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ホーム > インタビュー&レポート > 4月2日(土)梅田AKASOより、いよいよ全国ツアーがスタート 新境地と王道入り乱れるセカイイチの2年ぶりのアルバム 『folklore』の核に迫るメンバー全員インタビューが到着!


4月2日(土)梅田AKASOより、いよいよ全国ツアーがスタート
新境地と王道入り乱れるセカイイチの2年ぶりのアルバム
『folklore』の核に迫るメンバー全員インタビューが到着! (2/3)

――あと今回は初のカバーとしてオアシスの『Married With Children』(M-9)が入ってます。しかも英詞っていうのも意外な。

岩﨑 「これにも算段がございまして(笑)。まぁ大それたものではないんですが、先行シングルの『Step On』(M-2)はオアシスへのオマージュで。とやかく言ってもらいたい方なんでいいんですけど、絶対『Step On』出した後、“オアシスに似とるじゃない~?”みたいな風になるじゃないですか(笑)。だったらその大オチとして、大サビとして、オアシスのカバー入れたったらええんちゃうかと(笑)。ここまでやったったらええんちゃうか!と(笑)」
 

中内「ははははは!(笑)」
 

――なるほどね(笑)。慧くんとオアシスってあんまり繋がるイメージが今までなかったけど。
 

岩﨑「僕はもうめちゃくちゃ好きでしたね」
 

吉澤「逆に僕はオアシスのイメージでした」
 

岩﨑「それこそ響ちゃんと会った10年くらい前に、弾き語りでオアシスのカバーばっかりしてたから。これもやってたかな」
 

――オアシス好きな人って、全面に“僕たちはオアシスが大好きです”っていう感じの曲書くやん?
 

岩﨑「(爆笑)。当時は僕もそれをやりたかったんですけど(笑)、全然できへんくて。なんでできへんねんやろ、オレはオアシスちゃうんや…ってすごく離れてる時期があったんですけど、今になってようやく愛せるようになって」
 

――だから一切イメージがなかったんかな? オアシスの情報が曲から感じられへんかったから。だから『Step On』でなんでいきなりオアシスなんやろう?って…。
 

全員「あはははは!(笑)」
 

――しかもオアシス的にどんなタイミングでもない(笑)。
 

岩﨑 「(笑)。結構解散したのはデカいですね。解散したことによって僕の中ではビートルズとほぼ同等になって。昇華というか…みんなのものになったというか。ビートルズが好きでサンプリングする人とか山程いるでしょ? それと同じ意識でしたね」
 

――昔はやろうと思ってもできなかったことが、モノにできるようになったってことでもあるね。セカイイチの中でも、慧くんの中でも。好きなんやな~って言うのもわかるし。
 

岩﨑 「ただのファンですからね(笑)。あとはもう時代ですね」
 

――他にもいろいろオアシスの曲がある中で、なぜこの曲を?
 

岩﨑「すごく昔に1stアルバム『オアシス』(‘94)を聴いてて、この曲だけ何かデモテープみたいな感じなんですよ。この曲だけバンドじゃなくて、アコギとボーカルだけでギャラガー兄弟しかいない、みたいな。それがむちゃくちゃロックンロールしてるからおもしろいなって」
 

――そもそもカバーってよくするの?
 

岩﨑 「昔のワンマンとかだったら、カバーもしてましたね。何を背伸びしてたのか、荒井由実の『ひこうき雲』とか。ユーミンもすごく好きやったんで」
 

――で、『Step On』でオアシスが~言うてたら、『Kids Are Alright』(M-3)はラーズっていう(笑)。
 

全員「(笑)」
 

岩﨑「有名なフレーズですけど、知らん人もおるんかなと思ってて。昔サンプリングの元ネタ曲を漁るのがすごく楽しかったんですよ。そういう感覚で楽しんでもらえたらなと」
 

――タイトルがフーで曲はラーズ(笑)。あと、歌詞とかにも慧くんの成長が記されているというか。少年のイメージから、今は音楽やり続けて20代後半にさしかかり…こういう歌詞が出てきたのは、まさに今だからこそかなと。
 

岩﨑 「自分からさらに下の世代、昨日生まれたくらいの子供でもいいんですけど、その人たちに聴いて欲しいと思ってます。逆にすごくオトナに成った人たちにも、グッとときてもらえると俺は思ってるんですけど。ひとつのストーリーとして幼年期、少年、大人と描かれている歌詞なんですけど、自分みたいなもんがですけど、後世に1つなんか残したいなと思ったり。これは結構いい詞が書けたなと」
 

――『わずか』(M-4)も何年越しでようやくアルバムに入ったという感じが。このストリングスは…?
 

岩﨑 「これは山本隆二さんが前作に続いてアレンジをしてくれて。さすがに10年くらい寝かせてる曲やから、客観視できなくなってるんですけどね。ええ加減入れなって(笑)」
 

――散々ライブでもやりなれた曲だとは思うけど、今改めてレコーディングすると感慨深いものもある?
 

岩﨑「これだけキャリアを重ねたわけやけど、『わずか』はすごくシンプルな録り方をしたんです。それがよかったんかな。昔デモを作ったときとほとんど変わらないような」
 

――今回『folklore』(=民間伝承)っていうタイトルで、10年20年、50年100年聴いてもらう曲をということで言えば、数年前意識せずに作った『わずか』も、その当時のアレンジとあまり変わらない状態のままでも、2011年のアルバムに入ってもOKな曲だったっていうことやもんね。そして、『猿の惑星』(M-10)は、人力ダンスビートにセカイイチがトライしたらどうなる?みたいな。これもカッコいい曲よね。
 

岩﨑「(5thシングル)『RAIN/THAT/SOMETHING』(‘07)の世界観とかもやっぱり好きなんで、ワシらこんなんもできますよ~みたいな(笑)」
 

――『グレース・ケリー』(M-11)もアッパーで、新しいライブの核となる曲で。しかしこれ…『モテキ』のサントラ入れなあかんのちゃうん!っていう(笑)。
 

全員「(笑)」
 

岩﨑「それ誰かにも言われたな~(笑)」
 

――今回はかなりバラエティに富んだ曲が揃ったアルバムで。前作は製作過程で「これはヤバいアルバムができるぞ」的ムードもあったと思うんですが、今回はどうでした? 時間は意外にもなかったみたいやけど(笑)。
 

岩﨑「タイトでしたね~。2年も空いてる割には、作ったの最後の数ヵ月でしたからね(笑)」
 

吉澤「全貌が見えんまま、やんわり始まっていった(笑)」
 

「僕なんかはレコーディングが進んでいって、曲のデータをできたものからもらうでしょ? で、6曲目をもらったくらいでようやく、これは…めっちゃいいアルバムになるんちゃうか!?って(笑)」
 

岩﨑 「でも、かなり冷静には作ってたかなぁ。あと、歌詞に絶対重点を置こうっていう意識はあったんで」
 

――それはやっぱり長く聴けるものとして?
 

岩﨑 「最初のとっかかりは、歌詞をすごく力強いものにしたいなと思ってて。でも、1曲ずつ歌詞ができていくにつれて、あれ? このアルバムホンマににヤバいんちゃうか? ええんちゃうか? いいっていうかホンマにタイムレスやなっていう感情が、徐々に芽生えてきたんです。もしかしたら5年くらい早いんかもしれんし、20年くらい遅いんかもしれない、よくわからへんタイム感があるなと。だからそういう不変さが既に起きているような、絶対不変みたいなものを感じましたね」
 

――『ハローグッバイ』(M-13)もすごく大きな歌だと思うし。今、セカイイチと同世代でも、長く続けてるバンドでも、解散したり休止したりして、その後ソロでやってる人にライブで会ったりするけど、やっぱりこう…大変というか。そういう意味ではセカイイチがバンドを続けて、しかもちゃんと自分たちのハードルを1つずつ越えていけてるのは、音楽活動において実はなかなか難しいことだなぁって最近すごく思う。その解散したり休止したりしてるバンドも全然いい音楽をやってたりするから、それぞれの事情とか生活とか、いろんな要素があるとは思うんやけど。
 

岩﨑「俺はそこまで難しく考えないようにしてるんかもしれないですけど、なんだろうな…自分が信じたものを追いかけていけば成功すると思うし、何かの選択の果てに次のアルバムはアイドルが歌うような曲を作るかもしれへんし、はたまたフュージョンみたいな曲もあるかもしれへん。でも続けるっていうことは何かを選ぶっていうことやから、それに対しては常に真正面から一生懸命やっていけば、間違いはないやろうと」
 

――いつからか、セカイイチは慧くんが覚悟を決めたときから何かどっしりしたというか、強くなったような気がする。元々ライブはいいバンドだったけど、安定するところがここにきて一段上のレベルにきたりとか、年を重ねて顕著に成長するのって難しいし、しかもそれがメンバーが変わらずできることってなかなか少なかったりするから。
 

中内「(男は)30…30からっすよ」
 

――…噛んだなぁ(笑)。
 

全員「(爆笑)」
 

――なんで噛んだんやろう、今(笑)。
 

吉澤「せっかくよかったのに…(笑)」
 

「ええことは言うてた(笑)」
 

中内「ええこと言うてんけどなぁ~今(笑)」
 

岩﨑 「(笑)。まぁ今のマーケットとか、その辺にもすごく比例してるというか。単純にサヴァイブしてる感じはおもしろいんですけどね。スリルがあって楽しい」
 




(2011年3月30日更新)


Check

Release

第2期セカイイチの1stアルバム!?
懐かしさと新しさが共存する驚異作

Album
『folklore』
発売中 3000円
tearbridge records
NFCD-27301

<収録曲>
01. Touch My Head
02. Step On
03. Kids Are Alright
04. わずか
05. 考えすぎの僕がいる
06. folklore
07. Daylight
08. 真冬の陽炎
09. Married With Children
10. 猿の惑星
11. グレース・ケリー
12. タイムマシーン
13. ハローグッバイ
BONUS TRACK
14. 眠りにつく、その前に

Profile

セカイイチ…写真左より泉健太郎(b)、岩﨑慧(vo&g)、中内正之(g)、吉澤響(ds)。’03年、大阪にて現体制に。’05年、メジャーデビュー。ソウルフルな歌声、グルーヴィーなバンドサウンド、ハッピーなライブでオーディエンスを虜にする、日本有数のメロディメーカーにしてライブアクト。最新作は今年1月19日にリリースされた2年ぶりのアルバム『folklore』。4月2日(土)梅田AKASOより、同作を携えた全国ツアーをスタートさせる。

セカイイチ オフィシャルサイト
http://www.sekaiichi.jp/


Live

東名阪ワンマンを含む全6公演
地元大阪より全国ツアーへ出発!

『folklore tour 2011』

チケット発売中 Pコード130-207
▼4月2日(土) 18:30
umeda AKASO ※ワンマンライブ
スタンディング3000円
[ゲ]タケウチカズタケ(key)
(from SUIKA / A Hundred Birds)
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。

チケット発売中 Pコード130-358
▼4月3日(日) 17:30
名古屋アポロシアター ※ワンマンライブ
前売3000円
[ゲ]タケウチカズタケ(key)
(from SUIKA / A Hundred Birds)
ジェイルハウス■052(936)6041

チケット発売中
▼4月15日(金) 18:30
長野CLUB JUNK BOX
[共]D.W.ニコルズ/ザ・ビートモーターズ
前売2500円
長野CLUB JUNK BOX■026(267)9120

チケット発売中 Pコード132-005
▼4月20日(水) 18:30
金沢バンバンV4
スタンディング2800円
[共]ザ・ビートモーターズ/SCOOBIE DO
FOB企画■076(232)2424

チケット発売中 Pコード132-007
▼4月21日(木) 18:30
新潟CLUB RIVERST
スタンディング2800円
[共]ザ・ビートモーターズ/SCOOBIE DO
FOB新潟■025(229)5000

チケット発売中 Pコード129-941
▼4月23日(土) 17:00
Shibuya O-WEST ※ワンマンライブ
1F立見3000円
[ゲ]タケウチカズタケ(key)
(from SUIKA / A Hundred Birds)
サンライズプロモーション東京
■0570(00)3337
※未就学児童は入場不可。

Column

「間違いなく僕らの最高のアルバム
 になるのは分かってた」
 最高傑作と自負するアルバム
『セカイイチ』('09)インタビュー