ホーム > LOSTAGE 五味岳久の奈良からの手紙~LOVE LETTER form NARA~ > 第9回 OKAMOTO’S ハマ・オカモトさん



 

Profile

OKAMOTO'S ハマ・オカモト(写真右)
1991年、東京生まれ。ロックバンドOKAMOTO'Sのベーシスト。2010年にデビュー、国内は元よりアメリカ、オーストラリア、香港、台湾、ベトナムなど海外でのライヴも行いながら、現在までに5枚のアルバム、1枚のコラボミニアルバム、7枚のシングル、1枚のライヴDVDをリリース。2015年9月30日には待望の6thアルバム『OPERA』を発売予定。また、同年11月からは年をまたいで全国22箇所を回るツアー『OKAMOTO’S TOUR 2015-2016 “LIVE WITH YOU”』を敢行予定。他にも音楽誌のコラム連載やラジオパーソナリティとしても活躍中。

OKAMOTO'S HP
http://www.okamotos.net/


五味岳久(写真左)
ロックバンドLOSTAGEのボーカル&ベース。地方発信/地域密着をモットーに、地元奈良を拠点に独自の活動を展開中。メジャー/インディーを問わず、様々なジャンルのアーティストとの親交も深い。2011年、結成10年目の節目に自主レーベルTHROAT RECORDSを設立、ミニアルバム『CONTEXT』をリリース。2012年7月にはフルアルバム『ECHOES』を発表し、『FUJI ROCK FESTIVAL'12』に初出演も果たした。2014年、ニューアルバム『GUITAR』をリリース。4月18日のRECORD STORE DAYに合わせ、シンガーソングライター長谷川健一とのスプリット7inchをリリース。10月17日(土)・18日(日)には、茨城・スペースU 古河にて主宰イベント『LOSTAGE presents [生活 2015]』を開催する。

LOSTAGE HP
http://www.lostage.co/

五味岳久オフィシャルサイト
http://takahisagomi.com/

THROAT RECORDS
http://throatrecords.tumblr.com/

Release

【OKAMOTO'S】

『Dance With Me』
発売中

Dance With Me

初回生産限定盤
【CD+DVD/7inchジャケット仕様】
発売中
\1,389(税別)/BVCL656~7

Dance With Me

通常盤 【CD】
発売中
通常版\1,111(税別)/BVCL658

<収録曲>
01.Dance With Me
02.Dance With You
03.ZEROMAN(Single ver.)

DVD内容:「Dance With Me」レコーディング・ドキュメンタリー映像
01…岸田繁(くるり)プロデュース作品
02…「カップヌードル TVCM ソング」
03…映画「ジヌよさらば~かむろば村へ~」主題歌

 

【LOSTAGE】

長谷川健一×LOSTAGE
スプリット7インチ
発売中

\1,512(税込)/THR-009
長谷川健一「僕は今ここにいる」

 

LOSTAGE
『GUITAR』
発売中

GUITAR

\2,300(税込)/DDCZ-1968

<収録曲>
01. コンクリート / 記憶
02. Nowhere / どこでもない
03. いいこと / 離別
04. Guitar / アンテナ
05. 深夜放送 / Unknown
06. Flowers / 路傍の花
07. Boy / 交差点
08. Good Luck / 美しき敗北者達

Live

【OKAMOTO'S】

『OKAMOTO'S TOUR 2015-2016 “LIVE WITH YOU”』
全公演、9月5日(土)10:00~チケット一般発売
Pコード:272-124
▼11月1日(日)18:30
新宿LOFT(東京)
オールスタンディング-3800円
▼2016年1月30日(土)18:00
Zepp DiverCity(東京)
1F立見-3800円 2F指定-3800円
[問]ホットスタッフ・プロモーション
[TEL]03-5720-9999
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Pコード:271-339
▼11月3日(火・祝)18:30
Live House 浜松 窓枠(静岡)
▼11月7日(土)18:30
yanagase ants(岐阜)
▼2016年1月24日(日)18:00
ボトムライン(愛知)
前売-3800円(別途ドリンク代必要)
[問]ジェイルハウス
[TEL]052-936-6041
チケット情報はこちら

Pコード:271-957
▼11月5日(木) 19:00
磔磔(京都)
オールスタンディング-3800円(整理番号付)
[オープニングアクト]ジェイクシマコウキ
▼12月3日(木)19:00
神戸VARIT. (兵庫)
オールスタンディング-3800円(整理番号付)
▼2016年1月23日(土)18:00
Zepp Namba(大阪)
1Fスタンディング-3800円(整理番号付)
2F指定席-3800円
※小学生以上は有料、未就学児童は入場不可。
※1/23(土)公演は、1Fスタンディングは小学生以上は有料、未就学児童は入場不可。2F指定席は小学生以上は有料、未就学児童は保護者1名につき2名まで無料。但し、お席が必要な場合は有料。
[問]清水音泉
[TEL]06-6357-3666
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Pコード:271-745
▼11月14日(土) 18:00
長野ライブハウスJ(長野)
▼11月15日(日) 18:00
GOLDEN PIGS RED STAGE(新潟)
▼11月8日(日) 18:30
金沢AZ
スタンディング-3800円(整理番号付)
※未就学児童は入場不可。
[問]キョードー北陸チケットセンター
[TEL]025-245-5100
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Pコード:271-248
▼11月21日(土)18:00
ペニーレーン24(北海道)
▼11月22日(日)18:00
CASINO DRIVE(北海道)
▼11月25日(水)19:00
club COCOA(北海道)
オールスタンディング-3800円(ドリンク代別途必要)
[問]マウントアライブ
[TEL]011-623-5555
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Pコード:271-670
※チケットは、店頭、電話にて受付。インターネットでの販売はなし。
▼11月28日(土)18:00
club change WAVE(岩手)
▼11月29日(日)18:00
仙台 darwin(宮城)
スタンディング-3800円
※6歳未満は入場不可。
[問]キョードー東北
[TEL]022-217-7788
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Pコード:271-516
▼12月5日(土)18:00
広島クラブクアトロ(広島)
オールスタンディング-3800円(整理番号付)
[問]夢番地広島
[TEL]082-249-3571
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Pコード:271-517
▼12月6日(日)18:00
CRAZYMAMA KINGDOM(岡山)
オールスタンディング-3800円(整理番号付)
[問]夢番地岡山
[TEL]086-231-3531
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Pコード:271-434
▼12月12日(土)18:00
高知X-pt.(高知)
オールスタンディング-3800円(整理番号付)
[問]デューク高知
[TEL]088-822-4488
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Pコード:271-435
▼12月13日(日)17:00
DIME(香川)
オールスタンディング-3800円(整理番号付)
[問]デューク高松
[TEL]087-822-2520
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Pコード:271-541
▼2016年1月10日(日)18:00
熊本B.9 V2(熊本)
スタンディング-3800円(整理番号付)
※6歳未満は入場不可。
[問]キョードー西日本
[TEL]092-714-0159
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※各公演、ドリンク代別途要。

Pコード:264-155
『OTODAMA'15~音泉魂~』
▼9月6日(日)11:00

泉大津フェニックス
1日券(6日)-6000円(整理番号付)
[出演]a flood of circle/夜の本気ダンス/
OKAMOTO’S/KEYTALK/キュウソネコカミ/
グッドモーニングアメリカ/クリープハイプ/
サンボマスター/四星球/ドレスコーズ/
ヒトリエ/フレデリック/モーモールルギャバン
/セックスマシーン(湯わかしアクト/SET YOU FREE テント)/水曜日のカンパネラ(湯の花アクト)/ピエール中野(湯あがりアクト)/
イヌガヨ(SET YOU FREE テント)/
ギャーギャーズ(SET YOU FREE テント)/
最終少女ひかさ(SET YOU FREE テント)/
THE BOYS&GIRLS(SET YOU FREE テント)
/Droog(SET YOU FREE テント)/
NOT WONK(SET YOU FREE テント)/
BAZRA(SET YOU FREE テント)/
ビレッジマンズストア(SET YOU FREE テント)/ベランパレード(SET YOU FREE テント)
/ガリガリガリクソン(入浴宣言)
※雨天決行・荒天中止。
※小学生以下は無料(入場券をお持ちの保護者の同伴が必要)。
※出演者変更に伴う払戻しは行いませんので、予めご了承下さい。
[問]清水音泉
[TEL]06-6357-3666
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Pコード:272-488
『さいたまスーパーアリーナ15周年 presents 肉ロックフェス』
▼9月12日(土) 12:30

さいたまスーパーアリーナ
1日券-7452円(1meat or 1ドリンク付(オフィシャルブースにて引換))
肉ロックフェススペシャルチケット-10584円(1日券+特典付)
[出演]ACIDMAN/電気グルーヴ/SPYAIR/
JUN SKY WALKER(S)/OKAMOTO'S/
PERSONZ/Silent Siren/他
※6歳以上チケット必要。未就学児童は保護者1名につき1名まで無料。
※「けやきひろば」にて行われる「肉フェス」9/10(木)~9/13(日)10:00~22:00(9/13(日)21:00まで)に入場可。詳細は公式HPまで。
※出演者変更に伴う払戻し不可。
[問]肉ロックフェス実行委員会
[TEL]03-6418-5786
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Pコード:267-846
『uP!!! presents MBS音祭2015
~MBS ANIME FES~』
▼10月10日(土) 16:00

大阪城ホール
指定席-9504円
注釈付指定-7020円
立見-7776円(整理番号付)
[出演]福山潤/櫻井孝宏/宮野真守/小野大輔/
豊永利行/村瀬歩/FLOW/OKAMOTO’S/他
※3歳以上は有料。注釈付指定は、映像及びメインステージでのパフォーマンスが見えない席です。
※出演者は変更になる可能性がございます。出演者変更によるチケット代・交通費等の払戻しは致しません。
※開場・開演・終演予定時間は変更になる可能性がございます。
※営利目的の転売禁止、転売チケット入場不可、オークションへの出品禁止。
[問]キョードーインフォメーション
[TEL]0570-200-888
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【LOSTAGE】

『F.A.D YOKOHAMA presents THE SUN ALSO RISES vol.14』
▼9月6日(日)18:30

F.A.D(神奈川)
前売-3000円
当日-3500円
[出演]LINK/LOSTAGE
[問]F.A.D

Pコード:270-954
『CLUB UPSET 10th ANNIVERSARY
[MONKEY BUSINESS]』
▼9月11日(金)18:30

池下CLUB UPSET(愛知)
スタンディング-2800円(整理番号付・別途ドリンク代必要)
[出演]LOSTAGE/tricot/bacho
[問]池下CLUB UPSET
[TEL]052-763-5439
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『[5b records presents
「Dream Violence vol.29」
Discharming man 10th anniversary]』
▼9月12日(土)19:00

LIVE HOUSE FEVER(東京)
前売-2800円
当日-3300円(いずれも要1drオーダー)
[出演]LOSTAGE/Discharming man/zarame
[問]FEVER

『TADZIO presents
「スーパー☆センキュー」』
▼9月20日(日)

下北沢 Three-Basement Bar(東京)
前売-3000円
当日-3500円(いずれも要1drオーダー)
[出演]LOSTAGE/TADZIO/黄倉未来/
クリトリック・リス/手ノ内嫁蔵/2much crew
/PIKA☆/久土'N‘茶谷
※シークレットゲスト1組追加あり
[LIVEコラージュ]河村康輔
[VJ]玉田伸太郎
[FOOD]吉祥寺PIWANG
[問]THREE

『MAGIC FEELING×GANGLION 共催
[異種格闘わがままツアー]』
▼9月23日(水)18:00

心斎橋DROP(大阪)
前売-2500円
当日-3000円
[出演]LOSTAGE/MAGIC FEELING/
GANGLION
[問]DROP

Pコード:270-684
『Live Bar FANDANGO presents
[解放宣言vol.25 ~FANDANGO 28th ANNIVERSARY EDITION~]』
▼10月4日(日)19:00

Fandango(大阪)
前売-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]G-FREAK FACTORY/LOSTAGE/
MEANING
[問]Fandango
[TEL]06-6308-1621
チケット情報はこちら

Pコード:271-499
『【DUMB RECORDS × STEREO RECORDS】10TH ANNIVERSARY』
▼10月10日(土)19:00

4.14(広島)
前売-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]早朝ピストンズ/LOSTAGE
[DJ]STEREO RECORDS ALL STARS/
しくじるなよ、ルーディ/tHE CLUB ROCKS/
SPAROCKS/Atlas/POPLIFE
[問]4.14
[TEL]082-249-3024
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「Rock Country 10th anniversary Special Edition『盲目の秋』」
▼10月11日(日)18:00

岩国ロックカントリー(山口)
前売り-2500円
当日-3000円(いずれも要1drオーダー)
[出演]RADICAL FACE/e.t.c/ヌ・シャボンヌ
/めがほんず
[問]岩国ロックカントリー

9月5日(土)10:00~チケット一般発売
LOSTAGE presents [生活 2015]
▼10月17日(土)・18日(日) 13:00

スペースU 古河
1日券(スタンディング)-4700円
2日通し券(スタンディング)-8600円
[出演]LOSTAGE/GEZAN/HUSKING BEE/
KING BROTHERS/OGRE YOU ASSHOLE/
Ropes/Shortstraw/TADZIO/オオルタイチ/
快速東京/他
※6歳以上はチケット必要。出演者は都合により変更の可能性あり。出演者変更に伴う払戻し不可。
[問]エイティーフィールド
[TEL]03-5712-5227

「いつしかリュックがソフトケースになってた」(ハマ)

 

ハマ

僕が加入する前は、うちのバンドは新宿でずっとライヴをやってて。

五味

新宿は?

ハマ

新宿 red clothです。ノルマがないライヴにしか出ないって決めてやっていたんですよ、僕以外のメンバーは。僕は高校生のときに7歳上の先輩のバンドを手伝っていて、全然自慢できる期間ではないですけど、それがすごくためになっていて。バンドマンの一日常というか、ステージでやるだけではない側面をその人にすごく勉強させてもらっていた時期があって。だから(OKAMOTO'Sに)加入したときにそこで衝突したというか…。

五味

ああ、メンバーと。

ハマ

“甘いって”って(笑)。“練習もしない、なんかうまいとか言われてっけど下手だからね”ってすごい言ってて。嫌われ者みたいな立場だったんです、最初。

五味

今のバンドの感じというのは、どういうところが拠点というか、基準になっているんですか?

ハマ

バンドとしてっていう意味でいうと、中学の同級生なので知り合ってもう11、2年になるんです。しかも、バンドを組んだり、こうなる以前に、本当に毎日一緒にいたんですよ。土日も遊んでいたし、夏休みも遊んでいて、下手したら本当に家族より会っている時間が長いっていう時期を経由して、途中からバンドという集団になったっていう人間づきあいなので、そういう拠点というか、僕の中のホームは学生時代の廊下の感じや、みんなで部室にいた感覚っていうか。あのときに築いた何かや、“こういう音楽もあるんだよ、ヤバイね、面白いね”みたいなのを聴くへヴィ・リスナーでもあったと同時に、演奏することも楽しくなっていったので。そういうイン/アウトをするのは、この集団において一番楽しいことであり、伝えたいことだよねっていうのでバンド活動になっていったので、その感じが強いのかもしれないです。

五味

幼馴染み感。

ハマ

うん、幼馴染み感。そこがやっぱり強いでしょうね。バンドとしてのそれっていうのは、今絶賛養い中ですね。多分ホームや、そういうものでいうと、やっぱり中学校のときでしょうね。勉強しながら――ほぼしてないですけど(笑)、みんな文科系だったので、放課後にコンビニでアイスを買ってきて、クイーンのライヴ映像を観てるみたいな、ああいう瞬間が未だに垣間見れるときがあるので。そういうところがやっぱり基になっていると思いますね。

五味

バンドやる前もすごい仲良かったんですか?

ハマ

学校が山の上にあったんです。バスで20分強ぐらいでようやく駅に着くっていう道のりを歩いて帰ってたんですよ、みんなで。2時間くらいかけて山をゆっくりおりて(笑)。

五味

それは遊びながら。

ハマ

遊びながら。僕、リュックに弁当と教科書をつめていたんですけど、いつしかリュックではなくてソフトケースになっていた。その感じはもしかしたら、ちょっと特殊なのかなと思って。

五味

かなり特殊ですね。結成の経緯とか聞くと音楽がきっかけなことが多いじゃないですか。珍しいパターンですね。バンドをする前に共有していたものって何なんですか?

ハマ

うちのギターの自宅にパソコンがあったんですよ、父親のお仕事の関係で。今は当たり前ですけど、僕らが中学のときはパソコンは学校のコンピューター室にあるものだったので、まだiPodなどが爆発的に普及する直前でして。僕らはまだMDだったので。

五味

MDだったんですか。

ハマ

よく、iPodや、スマートフォン、youtubeも当たり前にあったでしょって言われるんですけど、ギリギリ夜明け前というか。

五味

MD経験してるんですか?

ハマ

してるんですよ。タイトルをいちいち入れたり。

五味

MDの期間って短かったですよね。

ハマ

すごく短かったです。だから、めちゃくちゃノスタルジックというか。そんな状況でギターのコウキの家にMacがあって。小さい頃から家に当たり前にあるものなので、普通に使い方を知ってたんですよね、中学1年生なのに。で、勝手にコウキの家の家庭用のビデオカメラを持ち出して、じゃがりこを食べる映像を撮って、それをiMovieに放り込んで逆再生して爆笑したり、ちょっと脚本書いてみて、ちょっと演技じみたことをして、それをみんなで汗だくになりながら編集したり。そういう遊びをしてましたね。

五味

しぇー……。

ハマ

でも山の上の田舎の学校だったので、同時に山で遊んだりもしてました。そこから気づいたら結構iPodが出て。それが中学2年から3年生くらいの時期で。youtubeはアメリカ人が撮ったホームビデオを見るサイトだと思っていたら、僕らが必死こいて買っていたブートの映像が一気にアップされ始めて。大枚はたいて買ったのに何だったんだ!!みたいな話をしていたのが中学3年から高校1年生なので、情報も未だに本で読まないと気持ち悪かったり…。僕らバンドで、iTunesで曲買うのを解禁したのが1年半前なんですよ。

五味

それまで止めてたんですか。

ハマ

怖くて。データで買うって何だろうみたいな(笑)。

五味

ギリギリ物世代というか。

ハマ

物世代ですね。ギリギリそういう感覚があるので、(7インチレコード風のジャケット『Dance With Me / Dance With You』を差しながら)やっぱりこういうことをしてしまうというか。

五味

そうすね。

ハマ

こういうものの大事さや、これを面白がれる感覚が…。

五味

喜ぶのおっさんだけ…(笑)。

ハマ

(笑)、でも逆に知らない世代はちょっと面白がるというか。

五味

まあ、新鮮かもしれないですね。なんか見たことあるって感覚ですよね、僕らからしたら。

ハマ

レコード屋さんの7インチのところに置いておきたいですよ、勝手に(笑)。自分で買って。

五味

いやこれ、すごい溶け込むと思います。

ハマ

そうなんです、溶け込むだろうなと思って。だから狭間世代っていうこともあって、物づくりするにあたっての感覚がデジタルとアナログの二重なんですよね。今、知ってます? 若い人は「巻き戻し」っていう意味が分からないらしいんですよ。何を巻くの?って。早送りは分かるじゃないですか。先に送るだけだから。巻き戻しは何を巻き戻すか分からないから戸惑うんですって。ジェネレーションギャップですよ。

五味

そんな感じですか、もう。俺はどうしたら…。

ハマ

いやいや(笑)、僕らはほんとわけ分かんない、すごいタイミングに学生時代を過ごしたんだなっていうのが今になると分かるんですよね。

五味

混沌としたタイミングですよね。

ハマ

そうです。本当にスマートフォンなんてびっくりでしたけどね。手で触るとか。“券売機がタッチパネルってやばくね?”と言っていた世代なので。ボタン式だったのがタッチパネルになって、PASMOとかも意味分からなかったし。それが僕らより2個下になるともうないんですよ、その感覚が。

五味

僕、アナログ切ったりしてるんですけど、感覚的にアナログの良さというか…。これがいい、レコードがいいんだって言い切れないですけど、そういう感覚もあるんですかね。

ハマ

レコードの魅力って音が良かったり、いろいろとあるじゃないですか。魅力に関しては虜なのでアレなんですけど、今の僕らより下の世代に説明するに当たって、音がいいとか、うんたらって、結構先の話じゃないですか。

五味

そうすね、僕もあんまりよく分からないです、レコードがどういいのか。ほんまにスイッチングして聴き比べるとかしたら分かると思うんですけど。

ハマ

なぜレコードを買うのかって問われたとき、最近の答え方は“単純に引き出しが1個多いだけ”。データでも聴くし、youtubeでも見るし、気に入ったらCDも買うし、そこにもう1個、レコード買うしっていう引き出しがあるだけなんです。自分が音楽が好きで、レコードを聴ける環境があるので買おうぐらいの感じで捉えてもらうのが一番いいですし、そうであるべきなのではないかなと思います。最近、レコードが再ブームになってますけど、あんまり小難しいことを言うと離れてしまいそうだなと思いますし、それぐらいでいいなって。(『Dance With Me / Dance With You』も)“昔の7インチってこういうのだったんだ”って思ってもらえればいいかなぐらいの気持ちで。デザインはすごくいいと思います。

五味

だいぶ紛らわしいですね(笑)。

ハマ

だいぶ紛らわしいです(笑)。知ってる人からするとだいぶ紛らわしいです。それこそファッションとして捉えてもらえたら、それはそれでいいかなって感じです。

五味

盛り上がってるんですかね、レコード。

ハマ

みたいですよね。さっきも言いましたけど音がいいは二の次で、レコードって音が目で見えるじゃないですか、溝という形で。なんか、ああいうことがいいなぁとか、ラベルが良かったり、ジャケットも日本版だとこんな勝手にレイアウトされているんだと、僕、割とそういうところが好きだったりするので、それぐらいの感じで聴いてもらって。コンポや、パソコンや、化粧品の横にレコードプレイヤーが置いてあるとかいいなぁと思うんで、それこそアングラというか、インディー感のある盛り上がりじゃなくなればいいなと思っています。

五味

なんか、今日は話としてはすごい、逆に自分が思ってたのと全然違うなっていうので、聞いてて面白かったんですよ。けど、まとめ方が分からない(笑)。

ハマ

ありがとうございます。すみません、なんか…(笑)。昔からそうなんですけど、ドラマチックではないというと変ですが、本当に自然な流れなんですよ。今の4人が集まったのは。

五味

周りは色眼鏡かけて見るというか、あんなにベースうまいんやったら、いろいろ勘ぐるわけですよ、見てる方からすると。ネットでも、いろんなことを書かれてるわけじゃないですか。ゴシップ的な。

ハマ

デビューしたらいつかは確実にばれると思っていたので、マイナス1億ぐらいのところから見られるって考えたときに、何で黙らせるかといったら演奏でしかない。僕は基本的には詞も書かないし、ほとんど曲も書かないので、そこで何とかさせないとただのそういうので終わらせられてしまうから。そこはもう、死ぬ気でやらないとなと思ってます。うまいとは思っていないですけど、やっぱりある程度人前に出て演奏して、すげえ!っていう次元にならないと、絶対にこの仕事をしてはダメだと思ったので…。それはなんというか、先輩達に失礼というか。どうせその感じぐらいでやってんでしょって言われるのが一番悲しいので。音楽やるからには頑張んないとなと思ってたところなので、そうやって言ってもらえると嬉しいですね。

五味

考え方としては、ものすごく真っ当ですし、まじめっていうか。なんて言うんですかね、……結局は、ただの仲良し(笑)。

ハマ

(笑)いや、そうやってまとめてください!

五味

ここはそうまとめるしかないんじゃないかって、途中から思い始めて。

ハマ

いろいろ思ってたし、いろいろ聞いたけど、ただの仲良しでしたって。それが一番嬉しいです(笑)。

五味

だんだん音楽好きになって、レコードとかが好きで、なんかいきなりデビューしたとか、そういう特殊な境遇ではあったけども、普通のバンドやったっていう…(笑)。ホームが何かっていうと、ものすごく普通のところから来てたとしか言いようがないですね…。それでいいんかな?

ハマ

そういうふうに伝わっていたなら嬉しいです!

五味

今日はすごい楽しかったです。

ハマ

ありがとうございました!

 

 


取材:五味岳久(LOSTAGE)
撮影:河上良(bit Direction lab.)
企画:奥“ボウイ”昌史/高橋はじむ
企画・構成:岩本和子