かまいたちがお届けするコント尽くしの単独ライブは
新ネタ＆選りすぐりのネタを大放出！
『キングオブコント2013』王者に布石を打つ！

――8月10日（土）に開催の『夏かま!!!』ですが、すでに構想はまとまりましたか？

山内健司(以下、山内）：はい。7月に漫才中心のライブをやったところというのもあって、今回の単独は『キングオブコント2013』に向けて、コントが中心のライブになると思います。新しいネタと、『キングオブコント』でやることを匂わせるような、これまでやってきた中で手ごたえのあったネタを手直ししてやってみようかな、と。予定では、コント4～5本ぐらいですね。

濱家隆一（以下、濱家）：今年こそ僕ら、追い風が吹いているような気がしてるんですよ。

山内：『キングオブコント』関連の取材で、各事務所の注目の芸人を紹介するやつに、吉本で僕らの名前が入ってたから、もうこれは、決勝に行くのかなって。

濱家：いやいや、そういうことじゃないから（笑）。それは関係ないから。

――『キングオブコント2013』へ布石を打つ単独ライブなのですね。

濱家：僕ら、毎年のように『キングオブコント』の制作スタッフの方に「次点やったで」って言われるんですよ。そのままだと悔しいですからね。

――熱がこもる一方で、タイトルがとてもシンプルです。

濱家：タイトルはいつも山内が考えるので、僕はこういう取材のときに初めて聞いたり、スケジュールを見るまで知らなかったりするんですよね。今、『夏かま!!!』やって、初めて知りましたよ。

――「！」マークが3つも付いているところに勢いを感じます。山内さん、どんな思いを込めたのでしょうか？

山内：3つの「！」マークは、実はマネージャーに向けての「！」やったんですけどね。というのも、マネージャーから「単独ライブのタイトルを出さないといけないので、すぐにメールで送ってください」と言われたんですけど、本当に締め切りギリギリのタイミングやったから、すぐに返信しなければならなかったんですよ。それで、「タイトルは『夏かま』でお願いします!!!」と、大急ぎでタイトルを考えた感じを出したくて「夏かま!!!」とメールを送ったんですけど、そのままタイトルになってしまいました。

――そんなウラ話があったとは。

濱家：でも、結果、夏っぽくなったからよかったですよね。勢いも出てるし。

――『夏かま!!!』で、誰かゲストを呼ぶという予定は？

山内：今のところはないです。完全にネタだけ見せていこうと思っています。

濱家：出てもらえるなら、きゃりーぱみゅぱみゅさんとかにちょい役で出てもらえたら面白いですけどね（笑）。去年、『ABCお笑いグランプリ』を獲った直後の単独ライブで、アジャ・コングさんにゲストに来てもらったやつぐらい、それぐらいのインパクトがないと、ゲストを呼ぶ意味がないのかなぁ、と思っていて。アジャさんに出ていただいたときは、アジャさんが舞台に出てきたとたん、お客さんが全員、目がテンになって（笑）、「えぇっ!?」てザワついたあと、大爆笑になったんですよね。あの盛り上がりがいまだに忘れられへんので（笑）。

山内：みんな、「（アジャ・コングさんの）そっくりさんかな」と思ってたみたいで。

濱家：アジャさんのインパクトを超えるとなると、なかなかねぇ。

山内：もし出ていただけるのなら、今から僕らのことを好きといってくれている有名人を探すか、ですかね。

――そして『夏かま!!!』の翌日は、『5upよしもとキラめきサマーフェスティバル～ネタやら歌やらいろいろやって555大祭り～』です！

濱家：単独では、“かまいたちの今”を見てもらえるライブになると思いますが、8月11日は完全に“お祭り”みたいな感じにやりたいですね。歌あり、ネタありみたいな。

山内：5時間55分に及ぶ長時間のライブになりますけど、スタートが昼からなんで、なんとなく終わりが見えていていいのではないでしょうか。

濱家：昨年末の『THE FINAL COUNT DOWN LIVE bye 5upよしもと』は長かったもんなぁ～（笑）。最近では、ありがたいことに5upよしもともの土曜、日曜の公演は立ち見でパンパンなんですよ。『煌～kirameki～West』も、最初はどうなるのかなぁと思ってたけど、徐々に盛り上がってきました。今回は日曜の昼からですし、学生さんとか働いている方にも来ていただきやすい時間帯なのかなと。

――しかも、夏休みのまっさい中なので遠方から来る方もいるかもしれません。

濱家：夏休みにこういう公演ができるのは本当にありがたいです。日頃、5upよしもとに来たことがない方にも来てもらいたいですね。

――『5upよしもとキラめきサマーフェスティバル～ネタやら歌やらいろいろやって555大祭り～』で、かまいたちとして仕掛けたいことはありますか？

山内：歌とかネタとかいろいろできるみたいですから、歌を。

濱家：1000人規模のお客さんの前で、ただただ全力で、気持ちよく歌ってみたいですね。最近、いっそ歌を出したいなぁと思ってて。（山内に向かって）なぁ、歌、ええよな。

山内：うん。ミュージシャンになりたいです。

――えぇっ!?

濱家：最近、「ミュージシャンになりたいよな～」って2人で…（笑）。

――そんな話をしているのですか（笑）。デュオでいいんでしょうか。そう思うようになったきっかけは？

濱家：かっこええもんなぁ。

山内：そうですね。このあいだ、K（ケイ）さんと新喜劇の舞台で一緒に仕事をさせてもらって、その後、ライブも観に行かせてもらったんですけど、若い方も年齢層が高い方もたくさんいて、とにかくファン層が厚いなぁと思って。それに、何を言っても「キャー!!!」ってなるし。そういうのを間近に見てから、ですね。

――「キラメン7」でも5upのテーマソングを作るプロジェクトが始動しているようですか。

濱家：そういうのではなくて、“かまいたち”として、しっかり2人で歌ってみたい、という夢があるんですね（笑）。

山内：ちゃんと有名なアーティストに付いてもらってね。

濱家：これから、有名なアーティストの方と知り合わないと。「曲、書いてください」ってお願いできるように。

――まさか、そんな青写真を描いていらっしゃるとは。

濱家：そうですね（笑）。サマーフェスティバルのほうでは「ええ歌」を歌い、残せたらいいですね。

――何を歌う予定にしているんですか？

濱家：山内は、楠瀬誠志郎さんの『ほっとけないよ』か？

山内：そうですね。または、村下孝蔵さんの『初恋』。

濱家：ハマッてるなぁ、そのへんの曲（笑）。

山内：でも僕が歌う前に、本人が歌ってる曲を流してもらわらないことには、ワケが分からないことになるかもしれません。

濱家：本人さんが歌ってるやつを流してる時間こそ、お客さんにとってはワケ分かれへんやろ（笑）。

――「煌～kirameki～West」のメンバーも勢ぞろいなので楽しみですが、かまいたちが注目している若手芸人は誰ですか？

濱家：僕は和牛・川西かなぁ。鬼才っぷりが堂に入ってきてますね（笑）。ものすごなってきてる。これで、しっかりとした全体の回しにも気を向けられたら、手ごわいライバルになるなぁ、という。脅威ですよ、川西は。飲んだ時の楽しすぎる乱れっぷりもすごいですけど（笑）。“楽しいナニワの奴”って感じで、陽気で愉快。期待が膨らみます。

――川西さんの新しい魅力が開花しているんですね（笑）。山内さんはいかがですか？

山内： GAG少年楽団・福井を通してではありますが、後輩を連れてご飯に行くようになりました。

濱家：前より増えてるよな。山内も、ちょこちょこ後輩とメシに行くようになってきたと思います。

山内：でも、毎回、福井はいます。福井に誰か一緒に行く後輩を連れてきてもらって。

濱家：山内は、福井のフィルターを一回通してないと、後輩とメシに行きませんからね。

山内：そうそう。一度、福井を通して。

――福井さんは、山内さんの人事担当のような立場ですね。

濱家：福井の、人を見る目のフィルターって確かに目が細かくて間違いないんですよ。山内を尊敬しているんやっていうのも伝わるし。

山内：皆、面白いですよ。ななまがり・森下とか、セルライトスパの2人とか。いい出会いがありました。セルライトスパは両方面白い。大須賀もですけど、肥後は姿を見るだけで、もう笑えますね（笑）。

濱家：あいつ、一見おとなしそうやけど、楽しい奴やよな。

――では最後に、『煌～kirameki～West』をけん引する立場として、『サマーフェスティバル』への意気込みを！

濱家：貴重なお金を使ってチケットを買ってくれたお客さん1000人全員が、本気で楽しんでもらえるようなお祭りにします！　お客さんが「来てよかったな」というライブになるように、そこだけを考えてやろうという気持ちですね。とくに今回は僕らTOP3組が引っぱる立場で、これまでのフェスとは違う気持ちで挑まないといけないなと思います。

――なるほど。では、山内さんは？

山内：左（濱家）に同じです。

（取材・文／中野純子）

（2013年7月10日更新）