カウンター含め13席の小バコながら、土佐備長炭で焼く徳島産の朝挽き鶏をビールや焼酎、日本酒で心行くまで楽しめる。愛想のいい女将さんの接客と、常時流れる80年代昭和歌謡の数々が酒肴の旨さを10倍アップしてくれるのもココの強みだ。料理は串の刺し方から火入れ具合までトータルに気を配り、「どちらかと言えばじっくりと焼くほうです」とご主人。皮や手羽先、三角などは、脂を極力落としてパリパリに仕上げる。大阪・天六にある焼き鳥の名店『萬作』ご出身とのことで腕は推して知るべし。まずは定番の『なかおのつくね』をぜひご賞味あれ。
コバ「カウンター席から焼き場を眺めながら、焼き鳥とお酒を愉しむ。このロケーションこそ、オレが求めていた理想の焼き鳥店や」
ポン「この小バコ感がいいですよね」
コバ「なんせ、ココの造りは新鮮で絶品らしいから。(肝をひと口食べて)旨ッ!」
ポン「ずりの造りもめっちゃうまいですよ!!」
コバ「このクオリティーで1000円とは驚きやな。おそらく、こちらの大将は市場サイドと特別な関係築いてるハズ。草野球の助っ人頼まれたら絶対に駆けつけていると見た」
女将「串もどうぞ~(と言いながら串各種登場)」
コバ「どの串も旨そうだが、こちらの名物はつくねらしい」
ポン「メニュー名も、『なかおのつくね』と、屋号がついてますもんね」
コバ「自信の表れ、『猪木のビンタ』みたいなもんやろ」
ポン「うわ、めっちゃ旨いですよ! この“ねーつく”。ヤバイっス」
コバ「ジューシーながらも、表面がパリパリ。しかも下味もスゴイ。まさに下味地獄~!」
ポン「ねぎまも、ネギと肉のバランスが絶妙。こちらの大将はネギを分っています」
コバ「大将もスゴイが、ネギが分かる男が分かるオマエがスゴイわ」
大将「ポン太さん、コレが何か分りますか?」
ポン「こ、これは金針菜! ユリの花の芽じゃないですか!! まさか、この野菜が焼き鳥店でお目にかかれるとは」
コバ「しかも、トウモロコシみたいでめっちゃ旨いで、コレ」
大将「野菜王子も納得の味ですよ」
コバ「あまりに料理がうますぎて、今日はまだポン太の愚痴を聞いてないんやけど?」
ポン「(酔った目つきで)コバヤシさん、今からみっちり聞いてもらいますよ~」
コバ「わ、悪い、そろそろ終電が……」