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目指すは日本武道館!
人気上昇中のSPYAIRの第二章突入を告げる
ソリッドで熱き新曲『My World』
バンドの重要曲にまつわるドラマを紐解くインタビュー

 デビュー以降のシングル5枚を全収録した、昨年9月発売のメジャー1stアルバム『Rockin' the World』が、初のTOP10圏内となるオリコン週間チャート8位を獲得! そして、10月に行われた初の日比谷野外音楽堂ワンマンライブも完全ソールドアウトと、シーンにおける存在感をジワジワと増し続ける注目のロックバンド、SPYAIR。名古屋・栄のストリートで鍛え抜かれたライブパフォーマンスとラウド&キャッチーなアッパーチューンを礎に歩んできた、SPYAIRの第二章突入を告げるパイロットシングルとなるのが、3月14日に発売された『My World』だ。より生々しいバンドサウンドが鳴らされるソリッドなロックチューンは、実は2年前に完成していたといういわく付きの1曲。バンドにとっても「特別な曲」と語る彼らの決意と意思を感じさせるこの新曲を、バンドの頭脳であるUZ(g)、全ての作詞を手掛けるMOMIKEN(b)、そしてバンドの最前線でオーディエンスと対峙するボーカリスト・IKE(vo)に、たっぷりと語ってもらった。

メンバー勢揃いの動画コメント! 最後の最後にハプニングが!?

――ちょっと振り返って聞いておきたいのは、やっぱり去年の野音の話で。2011年はまさに野音に向けての1年で、それが終わったうえでの今年だと思うんですけど、率直な実感としては皆さんどうだったんですか?

 
IKE(vo)「コレはもうぶっちゃけて言っちゃうと、悔しかった部分が結構あるんですよ。もちろんすごく嬉しい景色も見れたんですけど、野音っていうものを大きく捉え過ぎてステージに上がってしまった自分がいて。でも言わばそれは、他のライブと何も変わらない、1本のライブなわけじゃないですか? ライブはライブ。単純にいつも通りきちんと楽しめばよかったなって。それ以降のライブは、1本1本どんなキャパだろうが、変わらずやっていこうと思いましたね」
 
――大舞台に立ったからこそ原点、1本のライブの大切さが分かる。
 
IKE「まさにそうですね」
 
UZ(g)「まぁ大舞台っていうのももちろんあるんですけど、2011年の元旦に発表してから“今年は野音です、野音です”って言い過ぎて、それが自分たちの中でも大きくなり過ぎちゃって。それだけ楽しみにしてきた野音のいざ当日、やっぱスゲェもんにしなきゃっていう想いが強過ぎて…。でも、ライブをやる上ではやっぱり自然体で楽しむことが一番で。自然体っていう言葉は、あのライブにはもう、全くなかった」
 
――みんな素直に告白し過ぎやろ!(笑)
 
UZ「うん(笑)。そういう意味でも何だろう? もちろんあそこをソールド出来てね」
 
――それはスゴいことですよ、うん。
 
UZ「いろんな人が観に来てくれて、協力してくれて、すげぇライブを作れたなとは思ってる。けど、純粋なパフォーマンスという意味ではまだまだだったなって、気付かせてくれましたね」
 
――それをこの場で言えちゃうのは、ある種もう次に向かってるからこそかもしれないですね。MOMIKENさんはどうでしたか?
 
MOMIKEN(b)「もう、2人が言ったように」
 
(一同笑)
 
UZ「そこ、何か言葉変えようよ(笑)」
 
MOMIKEN「いや、でもバンドとしてそれは全員が全員感じてることなんで。なので、それを今おっしゃっていたように、次に活かすための経験だと思って。これからは、野音のような大きな舞台に上がったところで、力まない!」
 
――アハハハハ(笑)。
 
MOMIKEN「自然体で楽しむっていう」
 
IKE「でも、力まないためにはもっと練習も必要だし、心の準備じゃないけど、自分の中で3000人の画がビジョンとしてもっと明確に描けてたら、もうちょっと普通に出来たのかなと思うので。次に見たい景色は、やっぱりたくさんイメージした方がいいし、いっぱい練習した方がいい。その上で自信を持って、ステージに上がっていきたいと今は思ってます」
 
――それこそUZさんもブログで、“キャパシティを超えたところに目標を設定して、それに挑戦するっていうことはすごく勉強になった”みたいなことも、書かれてましたもんね。
 
UZ「ありがとうございます(照笑)。そんなとこまで見てくださって」
 
――でも、確かに今までの話を聞いていたら納得なんですけど、逆に野音を経た後のツアーで観た心斎橋DROPでのライブは、すごく良かったですね、やっぱり。
 
IKE「ありがとうございます!」
 
UZ「『Rockin’ the World TOUR』で東名阪廻らせてもらって、実際に自分たちも野音があったからこそ、その経験をもってしっかり取り組めたからこそ、満足のいくツアーでしたね。もちろんその箇所箇所で改善点もたくさんあるんですけど、ツアーでは全部出し切れた感じはあります」

――やっぱりライブを積み重ねてきたバンドだなっていうのがすごく分かる、ちゃんと階段を一段飛ばしせずにきっちり登ってきたのが観て分かるステージだったなって、観ていてすごく思いました。


『My World』って出来上がったときからもう、バンドの中で特別な曲だった

 
――それで言うと、野音があって、ツアーがあって、じゃあ2012年のSPYAIRはどうしていくんだろうっていうところでまず、『My World』がリリースされるわけで。
 
UZ「今回はアニメ『機動戦士ガンダムAGE』のエンディングテーマに選んで頂けたんですけど、この2ndタームに入って最初にどの曲を出すのかは、タイアップとかの関係もあるので全てを自分たちで決められるわけではないんです。だからこの『My World』が決まったという話を聞いたときは、鳥肌が立つぐらい嬉しかったですね。実際にこの曲を作ったのは2年前なんですけど」
 
――2年前にレコーディングも全部終わっていたんですか?
 
IKE「そうです。『My World』って出来上がったときからもう、バンドの中で特別な曲だったんですよ。だからこそ、特別なタイミングで出せたらってみんなが思ってて。それが2ndタームの1発目に奇跡的にハマったから、ホントに鳥肌モノというか。これからの指針にもすごく合ってるし」
 
――この曲が生まれてそれこそ2年間温めて続けたわけですけど、そういう存在になった曲が生まれたきっかけを聞きたいなと。
 
UZ「まだインディーズの頃、デビューは決まったけど、デビュー曲とかデビュー日はまだ何も決まっていない状態で。ただ、時間もあったので新曲をレコーディングしとこうというときに、この『My World』を録ったんですけど、レコーディングしたときの気持ちや環境的に、すごくひとつになれたというか、集中力がハンパなかった。俺って音楽を数学的に作るところがあって、結構計算高いんですよね。でも、『My World』はもうそんなものを全部飛び越えて、完全に自分の想像を超えていった曲なんですよ。だからこの2年間、何回聴いてもやっぱり飽きないし、特別な曲。あと、2年前って言ったら、俺らのプレイとかもやっぱ、めちゃめちゃ荒い(笑)」
 
――そらそうですよね(笑)。
 
UZ「でも、そのときのレコーディングの気持ちや環境の中で奇跡みたいなモノが起こって出来上がった音源だから、もう絶対にいじりたくないんです。録り直しもしたくない」
 
――それぐらい、その現場には一種独特なムードがあったというか、いつもと何かが違う、“レコーディング・マジック”みたいなものをみんなが感じてたという。
 
IKE「MOMIKENがずっと歌詞で、進んだら絶対先には何かが、光があるっていうことを訴え続けているんですけど、『My World』に関してはそれがモロに投影されているというか。だから僕も、自分らの状況をそのまま歌っているような気持ちで、リアルな感情を込められたのはあると思います」
 
MOMIKEN「自分のやってることが正しいのか、間違ってるのかっていう自問自答みたいなものは、多分僕だけじゃなくて誰もが思ってる感情だと思う。そのときそのときの自分の抱えてる状況と照らし合わせて、いつでも傍に寄り添ってくれる楽曲になったんじゃないかな」
 
――例えば音楽が好きでミュージシャンをやっていれば、結果はいろいろあるでしょうけど、向かっていく先は割と分かりやすいじゃないですか? でも、日々を生きている人たちは、普通に仕事をしていても、本当にやりたいことはコレじゃないんじゃないかとか、もっと自分に合った仕事があるんじゃないかとか、その仕事にやり甲斐を感じていたとしても、もっと違う世界を見てみたいとか、いろいろと想いを巡らせながら、常に迷って生きていると思うんです。『My World』はみんなが持っている、胸のどこかに引っかかってるそんな想いが、形になった曲だなぁと。
 
MOMIKEN「ちょうど僕がそうだったんですよ。メジャーデビューは決まってるけど、この先どうなるか分かんない。でも仕事は辞めなきゃいけないから、収入はそんなにないみたいな(笑)。自問自答してる中で、その想いを曲にぶつけようって。例えば、自分が進む道に悪いことを言い出したらキリがなくて。それは、普通に仕事をしていてもそうだし、こうやって夢を追っていても悪いことだけ見ちゃえば、それしか見えてこない。でも逆にいいことだけをすくい上げていくと、自分が歩いている道には、やっぱりすごく意味があって、その先にはきっといいことが待ってる。そういう意味も込めて、“光は進む先にある”っていう言葉で締めてるんです」
 
――なるほど。『My World』もそうですし、カップリングの『Come on』(M-2)もそうなんですけど、SPYAIRは2年前より少しずつ大きくなって、歌詞のメッセージを届ける対象は増えているけど、今でもあくまで1人に対して伝えているというか、マンツーマンのメッセージだと思うんですよ。それが、聴いてくれる人の背中を押すんじゃないかなって。
 
MOMIKEN「最近になってバンドとしても共通認識的な感じになりつつあるんですけど、やっぱり等身大のメッセージが自分たちに一番合ってるなと。僕は大勢の前で自分の意見をバンッて言うような人間ではないし、やっぱ飲み屋で1対1で喋りながら出てくる言葉の方が多い人間だったりするんで。対個人への言葉の方が、ちゃんと素直な言葉が出てくるかなって」
 
IKE「それって俺らのバックグラウンドに、多分人とリアルに接してきたストリートライブっていうところがあるからなのかも。でも、MOMIKENがそういう人間だからそう感じるのかもしれない(笑)」
 
――以前のインタビューで、ストリートでホントに客が1人も立ち止まらないところから始まった話も聞いてね(笑)。そういった意味では、『My World』は2年前に出来た曲ですけど、今のスピリットにすごくフィットする曲ですね。
 
IKE「ライブでも披露している曲なんで、俺自身歌っていてもパワーを感じるし、2年前から音源にはなっていたので、ときどき聴いたりもするわけですよ。そうすると2年前にもフィットしているし、1年後に聴いてみてもグッと胸を掴まれて救われるところがある。今もそれは変わらないんですよ。だから今回、こうやってみんなに広く聴いてもらえるのはすごく嬉しい。特別な曲だから」


寄り添ってひとつの音楽を作る。それによって生まれるパワーはもう、理論じゃ説明出来ない

 
――UZさんはそれこそいつも理論的に曲を作っている中で、こういった感覚の曲が後にも先にも生まれたことはあったんですか?
 
UZ「近いものは…『Just Like This』っていう曲なんですけど、あの曲も『My World』に近い感覚がありましたけど、やっぱ『My World』とはまた違って。今の時代、家に閉じこもって打ち込みとかでバンバン曲を作ることも出来るじゃないですか。そっちの方が予算もかかんないし、楽だし」
 
IKE「間違いねぇ(笑)。パッと見クオリティ高いもんね。出来るよね」
 
UZ「ただ、やっぱりバンドで、荒削りな俺たちが、寄り添ってひとつの音楽を作る。それによって生まれるパワーっていうのはもう、理論じゃ説明出来ないことだし、それがロックバンドっていいなと思うところで。今までの経験上、ギターひとつとっても、そのとき弾いてる気持ち、自分の根っこにあるもの、そういうものは絶対に音に宿っていく。この『My World』のときは一番ストイックだったのかも。余裕ももちろんないし、調子に乗ってないし(笑)」
 
(一同笑)
 
UZ「かと言いつつ、光はめちゃめちゃ見ていた。それはもちろん俺だけじゃなくて、メンバー、現場にいたプロデューサーやエンジニアもそう。あと、河口湖っていう富士山が見えるようなキレイなスタジオで、のびのびと朝まで録って…なんかそういう空気が全部一致して。だから聴いていると気持ちが高まるというか、訴えられる音楽が出来たのかなと思ってます」
 
――それこそブログをさかのぼって読んでいたら、成長していく上で、プロデューサーとUZさんの作り手としてのプライドが交錯するみたいなところも含めて、結構ぶっちゃけてましたね。
 
UZ「そうですね。そういう要素も、この『My World』にはやっぱり…」
 
IKE「絶対にあると思うよ~」
 
UZ「プロデューサーと、バンドの中でのサウンド面のプロデューサー=自分がそれだと思うんですけど、そういうのってやっぱり、何とも言えない関係なんですよ。それが『My World』をきっかけに、上手く交じり合って」
 
――すごくドラマチックだなと思いましたもん。2年前に実は出来ていたのもそうですし、そこにある裏エピソードもそうですし。
 
IKE「そういうのもあって、結果としてこの曲が…今はまだ俺らにとってだけなんですけど、特別なものに仕上がってるから。この曲が人に触れていくのは、これからじゃないですか? 俺は信じてるんですよ。この曲はみんなにとっても特別な曲になるって。コレがならなきゃ何がなるんだよって」
 
――うんうん。
 
UZ「怖いっすよね、でも。正直」
 
――それこそサウンド面で言えば、今まで緻密に作られてきたものが、今回は割とソリッドなロックというか、ストレートなサウンドが鳴ってるんで。それをどう受け取ってもらえるのか。
 
IKE「今はあんまりないですもんね、生々しさが感じられる音楽が。だから、みんなが聴いたらどうなんですかね。レコーディングでも、UZがガンガン音を減らしていったんですよ。でも、だからこそ浮かび上がる熱があるので、そこは人に伝わったらいいなぁ」
 
――それこそ、今の音楽シーンに熱がないみたいなこともブログに書いていたと思うんですけど、まさに僕もそう思っていて。アホみたいにがむしゃらだったり情熱的な姿をあんまり見ないというか、結構みんなクレバーで人の顔色も伺える。もちろん曲の良さとか、ライブとかいろんな要素もあるんですけど、やっぱり周りの人間を動かすのは、この人たちのために何かしようと思わせるのは、それはお客さんもスタッフもそうですけど、やっぱり発信する人に熱がないと、人は動かないと思うんですよね。
 
UZ「ありがとうございます! ただ、あり過ぎて、ちょっと引かれるんですよね(笑)」
 
――アハハハハ(笑)! “何でそんなアツくなってんの?”って(笑)。
 
UZ「“あ、この人アツい人だ”って(笑)。今ってやっぱ、アツい=ダサいみたいなところがあるじゃないですか? ちょっとクールにオシャレにやってるヤツがカッコいいみたいな。俺ら、それと結構真逆なんで(笑)」
 
(一同笑)
 
UZ「ウザがられそうっすね~」
 
――それをこう、何とかね。
 
IKE「それ以上の熱で(笑)」
 
(一同笑)
 
――それこそ、カップリングの『Come on』にも、同じ志をすごく感じるんですけど、コレはいつ生まれた曲です?
 
UZ「コレはもう今年、1月ぐらいですね」
 
――1月って、ホントに最近ですね。2年前と2ヵ月前の曲ってまた極端ですね~いつも。
 
UZ「極端です(笑)」
 
――以前もそんなことありましたよね? 『サムライハート(Some Like It Hot!!)』のカップリングで、『Crazy』が2年前の曲で、震災後に急遽作ってリリース直前に出来た『LINK IT ALL』とか。
 
UZ「あ、そうそう(笑)」
 
――今回も究極のレコーディング時期ツンデレ(笑)。
 
(一同爆笑)
 
――『Come on』はどんな経緯で生まれた曲なんですか?
 
UZ「『My World』のカップリングっていうのも、もちろん意識としてなかったことはないんですけど、それよりもやっぱり1stアルバム『Rockin’ the World』(‘11年9月発売)以降の自分たちっていうのが大きくて。『Rockin’ the World』が出来上がる前に、もう2ndアルバムの打ち合わせをしてたんですけど、そのひとつのキーワードとして“骨太のロック”っていうのがあって。さっきも言ったように、ちょっとここにシンセを加えればきらびやかになるとか、ここのリズムを足しとけば分かりやすくなるとか、結構計算して音楽をやってた自分がいたんで、そういうものをもう全部取っ払おうと。俺たちはもう今時珍しいロックバンドだし(笑)、そこを全面に押し出していこうって。プレイ的にもみんなかなり上達してきたと思うんで、生バンドでしっかりと音を鳴らそうって決めたんですよね。その一環として、『Come on』は作っていきました」
 
――それで言うとこの『BEAUTIFUL DAYS(acoustic version)』(M-3)も、すっごくネイキッドなバージョンで。
 
MOMIKEN「まぁ、ネイキッド過ぎですね(笑)」
 
UZ「すいません(笑)」
 
――アコースティック・バージョンはよくあるけど、ここまで音が少ないのは珍しいですよね。
 
UZ「もう素っ裸っすよ(笑)」
 
IKE「もうホント俺とUZしかいないっすからね(笑)。でも、シングルとは言えカラーが揃ってよかったな」
 
――2012年の幕開けであり、2ndタームの決意表明としては、明確な作品が出来ましたよね。
 
MOMIKEN「バンドサウンドが全面に出たというか。それこそ、必要な音だけが入ってる」
 
UZ「今回はマスタリングもバンドのダイナミクスを大切にしてもらったんで、“ロックしてんな~”っていうのが最初に出来たときの印象ですね。同時に、こんな露骨にやっちゃって大丈夫かな?って(笑)。もうちょい派手にしとけばよかったかなとも思いながら(笑)」
 
――どうしよう、次のシングルで結構シンセとかがガンガンに鳴ってたら(笑)。
 
MOMIKEN「コレの結果次第です(笑)。バキバキになるか」
 
IKE「信じるしかないんですよ。結果が見えるわけじゃないから。まさにこの『My World』の歌詞で訴えてるように。この曲に支えられてますよ」


夢はひとつずつですけど叶えてこれたので、叶うものだって信じられるんですよ

 
――ツアーも今までで一番大規模なツアーがあって。各地でソールドアウトしまくってる状況ですけど、嬉しい悲鳴ですよね。
 
IKE「でも、そういう数字的なものも初めて全国各地で見えてくるので、今の自分たちの現状とあとどれぐらい頑張らなきゃいけないのかも分かってくる。あと、単純に知らないライブハウスも結構多いんで、そういうのもやっぱり楽しいじゃないですか。知らない場所に行って、知らない人たちに向かってライブをするっていうのは、今までもずっとやってきたことだから。今のSPYAIRをそのまんま、伝えられたらいいなって」
 
――“おかえり”って言ってもらえる場所が増えるっていうのは、すごく嬉しいことですよね。あと、Tシャツの裏にズラッとね、日付と場所が載ってるっていうのは、バンドマンのちょっとした憧れというか。
 
UZ「いや~間違いないっすね!」
 
――やっぱ東名阪ぐらいだとちょっと短い(笑)。
 
UZ「そうなんですよね~(笑)」
 
IKE「インディーズ時代から、ずーっと全国ツアーをやりたい願望はあったんですけど、でもあの頃は、そこに行っても待っていてくれる人がいなかった。ちょっとずつSPYAIRが認知されてきて、今回ようやくツアーが出来るので。ツアーTシャツも、初めて作れるわけです。俺らも嬉しいですよ」
 
――ひとつこう、夢が叶うというかね。でも今の時代、夢が叶うっていうこと自体がなかなか分かりやすくなかったりもするんで。野音にしてもそうですけど、バンドがひとつひとつ自分たちの夢を叶えていく姿は、美しいものですよ。
 
IKE「俺らが出来ることって、多分それなんだと思うんですよ。自分を満たすためにやってる、それは間違いないんですけど、スタッフにしてもファンにしても、自分たちを支えてくれる人たちが好きなんですよ。今って夢が描けない人もいるじゃないですか? 夢は叶わないものだって、決め付けちゃってる人もいる。でも、自分たちは違っていて。夢はひとつずつですけど叶えてこれたので、叶うものだって信じられるんですよ。今年はまた目標を立てさせてもらったんですけど、日本武道館に立つ。次はこの夢を叶えて、“ホントに夢って叶うんだ”って、姿勢と結果で見せていけたらいいなと思います」
 
――素晴らしい締めの言葉を。まずはそのステップとしての『My World』でありツアーですね。本日はありがとうございました!
 
UZIKEMOMIKEN「ありがとうございました~!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
 

 




(2012年3月15日更新)


Check

Release

2年間あたため続けた渾身の1曲
2012年の幕開けを飾る最新シングル

Single
『My World』
【初回生産限定盤DVD付】
発売中 1300円
Sony Music Associated Records
AICL-2360~1

<収録曲>
1. My World
2. Come on
3. BEAUTIFUL DAYS(acoustic version)

<DVD収録内容>
1. My World(MUSIC VIDEO)

【通常盤】
発売中 1000円
Sony Music Associated Records
AICL-2362

『My World』×ライブチケット
W購入イベント開催!

『My World』【初回生産限定盤DVD付】(AICL-2360~1)と、全国ツアー『TOUR 2012「My World」』のライブチケットの両方を購入した方全員を対象に、各ライブ会場にてSPECIAL抽選会が開催! 抽選会ではメンバーの生ポラロイド写真、Tシャツ、プレミア上映に参加した方しか手に入れられなかったクリアファイル、『My World』オリジナルポスターなど、ハズレ無しでその場で全員にプレゼント。初回生産限定盤のCDに付いている帯とライブチケットを、各ライブ会場の特設ブースにお持ちください。
●CDの帯1枚とチケット1枚で1回抽選。
※帯2枚とチケットが2枚あれば、同会場でも2回参加出来ます。
※その際、帯とチケットの裏側とハンコを押させて頂きますのでご了承ください。
開催時間
各会場 開場30分前~開演10分前&終演後~

【期間生産限定盤】
◆アニメ絵柄描き下ろしデジパック仕様
発売中 1100円
Sony Music Associated Records
AICL-2363
※2012年4月末日までの期間生産限定。

 

昨年10月に行われた初の日比谷野音
ライブを収録したDVDが同時発売!

DVD
『SPYAIR LIVE at 野音「Just Like This 2011」』
発売中 4990円
Sony Music Associated Records
AIBL-9240

<収録曲>
01. Rockin' the World
02. ジャパニケーション
03. Last Moment
04. 感情ディスコード
05. Beautiful
06. Stay together
07. My Friend
08. I miss you
09. LINK IT ALL(Acousitic ver.)
10. DRUM & BASS SOLO
   ~ENZEL☆コーナー
11. STRONG
12. Dead Coaster
13. INCOMPLETE
14. OVER
15. サムライハート(Some Like It Hot!!)
16. LIAR
17. SINGING
18. BEAUTIFUL DAYS -ENCORE-
19. Just Like This -ENCORE-
20. ENDROLL

Profile

スパイエアー…’05年、高校時代から続けていたバンドが解散となった中学の同級生IKE(vo)、KENTA(ds)、MOMIKEN(b)を中心に名古屋にて結成。UZ(g)を誘い4人で活動開始。最初の1年間はライブをせず製作期間とし、’06年10月頃から名古屋の繁華街・栄にある野外広場を中心に自主イベントをスタート。’07年9月、名古屋APOLLO THEATERで初のワンマンライブを開催。この頃から、ENZEL☆(DJ)はサポートとして活動を共にするようになり、’09年に正式メンバーとして加入。’10年6月には、栄・野外広場にて100本目の野外ライブを“FINAL”として実施。延べ2000名の観客を集める。同年8月、シングル『LIAR』でメジャーデビュー。アッパーなラウドロックをベースとしたサウンド、キャッチーなメロディ、ストリートで叩き上げられたライブで、只今人気上昇中。バンド名の由来は、“SPYWARE”というウイルスの言葉の響きに惹かれ、検索して即出てくるようにアレンジされ“SPYAIR”となった。

SPYAIR オフィシャルサイト
http://www.spyair.net/


Live

関西圏で残すは香川・広島のみ!
各地でSold Out続出の全国ツアー

『TOUR 2012「My World」』
【香川公演】
チケット発売中 Pコード159-727
▼4月22日(日)17:00
高松DIME
スタンディング3000円
デューク高松■087(822)2520
※3歳以上は有料。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら


【広島公演】
チケット発売中 Pコード159-737
▼4月27日(金)19:00
ナミキジャンクション
オールスタンディング3000円
夢番地広島■082(249)3571
※3歳以上は有料。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 
 
【大阪公演】
Thank you, Sold Out!!
▼4月28日(土)18:00
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング3000円
キョードーインフォメーション■06(7732)8888
※3歳以上は有料。
 
 

Column

野音を前にした最新アルバム
『Rock'in the World』制作秘話
連発インタビューをプレイバック!

名古屋時代の逸話も語った
シングル『サムライハート(Some Like It Hot!!)』インタビュー!