ホーム > インタビュー&レポート > ジャンルレスに集まった中毒性のある4組、 マハラージャン、さとうもか、ぜったくん、ASOBOiSMが競演! 『ODDL PARTY ーオドル パーティー』ライブレポート


「渋谷のラブホテルでバイトしてた時の曲」という『Night SHiFTER』では軽く跳ねるようにして歌い、さとうもかが客演している『sleep sleep』では本人を呼び込んでデュエットを披露。心の中で思いを寄せる人と“夢で会えたら”と願うライトなラブソングに二人の歌声がバッチリハマっている。中盤に披露された最新曲『味噌つけてキュウリ食べたい』は一度聴くだけで耳に残る2021年のサマーソング。ユーモラスな語感とも相まって、つい口ずさんでしまうような人懐っこいナンバーだ。
つづく『温泉街』では大阪のラッパー・Ko-Keiが加勢して熱い掛け合いで沸かせた。ラストはデビューシングル曲『Catch me Flag!!?』でグルーヴィーに飛ばす。「ちょっと運動しましょう!」とフロアを煽ってジャンピングやクラップを促し、キャッチーなダンスチューンで場内を気持ちよく揺らしていった。8月6日には「Strings Live Sessions EP」を配信リリースするなど、様々な試みにチャレンジしている彼に今後も要注目だ。

中盤にはR&Bバラードの『Uwagaki』やチルヒップホップの『ROOM205』も交えて、少しクールダウン。MCでも曲に込めた思いを説明していた新曲『いいやつ』は自分の意見を言えない“いいやつ”に向けて書かれたキャッチーなナンバーだ。歌い終わって発していた「明日から少しでも悪いやつになっていきましょう!」という言葉は、“いい人になってストレスを溜めないで、もっと自分らしくいて”というメッセージにも感じられた。
そして、「最後は夏っぽく締めたい!」とアッパーな『UCHOTEN』でラップと共に伸びやかなボーカルを自在に聴かせて、エナジー満タンの生き生きとしたパフォーマンスで魅了した。
「すごく久しぶりに大阪にきて、こんな景色を見たのは本当にいつぶりだろうか?って思っています…」と観客を前にライブができる幸せを噛み締めるように言葉にして、「あ、なんかヤバい音鳴りそう…」と何かが割れる音と共に歌い出した『Destruction』では一転してエモーショナルで切ない歌唱が胸に迫ってきた。身の回りの些細な出来事を交えて、曲ごとに入れるMCも独特で、知らぬ間に引き込まれていく。切なげなファルセットが映える『愛ゆえに』は唯一のギター弾き語りで聴かせたオルタナ色が強い異色のバラードで、観客もじっと聴き入っていた。



その後、『僕のスピな人』では“スピってスピってスピって”のリフレインに乗ってさらにヒートアップ。中盤にはソウルフルなバラード『eden』をエモーショナルに歌い上げた。そして「最後2曲、めっちゃ楽しみましょう!」と煽って終盤に突入。イントロからフィーチャーされていたキーボードをはじめ、バンドアンサンブルがさらに迫力増す『示談』では生バンドの素晴らしさを存分に体感させてくれた。
フィナーレとなったのは、この日一番のファンキーなダンスチューン『セーラ☆ムン太郎』。観客も両手を上げ、自由に体を揺らして一体化する光景が広がっていった。声が出せない代わりに、みんなの思いがより暖かく熱く込められた大拍手に包まれて何度も「ありがとう!」と叫んでいたマハラージャン。一旦、ステージから消えるも、鳴り止まない拍手に答えて再登場。「初ライブでアンコールがあると思っていませんでした」と感激している様子で、「涙は出ないんですよ。こんな芸人いますよね…」とはにかみつつ、「僕はまた皆さんの前に来ます。ありがとう!」と力強く再来を約束する。こうして、キョーレツな存在感を目に心に焼き付けて、真夏のダンスフロアと化した“ODD”なパーティーは大団円となった。
(2021年8月18日更新)
01. Man Say Bien
02. Midnight Call
03. NiGHT SHiFTER
04. sleep sleep
05. bad feeling
06. 味噌つけてキュウリ食べたい
07. Amy
08. 温泉街
09. Catch me Flag!!?
01. あまのじゃく
02. TOTSUKA
03. PRIDE
04. Uwagaki
05. ROOM205
06. いいやつ
07. スクランブル
08. UCHOTEN
01. オレンジ
02. Distraction
03. Love Buds
04. Lukewarm
05. 愛ゆえに
06. Glints
01. いいことがしたい
02. 地獄Part2
03. 僕のスピな人
04. eden
05. 示談
06. セーラ☆ムン太郎