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ONIGAWARA竹内サティフォ、cinema staff飯田瑞規、
TENDOUJIアサノケンジ、チアキ、アルカラ稲村太佑らが
ライブにトークに大盛り上がり! 最高の夜を振り返る
『GREENS LIVE MEETING ~ぐりみ4~』ライブレポート

 毎回、バンドマンによる公開打ち上げの様相で、ライブあり、トークかなりアリで(笑)大好評のイベント『ぐりみ』。昨年12月24日、大阪・Shangri-Laにて行われた『GREENS LIVE MEETING 〜ぐりみ4〜』には、竹内サティフォ(ONIGAWARA)、飯田瑞規(cinema staff)という『ぐりみ』には欠かせない旧知の仲のツートップに加え、アサノケンジ(TENDOUJI)、チアキ、稲村太佑(アルカラ)ら、その音楽も人柄もひと筋縄ではいかない個性豊かなラインナップが出演。事前に行われた裏話満載の座談会インタビューも大いに盛り上がった『ぐりみ4』の、抱腹絶倒の一夜を振り返るライブレポートをお届け!

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 まずはFM802DJの田中乃絵の司会進行のもと、4回連続の『ぐりみ』出演という皆勤賞メンバーであるONIGAWARAのサティフォcinema staffの飯田が登場するものの、「リハから時間が結構あるんですよ」(=呑む時間がたっぷりあるんですよ)と語るサティフォも飯田も、すでにきっちり出来上がっている状態(笑)。オーディエンスにしきりとドリンクの注文を促す飯田が、最近教わった粋な乾杯の仕方があるとのことから、全員起立の後に、
 
「右手にはグラスを、左手にはヴァイブス、志は高く、愛情は深く、友情は等しく、今日は梅田Shangri-Laに身を埋める覚悟で…! 乾杯ー!!」
 
と高らかに開演のご挨拶。「何それ? 誰から教えてもらったの? 大学生?」とのサティフォの問いに(笑)、「福岡のイベンターさん。この間、Nothing’s( Carved In Stone)の(村松)拓(vo&g)さんとかとみんなでやって。“友情は等しく”って言われたとき、ちょっと泣きそうになったよ。エモくない? グッときません?」と迫る飯田を無慈悲に遮り(笑)、トークテーマをピックアップし進行していく田中。ここで、まずは“リラックス方法”というお題に。
 
 「本番前にトイレに行く」というサティフォの子供のような意見に対し(笑)、田中もリハ時からのサティフォの尋常じゃないトイレの多さを指摘しつつ、「まぁ今日はちょっと酔っぱらってるから…」とフォローを入れるも、「ちょっとじゃないですね」と身も蓋もない返答をするサティフォ(笑)。一方、飯田は、ライブの日はベッドから2m先のテレビが見えないほどホテルの部屋を加湿するという、あのGACKT様も行っている喉のケアについて語る。
 

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 そして、チャイム音とともにチアキTENDOUJIのアサノアルカラの稲村がステージへ。次にチョイスしたトークテーマは★マーク(=当日、会場で募集したトークテーマ)ということで、サンタに関するとある質問では、それぞれの幼少期の家族の風景が伺えるようなエピソードが連発。普段のインタビューではまず聞くことのできない内容のあまりの楽しさについつい忘れてしまいそうになるが、『ぐりみ』はトーク&“ライブ”イベント。演奏順は王様ゲーム方式で、見事にそれを引き当てた稲村の指名でサティフォがトップバッターに。セッティング中には“楽器へのこだわり”という質問に対し、飯田が稲村の独自のギター奏法のすごさについて解説するひと幕も。そこから「昔のJ-POPの話をしてたら、その場で何でも弾いてくれる」と稲村も感心したサティフォが、LUNA SEAの『ROSIER』(’94)から嵐の『A・RA・SHI』(’99)までを軽々演奏してみせ、そのまま「ONIGAWARAの竹内サティフォです、よろしくお願いします~!」とライブがスタート。
 

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 しょっぱなの『GATTEN承知之助~We can do it!!~』から持ち前の甘酸っぱいメロディを存分に聴かせつつも、いち早くライブを終わらせ後は気楽に呑みたい気持ちがじわじわ伝わってくる(笑)。「改めまして竹内サティフォでございます。J-POP代表としてやって参りました。2020年の僕の思想を今から歌いたいと思います」と披露した新曲『EVERYTHING is 人生』では、彼のパーソナリティが伝わる楽曲に気持ちがあたたかくなる。アウトロでは新曲なのに難易度高めのコール&レスポンスを初見のオーディエンスに求める貪欲なサティフォ(笑)。「炭酸を飲み過ぎておなかがいっぱいなんですけど…最後はしっとり寂しい気持ちを歌いたいと思います」と、イントロを奏でる最中にハイボールを呑んで普通に音が止まりつつ(笑)、ユーモアとメランコリーが同居するセンス爆発の『CHRISTMAS~ONIGAWARAの場合~』をじっくりと聴かせる。最後のキメではcinema staffの『シャドウ』(’15)をもじる粋な計らいも見せつつ、「おそまつさまでした」とライブを終えたサティフォに、「『FNS歌謡祭』みたいでしたよ~!」と思わずチアキが声をかける。「後で全部払い戻しするんで。この後はプロが出てくるんで」とサティフォは言うものの(笑)、他の出演者もこぞって絶賛するステージとなった。
 

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 再びトークコーナーでは、“今年買った一番高いもの”について、チアキは5~6年使っていたMacBookをお風呂で映画を見た際に水没させたため、ピンク色のMacBook Airを買ったと吐露。そんなトーク中も何気にヘコんでいるサティフォに、「よかったのに!」と声をかける優しい飯田が買ったのはプロジェクター。サティフォがその大画面で『ダウンタウンのごっつええ感じ』を見せてもらったという話から、それが活用できるデカい白壁がある家に住んでいるのではと追及する稲村は(笑)、上京したときに知り合いからもらったパイプベッドを使い続けてきたが、不惑の40代を間近に控え「睡眠は大事」と、ついにニトリで新しいベッドを購入したのこと。但し、「今年一番お金を使ったのは(cinema staffの)辻(g)」と(笑)、常日頃cinema staffをかわいがっているのが伝わってくるこぼれ話も。
 
 アサノも「呑み代」ということで、『FUJI ROCK FESTIVAL’19』に出演した際、持参した8万円で「俺の周りにいるヤツ全員におごれ」と知人に頼んだところ、3時間で全部なくなったという豪快な逸話も飛び出す。サティフォはかつてやっていたバンド、竹内電気の同窓会ライブ当日に壊れて急遽購入したM-9というマルチエフェクターが最高値で、「これがあればGLAYの『グロリアス』(’96)のイントロができる(笑)」と語る。本日の王様である稲村がこの日初めて観るというアサノを指名している間に、質問はまたも★マークの話へ。東京オリンピック開催にちなみ、“これだったら1位を獲れる種目(スポーツ以外)”との問いには、サティフォと稲村が“次男感”で競い合い(笑)、チアキは“お酒が強い”と頼もしい発言。そんなやりとりを尻目に、アサノが朗々と歌い始める。
 

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 冒頭の『Space weekend』から美しいメロディをかき鳴らし、バンドセットでの躍動感みなぎるライブとはまた異なる魅力でフロアを引き寄せるアサノ。「週末は宇宙に行って、二日酔いになって帰ってこようという曲でした」と曲紹介をしつつ、『THE DAY』ではひときわエモーショナルな歌声を響き渡らせる。「せっかく英語の曲を僕らは歌ってるんで、オアシスの曲をやります。バンドマンは手助けできると思うんで、俺が間違ったら歌ってください」と奏でた『ドント・ルック・バック・イン・アンガー』(’95)のカバーでは、オーディエンスも自ずと手を振るあの絶景がShangri-Laに生まれる。「めっちゃロマンチックでしたね~」と拍手で迎えた田中に、「パーティーで自分の曲ばかりやるのはどうかなと思って」と照れながらも、しっかりとTENDOUJIの旨味を見せつけたアサノだった。
 
 仕切り直して再度王様ゲームをするものの、またも稲村が選ぶ引きの強さに会場からは大喝采。「男子、男子と来たので、そろそろ紅一点にやってもらおうかなと!」との稲村の指名に、「こちらは準備OKでございます~!」とすぐそばにいるのに中継っぽく応えるチアキ(笑)。

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 続いて、二次元からのゲストということで、映画『美女と野獣』(’91)の野獣こと=飯田を呼び込み、『ビューティー・アンド・ザ・ビースト〜美女と野獣』のカバーでは、デュエットでお互いに抜群の歌唱力を発揮。そんな贅沢な光景には感動が、フロアを動き回りまくりお客さんのお酒をこぼしてしまった飯田には笑いが巻き起こる(笑)。「Twitterには“モノマネが上手だった”じゃなくて、“正統派シンガーでマジでビビった”と書いてください」と、最後まで最高のエンターテイナーぶりで魅せたチアキだった。
 

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 来場者に抽選でクリスマスプレゼントが当たるコーナーでは、サティフォがメガネ、飯田がPASMO(笑)、稲村がTシャツなどを当選者に直接プレゼント。その後は、「今回は直接メシくん(=飯田)から誘っていただいたので…」と稲村がトリを飯田に託しライブの準備に取りかかる。その間に飯田が先ほどお酒をこぼしたお客さんに律儀にドリンクを持って行き、「大阪―! ロック界の奇行師、アルカラの稲村さんのリサイタルが始まろうとしているけど、心の準備はOKかい!?」と改めて稲村が登場。『小さな音楽会』ではルーパーを駆使した長尺の即興コール&レスポンスでオーディエンスを一気に引き込み、巧みなボディタップを交えたスラム奏法で聴かせた『交差点』の最後には、cinema staffの『シャドウ』を飯田と共にひと節歌い上げるシーンも。「もう十分してくれてるけど、手拍子で一緒にセッションしようよ!」とフロアに呼びかけるなど、常に流れを絶やさずエネルギッシュなパフォーマンスを続けていく稲村。
 
「今日という日を音楽の日にしてくれた皆さんは、とても豊かな生き方をされている方だと思います。僕たちは笑い合いふざけ合ってますけど、その気持ちに応えたくてステージに立ってます。本当にありがとうございました!」
 
最後の『夕焼いつか』でも鋼の歌声を響かせ、胸に迫る楽曲の物語にじっと聴き入るオーディエンス。終始リラクシンなムードが漂うイベントの中でも、真摯に音楽に向き合うことを忘れない稲村の姿には、ユーモアと共に深い音楽愛を感じる。「初めて靴下を履いたままライブをやらせていただきました」と笑った稲村のさすがのライブだった。
 

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 称賛の声を送った司会の田中に、「せっかくなんで愛を届けたいと思いまして。今日は倖田來未さんにも来ていただけましたし」と稲村が返すや、「ホンマにね~めちゃくちゃ今日は楽しいから! チキンも用意されてるし、太佑さんも食べなはれ!」と瞬時にモノマネで対応するチアキ(笑)。「すごいわ、『ネコフェス』に出てほしいわ(笑)。普段、歌がうまいのにこういうことをするやんか」と大ウケの稲村。その流れのまま聞いた、★マークの“おもちが喉に詰まったときの新しい対処法は?”という大喜利目線の質問にはたいした答えが出ず(笑)、“2020年になったら最初にやりたいことは?”という問いに、稲村は“息(小学生並みの答えだと分かってるけど言いたかった)”、ケータリングのチキンをほおばるアサノが“寿司を食べる”とまで答えたところで(笑)、トリの飯田がいよいよステージへ。
 

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 しょっぱなのソロ曲『眩暈』から、神秘的な空気をまとった歌声にグッと息を呑む会場。ただ、「いや~まさか最後になるとは思わなかったですね。してやられましたよ。でも、全力で歌いますんで」と話す口調が完璧に仕上がっている飯田(笑)。チューニングもままならないそんな飯田を見て、「やろうか?」と声をかける優しいサティフォ。そこから突然難解なフレーズを奏で突入した『great escape』では、瞬時に空気を変えるボーカル力でオーディエンスを圧倒しながらも、「さっきまでの俺、マジで言わなくていいことを言ってたわ…」と深く反省。再度サティフォを呼び込み、「せっかくなんで大好きなグループの曲を」と、2人で届けたSMAPの『らいおんハート』(’00)の素晴らしいハーモニーは、まさに『ぐりみ』ならではのスペシャルセッションに。

 さらに、「インタビューでも最初に名前が挙がったのがちーちゃん(=チアキ)だったので、今日は完璧な人選だったと思ってます。最後に1曲捧げて終わります」と、映画『アナと雪の女王』(’13)の『とびら開けて』を会場を縦横無尽に動き聴かせる2人。ミュージカル風の口調もバッチリハマっていて、ちょっと目を離すとロボットダンスをブッ込んでくるチアキ最高(笑)。最後までゴージャスな共演で沸かせ、2時間半にわたったイベントはついに終了へ。
 
 エンディングでは田中のご挨拶に、「いい日でしたね」と飯田。「右手にはグラスを、左手にはヴァイブス…」と例の乾杯の音頭でまたも締めくくり(笑)、大盛況のまま幕を閉じた『GREENS LIVE MEETING ~ぐりみ4~』。そして、気になる次回は!? それはあなたの声次第!
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
Photo by 東野沙希/うつのみや(飯田瑞規弾き語り写真)

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(2020年2月26日更新)


Check

Set List

カバーやコラボも交えたレアなライブ
ここでしか観られない濃厚な2時間半!

 
『GREENS LIVE MEETING ~ぐりみ4~』
2019年12月24日(火)
at Shangri-La

竹内サティフォ(ONIGAWARA)
01. GATTEN承知之助~We can do it!!~
02. EVERYTHING is 人生
03. CHRISTMAS~ONIGAWARAの場合~

アサノケンジ(TENDOUJI)
01. Space weekend
02. THE DAY
03. ドント・ルック・バック・
  イン・アンガー

チアキ
01. 愛のうた
02. 向かい風
03. ビューティー・アンド・ザ・ビースト
  〜美女と野獣

稲村太佑(アルカラ)
01. 小さな音楽会
02. 交差点
03. 夕焼いつか

飯田瑞規(cinema staff)
01. 眩暈
02. great escape
03. らいおんハート
04. とびら開けて

Live

出演者の関西でのライブが
続々決定につき要チェック!

 
●竹内サティフォ(ONIGAWARA)

【京都公演】
『超能力戦士ドリアン
 満足バロメーター限界突破ツアー2020』
一般発売3月7日(土)
Pコード172-704
▼5月17日(日)18:00
GROWLY
オールスタンディング2800円
[ゲスト]ONIGAWARA
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料。

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●アサノケンジ(TENDOUJI)

【大阪公演】
『TENDOUJI Presents
“MAKE!TAG!NIGHT!!! vol.5”』
一般発売5月16日(土)
Pコード178-936
▼7月17日(金)19:00
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング3800円
[ゲスト]あり
GREENS■06(6882)1224
※4歳以上は有料。

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●稲村太佑(アルカラ)

【大阪公演】
『uP!!! SPECIAL LIVE HOLIC extra vol.4』
チケット発売中 Pコード173-308
▼3月29日(日)16:00
Zepp Osaka Bayside
1Fスタンディング5800円
2F指定席6300円
[出演]アルカラ/9mm Parabellum Bullet/coldrain/TOTALFAT/BLUE ENCOUNT
GREENS■06(6882)1224

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【大阪公演】
『ア・ル・カ・ラ 10枚目“NEW NEW NEW”
 レコ発全国ツアー「NOW NOW NOW」』
チケット発売中 Pコード169-331
▼5月2日(土)18:00
BIGCAT
オールスタンディング4200円
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、未就学児童は入場不可。

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Column1

「『ぐりみ』はライブが
 打ち上げ状態だから(笑)」
ONIGAWARA竹内サティフォ
cinema staff飯田瑞規
FM802DJ田中乃絵らで送る
『ぐりみ4』スペシャル座談会

Column2

「みんなも飲み会に参加するくらい
 軽いノリで来てもらえれば(笑)」
ONIGAWARA竹内サティフォと
cinema staff飯田瑞規が
ナビゲートする『ぐりみ2』対談!