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ソウルミュージック日本代表、遂にメジャーへ、そして世界へ!
ビルボードライブ大阪でのワンマンを前に
Nao Yoshiokaが本当の私と、覚悟と覚醒の2ndアルバム
『Rising』を語るインタビュー&動画コメントが到着

 一昨年リリースされた1stアルバム『The Light』(‘13)で各方面に衝撃を与えた本格派ソウルシンガー、Nao Yoshioka。1stアルバムは自らのルーツと直結したカバー曲が目立っていたが、4月8日にリリースされた待望のメジャーデビュー作であり2ndアルバム『Rising』では、自らのメッセージが込められたオリジナルソングを中心に構成。様々な苦境を乗り越え、表現したいことや伝えたいことが溢れ出してきたという彼女の渾身の1枚となった。制作陣には、ホイットニー・ヒューストンやビヨンセへの楽曲提供でも知られるグラミー賞受賞作家、ゴードン・チェンバースをはじめとした世界的アーティストが参加。レコーディングは世界を股にかけ、アメリカ・オランダ・日本で敢行された。また、今年7月には全米デビューも予定するなど、華やかにステップアップを遂げる彼女が、新作完成までの経緯をフランクに語ってくれた。



とにかく、このアルバムを最高のものにしないと、私は終わる(笑)
 
 
――前作『The Light』はカバーが多めでしたが、2ndアルバム『Rising』はオリジナル中心になりましたね。
 
「13曲中12曲がオリジナルですね。1stアルバムは、自分のルーツを見せるという意味でも半分ぐらいカバーにしたんですけど、2ndアルバムを作るときに、自分で書きたいことや表現したいことが出てきて、伝えたいことが明確にあったんです。だったら、自分のメッセージを入れたNao Yoshiokaのオリジナルソングをもっと作っていこうよということで。結果的にカバーはほとんどいれず、オリジナルで勝負することにしました」
 
――制作がスタートしたのは?
 
「去年の5月からですね。前回は、“一筋の希望の光”というコンセプトだったんですけど、今回は“自分自身が日の出のように昇っていき、自信に満ちた愛のある人になって輝きたい! そういう歌を歌いたい!”というようなコンセプトをまず立てて、曲を作っていきました。それから制作陣はそれぞれの曲にあった人選をしていって、ブライアン・オウエンスやシャーマ・ラーズ、ゴードン・チェンバースという、私自身がホントにアーティストとして尊敬している人たちとコラボレーションすることが出来ました。特にブライアンとは、アメリカのセントルイスにある彼の自宅でライティング・セッションをしながら作っていったんですよ。そういうことは初めてだったので、自分の中でも、新しい場所に踏み入れた感じでした。とにかく、このアルバムを最高のものにしないと、私は終わる(笑)ぐらいの覚悟で頑張って、彼らに自分の潜在能力を引き出されたように思います」
 
――そういうNaoさんの気迫が1曲目の『Love Is the Answer』から、ビシビシ伝わってきました。
 
「ありがとうございます! その曲はセントルイスで録音したんです。アメリカで録音した音源はすごく力強くてライブ感があるんですけど、オランダ録音の『Just Go』(M-2)『Forget about It』(M-13)『Rock Steady』(M-6)『Turning』(M-7)なんかは、もうちょっと洗練されていて、プレイが繊細なんです。そういうバンドの音の違いみたいなものも、すごくあると思います。それもこのアルバムのおもしろいところですね。その中で、『Awake』(M-10)だけは、制作陣が全て日本人なんですよ」
 
――この曲が生まれた経緯は?
 
「これは作家のヒロ(松田博之)さんとプロデューサーに、“最高のネオ・ソウルを作ってください!”って、全ておまかせした曲です。そうしたら、素晴らしい曲が出来てきました。人は誰でも自分自身の中に眠っている本当の力があると思うんですけど、私はこのアルバムを作るときに私の中で眠っている力が目覚めなかったら、いい作品が出来ないだろうなと思って…。実はこの曲を作ったのが、大変なことが重なってホントに辛くて、もう精神的にも体力的にもぐっちゃぐちゃのときだったんですよ。でも、そんなときだからこそ、私の中の本当の力を目覚めさせることが出来れば、もう一段上のステージに行ける!と思って、この曲の歌詞を書いたんです」
 
――そのぐちゃぐちゃっていうのは、いったいどういう状態だったんですか?
 
「オランダで作業していたときなんですけど、本当は6曲レコーディングする予定が、2曲ぐらいしか録れなかったんです。というのも、当初予定していたレコーディングのミュージシャンを急遽変更せざるを得ないような状況に陥ってしまったので。スタッフも混乱していて、まるで神様に見放されたような精神状態になってしまっていました。結局、最後の最後で、私が一番やりたかったスタジオで、大好きなメンバーとエンジニアの方とやることが出来たんですけどね…」
 
――そういう大変な状況下で、何か支えになったようなことはありましたか?
 
「母の言葉ですね。“本当にいいものが出来るときって、みんなが笑顔で楽しいなんてことはないわよ。もっとドロドロで、ぐっちゃぐちゃで、お互い戦いながらどうにか作り上げたものこそが、本当に人の心を動かすものになると思うから。頑張りなさい!”って。その言葉に、すごく助けられましたね。今回の制作過程ではいろんなことがありましたけど、その全ての体験が、自分にとって必要なものだったんだって。後になってすごく感じました」
 
――ソウルミュージックをやっていく上でも?
 
「そうだと思います。自分の中では次に向けてもう考えていることがあるんですけど、まぁそんなに簡単にはいかないものなので。だからこそ、自分が出来ることをただ広げるんじゃなくて、今やっていることを大切にしながら、より研ぎ澄ませていくことが必要なんじゃないかなと思います」
 
 
ホントに嘘なく、自分の素直な気持ちを全部歌詞に書いた
 
 
――今作は1曲1曲のボーカリゼーションもより表情豊かになっていますね。特に、『I Need You』(M-12)と『Love Is the Answer』(M-1)なんかを比べると、歌唱法が結構違うように感じます。
 



「ボーカルに関しては、各楽曲の作曲者やプロデューサーがディレクションしてくれているし、私のアイデアも入ってるんですよ。『I Need You』はゴードン・チェンバースのプロデュースなんですけど、ゴードンにはとにかく“静かに、ささやくように歌いなさい”と言われてました。“それが、君の新しい表現になるから”って。あんなに優しいテイストで歌ったことがなかったので、自分の中でもすごく新しくて。それとは対照的に、『Love Is the Answer』はちょっとガナるぐらいの激しい感じで歌ってみたら、カッコよくなりました。『Forget about It』なんかは一発録りに近い録り方をしたので、集中してパワーを出せたテイクになったんじゃないかと思います」
 
――ファンク、ネオ・ソウル、R&Bバラード、唯一のカバーであるアレサ・フランクリンの『Rock Steady』(M-6)など、楽曲自体もさらに多彩な印象です。
 
「色鮮やかになったと思います! 明るくなりましたね。前作の始まりは夜明け前の朝焼けのイメージだったのですが、今回は冒頭から光に包まれている人というイメージだったので」
 
――それがジャケット写真にも投影されていますね。1stは顔の部分が影になっていたけど、今回はまっすぐ正面を向いていて。
 
「1枚目から関連づけたストーリーを見せたくて。前は暗闇の中に一筋の光が差し込むような感じだったけど、今回は顔に光が当たり、その光と顔が同化してるぐらいの感じにしたんです」
 
――歌詞は全曲英語ですが、自然と心が揺さぶられ、熱くなるような歌の力を感じます。
 
「ホントに嘘なく、自分の素直な気持ちを全部歌詞に書いたので、そこに共感してくださる方もいるんじゃないかなと思います。どの曲も聴いている方の人生に当てはめて、自由に解釈して欲しいですね」
 
 
今まで日本で積み上げてきたNao Yoshiokaの表現は間違ってなかった
 
 
――7月に前作『The Light』で全米デビューを予定していて、先駆けて4月にはニューヨークでリリースパーティーも行われたようですが手応えはありました?
 
「今回は日本と同じようなライブをやってみたんですけど、すっごく伝わった手応えがありました。9割ぐらいが現地の黒人さんだったんですけど、泣いてくれる人もいたんです。そういうのを目の当たりにして、今まで日本で積み上げてきたNao Yoshiokaの表現は間違ってなかったんだなって思いました。(ワシントン)DC最大のラジオ局をはじめ、いろんなところで取り上げていただいたので、これから面白いことが始まりそうな、いい予感がしています」
 
――今後、日本と海外、どちらに重点を置いて活動をしていきたいですか?
 
「私としては、日本から海外に行って、その経験を通して成長し、また日本に帰ってきてっていうのを繰り返していきたいですね。そうやって、ずっと志を高くして活動していきたいと思います」
 
――6月15日(月)にはビルボードライブ大阪でライブが開催されますね。前回も地元ならではのとてもあたたかく熱い雰囲気に会場全体が包まれていました。
 
「盛り上がりましたよね! 私、あんなにお客さんが立ち上がって、ずっと座らないようなライブって初めてだったので、めっちゃ自信になりました。正直、緊張し過ぎて…始まる2時間ぐらい前に1人で楽屋にこもって泣いてたんですよ(笑)。多分また、今回も泣くと思います(笑)。本番は大丈夫なんですけどね」
 
――Naoさんって、アーティスト写真はちょっとクールな感じですが、実際にお会いすると人懐っこくて、結構ぶっちゃけキャラですよね?(笑)
 
「もうね、出来れば隠したかったんですけど、隠せないんです(笑)。カッコつけるのが苦手なんですよね。1stの曲で、“I'm not perfect”って歌っているような人間なので(笑)。正直に自分を見せる方が楽ですね」
 
――前回のビルボードのライブ以降、海外でのライブやレコーディングを経験し、さらに進化したパフォーマンスを見せてくれそうで楽しみです!
 
「ぜひ生でこの2ndアルバム『Rising』のメッセージと音楽を感じに来てもらえると嬉しいですね。今回もフルバンドでステージを行うので、ライブアレンジもいろいろ考えていて、アルバムの曲を存分に楽しんでもらえるようなライブにしようと思っているので。どうぞ期待していてください!」
 
 
Text by エイミー野中
 

 



(2015年6月10日更新)


Check

Movie Comment

見事な歌唱とやわらかな雰囲気の
ギャップに魅了される動画コメント!

Release

メジャーデビュー盤にして2ndは
世界照準の歌声と楽曲のクオリティ!

Album
『Rising』
発売中 2700円(税別)
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
YCCW-10259

<収録曲>
01. Love Is the Answer
02. Just Go
03. LIVE
04. Joy
05. I'm No Angel
06. Rock Steady
07. Turning
08. Never Had Love Like This
09. Nobody
10. Awake
11. Dreams
12. I Need You
13. Forget about It

Profile

ナオ・ヨシオカ…ニューヨーク仕込みのパワフルなヴォイスと表現力、ヒストリーに根ざしながらもレイドバックとは異なるモダンなテイストを兼ね備えた進行形ソウルシンガー。’09年からニューヨークに2年半滞在し、アポロシアターのアマチュアナイトでは準優勝、トップドッグまで上り詰めた。アメリカ最大級のゴスペルフェスティバルでは40,000人の中からファイナリストに選ばれ帰国。’12年、シングル『Make the Change』をリリース。和製アリシア・キーズと呼ばれ、渡米時にはゴードン・チェンバースから称賛を受ける。’13年11月には、待望のデビューアルバム『The Light』をリリース。日本代表として世界のソウルミュージックシーンに羽ばたく希望の光となる。そして、’15年4月8日、2ndアルバム『Rising』をリリースした。

Nao Yoshioka オフィシャルサイト
http://naoyoshioka.com/
 

Live

いよいよ1年ぶりのビルボードワンマン
翌月には野外イベントでも大阪へ!

 
『“Rising” RELEASE PARTY in Osaka』
チケット発売中 Pコード261-815
▼6月15日(月)18:30/21:30
ビルボードライブ大阪
自由席6900円
ビルボードライブ大阪■06(6342)7722
※カジュアル エリアは取り扱いなし。未就学児童及び高校生同士の入場不可。18歳未満は成人の同伴が必要。

チケットの購入はコチラ!
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『夏びらき MUSIC FESTIVAL'15 大阪』
チケット発売中 Pコード261-749
▼7月4日(土)11:00
服部緑地野外音楽堂
自由4500円
[出演]曽我部恵一/THEイナズマ戦隊/
韻シスト/天才バンド/Hanah Spring/
Nao Yoshioka/Unlimited tone/カルメラ
[司会]KTa☆brasil
SLD Entertainment.Inc■03(6277)5032/
GREENS■06(6882)1224
※雨天決行、荒天中止。13歳以上は有料。12歳以下は保護者同伴に限り無料。出演者の変更・キャンセルに伴う払戻しは不可。【オフィシャルHP】http://www.nastu-biraki.com

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Column

和製アリシア・キーズと賞賛される
ソウルミュージック日本代表が
ビルボード大阪で関西初ワンマン!
ニューヨーク仕込みの話題の新人
Nao Yoshiokaの素顔に迫る
前作『The Light』インタビュー

Comment!!

SWEET SOUL RECORDS代表
山内直己さんからのオススメ

「僕たちの使命は世界に通用するアーティストを輩出し、今の時代に生きるアーティストたちの可能性を広げていくこと。Nao Yoshiokaのメジャーデビューは単なる新人アーティストのデビューではなく、多くの人の希望を背負った、世界規模のムーブメントの始まりであることにこのアルバムを通して気付いて欲しい。世界中の第一線で活躍するアーティストたちとのコラボレーションから生まれた、世界最先端の進化し続けるソウルミュージックの結晶。オリジナルソングが大半を占め、1st『The Light』よりもさらにアーティスト性を高めた2nd『Rising』は、彼女のこれまでの歩みと今の彼女の全てを凝縮した“分身”と呼ぶにふさわしい1枚。誰かの真似事ではなく、偽りなく、酸いも甘いもリアルな生き様を伝えること。それがソウルミュージック。言葉の違いなど超越したピュアな音の芸術である『Rising』をCDで、そして躍動感と彼女が発する魂の熱量を感じられるライブを全身全霊で堪能して欲しい」