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土井コマキのシネマライフ


今回紹介するのは…『ロボジー』

ロボジー
(C) 2012 フジテレビジョン 東宝 電通 アルタミラピクチャーズ

『スウィング・ガールズ』の
矢口史靖監督、待望の最新作は、
ロボットに入ったおじいさんが
巻き起こす奇想天外なドタバタコメディ

【あらすじ】

『ハッピーフライト』や『ウォーター・ボーイズ』など、笑って泣ける良質の娯楽映画に定評のある矢口史靖監督の最新作。突然“ロボットの中身”として活躍するハメになった頑固なお爺さんによって起こる、様々なハプニングがコミカルに描かれる。主役の頑固なお爺さん・鈴木重光は、ミッキー・カーチスとして活動している73歳の五十嵐信次郎が務め、そんなお爺さんが入っているロボット『ニュー潮風』に恋をする、ロボットオタクのヒロインを吉高由里子が演じている。ところどころちょっと錆びていたり、ギコギコと不器用に動く様子など、矢口監督が“手作り感”にこだわりぬいた、決してデジタルのにおいのしない、アナログ感満載の『ニュー潮風』のビジュアルと造形には愛着を感じてしまう人も多いはず。また、近所付き合いも下手で、娘や孫ともなんとなくうまくいかない、ワガママ勝手放題で、憎たらしいのになんだか憎めない“ロボジー”こと鈴木重光や、吉高由里子演じるヒロインのぶっ飛んだキャラクターもユニーク。

【Movie Data】

●1月14日(土)より、TOHOシネマズ梅田ほかにて公開

公式サイト
http://www.robo-g.jp/

「土井コマキのシネマライフ」一覧

コマキ's レビュー

主役は、“おじいさんが中に入ったロボット”ではなく
“ロボットの中に入ったおじいさん”です!

主役は『ニュー潮風』という名前のロボット。と思いきや、おじいさんが中に入っているロボットなんです。確かに、初めて二足歩行をするロボット『ASIMO』を見たとき「人が入ってるんじゃないの?」と思いましたよね。だからと言って本当に人が入っていたら…。映画では、さらにはロボット博に出展してしまうんだからトンデモナイ。しかも、『ニュー潮風』に入っているおじいさんが勝手に行動したために、今まで誰も想像しなかったロボットの動きや危険を予測し回避する能力の高さによって、世界中から注目を浴びてしまい、それに加えてロボットオタクの女子大生が『ニュー潮風』に本気で恋をしてしまうのです。
そんな『ニュー潮風』の危機管理能力も、ユーモア溢れる動きも、おじいさんならではの思いやりが原因なんです。でも、おじいさんには、おじいさんの世界があって、家族とも距離があり、老人会にも馴染めず、孤独だったりするんです。この映画、実は主役は“おじいさんが中に入ったロボット”ではなく“ロボットの中に入ったおじいさん”でした…(ほろり涙)。みんな、おじいさんを讃えよう!


 

コマキは見た! その①

ロボジー

本気でロボットに恋をし、喜怒哀楽を爆発させるロボットおたくの大学生を演じる吉高さんが凄い。過剰なロボット愛ゆえに過激な行動に走るんだけど、可愛いのに突然ぶち切れて奇異な行動をとるバランスが怖いんです。特に裏切りを知ったときの執念深さが怖い怖い! こんな女の子に惚れられたくない(笑)。

コマキは見た! その②

ロボジー

ミッキー・カーチス改め五十嵐信次郎演じるおじいさんの枯れ具合がとてもいい。ビールじゃなくてワンカップの日本酒だったり、初出勤日のジャケット&ハット&金縁眼鏡もオシャレ。なんだか縁側でリラックスするステテコ姿さえ愛らしく思えちゃう。あれ? 私って“枯れ専”だったっけ? 枯れ専コメディの誕生ですね。

 

コマキ's select 『ロボジー』に捧げる“5 Songs”


映画を観て、選びに選び抜いたコマキ的
『ロボジー』に捧げる5曲を発表!

①やくしまるえつこ「ジェニーはご機嫌ななめ」

②持田香織とSAKEROCK「雨のワルツ」

③ははの気まぐれ「飛べない飛行機」

④つじあやの「丘を越えて」

⑤チチ松村「僕は見た」

①ニュー潮風が出演でビデオクリップ作ったらいいのに。やくしまるさんとダンスを踊って欲しい! 絶対かわいいはず!
②ロボットと女子学生の恋…。「持田香織とSAKEROCK」級の可愛い違和感がありますね。
③ニュー潮風のポンコツ具合には、ははの気まぐれの可愛らしいローファイサウンドがピッタリ。
④バンに乗り込んで全国各地イベントへ駆け回る、絶好調のニュー潮風ご一行さま。ロボットの中のおじいさんの脳内BGMはこんな感じかな?
⑤「舟の上で象が鳴いたのを見た」というチチ松村さんの歌。「私がニュー潮風の中に入ってるんだ」と言って痴呆症ではないかと疑われるおじいさん。侘しさが共通するように感じる…友達になれるかも。

 

次回更新は1月27日(金)予定!


(1月13日更新)


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