インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > 大きな愛とプライドを込めた、これぞa flood of circleな決意表明 『花』を手にグドモ、ヘイスミ、9mmとの強烈対バンツアー開幕! “生き残る”より“勝ち残る”未来を見据えて吼える 佐々木亮介(vo&g)インタビュー&動画コメント


大きな愛とプライドを込めた、これぞa flood of circleな決意表明
『花』を手にグドモ、ヘイスミ、9mmとの強烈対バンツアー開幕!
“生き残る”より“勝ち残る”未来を見据えて吼える
佐々木亮介(vo&g)インタビュー&動画コメント

 どこを切っても徹底的にa flood of circleなロックンロールの熱き衝動と三位一体の疾走感、そして、“百転び百一起き”の波乱のバンドの歴史のみならず、佐々木亮介(vo&g)の人生そのものを書き写したような言葉の数々…a flood of circleのニューシングル『花』は、来年の結成10周年を見据えて掲げられたバンドの決意表明であり、この先の10年すら照らすような希望を乗せた渾身の1枚だ。6月にミニアルバム『ベストライド』をリリース以降、各地のフェスやイベントでしのぎを削り、グッドモーニングアメリカ(大阪)、HEY-SMITH(名古屋)、9mm Parabellum Bullet(東京)との刺激的な東名阪対バンツアー、『AFOC presents VS tour “BATTLE ROYAL 2015”』をいよいよスタートさせるa flood of circleの首謀者・佐々木亮介に、全身全霊の覚悟と挑戦を装填したニューシングルについて語ってもらったインタビュー。“a flood of circleの核とは何なのか?”、アニバーサリーイヤー突入を前に、佐々木が自らに課した問いかけの答えはいかに――?


a flood of circleにとって"核"となるものを
ここでちゃんと確かめて出すべきなんじゃないかって


――前作『ベストライド』('15)から割と短いスパンで今回のシングル『花』が出ることになりましたけど、姐さん(=b・HISAYO)のTwitterでも"これまでにないぐらい皆で時間をかけて大切に作った1曲"と言ってて。『ベストライド』以降、何故こういうシングルを出そうと思ったのかをまず聞きたいなと。

「まず1つキーワードとして来年の10周年があったんで、a flood of circleにとって"核"となるものを、ここでちゃんと確かめて出すべきなんじゃないかっていう話になって。今年だけで(サポートも含めて)ギターが3人変わったり、事務所も変わったり...2015年もまた例に漏れず変化の年になっちゃったんですけど(苦笑)、変化することには良くも悪くも慣れてるし、『ベストライド』はDuranが脱退した後のスピード感で生まれてきたものだったから、俺たちが何を作りたいのかを、もう一度ちゃんと見つめ直そうと。例えば、『シーガル』('08)とかはライブで絶対にみんなをブチ上げられる曲に育ててきたのもあるけど、それをまた10年やるんじゃなくて、この後10年かけて育てて、"あの曲はやっぱりフラッドの本筋だったな"と思えるような曲を、ちょっと自分を追い詰めて書いてみようと。そういうトライアルをこの夏はずっとやってた感じですかね」

――となると、アルバムに先駆けてシングルを出そうレベルじゃない気合いというか、中途半端な曲は出せない。

「そうなんですよ。だから、"これでフェス盛り上がるでしょ?"みたいなお祭り騒ぎっぽい曲じゃなくて、アティチュード的なところを含めて"a flood of circleってこういうバンドなんです。日本語のロックンロールってこうだと思ってます"っていうものを、出し切っておきたかったんですよね。例えば、今年『OTODAMA'15~音泉魂~』で初めてメインの大浴場ステージに出られたのは嬉しかったけど、世代が近い横並びのバンドを観てると、やっぱりみんなすごいサービス精神があって...でも、フラッドって"かかってこい!"みたいなやり方でここまで上がってきた感じがするから、浮いてるっちゃ浮いてるし、それは自分たちの武器っちゃ武器だなと」

――そういうフェスでの体験があって、改めて自分たちの立ち位置が明確になるという。

「ちょっと言っちゃうと、"'18~'19年ぐらいまでにはこんなことをやりたい"っていう夢を、すでに3人で結構語り合ってて。正直、シングルを出すのも厳しい世の中ですけど、フラッドはここを起点に今後の流れを作っていこうと思ってるから、勇気を出して出すべきだと思ったし、事務所やレコード会社のみんながこの曲を持って進めるような曲を、ちゃんと作りたいと思ったんですよね。『花』(M-1)は歌詞から書いたんですけど、絶対にその"熱"みたいなものを余さず書こうと思ってたからすげぇ苦しかったし、作詞・作曲の時点でもすっごい時間がかかったし、プリプロも今までで一番やってると思う」

――最近はメロディから書いてたのに、この曲は詞先なのね。

「そうなんですよ。最初は『ベストライド』的にシンプルで短い言葉をビシビシ言い切っていくスタイルにしようと思ってたんですけど、今のフラッドを抱えて前進させる熱量を表現するには、シンプルなセンテンスじゃなくてちゃんと熱量が込もった言葉で、全てを書き切るべきだなと思ったんで、もう言いたいことから書こうと(笑)。この曲は全編パンチラインにしようと思ってたし、1行1行が名言みたいな感じで書きたかったんで、朝から1人でスタジオに入って、気付いたらまた朝になってて...やってもうたな、って思いながら(笑)。"フラッドって何なんだよ?"って、ちょっと青臭い自問自答かもしれないけど、この曲でこのバンドが今後どこに行くかが決まるぐらいに考えてたんで、自分を追い込む作業が苦し過ぎて、最終的にもう"遺書"を書こうって(笑)」

――アハハハハ!(笑)

「そうしたら、夜が明けてその朝日を見たときに、1行目の"どこにも故郷のない人は 土に還るまでが遠足です"の一節が出てきて..."これはもうバンドの10年どころか、俺の人生30年分を懸けて書くしかない"って思ったんですよ」


フラッドは10年生き残ってはこれたんですけど、勝ち残ってはいない


――それこそ『花』は"佐々木亮介自伝"的な歌詞だと資料にもあったけど、佐々木くんが意外にも帰国子女だってことをすっかり忘れてたわ(笑)。それこそ冒頭の"気づけばいつでも転校生で 転んだ傷跡だけが先生"のくだりとか、俺も親の転勤が多かったから分かるけど、幼馴染がいるようないないような...何か幼少期にポッカリ穴が空いてるような感じがするよね。

「そうなんですよ。何かこの言葉が出てきたときに、奥さん(=筆者)が今言ってくれたように、故郷と言える場所がないのは俺だけじゃなくて、もしかしたら誰かがどこかで同じことを...共感して欲しいわけじゃないんですけど、何かそういうものすら飛び越えて伝わるものがある気がしたんです。今って政治的なことも含めて不安定な世の中だと思うし、職場を転々としたり、音楽業界も会社が合併したり移籍したり...いろんなことがすごいスピードで移り変わっていく世の中で。でも、それを受け入れて、自分で居場所を作れるかどうかが勝負だし、それは俺がいちミュージシャンとして思ってる以上に、全ての人がそういう時代なんじゃないかなって気もしてて。そう思えたとき、ただの自己満足じゃなくて"俺は伝えたいことがあるんだ"って、思えたんですよね。それが発見出来てからは、ちょっと楽になっていきました。"こんな世界は嫌だ さてどんな/笑えない大喜利の答えがニュースの一面"とかも、普通"大喜利"なんて言葉は歌詞に書かないじゃないですか(笑)」

――今回はそういう言葉がまあまあ歌詞に入ってるよね(笑)。

「フフ(笑)。でもそれを、ユーモアでもあるんだけど、マジで思ってるというか。大喜利で一番答えて欲しくない言葉ばかりが、現実のニュースの一面に書いてある。何かそういうことを感じてるままに書いちゃおうと思ったんですよね。そのモードの中に、ストイックさだけじゃなくてユーモアが入ってる。あと、"明るい未来とか言うけどさ 実際全部闇の中さ"っていうのも結構本音で、これは幼いときにいろいろ親の転勤があったからこそ分かったんですけど、学校教育が小・中・高・大とあって、ちゃんと勉強して、いい大学に入って、いい企業に就職して、いい人と結婚してって...これってもう万国共通どんな街でも言われるんだなって。これを"明るい未来"と呼ぶなら、世の中そんなに甘くないって、大人になったら分かるわけじゃないですか。だったら、本当はそうじゃないことを分かって生きてた方が、闇の向こうにある何だか分からないものを確かめに行く方が、おもしろいじゃんって思うんですよ」

――うんうん。

「例えばバンドだって、こういう売り方があって、こういう場所に出て、こうやって成功しますって、ちょっとフォーマット化されてる部分ってあると思うんです。それはそれでいいんですけど、俺らにはそれがハマらないみたいだし(笑)、さっきフェスの話もしましたけど、分かりやすく"みんなでここに行きましょう"って提示するよりも、自分たちなりのやり方を作り出した方が"明るい未来"につながると思うんですよね。フラッドが同世代のバンドと親和性が薄いのは感じてるけど(笑)、だからって年上のバンドに寄っていくんじゃなくて、この世代で自分たちのステージをちゃんとデカいところまで引っ張り上げて、この音楽を聴かせたい。歌詞が重いと言われたらそうだとも思うし、いつも革ジャン着てるのがイカツイと思われるかもしれないけど(笑)、大きな愛と"今の日本語の歌はこれが一番カッコいいと思うんだ"っていうプライドを持ってね。だから、『OTODAMA'15~音泉魂~』のメインステージの一番手っていうのは、この先に行ける挑戦権はもらってるってことなんで、勝負ですよね。聴いてもらう工夫は絶対にするけど、その聴かせ方に"フラッドじゃなきゃ出来ないこと"をちゃんと見付けてやりたいなって思ってるんですよ」

――ただ勝つんじゃなくて、自分たちのやり方で勝たないと意味がないもんね。

「しかもそれを長く続けていくところに、ロックンロールバンドの美点を感じてるんで。そう、今は"生き残る"ことより"勝ち残る"ことが大事だと思ってます。フラッドは10年生き残ってはこれたけど、勝ち残ってはいない。だから、『花』も咲いた人の目線じゃなくて、まだ咲いてない人の目線なんですよ(笑)。『花』という曲には名曲がいっぱいあるんですけど、どれもこれも咲いてて、"枯れないように"恐れてる歌だったり、もう咲いた人が、"みんなキレイな花だから、きっと咲くさ"って励ます感じなんだけど、俺らは"今が咲くか咲かないかの瀬戸際なんだよ!"っていう状況なんで(笑)。でも、その焦燥感を楽しめてるんで、ポジティブな空気をもっと伝えたいとは思いますね」

――『花』が出来たときはやっぱり手応えはすごくあった?

「もう...めっちゃ嬉しかったです! この曲のデモが出来たとき、"これがダメならダメだわ!"って思えたんで。曲が出来た段階でそこまで思えたことがなかったし、出来た安心感よりもそういう覚悟みたいなものが先にきたんで、前に進んだなと自分でも思ってます。曲的にも実はこだわってる部分があって、最初のサビでいきなり転調して、普通はこのままいくんですけど戻して、もう1回上げてとか、結構実験的なことをやってるんです。転調って上げるのは楽なんですけど、下げるのはすげぇ難しいんですよ。けど、それが歌詞を聴く邪魔にならないように、つなぎのフレーズだったりリズムも最後までこだわってスムーズに仕上げてる。全員が歌詞とか歌の熱さを前面に出すために、こだわれたのはよかったですね」

――『花』は作詞家としての手腕+そこに"らしさ"もちゃんとあるというか。"百転び百一起きでどうにか育ってきた"って、こんなにメロディ乗せにくい言葉ないよ(笑)。

「アハハ!(笑) 喋っちゃってますからね、ルー・リード状態ですよ(笑)。"百転び百一起き"を思い付いたときは、よっしゃ!って思いましたね(笑)」

――ギターを例えて"ただの死んだ木"っていうのも。ただ想いだけじゃなくて、ちゃんと培ってきた経験値みたいなものも、すごく形になった曲だなぁと。


来年はこの『花』を持って、ちゃんと自分たちのホームを作る


――と思いきやの、『鬼殺し』(M-2)ですよ(笑)。

「『花』ですっごいいい詞が書けて、ウォーッ! 出来たぞ〜! よ〜しもう1曲ノリで作っちゃおうって出来たのが『鬼殺し』なんで、その反動ですね(笑)」

――これはね、音楽的な"発明"があって。"ほらほらスイスイいけちゃうって.../馬鹿野郎!"って、ロックンロールにまさかの"ノリツッコミ"が入ってる(笑)。

「アハハハハ!(笑) なるほどね、確かに! 言われてみたらそうですね。初のノリツッコミ・ロックンロールソング(笑)。自分でボケて、自分でノッて、自分でツッコむっていう(笑)」

――しかも超絶沸点が高いっていうね(笑)。

「アハハ!(笑) 絶叫してますからね」

――でも、これはライブにおける強力なアンセムが出来たなぁと。新しいし。

「そうなんですよ。フラッドでこれ系のマイナーリフみたいな曲を、久しく作ってなかったんで。姐さんも基本的にループミュージックというかエレクトロとかが好きなんで、エレクトロとロックンロールの唯一の接点は、多分リフだと思うんで。リフレインして気持ちよくなってくる。だから姐さんと一緒に"超楽しいね~!"ってプリプロで弾いてましたね(笑)。クリックも聴かず、ノリ一発で録った感じです。ナベちゃん(=ds・渡邊一丘)もやりたい放題やったんで、ダビングが超大変でしたけど。後半のドラムとか、もうすごいですから(笑)。この曲もめっちゃ気に入ってます。でも、タイトルに無駄にパンチがあるんで、みんな『花』よりも『鬼殺し』に食いついてくる(笑)」

――でも『花』にも『鬼殺し』でも、"まだ死ねない"というフレーズが出てきます。

「確かに。今回はシングルだから敢えてバラバラの曲を入れたかったんですけど、意外と歌詞のテーマが全部揃っちゃったっていう。どんだけ死んじゃいそうだと思ってんだ俺(笑)。まぁバンドの解散だったり、本当の死より身近な死みたいなものもたくさんあると思って、それも踏まえてね」

――『Dreamers Song』(M-3)も、物事の終わりのその先を見る曲ってなかなかないと思うし、珍しくラブソング。

「こんな...ピュアな俺がいたんだっていう(笑)。この曲は『GOLDEN TIME』('14)を作ったときからあったんですけど、いざ出来上がってみたら、何これめっちゃ恥ずかしいじゃん!と思って、ちょっと封印してたんですけど(笑)。このタイミングで久々に聴いてみたらすごくよくて、これは多分今出すべき曲だなって。まぁ映画館に行っただけの歌ですけどね(笑)。でも、そのギャップみたいなものも大事かなって。3曲ともにフラッドの幅みたいなものが絶対にあると思うし、ちゃんとそれを包み隠さず出そうと。さっき『OTODAMA'15~音泉魂~』の話もしましたけど、東京で『MURO FESTIVAL 2015』っていう歌モノ中心の割と世代が近いバンドが集まってるフェスに出たり、『ロッケンロー★サミット 2015~道玄坂電撃作戦~』はギターウルフとかTHE NEATBEATSが対バンだし、最近だとメロコア系の人とも仲良くて、GOOD 4 NOTHINGのイベントに出たり...。全部好きだし全部尊敬してるんだけど、やっぱフラッドって...どこも本拠地じゃないんですよ。だから、来年はこの『花』を持って、ちゃんと自分たちのホームを作る。"フラッドはここだ!"っていう場所をちゃんと作っていきたい。今はそれをすごく意識してますね」

――そして、最後の『Trash Blues -Band ver.-』(M-4)はスタジオライブ一発録りみたいな。

「まさにそうですね。『ベストライド』に入ってるのはギターとピアノと歌のバージョンなんですけど、実はバンドバージョンのデモもあって気に入ってたんですよ。これはThe SALOVERSの(藤井)清也がギターを弾いてるんですけど、丸投げしたらめっちゃいいフレーズを作ってきて。そこは聴きどころだと思いますね」


フラッドはどれだけ傷だらけになったとしても
ちゃんと武道館にたどり着くまで、意地でもやろうと思ってます


――いよいよ対バンツアー『AFOC presents VS tour "BATTLE ROYAL 2015"』も始まりますが、初日の大阪はグッドモーニングアメリカとなんばHatchで対バンということで。接点は?

「『カントリー・ロード』っていうライブハウスのつながりというかシンジケートがあるんですけど(笑)、俺らはどのライブハウスでもお世話になってたし、当時いつもと違うツアーをしたいと思ってたから、そこだけを廻ったらおもしろいんじゃないかと思って、'12年に『カントリーロード・ツアー』を発案したんです。店長もみんなパンチあるし(笑)。けど、南が大分で北は岩手と場所も点在してる過酷なツアーだから、誰も乗っかってこなくて(笑)。そのときに"やりたいです!"って手を挙げてくれたのがグドモで、そのツアーですごく仲良くなって。音楽的にもおもしろいことをやってるのも知ってるし、分かりやすさを全開にしながらも自分たちのプライドを戦わせてきたバンドだと思うし。金廣(vo&g)くん家で呑んだこともあるぐらい(笑)、もう普通に仲良いからこそ、このタイミングで先に武道館に行かれちゃってすげぇ悔しいんですけどね。それも踏まえて、"ちょっと先輩、ここで襟首掴みますよ"っていう感じでやろうかなと(笑)」

――いいねいいね~(笑)。

「東京で一緒にやる9mm Parabellum Bulletも実はそうで、'07年に9mmが新宿LOFTでのイベントに俺らをオープニングアクトで出してくれて。そこからずっと付き合いがあるんですけど、こっちがイベントに呼んだことがなかったんですよ。ここでそろそろリベンジしようか、みたいな感じで呼んでると」

――名古屋で一緒にやるHEY-SMITHは?

「HEY-SMITHは彼らが活動休止中に知り合って。GOOD 4 NOTHINGのイベントの打ち上げで猪狩(秀平・vo&g)くんと呑んだらめちゃくちゃ熱くて、すごくピュアなヤツで。ヤツっていうか先輩なんですけど(笑)。曲もすっげぇカッコよくて、絶対にこのバンドは猪狩くんにみんなが着いていってるなって、一発で分かったんですよ。そこで、"対バンしようよ"って言ってくれて、大事な復活ツアーのお披露目にいきなり呼んでくれて。フラッドはこの後しばらくは対バンツアーは考えてないんで、もうここしかないと思って今度はこっちから誘ったらOKしてくれました」

――フラッドは居場所のなさで、かえっていろんなバンドとつながれてるよね。

「そうなんですよ。だからかなり奇跡のブッキングだと思うんですけど(笑)。この世代を含めて、この2マンの3デイズはフラッドにしか出来ないと思ってるし、日本一熱い対バンと銘打ってるんですけどね」

――決意表明となるシングル『花』を出して、身が引き締まるような対バンツアーもあって、来年の10周年に向けて弾みがつきそうやね。

「もう本当に。アホくさい言葉で言うと、"夢"と"希望"を持ってやれてる感じがあるんです。自分たちで大風呂敷を広げるだけ広げといて、ダメならダメでカッコよく畳んでやろうかな、みたいに思ってますけどね(笑)」

――この秋は日比谷野外音楽堂でSCOOBIE DO、年末には武道館でフラワーカンパニーズと、20年25年選手がね、ちゃんと自分たちの祭をブチ上げてるのを見てると、フラッドもいずれ大きな祭がやれたらおもしろいなぁと。

「レーベルメイトで言うと、怒髪天もまさにそうだし(笑)。そういう意味では、俺たちはすげぇ恵まれてて、そういう人たちと対バン出来ることも含めて嬉しいし、尊敬してます。ただ、1つ言っておきたいのは、絶対に20周年、25周年、30周年を待たずに武道館でやってやろうと思ってます。それはこっちのプライドというか、尊敬してるが故に同じ道を後追い出来ないし、デカい背中を見てるからこそ、俺たちは俺たちの背中を作っていける気がしてて。フラッドはどれだけ傷だらけになったとしても、ちゃんと武道館にたどり着くまで、意地でもやろうと思ってます!」


Text by 奥"ボウイ"昌史



(2015年11月19日更新)


Check

Movie

インタビューに新作&ライブと饒舌な男
佐々木亮介(vo&g)からの動画コメント

Release

来年の10周年を見据えたシングルは
入魂エモーショナル・ロックンロール

 
Single
『花』
【初回限定盤DVD付】
発売中 2000円(税別)
Imperial Records
TECI-380

【通常盤】
発売中 1200円(税別)
Imperial Records
TECI-381

<収録曲>
01. 花
02. 鬼殺し
03. Dreamers Song
04. Trash Blues -Band ver.-

<DVD収録内容>
・AFOC presents
 What's Going On Tour 2015
 “BRAND-NEW RIDERS”
~Tour Rehearsal~
One Shot Kill/スカイウォーカー/
Buffalo Dance/Boy/ベストライド/GO
・『ベストライド』Music Video
・『ベストライド』MVオフショット &
 “ア・フラッド・オブ・サークル賞”
 ドキュメント映像

Profile

ア・フラッド・オブ・サークル…写真左より、HISAYO(b)、佐々木亮介(vo&g)、渡邊一丘(ds)。’06年、東京にて結成。‘07年、初音源となるミニアルバム『a flood of circle』をリリースし、『FUJI ROCK FESTIVAL ’07』にも参加。’09年には1stアルバム『BUFFALO SOUL』でメジャーデビューを果たすものの、メンバーの失踪や脱退を経験し、’10年にはHISAYOが加入。’12年にはレーベルを移籍し、ミニアルバム『FUCK FOREVER』をリリース。’13年にはアルバム『I’M FREE』を発表後、47全都道府県を廻るツアーを敢行し、そのファイナルを日比谷野外音楽堂で迎えた。その後も、サッカー2014・FIFAワールドカップをモチーフにした朝日新聞CM“サムライに告ぐ。”篇に『GO』が使用されるなど大きな話題を呼び、’14年には6thアルバム『GOLDEN TIME』を完成させ、そのツアーファイナルを六本木EX THEATERで締め括った。そして’15年、再び起こったメンバーの加入・脱退という不測の事態を乗り越え、6月にはミニアルバム『ベストライド』を、11月4日にはシングル『花』をリリースした。

a flood of circle オフィシャルサイト
http://www.afloodofcircle.com/
 

Live

ライブ猛者との東名阪対バンツアー
大阪はグドモとなんばHatchで激突!

 
『AFOC presents VS tour
“BATTLE ROYAL 2015”』

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード269-017
▼11月20日(金)19:00
なんばHatch
オールスタンディング3300円
[共演]有
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 
【名古屋公演】
チケット発売中 Pコード268-715
▼11月22日(日)18:00
ダイアモンドホール
前売3300円
[ゲスト]HEY-SMITH
ジェイルハウス■052(936)6041

【東京公演】
チケット発売中 Pコード268-756
▼11月27日(金)19:00
Zepp DiverCity(TOKYO)
1F立見3300円
[ゲスト]9mm Parabellum Bullet
ホットスタッフ・プロモーション■03(5720)9999
 

Column1

「俺たちがまた立ち上がることを
みんな分かってたのかもしれない」
“何度でも始めようぜ”
不屈のa flood of circleから届いた
希望と再生のロックンロール
『ベストライド』を語る('15)

Column2

俺たちの『GOLDEN TIME』は
続いてく――幾度もの分岐点を越え
転がり続けるa flood of circleの
ツアークライマックスに捧ぐ
撮り下ろしインタビュー('15)


Recommend!!

ぴあ関西版WEB音楽担当
奥“ボウイ”昌史からのオススメ!

「ニューシングルの『花』を聴いたとき、“笑っちゃうぐらいa flood of circleだな”って思ったぐらい(笑)、この1曲にはこのバンドの精神性と音楽性が詰まってます。初めて彼らのライブを観たときはちゃんと4人いました、初めて取材で会ったときにはギタリストが失踪してました(笑)。僕も彼らの波乱のバンド人生と併走してどれくらい経つでしょう。どのシーン、どのバンドともドンピシャでハマらない一方、時にどのシーン、どのバンドとも渡り合える彼らを観ていると、居場所がないからこそ行ける場所があると思わされます。のた打ち回ってそれでも転がり続ける、そんな愛すべき3人に捧げたい言葉は、偶然にもインタビューの最後に佐々木くん自ら発してくれてます。俺は彼らをサポートし続けますよ、“どれだけ傷だらけになったとしても、ちゃんと武道館にたどり着くまで、意地でもやろうと思ってます!”」