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「ブレイクしないで死ぬまでやるぞ!」
続いてるのに、もがいてる、みんなのスキップカウズが結成25周年!
イマフェス大阪翌日に行われた爆笑トークライブを誌上再現する
『フルムーン』公開インタビュー&動画コメント (3/3)

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音楽以外で一緒にいられるかどうかって、結構大事かもしれない
 
 
――そして、遂に25周年記念アルバム『フルムーン』が完成しましたと。
 
イマヤス「これはフリーペーパー用にテッシーさんと対談してたら、いわゆる伝説のプロデューサーで(河合)マイケルって方がいるんですけど、そのマイケルさんが育てたバンドの代表格がユニコーンとプリンセス・プリンセスで」
 
森山「僕もお世話になりました、マイケルさんに」
 
イマヤス「“同じマイケル・イズムの申し子か”みたいな話になって、結果その後のリハに遅刻するぐらい盛り上がったんですよ。それで、1回ライブやろうかみたいな話になって、そしたら“うちのレーベルでやろうよ”って」
 
――今作には今年配信リリースされてきた『冬の怪獣』(M-5)『余計なお世話』(M-7)『僕は今更しなくていい途方に暮れる』(M-2)の3部作も根こそぎ入ってますけど、これに関してはレピッシュの杉本恭一さんプロデュースということで、この関連性も聞きたいなと。
 
イマヤス「デビュー時の事務所の唯一尊敬出来る先輩というか、レピッシュは素直に大好きだったから。恭一さんとはここ2~3年ですごく濃い話が出来るようになって、ずっと音楽的なこととかを相談してたの。“お金の問題じゃないから、そういう気持ちがあるんなら俺が(プロデュース)やるよ”って結構前から言ってくれてたんだけど、やっぱりそうは言われても大先輩だし気にするじゃない? そしたら、今度は恭一さんのマネージャーさんを通して、“いい加減にしろ。やるならやろうぜ、25周年なんだろ?”って言われて、“そうです!”って乗っかった、みたいな(笑)」
 
――じゃあちょっと尻を叩いてくれた感じはありますね。
 
イマヤス「そうそう。やっぱり25年もバンドが続くと、アレンジとかもそうだけど、やることが決まってきちゃうんだよね。だから、恭一さんにはそれを破壊した上で、もう1回新しいスキップカウズを再構築したいと。そしたらああいう風になったっていう。恭一さんはエンドウくんの作曲能力を認めた上で、優等生過ぎると。だからもっとブッ壊してもいいんだっていうことを、メッセージとして伝えてるところもあって」
 
エンドウ「だから結局、その後抱かれましたけどね」
 
イマヤス「抱かれてねぇよ!!(笑)」
 
――でも、エンドウさんが抱かれる側なんですね(笑)。
 
エンドウ「アハハ!(笑) だっておかしいじゃん。俺が…」
 
イマヤス「先輩を犯すっていう(笑)。恭一さんがオゥッ! オゥッ!って、それもおかしな話で」
 
(一同爆笑)
 
エンドウ「アハハハハ!(笑) やめろよ! 想像しちゃった」
 
森山「アンタが言い出したんや(笑)」
 
――3曲の成り立ちについてYouTubeにコメントも上がってましたけども、イマヤスさんの曲の発想って、やっぱり飲み屋で生まれるんだなって。
 
森山「すごい真面目な時間帯が、クリエイティブな時間帯がある」
 
イマヤス「そういうときに俺、意外とトイレでメモしたりしてるから。そういうのは色濃く出てるかもしれない」
 
――スキップカウズは何がいいって、詞が素晴らしいというのが1つありますど、『冬の怪獣』の“後悔の白い溜め息吐いた 冬の怪獣”の辺りとかはもうね。
 
森山「シッコ漏らしとは思えない!」
 
(一同爆笑)
 
イマヤス「お前ら、俺が寝てる間にずーっと、シッコ漏らしって言ってたんだろ!」
 
森山「“シッコ漏らし結構いい歌詞書きますよね?”って(笑)」
 
イマヤス「やめなさい(笑)」
 
――ライブ観ててもね、みんな“あの人シッコ漏らしたんだなぁ…”って。
 
(一同笑)
 
イマヤス「まぁうちはNGないですから」
 
森山「そこに持ってきましたか、NGなし(笑)」
 
イマヤス「まぁ何で25年続いたのかなぁと思うと、ひがみ根性がいっぱいあるのよ。森山の新曲を聴いても、“いや~やっぱりいいな”と思うんだけど、腹立ってくるんだよね。“何でこういう曲書けたんだろうな?”とか、そういうのをイチイチ気にするタイプ。だから、そう思わせてくれるバンドを、毎年イマフェスには選ぶから。何かそういう嫉妬はずーっと続いてるから、それがある限りは多分、ずっと出来るんじゃないかな」
 
――そこがすごく特徴的ですよね。やっぱりベテランになってきたら、悔しいとかそういう感情って上手くいなしちゃうと思いますから。
 
森山「イエスマンを集めだしてね、なるべくそれを見ないようにする」
 
イマヤス「全くないなぁ、それは。すぐひがむね、そういう意味では」
 
エンドウ「楽屋でバンドの悪口とか言うからね」
 
イマヤス「そうそう、“あのクソバンドが!”って。エンドウくんもそういうとき超笑うからね(笑)」
 
エンドウ「“靴すっげぇ尖ってるよ~”みたいな(笑)」
 
イマヤス「そういう意味での仲の良さはあるよね」
 
――それこそ前作『オープンエンド』(‘11)のインタビューでも、楽屋や機材車で盛り上がるバンド鉄板みたいな話が今でもあると。昨日の打ち上げでも、例えばHARISSはHARISSでメンバー同士で音楽の話を楽しそうにしていて。こういうのが続く秘訣なんだなって。
 
エンドウ「音楽以外で一緒にいられるかどうかって、結構大事かもしれない」
 
――GELUGUGUも続いてますしね。
 
チバ「GELUGUGU自体は今年で17周年ですね。いやでもね、25周年に比べたら全然」
 
――でも、GELUGUGUの方が堅実に金を貯めてるっていうね。
 
(一同爆笑)
 
森山「もうね、バンドの打ち上げはゲスい! “バンド貯金ってあるやん?”みたいな」
 
エンドウ「“ぶっちゃけ、いくらか言おうや”って」
 
森山「何故かスキップ大先輩が、平気で先にリアルな金額言ったからね(笑)」
 
イマヤス「まぁでもそんな感じでね、長く続いてる人間っていろんなものを背負ってるから、仲良くなるのはあると思うけど。森山が大阪に帰る前に1回下北で呑んだとき、やっぱり泣いたもんね。“帰んないでくれぇ~!!”って子供みたいに(笑)」
 
森山「いやいやいや、これホントなんですよ…(笑)」
 
イマヤス「“もうちょっと傍にいて!”って」
 
森山「アハハ!(笑) いや、嬉しいですよね。そら拭きますよ、琵琶湖も(笑)」
 
(一同爆笑)
 
イマヤス「ホントすみません」
 
 
ちゃんといいものはいいって言わないと
この人辞めちゃうんじゃないか?って
 
 
――フルアルバムとしてはそれこそ3年ぶりですけど、そういう意味では今でもアルバムを作ろうってちゃんとなるモチベーションがいいですよね。
 
イマヤス「世代的にレコード/CD世代だから、音源を形にするっていうのは、すごい大事なことじゃない? 今だからこそ余計にね。25年間不思議だなぁって思うんだけど、ずーっと飽きずにモチベーションが高いまんまでいられるから、そこの部分はやっぱりメンバーにも感謝してる。ホント不思議なもんで、長く続けてるといろんなことがあるのよ。例えば今はすごくが仲良いのに、エンドウくんのことを殺したいって思う瞬間があったり」
 
(一同笑)
 
イマヤス「“何でそこで髪の毛かき上げんの?”とか、“何でそこで便所行くの?”とか、すごいちっちゃいことなの」
 
森山「いや~めっちゃあった! もうパンの買うてる種類が腹立つ!とかね」
 
――そういうことがあって、ビートシャワーは終わったってことですか?
 
小村崎(ex.ザ・ビートシャワー・vo&g)(笑いながら頷く)」
 
(一同爆笑)
 
イマヤス「アイツら、やっと話を振ってくれたと思ってる(笑)」
 
小村崎「細かい話なんですけど、チョコモナカジャンボってマス目になってるじゃないですか? 僕がそれを食べてて、(戸田)尚吾(ex.ザ・ビートシャワー・g)がひと口頂戴と言う。僕は左→右→真ん中、左→右→真ん中って食べてるんですよ。で、俺が左を食べて、尚吾が続いて左の下を食べたんですよ! お前順番ちゃうやないかぁ!!って」
 
(一同笑)
 
戸田「僕はこの人の順番を分かってるんで、左に行ったろうかな…ってなるんですよ。絶対怒るやろうなって(笑)」
 
森山「分かる! バンドやなぁ~」
 
イマヤス「解散しても、いまだにホンマに仲良いもんな」
 
――そもそもビートシャワーはなんで解散したん?
 
戸田「さっきのモチベーションとかの部分がズレる瞬間って、バンドには絶対あるじゃないですか? それが極端に大きくなってしまったり、方向が変わっていったりっていうのが、いろいろ重なってしまったのが一番大きいかな」
 
――ちょっと軌道修正しようやじゃ、何ともならん感じになっちゃったみたいな。
 
戸田「ですね。イマフェスで最後を迎える前に活動を休止した期間があったんですよ。そこで何とか出来るかなぁっていうところが、結局難しかったので。これはもう1回終わらせようってなってしまった感じですね」
 
エンドウ「すっごいリアルな話ですね」
 
――そう考えたら、そういうこともありながら続いてるバンド、解散しちゃうバンド、休止という形をとるバンド。いろいろありますね。
 
イマヤス「だから、いっぱい絡んできたバンドでそういう風に解散してしまったバンドもいるけど、とりあえずスキップカウズが続いていれば、みんな戻って来れるかもしれない。小村崎が新しいバンドを組んだりとか」
 
エンドウ「今何かちょっとグッときたね」
 
イマヤス「ここまで来ると、そういう場所でいなきゃいけないなっていう部分もちょっとあったりするけどね」
 
――素晴らしい。みんなのスキップカウズですね。
 
森山「僕も大阪に帰ってきたのに、“お前イマフェスの大阪だけでもバンドで出ろ”って。そんなん言われても当然バンドなんかなかったし、とりあえず“大阪森山バンド”っていう名前にしといてくださいって言って。でも、チバちゃんとかと出会えたりして、the sokaiっていう名前で、来年以降はちょっとガチでやりたいなって思ってるんですよ。バンドがやっぱり好きですから。そのきっかけ作ってくれたんでね。帰る場所っていう」
 
イマヤス「大阪森山バンドって聞いたとき、ゲラゲラ笑ったけどね(笑)。どんだけ捻りねぇんだよコイツ!って。そういうところも好きなんですよね。森山はやっぱりバンドで歌ってるのがカッコいいから」
 
――なかなかそうやって言葉にしてくれることもなかったりしますし、嬉しいですね。
 
イマヤス「昔は出来なかったよ、そういうの。やっぱり歳を食って…ちゃんといいものはいいって言わないと、この人辞めちゃうんじゃないか?って。あるよね?」
 
森山「めっちゃ思う。ちょっと年下とかにも絶対言う。めっちゃカッコいいな!って」
 
――逆に怒ることもね。
 
森山「そうそう。奥くん(=司会&筆者)とかはもう、関西音楽シーンのフィクサーやから。コイツええなって思うヤツに、“辞めんなよ。今年音源出せ”ってもう毎日のように言ってる。その一貫で俺、ソロアルバム作ってるから」
 
(一同笑)
 
森山「誕生日何曜? 水曜? じゃあその日リリース!って(笑)」
 
イマヤス「でもホンットそれってすごくいい話だと思う。人にそういう風に言ってもらわないとさ、やっぱりなかなかモチベーションって上がらないもん」
 
 
25年続いたので
じいさんたちが一緒に旅行に行くような感じで『フルムーン』
 
 
――この辺で、今回のタイトル『フルムーン』について聞いておきたいなと。
 
イマヤス「3rdアルバムに『ハネムーン』('99)があるんですけど、25年続いたので、じいさんたちが一緒に旅行に行くような感じで『フルムーン』っていうのもいいのかなって」
 
エンドウ「これはまたいいアルバムが出来ちゃったなぁ~って思った。これはまだまだ出来るなって」
 
――歳をとっていくことがちゃんと音に出て、歌詞の深みに出て、なのにまだ中2みたいなことを言ってる(笑)。その辺のジタバタもがいてる感じ…続いてるのにもがいてるのが、逆にグッとくるというか。売れてるバンドはね、そら続くんですよ。ヘンな話、金も儲かるし。前作のインタビューでもイマヤスさんがすごくいいことを言っていて、“もうね、売れてないのに続けてるっていうのはすごいことなんだよ”って。ホントそうだわ!って(笑)。
 
(一同笑)
 
イマヤス「あのね、売れてなくて続いてるバンドいないから! 世界一よそこは!」
 
――昨日も“ブレイクしないで死ぬまでやるぞ!”って(笑)。
 
イマヤス「いまだにワクワクするのよ。エンドウくんに歌詞を15曲とか書いて渡すんだけど2曲ぐらいしか上がってこないとか、そういうジレンマはあるのよ?(笑) でも、エンドウくんから上がってくるデモを聴く瞬間がすごい好きなの。ドキドキするし、そういう感じがまだ残ってる内は、多分大丈夫だと思ってる。安心する」
 
――スキップカウズってだいたい年に1回イマフェスでしか大阪でライブしないんですが、今年は『フルムーン』を引っ提げたツアーもあって、次のライブが決まってると。
 
イマヤス「12月7日(日)、大阪・心斎橋アメリカ村のAtlantiQsで」
 
――日曜日だし行きやすいですね。出演はスキップカウズ、CURIOとなってますけど。
 
森山「前座やらしてください、前座」
 
イマヤス「あ! そっか。じゃあいいよ、出なよ」
 
森山「すぐ決まった(笑)」
 
――というわけで、25周年の話をたっぷり聞いてきましたけども、これにてトークコーナーは終了ということで。ありがとうございました~!
 
一同「ありがとうございました~!」
 
 
Text by 奥“ボウイ”昌史



(2014年12月 4日更新)


Check

Movie Comment

当日は来場者プレゼントもアリ!
12月7日(日)心斎橋AtlantiQsに向け
出演3バンドから動画コメント

 
スキップカウズ

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CURIO

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森山公一 the sokai

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Release

ユニコーンにレピッシュも参加した
25年目の本気と旨味を見せ付ける新作

Album
『フルムーン』
発売中 2000円(税別)
Line Drive Records
LDRT-014

<収録曲>
01. 下北沢にて DEMO 始
02. 僕は今更しなくていい途方に暮れる
03. さかあがり
04. 想い出ガソリン
05. 冬の怪獣
06. バンド☆エイド
07. 余計なお世話
08. 眠る君のあしもとで
09. むきだしの心臓
10. 下北沢にて DEMO 終

Profile

スキップカウズ…写真左より、直井茂雄(ds)、今泉泰幸(vo)、遠藤肇(g)、小川雄二(b)。'89年、前身バンド・少年倶楽部に今泉=イマヤスが加入。'94年に現編成となり、'97年にはシングル『赤い手』でメジャーデビュー。シンプルで骨太なロックサウンドと、イマヤスの気さくなキャラクターで人気を博す。以降もライブを軸に着実に活動し、'09年には結成20周年を迎え、漫画『クローズ WORST』の公式ソングとして『俺』『キリトリセン』を配信リリース。'10年にはバンド結成20周年記念ベスト『財宝 ~スキップカウズ結成20周年特別盤 非常に分かりやすい入門編~』をオーダーメイド方式で発表。’14年には結成25周年を迎え、『冬の怪獣』『余計なお世話』『僕は今更しなくていい途方に暮れる』の配信3部作に続き、10月1日にアルバム『フルムーン』をリリース。また、バンド活動と並行して、イマヤスはラジオDJとしても活躍中。

スキップカウズ オフィシャルサイト
http://www.skipcows.com/

Live

リリースツアーもいよいよ後半戦
大阪公演は来場者プレゼントも!

 
『スキップカウズ
「フルムーン」リリースツアー
“うし満月~25年目のフルムーン~”』

【東京公演】
▼11月16日(日)18:30
高円寺 HIGH
前売3500円
[共演]杉本恭一/サクラメリーメン
HIGH■03(5378)0382


【仙台公演】
▼11月21日(金)19:00
LIVE HOUSE enn 3rd
前売3500円
[共演]杉本恭一
LIVE HOUSE enn■022(212)2678


【青森公演】
▼11月23日(日・祝)18:30
Quarter
前売3500円
[共演]杉本恭一
Quarter■017(777)3337


【名古屋公演】
チケット発売中 Pコード241-086
▼12月6日(土)18:30
ell.SIZE
前売券3500円
[共演]CURIO/unQuail
ell.SIZE■052(211)3997

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Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード244-902
▼12月7日(日)18:30
AtlantiQs
オールスタンディング3500円
[共演]CURIO/森山公一 the sokai
AtlantiQs■06(6258)2525

★大阪公演の来場者には、スキップカウズ、CURIO、森山公一 the sokaiの各バンドのサイン入りグッズが当たる激レアプレゼント企画を実施! 詳しくは上記の動画コメントをチェック!!

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【東京公演】
チケット発売中 Pコード239-844
▼12月13日(土)18:30
TSUTAYA O-nest
スタンディング3500円
[共演]CURIO
TSUTAYA O-nest■03(3462)4420

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