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特異なシチュエーションで四季折々に鳴らす、ここにしかない音楽
空中ループ渾身のライブシリーズ『LOOP ECHO』第2弾!
会場、形状、環境、全てが新機軸の挑戦的プラネタリウムライブ
星降る夜と音楽で魅せる“春編-星空を巡る音-”をレポート

 京都発の音響ギターポップバンド・空中ループが、’14年を通して春夏秋冬に開催する自主企画イベント『空中ループ 4Seasons Concert 2014 [LOOP ECHO]』。まずは2月、普段はクラシックコンサート等で使用される大阪・南港サンセットホールに弦楽カルテットを迎え行われた『LOOP ECHO 冬編 -夕日と海と弦楽四重奏-』は、海沿いにあるガラス張りの特異な時間で、日の入の共に目の前に広がる景色が劇的に姿を変えるドラマチックなライブを展開。オーディエンスに新たな感動体験をもたらした彼らが、次に選んだ舞台はプラネタリウム! 2億5千万もの星空を背に、闇と光を巧みにコントロールした空中ループの果敢なる挑戦、『LOOP ECHO 春編 -星空を巡る音-』レポート。

kuuchuuloopecho2_hikimax.jpg 『LOOP ECHO 春編-星空を巡る音-』、プラネタリウムでライブ!?というワクワクは、会場に一歩足を踏み入れた瞬間、確信に変わる。ドームの中央でどっしりとした存在感を放つ紫の巨大な球体、傾斜のある客席から見下ろせば、最下部には膨大な機材がギュッと集積するステージ。弦楽カルテットを招いた前回の冬編とは打って変わって、今回は空中ループのメンバー4人のみのセットで挑む。
 
 ここで一転、辺りは真っ暗闇に。無音状態の沈黙の世界に、時計の針を刻むSEが鳴り始める。そんな中、ゆっくりと灯ったおぼろげなオレンジの光を背に現れたメンバーたちが奏でたオープニングナンバーは、『twilight』。儚い鍵盤のアンビエントな響きと松井の歌声が、一瞬にてオーディエンスを非日常へと連れていく。

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 最小限の光と音の中で、切々と思いを飛ばしていく『prayer』、ドラムセットやマイクスタンドに張り巡らされた照明が、ステレオタイプのライブ空間という概念を打ち壊す異空間を演出した『16night』。メンバーのシルエットが影絵のようにバックのドームに映し出される光景は、今いるここがどこかを忘れさせてくれる。

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「こんばんは、空中ループです。『LOOP ECHO』の宇宙へようこそ」
 
 気付けばドームの天には月が浮かび上がる。プラネタリウムという会場の特性もあって、座席はリクライニング仕様のため、オーディエンスも思わずそれを見上げる中、サイケで気だるいギターリフが空へ溶けていく『goodbye moon』を披露、空中ループのワイルドサイドで魅せる。スペーシーなシンセのフレーズと眩いばかりの蒼い光が会場を宇宙へと変貌させた後は、サーチライトのようにうごめくレーザービームの中、メンバーの鬼気迫るセッションへと突入。メンバー4人のみという編成もあってか、前回の冬編よりもよりフィジカルに訴えかける緩急自在のドラマ=見せ場の連続には、空中ループのバンドとしてのキャリアとケミストリーを感じさせる。

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 すると、どこからともなく聞こえてくる海鳥の声と波の音…抑制されたビートときらめくギターが誘う『海鳥』が、ドーム状の会場の隅々にまで優しく染み渡っていく…。そして、続いて披露した『今夜、瞬く銀河まで』は、実は前回の冬編のセットリストにも組み込まれていたものの、日の入の時間との兼ね合いでその場でカットされていたという、曰くつきの1曲。この日、待望の披露となった春の陽気のように、ハッピーで明るいミドルナンバーだ。

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「『LOOP ECHO』、宇宙の旅、楽しんでいただけてますでしょうか? 月とか木星とかいろんなところに行きましたが、次は自分の中にある内面宇宙、月の裏側へ。今回のテーマ曲です。『my darksidemoon』」
 
 暗闇の中、満点の星空がループする。神秘的で優しいこの新曲は、学校の帰り道に見た原風景を、家路へと急ぐ道のりで眺めたあの星空を、聴く者にどこか懐かしい感覚を呼び起こすよう。続く『小さな光』では、キャンドルのようにステージに散りばめられた光の中、松井の生声が心にスーッと染み渡っていく…。

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 空中ループ流のアダルトなダンスナンバー『Dancing in the rain』(最高!)の躍動するビート、80s風味のファニーな人力エレクトロチューン『ステレオ』に扇動され、再び会場は一面闇の世界へ。頭上をループする2億5千万の星空をバックに、壮大なサウンドスケープを描く『光年ループ』では、歌詞とリンクして星空も明るくなる。『その光-a for long time-』でも見せた映像と音楽を編むような阿吽の呼吸が、ライブでも生き生きと機能し、楽曲に新たな生命を与える。これが『LOOP ECHO』の醍醐味であり、空中ループの真骨頂! 
 
 そして、最後は『future』。広大でスペーシーなバックトラックにメロディを乗せて、大きなスケールで聴かせたエンディング。両手を大きく広げ、頭上から降り注ぐ満場の拍手を浴びる4人。
 
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「『LOOP ECHO』もここから折り返しで、初めてのことなんで大変なことも多くて、でもそれが楽しいというのもあって。そういう状況を楽しみに変えて、頑張ってやっていきたいと思います。みんなそれぞれの生活の中で悩んだりすることもあると思いますけど、自分の中に自分を超える力があると信じて…僕たちもこれから歌っていきたいと思ってますので、『LOOP ECHO夏編』も期待して待っていてください!」
 
 アンコールでは、祝祭感溢れる『imago』を、そして最後は『on the planet』。頭上をループする太陽系に見守られながら、一音一音を丁寧に響かせる光景は、4人の真摯な音楽家の果敢なる挑戦を祝福するかのような美しきラストシーンだった。
 
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 なお、次回の『夏フェス編 -LOOP ECHO FES.-』は7月13日(日)大阪・なんばユニバース(味園ビル地下1階)にて開催。星空がネオンに変わる、老舗キャバレー跡での音楽祭。集いしは、空中ループ、Polaris、アナログフィッシュ、bonobos、ハルカトミユキ、People In The Box。「お祭りにしたいなと思っていて。本物の音楽と屋台とか。夏祭りのような気持ちで来てもらえればと思います」と語った祝祭空間にぜひ!
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
Photo by ハブ(夜色きかんしゃ)

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(2014年7月12日更新)


Check

Set List

闇と静寂との戦いを裏テーマに
ドーム状の会場で渾身のライブ!

『LOOP ECHO 冬編
 -夕日と海と弦楽四重奏-』
4月19日(土)
at 守口・ムーブ21 プラネタリウム

01. twilight
02. praying
03. 16night
04. goodbye moon
05. 海鳥
06. 今夜、瞬く銀河まで
07. My Darkside moon
08. 小さな光
09. Dancing in the rain
10. ステレオ
11. 光年ループ
12. future

ENCORE
13. imago
14. on the planet

Release

『LOOP ECHO』の会場だけで
リリースされるシリーズ第2弾!

Single
『My Darkside moon』
【会場限定盤】
発売中 1000円
※7月13日(日)味園 ユニバースにて行われる『LOOP ECHO 夏フェス編 -LOOP ECHO FES.-』にて再販予定!

<収録曲>
01. My Darkside moon
02. JUPITRIS
03. My Darkside moon
-fly me to the moon remix-

Report

『LOOP ECHO』始動!
時間と共に目の前に広がる景色が
劇的に姿を変えた、ドラマチックな
“冬編 -夕日と海と弦楽四重奏-”
記念すべき初回のレポート!

特設ページはコチラから!
 

Profile

くうちゅうループ…写真左より、松井省悟(vo&g)、さとうかおり(ds)、森勇太(b)、和田直樹(g)。京都発信、音響ギターポップバンド。のびやかで心地よいメロディ、独自の浮遊感と躍動するリズム、儚くも確かに心を灯す詞。それらが絶妙に重なり合う唯一無二の音世界。これまでのリリースCDは、タワレコ新宿店、京都店、梅田マルビル店において、発売日にはインディーズチャート1位を獲得。’12年には、24分を超える長編大作『その光-for a long time-』と、同タイトルの映画作品を発表。ハンブルグ映画祭で上映される等、話題を呼ぶ。’13年、配信限定シングル『BIRTHDAY』をリリース。配信限定にも関わらずFM802『OSAKAN HOT100』にチャートイン。“この国(日本)を変える、音楽の一端を担う”という大きな目的に向かって、小さな日常を邁進している。

空中ループ オフィシャルサイト
http://www.kuuchuuloop.net/

『LOOP ECHO』 特設サイト
http://kuuchuuloop.wix.com/loopecho

Live

『LOOP ECHO 冬編
 -夕日と海と弦楽四重奏-』

▼2月9日(日)16:30
南港サンセットホール
自由席3000円
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、未就学児童は無料
(大人1名につき、子供1名まで膝上可)。
但し、お席が必要な場合は有料。

※公演は終了しました。


『LOOP ECHO 春編 -星空を巡る音-』
▼4月19日(土)17:00
守口・ムーブ21 プラネタリウム
自由席3000円
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、未就学児童は無料
(大人1名につき、子供1名まで膝上可)。
但し、お席が必要な場合は有料。

※公演は終了しました。


次なる舞台は老舗キャバレー跡地!
豪華メンツを募った夏フェス編が開催

Next Live!!

『LOOP ECHO 夏フェス編
 -LOOP ECHO FES.-』

チケット発売中 Pコード230-712
▼7月13日(日)14:00
味園 ユニバース
自由3240円
[共演]Polaris/アナログフィッシュ/
bonobos/ハルカトミユキ/
People In The Box
清水音泉■06(6357)3666
※小学生以上は有料、
未就学児童は入場不可。

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『LOOP ECHO 秋編』
▼11月22日(土)
弁天町・世界館