も収録されていますが、よっちゃんのお父さんは家でもオシャレな服を着てる、みたいな話を前しましたけど(笑)、逆にお母さんはどんな人なんだろうって思ってたのよね。
 
吉田「うちは3人兄弟でお母さんだけが唯一の女性だから、今でもめっちゃ“女の娘”。ある意味ではワガママだし、自分のことをカワイイと思ってる(笑)。この間、結婚40年目の記念日で、おとんと2人でカラオケ行ったらしいんですよ。それだけでも衝撃だったのに、終始、吉田山田の歌を歌ったって(笑)。で、“あなたたち、いつもこんな難しい歌を歌ってるのね。すごいんだなって分かった”っていうLINEが来て(笑)」
 
山田「アハハ!(笑) ほっこり」
 
――いや~結婚40年目にして、息子の歌がカラオケで歌える時代になったわけやから、それは嬉しいよね。
 
吉田「そうですねぇ。親元を離れて一人暮らしを始めて、改めて感謝もふつふつと湧いてきたところなんで。だけど、たまに実家に帰ったら小言を言われて、“うるさいうるさい!”とか生意気言いながら家を出ちゃう。本当に親にだっていつ何が起こるか分からない中で、“俺はいつまで子供なんだろう?”って、帰り道にしょんぼりする、みたいな。この気持ちを、今の内に歌にしておこうって」
 
――山ちゃんは以前、一人暮らしをしてから家でパン焼いたりするような穏やかな生活をしてるから逆に変態に会いたい、みたいな話をしてましたけど(笑)、今はどうなってるんでしょう?
 


山田「まだ変態に会いたい欲はありますね(笑)。でも今は、自分と向き合ってる時間が曲になってるんですよ。『押し出せ』(M-11)とか『未来』(M-5)に関しても、自分の中での誰も知らない戦いで。最近は絵を描いたり、マラソンを始めたり、それも全部1人の時間、空想にふける時間なので、今はそういう時期なのかなぁ。でもそれも、変化の入口だと思うんですよね。例えば、『てんてんてんて』に関しては、レコーディングの1週間前には全然違う歌詞が入ってたんですけど、もっといいものが出てくる気がしたというか、ギリギリになって“てんてんてんて”っていうフレーズが出てきたので。自分に期待できるようになったというか、昔よりも自分を信じることが出来てるんだろうなって。その感覚をキャッチできたことも、僕の中で大きいですね」
 
――2人のそれぞれの変化のタイミングがあって、隣り合わせで自分を省みられるし、そういう意味では、今作はユニットのおもしろさが出たアルバムですよね。
 
山田「刺激し合いながら化学反応起こしてる感じが、今回は特にありましたね」

吉田「イメージとしては漫才にちょっと近いなぁと思って。2人ともお客さんの方を向いてるんでお互いの目を見て喋ることはないんですけど、お互いのよさも何となく理解してて、ちゃんと2人のバランスが取れてる。今回の制作はそんなイメージかなぁ。ちゃんと向き合ったというよりは、僕の場合は左肩で山田のことを感じながら作った感じ。僕は“この曲は吉田らしくていいね、山田らしくていいね”を、もうやめたいと思ってるんです。吉田山田として“本当にいい曲だね”っていう段階の曲を作りたい。クレジットなんか見なくてもいいから、胸に刺さる曲を量産したいなっていう志で作りましたね、うん」
 
 
『47【ヨンナナ】』で、吉田山田という2つの個を表現することが出来た
 
 
――『日々』が連れて行ってくれる場所はここまでで、ここからもうワンステップ、吉田山田がもっと多くの人に知ってもらうには、次の変化が必要な時期で。そういう意味では、これから始まる初の全県ツアー『吉田山田47都道府県ツアー~二人また旅2016~』は、絶対に何かしら思うことになるツアーですよね。
 
吉田「奥さんは47都道府県ツアーをやったことがある人にも山ほどインタビューしてますよね? 逆にどうです?」
 
――全県ツアーって、アーティストの1つの夢だと思う。でも、言ってしまえば、お客さんが0人の会場があると成立しない。だからある程度の規模まで来ないと打てないし、ツアースケジュールが背中にズラッと載ったTシャツとかもベタに嬉しいし、全県ツアーは音楽活動をする上での1つのロマンだと思う。でも、それを終えたアーティストが口を揃えて言うのは、“もう当分は、やりたくないです”みたいな(笑)。
 
吉田「そうかぁ~!(笑)」
 
――やっぱりかなり過酷なツアーやからね。でも、全国に吉田山田を待ってくれてる人がいるのをその目で見てハッキリと自覚していくのは、すごくいいことだと思う。
 
山田「それこそ、いつもいろんなところからお客さんがライブに来てくれて、“いつか私の県に来てくださいね”、 “あ、行くよ。いつか”って、その繰り返しだったんですよね(笑)。なので、この47都道府県ツアーは、必然的にこの時期に舞い降りてきたのかなって。いいデビュー10周年(‘19年)を迎えるためには、確かに今だなぁと思うようになりましたね。『47【ヨンナナ】』で今一度、吉田山田という2つの個を表現することが出来たので、それをライブの空気感としても、ギュッと強いものにしていきたいなと思いましたね」
 
――これはもう完全に2人で廻るわけ?
 
吉田「弾き語りですね。全部ギター1本で表現するわけですから、2人が同じギャラっていうのはちょっとな~(笑)」
 
――山ちゃんは歌うだけ?
 
山田「いや、タンバリンぐらいは(笑)」
 
(一同爆笑)
 
吉田「でも、1回突き詰めたかったんですよね。それで気付けることが絶対にあるから。何となくコンスタントにツアーもライブもやってるけど、これだけ連日ライブがあると、前日のライブを受けて次の日どうするのかも考えやすいし、そういう作業は嫌いじゃないので。“吉田山田にとってライブとは?”という質問に対して、明確な答えを1つ持てるようなツアーにしたいと思ってますね。だから、47都道府県を廻った後に、すごく話を聞いてほしいですよ」
 
――確実に吉田山田の何かが変わるのは間違いないから楽しみだよね。4月24日(日)大阪・umeda AKASOを皮切りに、ツアーの冒頭に関西圏でのライブが固まってるんで、次に2人に会う頃にはもう下半期か、みたいな(笑)。
 
山田「旅って人生で何度も出来るもんじゃないじゃないですか? だから、都心のライブにしか来れない人もいるし、都心じゃ来れない人もいる。そう考えると、みんなにライブで会えるのは次はいつになるんだろう? もしかしたらもうライブに来れない人もいるかもしれない…それこそ『母のうた』の歌詞じゃないですけど、本当に“あと何年 あと何回”っていう。毎回そういう大切な気持ちを感じられたらいいなぁって、今話しながらちょっと思いました」
 
――この旅の終着点には、8月20日(土)東京・日比谷野外音楽堂にて『吉田山田祭り 2016』もあってね。それでは最後に、『47【ヨンナナ】』というアルバムが出来て、今思うところを話してもらいたいなぁと。
 
吉田「今までは、皆さんの反応を見ながらじわじわと“いい作品がリリースできたんだな”って思うタイプだったんですけど、今回はマスタリングを終えた時点で、“これは傑作だ!”って思えたんですよ。こんなにも胸を張って、どんな人にも“いや、めちゃくちゃいいから!”って言えるCDを作れたことにすごく誇りを持ってるし、これからの吉田山田をさらに楽しみにしてもらえる作品になってると思うから。そうなるとすっごいありふれたシンプルな言葉しか出てこないんですけど、“1人でも多くの人に聴いて欲しい”っていう(笑)。何か今回はそこに行き着きましたね」
 
山田「『日々』が生んでくれた出会いが、この2年ぐらいで本当にたくさんあって。そんな中で、このアルバムには家族だったり、昔の恋愛だったり、今愛してる人だったり、友達だったり、自分自身へ向けてだったり…そういう誰かを“想う”ことが強く入ってるなぁと。“もう会えなくなっちゃった人を、この曲を聴いて思い出しました”とかでも嬉しいし、そういう意味でも、共に生きていくアルバムであってほしいなっていう“願い”みたいなものはあります」
 
――そういう作品を携えて廻る47都道府県は、意義ある旅になりそうですね。再会を楽しみにしてますよ!
 
吉田&山田「ありがとうございました~!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
 




(2016年4月20日更新)


Check

Movie Comment

緩急自在の鉄板ぶり(笑)。ぜひ観て!
吉田山田からの動画コメント

Release

ポップでフォーキーな魅力がフル稼働
4作目、2年ぶりのオリジナルアルバム

Album
『47【ヨンナナ】』
発売中 2700円
ポニーキャニオン
PCCA-04349

<収録曲>
01. てんてんてんて
02. 告白
03. 全う
04. タイムマシン
05. 未来(Album Mix)
06. キミに会いたいな
07. 母のうた
08. OK
09. 新しい世界へ
10. Today,Tonight
11. 押し出せ
12. ためいき
Bonus Track
13. 日々 -弾き語り- ※通常盤のみ収録

Profile

よしだ・やまだ…吉田結威(vo&g、写真左)、山田義孝(vo、同右)からなる男性2人組ポップユニット。’01年の高校3年生の夏、同じ高校に通う吉田と山田が文化祭に向けて前身となるアカペラグループ・ワンツーポパイを結成。高校を卒業と同時にグループは自然消滅。その後、2人は別の道を歩む。’03年、音楽への想いを再燃させた山田が「音楽をやるなら吉田と!!」と声を掛け、心のどこかで「音楽活動をやっていきたい」と感じていた吉田が同意し、2人の本名がそのまま使われたユニット・吉田山田が誕生。その後、あてもなく中途半端な日々を過ごしていた2人は、思い立ちニューヨークに1ヵ月間の武者修行に出発。地下鉄のホームでのストリートライブなど貴重な経験を得て帰国後、本格的な音楽活動をスタートさせる。地道な努力の甲斐あり、’09年10月にはシングル『ガムシャランナー』でメジャーデビュー。’13年12月にリリースされた9thシングル『日々』が『NHKみんなのうた』で同月より放送が開始されるやじわじわと口コミを中心に広がり、度重なる再放送と共に大型音楽番組や様々なメディアへの出演を果たし、大きな注目を浴びる。この楽曲はNHK大河ドラマ等を数多く手がけている吉俣良に編曲を依頼し、ミュージックビデオ・アニメーションのキャラクターデザインを山田が担当。YouTubeの再生回数が850万回、配信も25万ダウンロードを超え、いまだにロングセールスを続けている。『日々』を収録した’14年1月発売の3rdアルバム『吉田山田』が、『第56回日本レコード大賞』で“優秀アルバム賞”を受賞したことも大きな話題に。’15年は、6月に10thシングル『キミに会いたいな』、7月にDVD『吉田山田TOUR 2015 at 渋谷公会堂』、12月に11thシングル『未来/Today,Tonight』をリリース。年末に行われた二度目の全国ツアー『吉田山田ツアー2015冬~光と闇~』も成功を収め、渋谷マルイでは『吉田山田展2015-2016』が開催された。ニッポン放送『吉田山田のオールナイトニッポン0(ZERO)』、tvk『吉田山田のオンガク開放区』、音楽情報誌『WHAT's IN?』の連載とレギュラーを担当し、タッキー&翼のアルバム『TRIP & TREASURE TWO』に『電車に乗って』を提供するなど、活躍の幅を拡げている。吉田の優しいギターと山田の歌が溶け込むキラキラとしたメロディを持ち味に、人気急上昇中の2人組アーティストである。

吉田山田 オフィシャルサイト
http://yoshidayamada.com/

Live

関西圏のライブは冒頭に集中!
初の全県ツアーが大阪より遂に開幕へ

 
『吉田山田47都道府県ツアー
~二人また旅2016~』

Pick Up!!

【大阪公演】

Thank you, Sold Out!!
▼4月24日(日)17:00
umeda AKASO
全自由4000円
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※小学生以上は有料、未就学児童は無料。

【高知公演】
▼4月26日(火)高知X-pt.
【愛媛公演】
▼4月27日(水)松山キティホール
【香川公演】
▼4月29日(金・祝)DIME

【徳島公演】
▼5月1日(日)club GRINDHOUSE

Pick Up!!

【京都/神戸/奈良/
 和歌山/滋賀公演】

チケット発売中 Pコード287-407
▼5月2日(月)18:30
磔磔
▼5月4日(水・祝)17:00
チキンジョージ
▼5月5日(木・祝)17:00
NEVERLAND
▼5月7日(土)17:00
和歌山 GATE
▼5月8日(日)17:00
U★STONE
全自由4000円
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※小学生以上は有料、未就学児童は無料。

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【千葉公演】
▼5月19日(木)柏PALOOZA
【栃木公演】
▼5月21日(土)HEAVEN'S ROCK
Utsunomiya VJ-2
【茨城公演】
▼5月22日(日)水戸ライトハウス
【群馬公演】
▼5月27日(金)高崎 club FLEEZ
【埼玉公演】
▼5月28日(土)HEAVEN'S ROCK
さいたま新都心 VJ-3
【神奈川公演】
Thank you, Sold Out!!
▼5月29日(日)BAYSIS

【鹿児島公演】
▼6月11日(土)鹿児島CAPARVOホール
【宮崎公演】
▼6月12日(日)WEATHER KING
【大分公演】
▼6月14日(火)DRUM Be-0
【福岡公演】
▼6月15日(水)イムズホール
【佐賀公演】
▼6月17日(金)佐賀GEILS
【長崎公演】
Thank you, Sold Out!!
▼6月18日(土)DRUM Be-7
【熊本公演】
▼6月19日(日)熊本B.9 V1
【山口公演】
▼6月21日(火)周南RISING HALL
【広島公演】
▼6月23日(木)広島クラブクアトロ
【島根公演】
▼6月25日(土)松江canova
【鳥取公演】
▼6月26日(日)米子laughs
【岡山公演】
▼6月28日(火)CRAZYMAMA KINGDOM

【沖縄公演】
▼7月2日(土)桜坂セントラル
【山形公演】
▼7月15日(金)山形ミュージック昭和Session
【福島公演】
▼7月16日(土)Hip Shot Japan
【北海道公演】
▼7月18日(月・祝)ペニーレーン24
【宮城公演】
▼7月20日(水)仙台 darwin
【岩手公演】
▼7月22日(金)club change WAVE
【秋田公演】
▼7月23日(土)Club SWINDLE
【青森公演】
▼7月24日(日)Quarter
【静岡公演】
▼7月29日(金)Live House 浜松 窓枠
【三重公演】
▼7月30日(土)松阪M'AXA
【岐阜公演】
▼7月31日(日)EVENT HALL club-G

【愛知公演】
▼8月2日(火)ダイアモンドホール
【富山公演】
▼8月6日(土)Soul Power
【石川公演】
▼8月7日(日)金沢AZ
【福井公演】
▼8月9日(火)福井CHOP
【山梨公演】
▼8月11日(木)甲府CONVICTION
【長野公演】
▼8月13日(土)長野ライブハウスJ
【新潟公演】
▼8月14日(日)NIIGATA LOTS

Pick Up!!

【東京公演】

チケット発売中 Pコード287-407
▼8月20日(土)18:00
日比谷野外大音楽堂
全席指定5500円
ディスクガレージ■050(5533)0888
※小学生以上はチケット必要。未就学児童は無料。席が必要な場合はチケット必要。
雨天決行。

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Column1

「『日々』を経て出来てくる曲が
 今の吉田山田が歌うべきことを
 歌えてる確信があった」
ヒット中の『キミに会いたいな』に
過去最大のツアー…歩みを止めない
吉田山田の今に迫るインタビュー

Column2

『NHKみんなのうた』で泣ける歌
と話題の名曲『日々』が世代を越え
感動を呼んでいるのはこの2人!
2年ぶり渾身の3rdアルバム
『吉田山田』についてガチで語った
インタビュー&動画コメント

Column3

もがき続ける吉田山田が
“告白”のドキドキ感を描いた
『ごめん、やっぱ好きなんだ。』
インタビュー&動画コメント

Column4

劇的な変化と覚醒
恋愛観までぶっちゃける!(笑)
2ndアルバム『ココロノート』
インタビュー&動画コメント

Comment!!

ぴあ関西版WEB音楽担当
奥“ボウイ”昌史からのオススメ!

「『日々』(‘14)の延長線上である方が、安パイなんです。でも彼らはそんな座標軸ではなく、2人のシンガーソングライターとしてのエゴでもなく、個を出した上で吉田山田として調和する。『47【ヨンナナ】』はアッパーな曲とバラードが交互に飛び出すツンデレぶりを見せ付けつつ、そのどれもに“吉田山田の色”があるんです。デビューの頃、何色にも染まっていける無色の可能性と、その他大勢に染まってしまいそうな怖さを感じた2人が、今では何とも頼もしいもんです。ていうか、ラジオやテレビのパーソナリティーを経験したおかげかは分かりませんが、動画コメントおもろ過ぎやろ!(笑) そんな2人がインタビューの最中に、 “奥さん以前/奥さん以降で、(発言する内容が)変わりますからね” と、ふと言ってくれたのは、とっても光栄でした。アーティストに何かしら前進する変化を与えるインタビューを、これからもしていきたい。吉田山田は今、たくましく変わっていっている真っ最中なので」