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土井コマキのシネマライフ


今回紹介するのは…
『ペンギン夫婦の作りかた』

eatrip
(C)2012「ペンギン夫婦の作りかた」製作委員会

「食べるラー油」誕生の裏に隠された
世の中で唯一の苗字・辺銀夫婦の
あたたかい絆の物語

【あらすじ】

今やだれもが知っている“食べるラー油”。本作は、その大ヒット商品の原点になった石垣島ラー油誕生の裏側にあった感動の物語を描くヒューマン・ドラマ。フリーライターとして東京で働いていた歩美は、中国で出会ったカメラマンのギョウコウと遠距離恋愛の末に国際結婚し、幸福な日々を過ごしていた。しかしある日、ギョウコウの勤めていた出版社が倒産してしまう。そこで気分転換のために石垣島へ旅行に行くことに。最初は旅行だけのつもりで行った島にいつしか魅了されてしまい、移住を決心。島の豊かな自然を利用して全く新しいラー油を作り出そうと奮闘を続けるひと組の夫婦の姿を描く。大作『北のカナリアたち』の公開も控え、近年演技力の評価が高まっている小池栄子と台湾の人気スター、ワン・チュアンイーが演じる国境を越えた夫婦像は、見ているだけで幸せになるような素敵な理想の夫婦像となっている。

【Movie Data】

●10月20日(土)より、テアトル梅田ほかにて公開

公式サイト
http://www.penguinfufu.jp/

「土井コマキのシネマライフ」一覧

コマキ's レビュー

ごはんをおいしく食べられるってすごく幸せ
単純だけど忘れがちな大切なことを再確認

この映画の主人公であるペンギン夫婦は、あの“食べるラー油”ブームの原点となった「石垣島ラー油」を作り出した御夫婦です。奥さんは東京の人、旦那さんは中国人という国際結婚をしたカップル。旦那さんの務める会社が倒産したのをきっかけに石垣島に旅行し、そのまま移住してしまいます。なんというか、思いつきと言われても仕方ないような瞬発力のある2人、いや奥さん。「思いつき」と「縁」って似て非なるもの。縁を大事にして、計算せず、流れに上手に乗る人っていると思うんですが、そういう女性なんですよね。野生の勘が鋭いんです。そして、何かあっても2人で食卓に着いて美味しい美味しいと言い合って同じものを食べたら丸くおさまる。それもまた理屈じゃない解決法だけど、大正解な気がします。家庭のごはんの素晴らしいところですね。そういう気持ちの確認の仕方って、動物っぽいけど羨ましい。理屈じゃない解決方法も、場合によっては、アリだと思うわけです。それが夫婦かなぁとか。ごはんをおいしく食べられるってすごく幸せ。そしておいしく食べるには、やっぱり健康であることと、好きな人と一緒に食べるっていうことが大切だなって思います。それを再確認しました!


 

コマキは見た! その①

かもめ食堂

ペンギン夫婦のお家、広くて風通しが良さそうだし居心地いいだろうなぁ。家の前にラタンのソファとテーブルを出してご飯を食べるのも気持ち良さそう! 家のすぐ前の防波堤もいい~! お椀やお皿など食卓に並ぶ小物も、どれも気張ってなくて普段着な感じで良かったです。

コマキは見た! その②

アメリ

とにかく料理がおいしそう! 水餃子とか、青菜の炒め物とか。それをごはんにのせて、食べるラー油をいっぱいかけてガツガツ食べる。こぼしても気にしないで、ガツガツ食べる。しかも、おいしそうに! 食べながらお互いのお茶碗に料理を入れ合うのが、なんともいい感じ!

 

コマキ's select 『ペンギン夫婦の作りかた』に捧げる“5 Songs”


映画を観て、選びに選び抜いたコマキ的
『ペンギン夫婦の作りかた』に捧げる5曲を発表!

①吾妻光良 & The Swinging Boppers「やっぱり肉を喰おう」

②荒井由実「チャイニーズ・スープ」

③コトリンゴ「ふたり with おおはた雄一」

④山崎まさよし「セロリ」

⑤クラムボン「波よせて」

とにかくモリモリとご飯を食べるシーンが多い映画です。ということで、めちゃくちゃ食欲の出る①。ビッグバンドでドカーっとゴキゲンです。
②③④は、ごはんの香りもしつつ、結婚ってなんだろな~が描かれた曲。結婚って生活ですもんね。その家ごとのスタイルとルールがあるんでしょうねぇ。なんだかんだ言っても結局好きっていうところが共通項。それがあれば、それでいい。
そして、石垣の風景をみていたら聞こえてきた⑤。波の音が心地よいです。

 

次回更新は11月2日(金)予定!


(10月19日更新)


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