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「今のthe pillowsなら何でもイケる」
人生に付きまとう憂鬱をぶっ飛ばせ!
オルタナティヴな脳内革命が掴んだ未来を山中さわお(vo&g)が語る
『NOOK IN THE BRAIN』ツアー開幕インタビュー&動画コメント

 『Please Mr.Lostman』(‘97)『LITTLE BUSTERS』(‘98)『RUNNERS HIGH』(‘99)『HAPPY BIVOUAC』(‘99)…名盤に名盤を重ねていく凄まじき黄金期に刻まれたオルタナティヴロックというアウトプットは、the pillowsが、山中さわお(vo&g)というソングライターが、最も世に認められ勝ち取ってきた手札だと言えるかもしれない。当時のその追い風は、海の向こうにまで派生。『新世紀エヴァンゲリオン』を手掛けたガイナックス製作の『フリクリ』(‘00~’01)の挿入歌とテーマ曲の大半を担当したthe pillowsは、このアニメーションをきっかけに海外でも高く評価されるようになる。――あれから16年。アメリカでは今年の冬以降に放送が決定している『フリクリ』の続編で、the pillowsが再び起用される巡り合わせと呼応するかのように、最新アルバム『NOOK IN THE BRAIN』では久々にそのオルタナティヴな手腕を発揮。そして、“脳みその隅っこ”というタイトルには、’12~’13年の活動休止というドン底を乗り越えた際に手繰り寄せた、自分ではコントロールできない環境下でどう楽しく生きていくのかという、“生きるヒント”が込められている。リリースツアー開幕を前に、山中さわおが『NOOK IN THE BRAIN』の内部構造とここだけの裏話を語るインタビュー。歩んだキャリアは28年、今作で21枚目というアルバムが、まるで当然のように届く幸福。the pillowsは、続いていく。



ロックバンドをやる上でのとてもいい思い出が
『NOOK IN THE BRAIN』に入り込んできた
 
 
――前作『STROLL AND ROLL』(‘16)のツアー中にはもう今作の曲を書き溜めていたということですけど、今回はそこで生まれる曲がなぜかオルタナな曲が多かったと。それって何か原因があったと思います?
 
「後からもしかしてと思い始めたのが、アニメーションの『フリクリ』の続編が16年ぶりに制作されるにあたって、またサウンドトラックのお話をいただいたんですね。だから去年は、“2年後には『フリクリ』に合うオルタナな曲を書いてるんだろうなぁ”とは考えてたんですよ。ツアー中にそのアナウンスをするために、アンコールでMCもしつつ『フリクリ』の代表曲である『Ride on shooting star』(’00)をやるという流れがあって、それもすごく盛り上がって楽しくてね。あと、もう16年も前なので、呑みながら『RUNNERS HIGH』(‘99)『HAPPY BIVOUAC』(‘99)辺りの時代の音を聴いて、“あの時代にはこういうふうに録ってたんだなぁ”みたいに、ちょっと反芻する時間があったんですよ。それが影響したんじゃないかと」
 
――なるほど、そうだったんですね。
 
「何かね、その時代がすごく楽しかったんですよ。the pillowsとしてのふさわしい活路が見出せてない時代から、ようやく『ストレンジ カメレオン』(‘96)が出て、自分らしい道を支持してくれる人が集まってきて。当時は毎年人気が上がってる実感がありましたし、曲もバンバン書けたし、これから何かが始まるエネルギーの塊だったんですね。ロックバンドをやる上でのとてもいい思い出というか、それが『NOOK IN THE BRAIN』に入り込んできたのは確かにあったなぁとは思ってます」
 
――前作のロックンロールなテイストから一転、オルタナな曲が集中して出てくるなんて、絶対に何かしらのムードがないとそうはならないと思ってたんで、答え合わせができました。
 
「『王様になれ』(M-2)が最初にあって、『パーフェクト・アイディア』(M-4)を作って、それをとても気に入ってたんです。そしたらまた『パーフェクト・アイディア』に引っ張られて強い曲ができる、みたいな。服をコーディネートするように、帽子とシャツが決まっちゃったらネクタイはこうかな?とか、何となくルールがあるじゃないですか。そういう感じで、だんだん全身のコーディネートをしていったのかもしれないですね」
 
――でも、当時の音源を聴いたら“こうしたらよかった”とか“ここが甘いな”とか思っちゃうから聴きたくない、みたいなミュージシャンも多いですけど、the pillowsの場合は過去の自分たちを肯定できたんですね。
 
「その時代のよさがちゃんとありました。ちなみに結成した’89年から’92年までは、ただただ辛いです(笑)」
 
(一同笑)
 
「いい曲は入ってるんですけど、歌がダサ過ぎるし、張り切ってロンドンレコーディングしてこれってバカじゃねぇの?みたいな(笑)。思い出として楽しめる範囲じゃないんですよ。’94年からは楽しめます(笑)」
 
――最近、THE COLLECTORSにインタビューをしたんですけど、加藤(ひさし・vo)さんが初期のアルバムをロンドンでリミックスしたときに、改めて“間違ってないなと思った”と言ってたのとは大違いですね(笑)。
 
「だって、加藤さんは27でデビューですからね。僕はデビューしたときまだ20歳だったんで。僕が27のときは『ストレンジ カメレオン』を出した頃だから、その頃はもう大丈夫(笑)」
 
――the pillowsってデビューが早いイメージはなかったんですけど、そうなんですね。
 
「真鍋(g)くんは6つも上なので。(佐藤)シンイチロウ(ds)が4つ上とかで、僕だけグッと下なんですよ。なので、当時から演奏は悪くないんですよね。しっかりしてる。そこにヘンテコな田舎者ボーカルが入ってる(笑)」
 
――ただ、今の話を聞いて24歳のシンイチロウさんっていうのが…当然ですけど、そんな時代があるんですね(笑)。
 
「でも、あいつは30で完全におじさんになってましたけどね(笑)。25周年のアニバーサリーホールツアーのとき、赤ちゃんの頃から今に至るまでをどんどんカウントアップしていくフィルムを流したんですけど、もうね、2歳でシンイチロウだって分かったもんな、完全あの顔(笑)。仕上がるのが早い!(笑)」
 
(一同爆笑)
 


――あと、リリースタイミングでアップされていたオフィシャルの動画コメントで面白かったのは、メンバーなのにタイトルの意味をその場で知るっていう(笑)。
 
「しかも“NOOK”を“KNOCK”だと思ってたからねあの人は(笑)」
 
 
状況がよくなって楽しくなってきたのではなくて
どんな状況でも楽しめるように自分を変えることができた
 
 
――そもそも、“オルタナ封印”じゃないですけど、近年、その辺りの音を遠ざけてたのには何かあるんですか?
 
「オルタナのリスナーとしての大ファンは僕だけなんですよね。他の2人は山中がオルタナティヴという言葉を出してくるアイディアは面白いし、それによって当時the pillowsが評価されたことは冷静に把握はできてるんですけど」
 
――そうですね。世間のイメージもそうだと思います。
 
「オルタナティヴロックって、コードとメロディというよりはアレンジも考えて、何なら『パーフェクト・アイディア』も『王様になれ』もリフが先にできて、その後に歌メロをハメていくので、ギターの核まで作っちゃわないと成り立たないんですよね。そうなると僕のソロバンド化していってしまうし、メンバーへの指示が増えるからバンド的ではないなと思って。ただ、オルタナじゃなかったら指示が減るかと言うと、意外とそうでもないぞと(笑)。結局、ロックンロールでも何をやってもそうだったので、’12年に活動休止した当時、うまくいかなくなったのはオルタナのせいじゃないと分かってきて。それが休止の辛い思い出とごちゃ混ぜになってたんでしょうね。『STROLL AND ROLL』のツアーはとても楽しかったし、もうオルタナが良い/悪いじゃなくて、今のthe pillowsなら何でもイケる。実際、かつてないスムーズさで完成したと思います」
 
――『NOOK IN THE BRAIN』は“脳みその隅っこ”という意味ですけど、活動休止に至るまでの辛い時期を乗り越えて、当時は思いもよらなかった今という充実した未来がやってきたことから、このタイトルに行き着いたと。
 
「そうですね。例えば、メンバーチェンジしたことでバンドの空気がよくなったとかじゃないし、一定の期間は空けたけど、今でも同じメンバーで同じようにロックを作ってる。活動休止前のイライラと憂鬱、365日辛いみたいな状態とは全く違うので(笑)。もちろんバンドのことだけではなくて、僕は自分の年齢というものを強く意識し始めていた頃だったし、多分トータルで心が疲れてたんでしょうね。だって、年齢を重ねることは解決するどころか、あれからどんどん歳を取ってるわけじゃないですか。なのに、今ではそんなことを全然気にしてない。それは何でなんだろう?って思ったときに、僕は脳みその隅っこにある今までは知らなかった引き出しを開けて、俯瞰で物を見るときの角度を変えることに成功したと思ったんです。その思考回路の旅をしたことは間違いない。それは100人いれば100通り、開ける引き出しもその中身も違うと思うんだけど、自分の心をうまくコントロールする方法は、そういう希望は、絶対に誰にでもあると僕は考え始めていて、それを今回のテーマにしました」
 
――当時はあれだけ絶望してたのに、今がこんなに楽しくなるなんて思ってもなかったわけですもんね。
 
「もう過去を超える未来は絶対に来ないんだと思い込んでいたので。でも、それは全然違いましたね」
 
――そう考えたら、今は絶望してる人も、5年後には楽しい日々を送ってるかもしれない。それを自分で体感したさわおさんが歌に乗せて伝えることで、聴いてくれた人も何かが変わるんじゃないかと。
 
「the pillowsだって、状況がよくなって楽しくなってきたのではなくて、どんな状況でも楽しめるように自分を変えることができた。そこが大事なんですよね」
 
――ということは、状況をすぐには変えられなくても自分を変えられたら、現状から脱出できる可能性がある。
 
「そう! そうなんですよね」
 
 
音楽がなければこんなに世代が違う人と
共通の話題で心が通じ合うことなんてなかなかない
 
 
――とは言え、the pillowsのライブのお客さんはメンバーの同世代から大学生ぐらいの人も普通にいるし、それこそ『BE WILD』(M-10)は、リオ五輪レスリング女子48kg級金メダリストの登坂絵莉さんのために書き下ろした曲ですけど、世代的にはかなり違いますよね。
 
「もう完全に娘ですよ(笑)。でも、ここで音楽の素晴らしさを再確認というか、音楽がなければこんなに世代が違う人と、共通の話題で心が通じ合うことなんてなかなかないと思うので」
 
――そうやって世代が違う人をも奮い立たせたり、心を動かす音楽を作ってこれたのは、ちょっと誇りというか。
 
「そうですね、うん。それってずーっと僕が信じてきたことなので。“いい音楽は世代も国境も全部越えるはず”って、かなり綺麗事というか理想だけど、その綺麗事を作り手が忘れてどうするんだ!?っていう気持ちもありますし。それが叶った瞬間をここ数年、いろんな方に定期的に感じさせてもらえて非常に幸せですね」
 
――しかも、登坂さんに楽曲を提供した後に、ホントに金メダルを獲ったんですよね。
 
「いや~何か勝手に達成感がありましたよ(笑)。でもね、アスリートに対する想いはこの1曲で、僕のキャパはもうおしまいです!(笑) 前作では『レディオテレグラフィー』(‘16)を書いたから、“ラジオの曲をもう1曲!”って言われても、もう無理(笑)。あの曲でラジオへの想いは全部出しちゃったもん」
 
――あと、今作の制作期間にthe pillowsのプロデュースを長きにわたってやってくれた吉田仁さんから、“the pillowsの最近の音は平面的であまりよくないね”と言われたというエピソードは、ある種痛烈ですけど、それを言ってくれたのは…普通はthe pillowsに物申せない(笑)。
 
「アハハ(笑)。吉田仁さんは師匠なんで、そう言われて“おぉっと~! こんなに丁寧に作ってるのに”と思って。でも、本当に愛情と善意で発してくれた言葉だと思うし…そうだ! そう言われた後に、さっき言った『フリクリ』の件で、仁さんにプロデュースしてもらってた黄金期の音と聴き比べてたりもしてたんだ。そこで、最近は全ての楽器を0.1dBレベルで細かく整え過ぎてたし、それでこじんまりしてたのかもって反省点も芽生えて、今回はもっと大胆に音を作ってみようと。そこからオーディオ的に優れた後輩たち、ストレイテナーとかUNISON SQUARE GARDENとかWHITE ASHとかの音源を聴いて、まんまとはいかないけど参考にしたいなと思ったのはストレイテナーの『COLD DISC』(‘16)で。それをエンジニアに聴いてもらって、ドラムの鳴り方、ベースの位置とか、去年までのthe pillowsは一旦忘れて、ちょっと意識を変えて作ってくれないかとリクエストしてね。それからまだ仁さんには会ってないんですけど、また意見を伺いたいなぁとは思ってます、はい(笑)」
 
 
僕は意味があるんだかないんだかみたいな歌詞がとっても好きだけど
そこにユーモアが絶対に必要だと思っていて
 
 
――今作には時代に通じるメッセージも感じて、『Hang a vulture!』(M-3)は本当に今、歌うべき歌というか。
 
「本来、『Hang a vulture!』のように少し社会的なというか、政治的なことを揶揄する歌は避けるんですけど、“ハゲタカを主人公にしたある森の出来事”みたいに、童話のような手法を思いついて、これなら自分らしくできるかなと。僕は意味があるんだかないんだかみたいな歌詞がとっても好きだけど、そこにはユーモアが絶対に必要だと思っていて。例えば一発ギャグって、どういう意味かというよりは何か面白いなって思う人と、ただ意味が分からないって思う人とに分かれるじゃないですか。そういうものを随所に散りばめるのが僕らしいかなとは思ってます」
 
――それで言うと、ちょっと聞いておきたいのが『Coooming sooon』(M-5)の“o”が3つあるのは…?
 
「えーっとね、これはちょっとエロをテーマにした歌なんですよね。(スタッフを見て)いや~これは女性の前では言い辛いなぁ(笑)。SEXのときに日本語だと“イク=行く”って言うじゃないですか? でも、英語では“来る=come”って言う違いが何だか面白いなぁと思って。それを、よくDJさんとかが“Coming soon!!!!”って力強く言うみたいにするとさらに面白いなって(笑)、自分の中でこっそり付けたんですよね。あとは、たまたまComingにもSoonにもoが入ってたので、これにoを付け加えたら絵面的にもいいし、Tシャツにしたらどうだろう?とかいろいろ考えて。結局、Tシャツにはなってないですけど(笑)」
 
――the pillowsが3人だからoも3つにしたのかな?って、めっちゃいいふうに考えてました(笑)。
 
「もっとくだらない、どうでもいい話なんですよ(笑)。初めて人に言ってしまった…(笑)」
 
――前作のインタビューでも、収録曲の『ブラゴダルノスト』の意味について掘ったらすごくいい話が出てきたから、今回も一応聞いてみようと(笑)。もしかして、『ジェラニエ』(M-9)も“困ったときのロシア語頼み”ですか?
 
「そうですそうです(笑)。ジェラニエ=希望という意味で、多分ロシアとかそっちの方に本当に岬があるんですよ」
 
――この曲はジョニー・マーを彷彿とさせるようなギターですね。
 
「そうですね。オルタナの曲はどうしても僕がサウンドを率先して作っていってしまうんですけど、『ジェラニエ』は真鍋くんが考えてきたリフなので。彼は80年代後期のUKシーンの、特にジョニー・マーが大好きで。アルバムの中でちょっと浮くかな?って最初は思ったんだけど、彼らしいし、とてもいいフレーズだし、この曲を輝かせてくれるだろうと信じて、この曲はオルタナではなく初期のthe pillowsのような感じでいこうかなと」
 
――今のthe pillowsだからこそ、いろんな要素がちゃんと共存できるというか。ただ、レコーディング中にさわおさんが喉を痛めた期間があったんですよね?
 
「そうなんですよ。でも、相当巻きで始まってたから、声が出ないなりにレコーディングは進んでたんですね。本来はオケをどんどん作っていって最後に歌だけ残るって地獄なんですけど、ギターとかを先にレコーディングしながら、食事の時間は普通にみんなで蕎麦屋で酒も呑んでたし(笑)、そんなナイーブな感じにはなってないんですよ。病院にも何度も行きましたし、やれることはやったから開き直ったというか、もうしょうがないよねって。そうだ! ここでもまた運がいいことに、僕らはいつもデモレコーディング、プリプロ、本番と3回録るんですけど、デモとかプリプロのときが絶好調で、『王様になれ』『Hang a vulture!』『pulse』(M-7)はデモの一発録りのテイクなんですよ。デモの一発録りが本番に残ったのは初めてだし、その後、調子が戻ってから歌い直してみたんですけど、やっぱりデモの方がいいねって。そのラッキーもあって、スケジュールはそんなに止まらずやれたという」
 
――そう考えたら、長年やってきてもまだ“初めて”がこのバンドには起きる。不思議なものですね。
 
 
ポップでキャッチーという要素とハードさを融合できるのは
やっぱりthe pillowsだろうと
 
 
――5月から始まるリリースツアーもしっかり本数がありますけど、面白いことに6月の赤坂BLITZが前半のファイナルみたいな位置付けになって、シンイチロウさんのTheピーズの初日本武道館公演を挟んで後半戦みたいな(笑)。the pillows→怒髪天→フラワーカンパニーズ→THE COLLECTORS→Theピーズと続く、武道館のバトンを渡し始めたのもthe pillowsですもんね。
 
「僕らはリレーを始めたつもりはなかったんですけど、周りのおじさんたちがどんどんやっていってるからね(笑)」
 
――それこそ、THE COLLECTORSの加藤さんもおじさんたちの武道館リレーをずっと観てきて(笑)、the pillowsのときは“まぁ~カッコよくて、何で俺たちがここで歌えないんだ!?”みたいに、すごく焚きつけられたと。
 
「the pillowsとTHE COLLECTORSはものすごく近い場所にいて、僕はTHE COLLECTORSの一番弟子だと思ってるんで。その一番弟子が先に武道館をやったので、そういうふうに思ってくれたんでしょうね。THE COLLECTORSの武道館にも行きましたけど、もちろん、いいライブでした。声も抜群に出てましたし、照明も結構ド派手で、カッコよかったですね~とても似合ってました」
 
――そして、Theピーズに関しては、さわおさん自ら“Theピーズファンクラブ”も設立する応援体制で(笑)。
 
「ちょっと趣味でね(笑)」
 
――アハハハハ!(笑) リリースツアーに向けては何かありますか?
 
「関西で言うと、京都は10年ぶりですね。ただ、弾き語りでLOVE LOVE LOVEに呼ばれて行ったり、怒髪天のイベントでTHE PREDATORSで磔磔に出たりもしてるし、プロモーションでも行くじゃないですか。だから、そんなに空いてたとは思ってもいなかったです。だったら前々乗りで行ってLOVE LOVE LOVEに接待してもらおうと思ってたんだけど、そうすると徳島でライブができなくなっちゃうから(笑)。前乗りだとそんな騒げないしね」
 
――もう前々乗りするために徳島公演が終わったら無理やり即移動するしかない(笑)。
 
「アハハ!(笑) でも、徳島は徳島でいいところだからなぁ~(笑)」
 
――今回も楽しいツアーになりそうですね(笑)。最後にthe pillowsの現在地について言葉がもらいたいなと!
 
「今回はいろんなところで“オルタナ回帰”みたいに言われてますけど、本来、僕はポップでキャッチーな音楽が大好きで、そのポップでキャッチーという要素とハードさを融合できるのは、やっぱりthe pillowsだろうと思っていて。その辺を上手く出せたアルバムだと思うので、“オルタナって何だろう?”って思う人は、とりあえず楽しいロックが詰まってるから聴いてもらいたいですね。聴いたらライブに行きたくなると思うんで。待ってます!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史
 




(2017年5月 2日更新)


Check

Movie Comment

新譜解説&関西での夜の過ごし方(笑)
山中さわお(vo&g)からの動画コメント

Release

伝家の宝刀オルタナサウンドが炸裂!
21枚目となる充実のフルアルバム

Album
『NOOK IN THE BRAIN』
発売中 3000円(税別)
DELICIOUS LABEL
QECD-10003(BUMP-064)

<収録曲>
01. Envy
02. 王様になれ
03. Hang a vulture!
04. パーフェクト・アイディア
05. Coooming sooon
06. She looks like new-born baby
07. pulse
08. ジェラニエ
09. BE WILD
10. Where do I go?

Profile

ピロウズ…写真左より、佐藤シンイチロウ(ds)、山中さわお(vo&g)、真鍋吉明(g)。’89年9月結成。’91年、シングル『雨にうたえば』でデビュー。’92年、初代メンバーである上田ケンジ(b)が脱退。’04年には結成15周年を記念し11組のアーティストの参加により実現したトリビュートアルバム『シンクロナイズド・ロッカーズ』を発表。’05年には海外での活動を本格的に始動させ、’09年の結成20周年記念日となる9月16日には、初の日本武道館ライブも大成功に収めた。’12年、『TRIAL TOUR』終了後、バンドのメンテナンス&リハビリのため活動休止。翌’13年8月の再始動後は勢力的な活動を展開し、’14年2月には結成25周年を記念したトリビュートアルバム『ROCK AND SYMPATHY』を発表、10月には2年9ヵ月ぶりとなるオリジナルアルバム『ムーンダスト』をリリース。’15年12月にはレア曲中心の選曲となるツアー『LOSTMAN GO TO CITY』を約2年ぶりに開催。’16年4月には、初代メンバーである上田健司のほか、JIRO(GLAY)、宮川トモユキ(髭)、鹿島達也、有江嘉典(VOLA & THE ORIENTAL MACHINE)ら縁あるベーシストを迎えたアルバム『STROLL AND ROLL』を発表、’17年3月8日には、最新作となる21stアルバム『NOOK IN THE BRAIN』をリリースした。

the pillows オフィシャルサイト
http://pillows.jp/

Live

3ヵ月にわたるリリースツアーが
GWの真っ只中からいよいよ開幕!

 
『NOOK IN THE BRAIN TOUR』

【群馬公演】
▼5月5日(金・祝)高崎 club FLEEZ
【茨城公演】
▼5月12日(金)水戸ライトハウス
【長野公演】
▼5月7日(日)長野CLUB JUNK BOX
【東京公演】
Thank you, Sold Out!!
▼5月14日(日)TSUTAYA O-EAST
【岐阜公演】
Thank you, Sold Out!!
▼5月18日(木)yanagase ants
【岡山公演】
▼5月20日(土)YEBISU YA PRO
【徳島公演】
▼5月22日(月)club GRINDHOUSE

Pick Up!!

【京都公演】

Thank you, Sold Out!!
▼5月24日(水)19:00
KYOTO MUSE
オールスタンディング4320円
夢番地■06(6341)3525
※未就学児童は入場不可。

【石川公演】
▼5月26日(金)金沢EIGHT HALL
【新潟公演】
▼5月28日(日)NIIGATA LOTS
【東京公演】
Thank you, Sold Out!!
▼6月3日(土)赤坂BLITZ

【静岡公演】
▼6月13日(火)Live House 浜松 窓枠
【島根公演】
▼6月15日(木)松江canova
【広島公演】
▼6月17日(土)広島クラブクアトロ
【愛媛公演】
▼6月19日(月)松山サロンキティ
【鹿児島公演】
▼6月21日(水)鹿児島SRホール
【福岡公演】
▼6月25日(日)DRUM LOGOS
【沖縄公演】
▼6月23日(金)桜坂セントラル
【栃木公演】
▼6月30日(金)HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
【宮城公演】
▼7月2日(日)仙台Rensa
【岩手公演】
▼7月4日(火)club change WAVE
【青森公演】
▼7月6日(木)Quarter
【北海道公演】
▼7月8日(土)CASINO DRIVE
▼7月9日(日)ペニーレーン24

Pick Up!!

大阪公演

チケット発売中 Pコード318-922
▼7月15日(土)18:00
なんばHatch
1Fスタンディング4320円
2F指定席4320円
夢番地■06(6341)3525
※未就学児童は入場不可。

チケットの購入はコチラ!
チケット情報はこちら

 
【愛知公演】
▼7月17日(月・祝)ダイアモンドホール
【東京公演】
▼7月22日(土)Zepp Tokyo

Column

「とにかくバンドが楽しい」
the pillowsの27年目の青春
5人のベーシストを招いた
『STROLL AND ROLL』を語る
前回インタビュー&動画コメント

Comment!!

バッドミュージック宣伝担当
狹間一恵さんからのオススメ!

「結成28年目のthe pillowsが進化し続けていることに、自分もそうでありたいなと人生で年月を重ねていくことの楽しみや希望を持たせてもらっています。the pillowsの音楽は、目標に向かって努力しているとき、孤独や自分自身と戦いながら前に進もうとしているとき、自分の心に特にグッと響いてくるのですが、今作もまた然り。ただ今回は、また新たなページが開かれた印象があって、自分の努力では解決ができない問題にどう向き合うと人生を楽しく生きられるのか、というヒントやメッセージがこのアルバムに込められています。ライブでは、長年ステージに立ち続けているピロウズメンバーによる巧みなトークもお楽しみの1つです(笑)」