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「来年は1年中BRADIO漬けで楽しんでもらえたら」
すったもんだの全県ツアー裏話から初のホールツアーへの想いまで
’19年の総括と、’20年の結成10周年イヤーに向けて大いに語る!
BRADIO全員インタビュー&動画コメント

 今年はキャリア初の47都道府県ツアーを開催。現場で出会ってきた盟友たちと各地で火花を散らした幾つもの熱い夜を超え、持ち前のライブパフォーマンス力にさらなる磨きをかけた、ファンキーでソウルフルなエンタテインメント集団、BRADIO。来年、結成10周年を迎える彼らがそのアニバーサリーイヤーを飾るべく、過去最大規模にして初のホールツアー『BRADIO 10th Anniversary Hall Tour』を、1月29日(日)東京・NHKホールを皮切りにスタートさせる。そこで、とことんステージ上で生きた’19年の総括と、輝ける’20年のホールツアーに向けて大いに語る、全員インタビューを敢行。ざっくばらんに、いや、赤裸々に(笑)語り合う3人の姿には、今なお純粋な音楽少年の面影と、プロフェッショナルな音楽家の横顔が見え隠れする。BRADIOとともに歩んできたあなたも、これから出会うあなたも、来たるべき10周年に備える徹底ガイド、必見です!

 
 
本当に毎回毎回、ライブは生き物だなっていう感覚はあった
 
 
――今年は全県ツアーはもちろん、各地のフェスしかり、本当によくライブしてましたよね。BRADIOをどこで観ても、どこで会っても驚かないぐらい(笑)。
 
大山(g)「足で稼ぎました!(笑)」
 
(一同笑)
 


真行寺(vo)「確かにボリューミーな1年だったなって。リリースはシングルの『O・TE・A・GE・DA!』だけで例年より少ないんですけど、その分ライブにかなり重点を置いたので、経験値はすごく積み重なったんじゃないかなと」
 
――そもそも今年はライブを徹底的にやる年にしようと?
 
酒井(b)「’20年の結成10周年にホールツアーをやるのが先に決まって、じゃあそれに向けて何かしたいよねっていうときに、“いつか47都道府県ツアーをやろう”みたいな話は前々からしてたので、このタイミングじゃないかって」
 
――’20年ありきの’19年だったと。これだけ本数があると、ライブに強いBRADIOと言えど鍛えられたでしょうね。
 
大山「ただ、筋トレと同じで反復運動の実感ってあんまり湧かないというか、ふと鏡を見て“あれ? 割れてんじゃん!”って気付く、みたいな(笑)」
 
酒井「来年のホールツアーに向けて土台ができた手応えはありますし、聡一(=大山)も言ってましたけど、反復することで今までは気付かなかったことも見え始めたんで。例えば、ライブの細かい流れとかちょっとした間でも、もっとこうした方がいいなとか違和感を覚えるようになって。それをうまく調整して、ホールにつなげられたらなって」
 
――ただ、全県ツアーを終えたバンドに話を聞くと、“もう当分はいいかな”ってほぼ全員が言います(笑)。
 
(一同爆笑)
 
――鶴みたいなライブドランカーは、何回でもすぐに行っちゃうけど(笑)。
 
酒井「あのスパンでまた行くのは確かにちょっと大変だな~(笑)」
 
大山「だって最新のツアー見ました? “来年は久しぶりに普通のアルバムツアーをやります”って(笑)」
 
(一同爆笑)
 
――もう全県ツアーがデフォルト設定になっちゃってる(笑)。
 
大山「笑っちゃいましたよ(笑)。ただ、僕らは全ヵ所共演者がいたので刺激もありつつ、全く同じセットリストでは1回もやらないという意気込みで、曲もどんどん入れ替わって中だるみもなく過ごせたツアーだったなって。共演者に関しても、先輩、同世代、後輩、バンド、アイドル、ラッパーだったり、本当に多種多様な方々に参加していただけたので、新鮮な気持ちが常に保てるようにツアーが組めた感覚はありましたね」
 
――これワンマンだったらまた違ったでしょうね。
 
大山「本当に毎日、見る顔が変わらないっていう状況ですからね。その辺はまだ未知数なので、もしまたやるならそれが次の課題かもしれない(笑)」
 
真行寺「歌う立場としてはハードじゃなかったと言うと嘘になっちゃうかもしれないですけど、ライブに対して“こなれる”っていう言葉をあんまり使いたくなくて。本当に毎回毎回、ライブは生き物だなっていう感覚はあったので、それは刺激になったなって思います」
 
 
ライブって本当にステージに出てみないと分からない
 
 
――47都道府県で印象的な公演をそれぞれ挙げてもらいたいなと。蕎麦は鹿児島が一番うまいみたいですけど(笑)。
 
大山「アハハハハ!(笑) 意外と前半の5月に愛媛から四国に入った辺りで、ツアーが始まった実感が湧いてきたというか…一番最初にみんなで身体をダメにしたんですよ(笑)。このツアーでは割とみんなの体調もよかったんですけど唯一ここだけ、しかも連鎖的にみんなで、いきなりこんな過酷なシチュエーションが来るのかとちょっとビビったんですよ(笑)。まだ40数本残ってる状態でこれがあと4ヵ月続くと思ったら、“マジでゴールできるのか?”って。四国編は一番不安な時期だったかもしれないですね」
 
――これが全県ツアーの“洗礼”じゃないですけど。
 
大山「10~20数本のツアーのときは序盤で体調を崩すことなんてなかったので、“これは47という重圧にみんなやられたのか!?”みたいな(笑)。でも、そこでメンバーが体調を崩してもすぐカバーできるような体制作りができて、何だかツアーっぽくなってきたなという感じはありましたね」
 
酒井「青森は初めて行ったんですけど、対バンのCzecho No Republicが実は同世代で。ガッツリやるのは初めてなのにいきなり仲良くなれて、かつお客さんも待ってた感がすごくて。めちゃくちゃ盛り上がったのは嬉しかったな」
 
真行寺「どれも思い出深いんですけど、大阪かなぁ。ツアーが始まって、ある程度ルーティーンというか、ライブ前の過ごし方とかがいろいろと出来上がってくる中で、そういうジンクスが一気に覆ったなって。この日は正直、あまり体調がよくなくて本番前に仮眠を取ったり、ちょっとネガティブな要素があったんですけど、ライブがクソほどうまくいって(笑)。ライブって本当にステージに出てみないと分からないし、このツアーでベスト3に入るぐらい、むっちゃくちゃいいライブができた。その印象が一番デカいですね」
 
――結成10周年を迎えようとするBRADIOでも、まだまだ発見があるもんですね。
 
大山「めちゃくちゃありました。それこそ5年とか10年後に、“あのツアーはヤバかった”って思うんじゃないかな」
 
――10周年でみんなに“ホールツアーに来てよ”って言う前に、こっちから全国に会いに行けたのよかったですよね。
 
 
とにかくファンの人たちには音楽で返したい
 
 
――そして、来年の1月末からはいよいよ結成10周年のホールツアーが始まります。以前、東京のNHKホールでライブをした経験も大きかったと思いますけど、ライブハウスとはまた違った楽しみ方があったということですよね。
 
大山「そのときはライブハウスでやってきた先にあるツアーファイナルのホール公演だったんですけど、やっぱりちょっと趣が変わる部分もあって。それを全国展開してみたかったのはすごくありますね。47都道府県ツアーでギュッと密度の高いライブを5ヵ月やって培ってきたものを、ドカーンと解放させるようなライブにしたいなって」
 
酒井「ステージ上の人数も増えるので、エンタテインメント性を全面に出したショーをやりたいなと考えてるので。前回のツアーでも感じた細かい部分をどんどん反映させて、時間を忘れさせるようなつなぎ方もうまくできたら」
 
真行寺「ライブハウスではミニマムな4人でやってきましたけど、ホールは11人編成で。人が増えれば増えるほどコミュニケーションも増えますし、それが1つになるところこそがファンクたる所以で。そのアンサンブルはむちゃくちゃ楽しみですし、ホールの1つの見せ場になるのかなと思ってます」
 
――鍵盤とコーラスとホーンを加えて、サウンド的にも表現の幅が一気に広がりますもんね。ホールツアーはそれぞれの故郷も回りつつですけど、10周年に関しては、何か感慨深いものはあったりしますか?
 
真行寺「本当にいろいろあった中で、みんなでアイデアを出しながらここまで来れたのは誇りでもあるし…ネガティブなことでも肥やしになった感じはあるので、とにかくファンの人たちには音楽で返したい気持ちはすごくあります。最近は10周年を迎えるにあたって振り返る時間が多くなってきて、そういう気持ちはより強くなってきました」
 
大山「この10年でいろんなことを考え、やってみて、うまくいったりいかなかったり、たくさんバンドがいる中で憧れる人たちもいましたし、そういう人たちにあって自分たちにないものを感じる瞬間もたくさんある10年でしたけど…自分たちが本当にいいと感じる音楽を作っていけることがバンドにとっての幸せなんだろうなって今は思ってますし、それが皆さんにとってもそうであればいいなというのはありますね」
 
酒井「意外と悪かったことは覚えてるんですけど、よかったことって忘れてるなぁ(笑)。でも、最近は振り返ることも多くなったので、そういうことを思い出すきっかけにもなってるし、今まではネガティブなところを直しがちというか、そっちに気持ちがシフトしがちだったんですけど、もっとポジティブに、いいところをガンガン伸ばしていこうと思えるようになってきました。本当に紆余曲折というか、いろいろ経験させてもらったなって」
 
――独自の道を歩みつつ全国に待ってる人がいて、ちゃんとバンドのつながりもあるBRADIOは珍しいと思います。
 
大山「本当にそれについてはありがたいのひと言に尽きますね。今の編成もそうですけど、3人だけでは成り立たないことが往々にありまくっちゃって、他人の力を借りなきゃ生きていけない状態なので(笑)。今、ライブのサポートをしてくれてるメンバーもそうですし、スタッフもそうですけど、そういう人たちの力がないとBARDIOの存在自体が成り立たない状況はネガティブなことではなくて、そういう状況をずっと作っていけること=このバンドが一番いい状態なんだろうなって思いますね」
 
――最後に。来年のホールツアーに向けて、それぞれにひと言ずつもらいたいなと!
 
酒井「家族と来ても、恋人と来ても、1人で来ても楽しめるショーにしますし、ホールツアー以外もいろいろと今、考えてるので。まずは年明けからのツアーで盛り上がって、その後も来年は1年中BRADIO漬けで楽しんでもらえたらなって。そういう気持ちで僕らも’20年を始めるので、ぜひホールツアーに来ていただけたら嬉しいです!」
 
大山「1月から始まるツアーということでめでたい新年というのもありますし(笑)、10周年のオープニングツアーみたいな感じなので、そういうポジティブな空気をライブでも作って、ちょっとでも皆さんの活力につながったら非常に嬉しいなと思ってます。やっぱりBRADIOの一番の魅力をストレートに伝えられる場所がライブだと思っているので、気軽に遊びに来ていただきたいですね」
 
真行寺「こういう節目に振り返る時間が多い中で、音楽に対するピュアな気持ちをもう1回呼び起こしたいなと。ステージに立つ人に憧れて、その姿がずっとキラキラして観えて…自分がいざその立場になってステージに立ってると、本当に“生きてるな”ってすごく感じるので。だからこそファンの人たちにも、ライブの時間だけは“生きてるな”って感じてもらえたらなって。僕たちがこういう気持ちになれたのも、支えてくれた皆さんのおかげなので」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史



ライター奥“ボウイ”昌史さんからのオススメ!
 
「今年はいろんなイベントやフェスで何やかんや会ったBRADIOでしたが、それもそのはず。初の全県ツアーはもちろん、BRADIOの’19年は本当にライブが多かった1年で。香川の『MONSTER baSH』でオフィシャルのレポートに入ってたんですが、僕がBRADIOの担当で。そこでも初出演とは思えないぐらい、リハから持っていっちゃってましたね。ホント、ライブ最強。ライブを観て彼らを好きにならない人なんていないんじゃないかな? 全県ツアーだって、そもそも待ってくれてる人がいないと行けないわけですから。来年の結成10周年のアニバーサリーイヤーでは、この10年で出会ってきた国内外を問わぬFPP(=Funky Party People)たちを、大いに盛り上げてくれるはず。しょっぱなのホールツアーから、ホーンにコーラス、鍵盤も入った編成で、彼らの楽曲の魅力が余すことなく味わえる状態です。今からでも遅くはありません。日頃のイヤなことも全部忘れられる、このパーティーにぜひ参加してみてください~!」

(2019年11月30日更新)


Check

Movie

キャラクターがとても出てます(笑)
BRADIOからの動画コメント!

Release

新曲にライブにバージョン違い
濃厚メジャー3rdシングルが発売中

Single
『O・TE・A・GE・DA!』
発売中 1667円(税別)
ワーナーミュージックジャパン
WPCL-13041

<収録曲>
01. O・TE・A・GE・DA!
02. バクテリアch.
03. 帰り道のBlues

04. Funky Kitchen
05. スキャット・ビート
06. スパイシーマドンナ
07. Flyers
08. Boom! Boom! ヘブン
09. 人生はSHOWTIME
10. Back To The Funk

11. O・TE・A・GE・DA!
12. バクテリアch.
13. 帰り道のBlues

※04~10…『YES Release tour 2018 ~ORE to OMAE de BOOM BOOM BOOM~』2018.11.22@NHK HALL
※11~13…Hidden AFRO ver.

Profile

ブラディオ…写真左より、酒井亮輔(b)、真行寺貴秋(vo)、大山聡一(g)。バンド名の由来は、“~Break the Rule And Do Image On~日常の世界(Rule)に、素敵な時間・空間のイメージを加え(Do Image On)、良き変化(Break)を”という想いが込められた造語。“日常に彩りを加えるエンタテインメント”をコンセプトに’10年に結成、’13年に1stミニアルバム『DIAMOND POPS』を初の全国リリース。’14年夏にはT.M.Revolution西川貴教主催『イナズマロックフェス2014』に出演。その後も各地のサーキットイベントにも出演し精力的に活動の幅を広げる。'15年1月期アニメ『デス・パレード』オープニングテーマ、10月期アニメ『Peeping Life TVシーズン1 ??』オープニングテーマ、さらに“京都きもの友禅”全国CMのイメージソング等、数々のタイアップを担当。’17年には、週刊漫画ゴラク連載中の人気漫画『ミナミの帝王』を実写化したドラマ『新・ミナミの帝王』主題歌に抜擢。同年4月の中野サンプラザ公演にてメジャーデビューを発表し、日本全国の主要フェスへの出演や学園祭のオファーが殺到。年間100公演近くのライブを実施し、生粋のライブバンドであることを知らしめた。1stシングル『LA PA PARADISE』のリリースに伴い東名阪Zeppツアーを敢行し、ファイナルのZepp Tokyoを見事ソールドアウト。’18年7月にはメジャー1stアルバム『YES』をリリース。全国21公演を回る『YES Release tour 2018 ~ORE to OMAE de BOOM BOOM BOOM~』を開催。ファイナルを初の東京・NHKホールで迎えた。’19年4月24日には、メジャー3枚目のシングル『O・TE・A・GE・DA!』をリリース。5月より初の『47都道府県ツアー “IVVII Funky Tour”』を敢行。’20年には結成10周年を迎え、1月29日(日)東京・NHKホールを皮切りに、『BRADIO 10th Anniversary Hall Tour』を開催する。

BRADIO オフィシャルサイト
http://bradio.jp/

Live

'20年は結成10周年イヤーに突入
初のホールツアーが開幕へ!

 
『BRADIO 10th Anniversary Hall Tour』

【東京公演】
▼1月29日(水)NHKホール
【福岡公演】
▼2月1日(土)福岡国際会議場 メインホール

Pick Up!!

【大阪公演】

Thank you, Sold Out!!
▼2月11日(火・祝)17:00
NHK大阪ホール
全席指定5800円
キョードーインフォメーション■0570(200)888
※3歳以上は有料。

【愛知公演】
▼2月14日(金)
日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
【新潟公演】
▼2月22日(土)新潟市民芸術文化会館 劇場
【北海道公演】
▼3月7日(土)道新ホール
【宮城公演】
▼3月15日(日)
トークネットホール仙台 大ホール


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