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ホーム > インタビュー&レポート > 4月2日(土)梅田AKASOより、いよいよ全国ツアーがスタート 新境地と王道入り乱れるセカイイチの2年ぶりのアルバム 『folklore』の核に迫るメンバー全員インタビューが到着!


4月2日(土)梅田AKASOより、いよいよ全国ツアーがスタート
新境地と王道入り乱れるセカイイチの2年ぶりのアルバム
『folklore』の核に迫るメンバー全員インタビューが到着! (3/3)

――レコーディングの作業的には具体的にどうだった?

吉澤 「僕の場合は1曲1曲で精一杯でしたね。明日録る曲をどういう方向性で持っていったらええかをリハ前に聴くじゃないですか。それを考えて試してみるでしょ。で、聴き返すじゃないですか。そしたらこれちゃうわ、とかなったりする。それの連続で13曲録ったんで(笑)」
 

――それは疲れる!(笑)
 

吉澤「ホンマにそれはすごく気を使うところで。他の現場へ行ってレコーディングする機会が増えたからかもしれないですけど、アルバム全体を見るんじゃなくて、曲単位で向き合ってよく考えてレコーディングするっていう感じですね。みんな録った後もさらに聴き返したって言いますけど、聴き返さなかったですもん。余裕がなくて。次に録る曲が、録り終わった曲に影響を受ける気がして」
 

――健ちゃんも頷いてましたけど。
 

 「1曲、2曲、3曲と録り進めていって、段々ええアルバムやなって確信していったから、そうなると、時間も制限もいろいろあるけど残りもよりよく録りたいって思うし。そういう意味では今回のレコーディングはすごく追い詰められましたよね…(笑)」
 

岩﨑 「あっという間に14曲録ったしな。でも、メンバーが曲と向き合う時間が前より深くなってるのは確かかも。前までやったら音色とかを1曲1曲、もうちょっとこうしようああしようとかってなってたんですけど、今回はそれがすごく少なかった」
 

――それは各自がちゃんと煮詰められてるというか、徹底的にやれてたのかもね。だからその音にちゃんと説得力があったっていうか。
 

岩﨑「曲に対してこういう風にしたいっていうのをいつもやたらと言ってたんですけど、今回はその一言すらなかったかも。だから余計に各々自分で考えて音を出してきたんじゃないかな」
 

――それは敢えて?
 

岩﨑「まぁ俺も余裕なかったから…」
 

全員「(爆笑)」
 

――精神上、任せてもよかったから言わなかったんだろうけどね(笑)。
 

岩﨑「曲の概ねはもう示してるから。このサウンドでいこうとかは、逆に言わんとこうかなと」

中内 「確かに4人でスタジオで曲を詰める作業は、これまでより全然少なかったですね。自ずと自分で考える時間は多くなったんですが。いくら考えてもこれ以上先はわからへんっていうときは、8割くらいのフレーズをスタジオに持っていって、メンバーにディレクションしてもらってっていうのはありましたけど」
 

――みんなバンドのキャリアと同時にミュージシャンとしてのキャリアも積んでることになるから、その辺はちゃんと地力がついてるんやろうね。セカイイチにとって2年ぶりのアルバムは、どういったものになったと思いますか?
 

岩﨑「新しい感覚というか、新しい扉が開いた感じはしますね。それは前作をちゃんと作れたから。ほとんど何のフラストレーションもなく、プレッシャーもなく、そういうのが作れたのはさらによかったかな」
 

――うっちーはどうですか?
 

中内「“1枚目”っていう気はしますね。それぐらい、曲のメロディとか歌詞の部分、幹の部分、骨格が残ってる。それって僕らの初音源『今日あの橋の向こうまで』(‘05)とか、ああいうのに近いと思うんですよ。それを今の僕らがやってるのが『folklore』っていうアルバムで」
 

――その感じはすごくあるかも。
 

中内「だから強い。1曲1曲が強い感じがする」
 

――響ちゃんはどうですか?
 

吉澤「そうですね…うっちーの言った、『今日あの橋の向こうまで』を今の僕らがやったらっていうのはまさにそうだと思いました。残していきたいものとか残るものって、やっぱり本質に迫ったものであったり、普遍性のあるものだと思うんですけど、無意識の内にそういう音楽をこのレコーディング中は突き詰めていったんじゃないんかなと。『folklore』っていうタイトルもあって、意識的にそうなった感じですね」
 

――健ちゃんはどうですか?
 

「新しい扉が開いたなって。すがすがしい気分」
 

岩﨑 「ラジオ体操か!(笑)」
 

――健ちゃんにはそういう傾向がありまして、前のインタビュー読み返したら「風が吹いてきた」とか言ってました(笑)。
 

中内 「あははははは!(笑)」
 

岩﨑「ぼやっとしてるなぁ(笑)」
 

「まあまあ(笑)。『folklore』ってすごいいいタイトルで、もちろん自分のためにもやってきたけど、そういう音楽を積み重ねてきて、残せてきたんかなって。そういうアルバムを作れたのは嬉しいですね」
 

――『セカイイチ』って言い切ってしまった後のアルバムって、難しいもんね。
 

岩﨑 「ぶっちゃけ解散してもいいやろうっていうぐらいの気持ちで前作は作ったから。だから新しいのは当たり前なんです。すごいフレッシュな気持ちはあったな」
 

――4月2日(土)の梅田AKASOより、全国ツアーも始まります。東名阪のワンマンにはゲストキーボードで、タケウチカズタケ(SUIKA / A Hundred Birds)も参加すると。『folklore』の楽曲がライブでどう映えるか楽しみやね。それでは会場で!



Text by 奥“ボウイ”昌史
 




(2011年3月30日更新)


Check

Release

第2期セカイイチの1stアルバム!?
懐かしさと新しさが共存する驚異作

Album
『folklore』
発売中 3000円
tearbridge records
NFCD-27301

<収録曲>
01. Touch My Head
02. Step On
03. Kids Are Alright
04. わずか
05. 考えすぎの僕がいる
06. folklore
07. Daylight
08. 真冬の陽炎
09. Married With Children
10. 猿の惑星
11. グレース・ケリー
12. タイムマシーン
13. ハローグッバイ
BONUS TRACK
14. 眠りにつく、その前に

Profile

セカイイチ…写真左より泉健太郎(b)、岩﨑慧(vo&g)、中内正之(g)、吉澤響(ds)。’03年、大阪にて現体制に。’05年、メジャーデビュー。ソウルフルな歌声、グルーヴィーなバンドサウンド、ハッピーなライブでオーディエンスを虜にする、日本有数のメロディメーカーにしてライブアクト。最新作は今年1月19日にリリースされた2年ぶりのアルバム『folklore』。4月2日(土)梅田AKASOより、同作を携えた全国ツアーをスタートさせる。

セカイイチ オフィシャルサイト
http://www.sekaiichi.jp/


Live

東名阪ワンマンを含む全6公演
地元大阪より全国ツアーへ出発!

『folklore tour 2011』

チケット発売中 Pコード130-207
▼4月2日(土) 18:30
umeda AKASO ※ワンマンライブ
スタンディング3000円
[ゲ]タケウチカズタケ(key)
(from SUIKA / A Hundred Birds)
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。

チケット発売中 Pコード130-358
▼4月3日(日) 17:30
名古屋アポロシアター ※ワンマンライブ
前売3000円
[ゲ]タケウチカズタケ(key)
(from SUIKA / A Hundred Birds)
ジェイルハウス■052(936)6041

チケット発売中
▼4月15日(金) 18:30
長野CLUB JUNK BOX
[共]D.W.ニコルズ/ザ・ビートモーターズ
前売2500円
長野CLUB JUNK BOX■026(267)9120

チケット発売中 Pコード132-005
▼4月20日(水) 18:30
金沢バンバンV4
スタンディング2800円
[共]ザ・ビートモーターズ/SCOOBIE DO
FOB企画■076(232)2424

チケット発売中 Pコード132-007
▼4月21日(木) 18:30
新潟CLUB RIVERST
スタンディング2800円
[共]ザ・ビートモーターズ/SCOOBIE DO
FOB新潟■025(229)5000

チケット発売中 Pコード129-941
▼4月23日(土) 17:00
Shibuya O-WEST ※ワンマンライブ
1F立見3000円
[ゲ]タケウチカズタケ(key)
(from SUIKA / A Hundred Birds)
サンライズプロモーション東京
■0570(00)3337
※未就学児童は入場不可。

Column

「間違いなく僕らの最高のアルバム
 になるのは分かってた」
 最高傑作と自負するアルバム
『セカイイチ』('09)インタビュー