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ガンバ大阪との大阪ダービーについて
セレッソ大阪で活躍するプロ11年目の丸橋を直撃

今季から指揮を執るロティーナ監督のもとで勝点を積み重ね、J1第26節終了時点で6位にいるセレッソ大阪。首位のFC東京とは勝点9差だが、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権内の3位・横浜FMとの勝点は5差。残りの8試合で出来るだけ多くの勝利を手にすることができれば、2018シーズン以来のACL出場も見えてくる。そのためにも、まず乗り越えたいのが、ガンバ大阪との大一番。選手、サポーターもより熱くなる“大阪ダービー”を控えた中、セレッソ大阪のアカデミー育ちであるプロ11年目の丸橋祐介に大阪ダービーへの思いを聞いた。

――ガンバ大阪との“大阪ダービー”が近づいてきました。やはりこのダービーマッチは、ほかの試合とは違う雰囲気を感じますか?
 
「そうですね。若干、それはありますね。スタジアムの雰囲気もいつもとは違う雰囲気ですし、サポーターもより一層熱が入っている気がします。僕自身も中学からずっとセレッソ(C大阪U-15、C大阪U-18)でやっていて、その時からずっと『ガンバにだけは負けるな』っていうのは言われていたので、それが自然と体に染みついていますし、ダービーになるとやっぱり燃えるものがあります」
 
――アカデミー時代から、で思い出されるのが、2008年の『Jユースカップ』の決勝。確か大阪ダービーでしたよね?
 
「(ガンバと)やりました。負けました。逆転負けで(苦笑)。確か2-0で勝っていたのに、後半に4点ぶち込まれたんですよね。宇佐美選手にゴールを決められてから、ダダダッてやられていって。あれは悔しかったですね。しかも、(セレッソのホームスタジアムの)長居で負けたので、余計に悔しかったです」
 
――そんな風にアカデミー時代からガンバとやりあっている丸橋選手ですが、ダービーにおけるガンバの印象はどうですか?
 
「やっぱりセレッソとする時だけ、なんか気持ちの面でもプレーの面でも、違うというか。ガンバの他の試合も見るんですけど、その試合に比べて(ダービーでは)激しいし、気迫っていうのもより一層感じますね。ダービーになると燃えるものがあるのかなって思います。僕がトップで初めて出たダービーのことは覚えていないですけど、ダービーでは嫌な負け方をしているイメージしかなくて。あと1歩のところで決められるっていうのが多かったかなと思うので、そこはしっかりやり返したいなと思っています」
 
――セレッソは調子が良い時でも、ダービーになるとなぜか負けるという……。カップ戦では勝ったりしていますが、リーグ戦では2012年にホームで勝って以来、勝利なしです。
 
「なぜなんですかねぇ……。頑張ってはいるんですけどね。一生懸命にやっているんですけど、どこかが足りていないのか、何か緊張しているのか、(雰囲気に)飲まれているのか分からないですけど、どこかでそういうのもあるんだと思います。かといって、苦手意識は全然持ってないんですけどね。一生懸命に頑張っているのに負けるのは、やっぱり悔しい。それしかないです」

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――リーグ戦における通算対戦成績は9勝5分23敗です。ただ、ホームに限ると6勝4分8敗でそこまで大きく負け越してはいません。
 
「アウェイで断トツで負けているっていう……。最近のホームは、引き分けが多いですよね。2012年にケンペスが決めた時は勝ったんですよね。あれは覚えていますね。あれはめっちゃ嬉しかった! ホームで勝てたっていうのが、めちゃめちゃ嬉しかったですね」
 
――その喜びを再び味わうために、前回のアウェイでは0-1で負けましたが、今回のホームで勝つためのポイントはどこになりそうですか?
 
「絶対にいい試合になると思いますし、激しくなる中で、最初の決定機をしっかり決めることができれば勝てるチャンスは増えると思います。後ろは(失点)ゼロで押さえないと絶対にダメだと思うので、まずは(ガンバに)点をあげないように。あとは隙があれば、しっかり全員で奪いにいきたいと思います」
 
――どちらにも言えることではありますが、前回のダービーとまたチーム状況も変わりましたよね?
 
「そこまで変わったっていうのはないですけど、今のチーム状態は非常にいいですし、それを試合でもしっかり出せていると思います。ビルドアップは最初の頃に比べて落ち着いてできていますし、選手の距離間っていうのもいい距離感でできているから、そこが結果につながっているかなと。やることをみんなが理解して、本当にスムーズにできているので、それを続けたいなと思います」
 
――となると、前回とは違った内容、結果を見せることができるのでは?
 
「そうなるように。今、チーム状況がいいのでそれをしっかり出すのと、あとは雰囲気に飲まれないようにやりたいなって。やっぱり独特になってくると思うので、それに飲まれないようにやりたいし、あとは気持ちですかね。最後はやっぱり気持ちになってくると思います。ガンバは前回とけっこうメンバーが変わって、いい選手が帰ってきている印象があります。最初はちょっとうまくいってない部分もあったと思うんですけど、最近は合いだしてきているかなと思いますし、パトリック選手とか宇佐美選手のホットラインっていうのもあるので、そこは警戒しながらやっていきたいなと思います」
 
――では、今回の大阪ダービーの見どころを教えてください。
 
「見どころは、サポーターの応援のしあいも魅力の1つかなと思います。あとは、やっぱり大阪同士の対戦なので、間違いなく面白い試合になると思うので、本当に観に来たほうがいいと思います。損はさせないです」
 
――注目のプレーなども教えてもらえれば。
 
「失点は少ないほうだと思いますし、全員でしっかりとコンパクトに守れているので、そういう部分や選手の距離感などを観てもらえればいいかなと思います。自分自身は……一生懸命に頑張っているのでそこを見てもらえれば」
 
――丸橋選手自身は、クロスからのアシストとかもありますよね?
 
「はははは(笑)。そんなに欲張ったらよくないので、オーバーラップを観てください。マジで頑張ります」
 
――分かりました(笑)。丸橋選手がダービーで活躍を期待する選手も教えてもらえますか?
 
「やっぱり(柿谷)曜一朗くんですかね。アカデミー出身で、僕以上にずっとセレッソに貢献していますし、それこそセレッソの顔なんで。最近も試合に出ていますし、ダービーはやってくれるかなって思っています。曜一朗くんってそういう大舞台に強い選手だと思うので、僕もそうですけど、みんな期待していると思います」
 
――では、ダービーへの意気込みもお願いします。いろんな思いがあると思うんですが。
 
「あるんですけど、あまり言いたくないんですよ(笑)」

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――そこを教えてもらえれば(笑)。いろいろなことがありましたよ。
 
「ありましたね。ほんまいろんな名勝負というか、面白い試合もあって。悔しい思いのほうが多いかなと自分では思うんですけど、これからセレッソがずっと勝てるように戦っていきたいと思います。サポーターも多く駆けつけてくれると信じていますし、サポーターの声援も絶対に力になるので、熱い応援をして欲しいなと思います。僕たちもその分、頑張れるので」
 
――ちなみに、記憶の残っている試合は?
 
「それこそケンペスが決めた試合と、2011年のアウェイでのACL(R16)も残っていますね。ACLは最後、宇佐美選手か誰かのシュートがポストに当たったんですよ。それが入っていたら(結果が)どうなっていたのか分からなかったんですけど、入らなかったので、あれはよかったです。めっちゃ嬉しかったですもん。ACLで勝てて」
 
――やっぱり勝った試合の方が記憶に残りやすいですか?
 
「いや、負けた試合もけっこう残っていますよ(苦笑)。負けた試合は引きずりますよね、ダービーは特に。あまり切り替えられないんですよ。何日かはやっぱり引きずります」
 
――移籍しましたが、近年ではファン ウィジョ選手にやられていました。
 
「嫌な選手でしたね。いなくなりましたけど、パトリック選手とか、宇佐美選手とかが入ってきたじゃないですか。だけど、僕としてはやっぱり(倉田)秋くんがいちばん嫌ですね。セレッソに1年いた時(2011年)はめっちゃ頼りになりましたけど、やっぱりガンバに戻ってからも活躍しているし、確かけっこう決められている……。いいところにいるんですよ、あの人。だからほんまに嫌なんですよ。そこはやっぱり鍵かなと思いますけどね。ガンバの攻撃はけっこう秋くんから始まっている場面が多いので」
 
――となると、どちらもアカデミー育ちがキーになりそうですね。
 
「そうですね(笑)。けど、今回は勝ちます!」



(2019年9月27日更新)


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プロフィール

丸橋祐介(まるはし・ゆうすけ)/1990年生まれ。大阪府出身。

セレッソ大阪U-15、セレッソ大阪U-18を経て、2009年にトップに昇格。2年目の2010年J1第8節・名古屋戦でJリーグデビューを果たして以降、ポジションを獲得し、今では左サイドにいなくてはならない存在に。昨季はDFでありながら、チームトップの6ゴールを挙げ、今季も2ゴールを記録中。左足から繰り出される正確なキック、鋭いクロスにも注目だ。


セレッソ大阪対ガンバ大阪
明治安田生命J1リーグ

チケット発売中 Pコード:592-130
▼9月28日(土) 14:00
ヤンマースタジアム長居
[問]セレッソ大阪事務局■06-6110-5657

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