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DAWAが縁となり相思相愛な関係を紡ぐ
2組のFLAKE RECORDS 20周年イベントへの想い
group_inou・imai×んoon・JC 対談

7月にピーナッツくん・PAS TASTAと共演した大阪・なんばHatch公演も話題となったエレクトロ・ヒップホップユニットgroup_inou。そして生配信も行われた『FUJI ROCK FESTIVAL’26』でそのパフォーマンスで沸かせた4人組バンド・んoon(ふーん)。今年1月にはgroup_inouのトラックメイカー・imaiのソロとして『imai と んoon』というタイトルで、心斎橋JANUSでの初対バンイベントを行った2組だが、今年の9月にも大阪城野外音楽堂で開催される『FLAKE RECORDS 20TH』での共演が予定されている。今回はgroup_inouのimai と んoonのボーカル・JCの対談が実現。2組の出会いのきっかけやFLAKE RECORDSとの関わりについて、あははは! と笑いながらの和やかなインタビューとなった。

んoonの存在をDAWAさんが教えてくれた(imai)



――imaiさんとんoonは、DJにFLAKE RECORDSのDAWAさんを含めて昨年の1月に心斎橋JANUSで共演されました(https://kansai.pia.co.jp/interview/music/2025-02/imai-hoon.html )。あの時のライブはおふたりにとってどんなものになったでしょうか。

imai「あの日にグッと仲良くなれたかな。んoonは元々めっちゃ好きだったし既に知り合いではあったけど、ツーマンはまた別の感覚で」

JC「うちも同じくです。私はimaiさんとはプライベートで会うことは多かったけど、新年早々バンドで共演できるなんてめちゃくちゃいい1年になりそうと全員で喜びました」

imai「これまでイベントで顔を合わせることはあったけど、初対バンだったしね」

――そもそもimaiさんがんoonを知ったきっかけは?

imai「DAWAさんですね。んoonの音源をDAWAさんが出した頃、"こういう子たちがいて、めっちゃおもしろいからimaiくん今度一緒にイベントに出てくれない?"って。その言葉をきっかけに音源を聴いたら、めちゃいいじゃん!と思って。DAWAさんが好きな音楽のイメージはなんとなくあって、そういうインディーロックみたいな感じかなと思って聴いたら全然違って、なんじゃこりゃあ! と。誘ってもらったイベントには出られなかったけど、後日FLAKE RECORDSで"この間教えてくれたんoonがめちゃくちゃよかったです!"って話をして。それからずっと好きです」

――imaiさんがんoonを好きなことはJCさんの耳にも届いていました?

JC「聞いていました。」

imai「めっちゃ聴いてるよって言ったのかな。それが3年前くらい前」

――だとすると共演までは少し時間を要しましたね。

imaiそうですね。んoonはライブが多いバンドって訳でもないと思うんで

JC「imaiさんはずっとんoonを定点観測してくれていて、バンドのエネルギーになるコメントをくれるありがたい方の一人です。あ、DAWAさんもくれるか」

imai「わざとらしい〜」

JC「DAWAさんは"ええんちゃう?"くらいしか言わん」

――じゃあ初対バンはさぞ楽しかったでしょうねぇ。

JC「私たちがimaiさんをじっくり楽しみたいから、先にやらせて欲しいとお願いして。セトリにはとにかく新年にimaiさんとやれてうれしい楽しくやろうぜっていう感じを出しつつ、でき始めていた新曲のお披露目もしました」

――imaiさんは、んoonの演奏を受けてステージに立つ上で意識したことはありましたか?

imai「どのライブも全力でやるんですけど...やっぱり自分が好きなバンドが相手だと緊張感と楽しみ度が違うんですよ。でもそれゆえに、カッコ悪いと思われたくない。だからこそ入念に準備はしました」

――初共演はいかがでしたか?

JC「imaiさんのライブはいつもハッピーなんだけど、この日は特にパーソナルな部分に響く...笑いながら泣くようなパフォーマンスで、imaiさんのステージ上でのあり方も心に来るものがありました。そういう多幸感の中に切なさとかも感じて、いろんな感情がワーッとなる最高のライブだったんですけど、単純にファンとして大満足のお正月でした」

――対バンで"ライブを見たいから先にやらせて!"って言えるのはいいですねぇ。

JC「それはあのメンバーが集まったイベントだったからこそですね。お正月に親戚がいる関西に来て、憧れのいとこのお兄ちゃんたちと会うみたいな」

imai「でも実はんoonのメンバーで交流があったのはJCだけだったので、この日にみんなと話してバンドへの解像度も高まりました。んoonをなぜいいと思ったのかの理由がわかったし、打ち上げでメンバー同士がバチバチに言い合ったりじゃれ合ってて、んoonのオリジナリティーの理由がわかった気がするんです」

――んoonのオリジナリティーの理由って、言葉にできますか?

imai「もちろんです。例えばバンドでも、何かを目指そうとか憧れの音楽があってそれに向けてそれが好きな人が集まってやる形もあると思うんですけど、んoonはその対局。知り合って仲良くなったメンバーがこの人たちで、お互いにやれることはこれとこれがあります、じゃあそれに合わせて音楽を作りましょうとやっているから聴いたことがない音楽ができるんです。"誰かみたいな音楽"じゃないんですよ。それぞれがプレイヤーとして優れている上で、その力をぶつけたらこんなのができちゃったみたいな。でもそれにまだ名前がついていないもんだから、どうやって伝えたらいいんだろうって試行錯誤している感じがしていて。でも共演した日のライブ以降一気に加速しているというか、ライブも上手くなっているし"意識が変わっていくのが見えた最初の日"があの共演したライブの夜だったと思います」

――JCさん、それを聞いてどうですか?

JC「や、もう言葉にならないです。ありがとうございます。さっき言ったimaiさんが定点観測をしてくれているというのはこういうことで。細かな変化を観察して言葉にしてくれる数少ない音楽家です。...なんか今、自分たちは目の前のことにワーッと全力投球しているから何を経て、どこにいるのか気にしてる余裕がないんだけど、imaiさんの言葉で「あぁそうか」と現在地がなんか分かるみたいな。今回のインタビュー、んoonからはメンバーの積島(直人/Ba)が出たかったと思うんですよね。imaiさんのことが大好きだから。積島はウザい音楽論でimaiさんの素晴らしさを自分語で話しまくる感じなんですけど」

imai「あれ、俺は毎回うれしいよ。あそこまで突っ込んで音楽の話をしてくれる人は少ないから」

JC「imaiさんが許容範囲ならよかったけど。imaiさんのライブは、本当に素直に体が動くんです。仮にその時点で知らない新曲をやっていても、最高! ってなる。imaiさん、岡山のフェスのこと覚えてます?」

imai「うん、覚えてるよ」

JC「たまたま同日の出演だったんですけど、私たちも初めて東京から岡山まで車でいったり、いろいろ初めてつづきな環境で。結構チャレンジングな回だったんですけどそのあとにimaiさんタイムが始まって、本当に幸せな夜トップ10に入るくらい楽しいライブで。」

imai「ライブ後にJCがめちゃくちゃ褒めてくれてうれしかったよ」

JC「もう全部OK!ってなった。imaiさんのライブには、そういう効能がある。」



20周年イベントは、祭りにしたい(JC)



――完全に相思相愛のimaiさんが活動するgroup_inouとんoonは、9月13日に大阪城野外音楽堂で開催される『FLAKE RECORDS 20TH』で共演を予定しています。FLAKE RECORDSやDAWAさんと知り合ったのはどんなきっかけだったんですか?

imai「それ、一番聞きたいかも。んoonとDAWAさんの始まり」

JC「元々んoonはレコーディングしていたツバメスタジオのエンジニアの君島(結)さんにすごくお世話になっていたんです。自分たちでCD作るかーって届いて見たら裏が青色で、CD-Rじゃん...って」

imai「あははは!」

JC「ぐぬぬ...ってなっていたら、君島さんが関西にこういう音楽が好きそうな人がいるよってDAWAさんにつないでくれて。」

imai「知らなかった。君島さんなんだ」

JC「そうなんです。だから本当に気にかけてくれた人たちのご縁で。そしたらDAWAさんからフィジカル作ることとか相談できたらいいなみたいな連絡が来てzoomで話すことになったんですけど、最初すっごい怖くて。褒めてんだけど、顔怖えみたいな。めっちゃいいと思うからって言ってくれているのに、なんでこんなに顔が怖いのって」

――DAWAさんっぽい話ですねぇ。

JC「その時からDAWAさんはSNSで影響力があったから、私たちのことをXにアップしてくれてから"大阪のバンドさんですよね"って言われるようになって、"いえ、巣鴨です"って自分たちで訂正したりして、それを解消するのに2年くらいかかったかな」

――とはいえ君島さんのパスからのDAWAさんとの出会いがなければ...。

JC「いまだにCD-Rを作っていたかもしれないですねぇ」

imai「そんなわけないでしょ(笑)」

――ちなみに最初DAWAさんが怖かったというのは、マスドレのなっちゃんも言っていました(笑)。

JC「基本、塩対応だから飲まれたらあかん! と思って普通にしていましたけど」

imai「塩対応はかましだよねぇ。あのスタイルが気に入ってるんだろうね」

JC「大阪行ってFLAKEいっても"おぉ~"とか言って毎日会ってる風のテンションで言われるけど、東京から来てるんですけど、みたいな。」

imai「だいぶやってんね(笑)。この間も話したけど、顔がイケメンじゃない? ほぼイルマリだし。それを言うと、"や、俺の方がイルマリより先に生まれてるから"とか言うよね」

JC「言ってた〜!」

imai「いつまで経っても塩対応から入るのは男前ムーブあるんじゃない?」

――それ、ここまでの対談では新視点ですね。

imai「DAWAさんがイケメンなんていう切り口は僕ら以外からは出ないかもね。でもこれを言うとDAWAさんはまんざらでもない顔するんですよ」

――(笑)。ちなみにimaiさんとDAWAさんはどうやって知り合ったんですか。

imai「このインタビューのために思い出そうとしたんですけどマジで思い出せなくて。僕らの世代...例えばLOSTAGEとかの中で、DAWAさんは気づいたら有名人だったんですよね。僕らが対バンしていたバンドのライブでもよく会っていましたし。ただ、僕がソロになった時の印象が大きくて」

――というと?

imai「ソロになると、見に来なくなる人もいるじゃないですか。でもDAWAさんはフラッと来てくれて"めっちゃええやん"って。キャッキャしている訳ではないけどバンドに対してかける言葉とか、僕のソロライブの動画を撮ってXに投稿してくれた時の文章も、ただの音楽少年というか、感想がすごくみずみずしいんですよ。いつまで経ってもいい音楽を見つけた時にワクワクしている感じが純粋で、その感想の言葉も頭でっかちじゃなくてこのバンドめっちゃいいじゃんっていうのに溢れてるのが凄いですよね」

――音楽業界の人のやり方として少々異色にも映りますね。

imai「お金稼ぎたいなら、あんなしかめっ面で近づいてこないでしょ!(笑)」

JC「でもそこが信頼できるところかな。ダメな時はちゃんと言われるし。音楽少年って言い方はハマってるかも。...でもひとついいですか? 私このインタビューで絶対に言おうと思っていたことがあって」

――お、なんでしょう?

JC「初めてのフェス出演が決まった時にDAWAさんに相談したら、そういう時はリハでカヴァーやったらいいねんでとか言われて。みんながわかるレッチリとかって言われてやったんですよ、レッチリ。そしたらめちゃめちゃスベって。」

imai「選曲かなぁ。最近ZAZEN BOYSがリハでヴァン・ヘイレンやってる動画がバズったりしてたから、選曲によっては掴めることもあるのかな」

JC「多分やる人だと思う。ただただライブに悪影響しかなかった。 だから、あれは忘れてないって書いといてください」

 ――でもDAWAさんのアドバイスをちゃんと受け入れて。

JC「あの時から聞かなくなりました」

――そういえばインタビューでDAWAさんが若い奴らは言うことを聞かないって笑っていました。

JC「忘れてないぞ」

――とはいえ、おふたりのお話にはDAWAさんへの信頼感が滲んできますね。

JC「信頼しかないですよね。不器用な人ではあります。そういうDAWAさんが好きだからこそ...今回もそうだけど、こんなメンバー集まんない。」

imai「さっきソロを見にきてくれた話もしましたけど、uri gagarnも僕のソロもどっちも見てくれているので信頼というよりも、DAWAさんを好きになるに決まってますよね。今回のイベントもすごい人たちが出演するじゃないですか。誘ってくれた時に、みんなが出ると選択しているのが本当によくわかるんです。DAWAさんのためだったらやろうっていうか。多分今回の出演者それぞれにDAWAさんとのエピソードがあるんじゃないかなと思います」

――純粋に自分の音楽を聴いて、見てくれている眼差しというか。

imai「うれしいですよね。JCも言っていましたけどベタベタしない感じが、正直気持ちいいですよね。それも理由にあるなと思います」

――JCさんはDAWAさんへの信頼はどこから来ていると思いますか。

JC「レコード屋を長くやってきて、いろんなバンドの移り変わりを近くで見ている人だから、バンドっていうものがどれだけ奇跡的かっていうことをいつも言ってくれているんです。音源をつくったりライブやるだけじゃなくて、どのバンドも、「バンドを続けるための見えないやりとり」がたくさんあって、そういう動きもわかった上で話を聞いてくれたり飲みに連れて行ってくれたり。説教くさいことは言わないけど、見守ってくれてる。」

――わかってくれていることへの絶大な信頼ですね。

JC「あとは音楽に関して嘘をつかない。バンドへの愛もあるからDAWAさんの言葉を私たちも受け取れるんだと思います。」

――そんなFLAKE RECORDSの20周年イベントは、どんなライブにしたいかなど考えていることはありますか。

JC「祭りをしに行きたいです。20年やるって相当だし、いろんな変化があった中でFLAKE RECORDSを続けてきたことは本当にすごいと思う。長くお店をつづけて、たくさんのバンドと深い関わりがあって。出るべきバンドもたくさんいる中で、呼んでもらえたことをありがたいと思って、祭にしたいですね。

imai「group_inouで出演できるのが嬉しいですね。inouとしてはまだんoonとは一緒にできていなくて。それが叶うだけでもうれしいのに、ほぼ同期のRiddim Saunterとか、僕らをフックアップしてくれたアジカンとかTempalayとも顔見知りなのに対バンしたことはなかったり。全バンド個人的にもDAWAさんともストーリーがあるから、誘ってくれたどころか俺の希望を全部叶えてくれた...! って感じなんです。僕の夢が全部詰まっている日になると思います」

JC「私もめちゃ楽しみです。前にimaiさんと話していたことを思い出したんですけど、愛のあるブッキングって大事だね。と。
出演者どうしのつながりとか、主催者の想いとかそういうのが丁寧に反映されたイベントって演者もシンプルにテンションあがるし、会場の熱量もあがるし。それこそ今回に関しては言うまでもなく楽しみでこういうイベントがあるからバンドやっててよかったと思うし、バンドを続けていくエネルギーになるんじゃないかなと思ってます。

――うんうん。

JC「希望だとおもってます。主催も出演者もお客さんもうれしいっていう世界が広がればいいなと。」

imai「あの、僕もひとついいですか。この間grop_inouのライブがあって大阪でDAWAさんと飲んだんですよ。その時にイベントのTシャツを考えてるんだけどって画像見せられて、そのひとつがDAWAさんの顔のTシャツだったんです。僕は絶対にそれをグッズにして欲しくて、全然諦めていないっていうことをここから伝えますね。なんかそのデザイン、DAWAさんが速攻ボツにしたみたいなんですけど」

JC「それ、絶対作った方がいいよ」

imai「みんなDAWAさんのために集まるんだからDAWAさんを打ち出して欲しいのに、本人は変なシャイ発動させてて。なんとかしたいです!」

――(笑)。では最後に、イベントが終わればまた次のターンへ走り出すFLAKE RECORDSとDAWAさんへ一言お願いします。

imai「僕は、んoonがFLAKEを通して出てきたことにバリエーションの広がりを感じたんですよ。DAWAさんの好きな音楽のイメージが拡張されたというか。だから年をとったら、もっといい加減になってもっと自由になるんじゃないですかね。なって欲しい、というか」

JC「アンテナがバグってすごいバンドをキャッチしそう」

――あと、ここまでの対談ではDAWAさんの健康を気遣う声も...。

JC「それ、みんなが言ってるだろうなと思ってた。とにかく痛風にはならないで、続けてね!」

取材・文/桃井麻依子




(2026年9月 4日更新)


「FLAKE RECORDS 20TH」

【大阪公演】

▼9月12日(土)・13日(日) 14:00
大阪城音楽堂

1DAY 一般-7500円(整理番号付、ドリンク代別途要) 1DAY
小中学生-1500円(当日要身分証、整理番号付、ドリンク代別途要)

[12日(土)出演]
Age Factory/Elephant Gym/LOSTAGE/MASS OF THE FERMENTING DREGS/MONO NO AWARE
[13日(日)出演]
ASIAN KUNG-FU GENERATION/group_inou/Riddim Saunter/Tempalay/んoon

[FOOD]
THE MUSEN IN SHOCK/新世界もつ鍋屋 西心斎橋店
[SHOP]
FLAKE SUPPLY

※小学生以上は有料。小学生未満は入場無料。
※小学生のみでの入場はできません。
※入場口にて年齢確認を実施する可能性がございますので、年齢のわかる身分証明書を必ずご持参ください。
※雨天決行/荒天中止。
※出演者の変更・キャンセルによる払戻しはいたしません。
※会場内での傘/日傘の使用禁止。
※パラソル/テント類の持ち込み禁止。
※イベント専用駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用下さい。
※客席を含む会場内の映像・写真が公開される場合があります。予めご了承ください。
[問]GREENS■06-6882-1224

チケット情報はこちら


FLAKE RECORDS 20th 特別対談

Elephant Gym・KT Chang× MASS OF THE FERMENTING DREGS・宮本菜津子
https://kansai.pia.co.jp/interview/music/2026-08/elephantgym-motfd.html


ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文× FLAKE RECORDS 和田貴博(DAWA)
https://kansai.pia.co.jp/interview/music/2026-08/akfg-flake.html


Link

group_inou Web Site
https://g-a-l.jp/group_inou/

んoon Web Site
https://hoon.tokyo/

FLAKE RECORDS Web Site
https://flakerecords.com/index.php