「ジャンルは、フォーク・ダブ・ハードロック・アニソンです(笑)」黒猫チェルシーが手に入れたポップなジャンキー・サウンド！東名阪ワンマンツアー開幕の狼煙を上げるアルバム『HARENTIC ZOO』インタビュー&動画コメント - インタビュー＆レポート

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「ジャンルは、フォーク・ダブ・ハードロック・アニソンです(笑)」
黒猫チェルシーが手に入れたポップなジャンキー・サウンド！
東名阪ワンマンツアー開幕の狼煙を上げる
アルバム『HARENTIC ZOO』インタビュー&動画コメント

　ハードコアパンクを彷彿させる音で一躍脚光を浴び、10代でメジャー進出を果たした黒猫チェルシー。が、メジャー移籍後、大きく変わった環境下でもがきあがいている姿も、インタビューで話すたびに感じていた。毎回ハジけた作品を発表するものの、同時にもっと、とも思わされていた。が、今作の『HARENTIC ZOO』は違う。単色ではなく、色鮮やか。ダンスビートやレゲエ／ダブなどが、自然と鳴っている。やりたいことをやっている。実際にこのインタビューでも、渡辺(vo)はフォーク、澤(g)はハードロック、宮田(b)はレゲエ／ダブ、岡本(ds)はアニソンと、それぞれルーツミュージックを教えてくれている。その全てをようやく吐き出し、解き放たれ、体現出来るようになった、次へと大きくつながる快作だ。殻を破り、4人にしか出来ない最強のジャンキー・サウンドを手に入れた、黒猫チェルシー・インタビュー。

メンバー勢揃いで送る動画コメントはコチラ！

――今作『HARENTIC ZOO』はジャンルの枠に囚われない、自由で伸びやかなアルバムだと感じました。

渡辺(vo)「今回は4人の得意技が集まったアルバムやなと。役割分担して僕が歌詞だけ書いたり、リズム隊が作ってきたビートに合わせたり、澤(g)にとにかくギターを付けてもらう無茶振りをしたり、今の自分たちに合ったドキドキ出来る方法を見付けられた感じでしたね。カラフルでドキドキ出来て、最終的にシンプルでストレートにカッコいいアルバムになりましたね。ポップというより明るいというか。まあ暗い部分もありますが(笑)」

澤(g)「『雲の列車』(M-9)はプロデューサーのアイデアでレゲエ調にしてみようとか、他にもパーカッションを入れたりとか、その曲ごとにいろいろと考えました。元々メロディのある歌が好きだし、黒猫の中でどうしたら、そういうことが出来るかを考えましたね。『東京』(M-7)をフォークギターからアレンジ出来た自信もあったんで、どんな曲でも形に出来るようになりましたね」

渡辺「今までにないものを作りたかったし、スタンダードなものを作りたかった。とことんポップでキャッチーにしたいと考えるようにもなったし。その方がカッコいいから。ただ、とっつきにくいものがスタンダードになるという想いもあったから、『雲の列車』や『恋はPEACH PUNK』(M-2)はヘンな曲やけど好きですね」

岡本(ds)「バンドマンがよく言うポップって大抵上っ面やけど、今回は本能的なポップに迫れているかなと。曲が出来るきっかけのセッションをベースとドラムでやったりもしたし、リズムが気持ちいい曲が多いですね。パーカッションをいっぱい入れたりとか、そういうのもおもしろかったですね」

澤「ライブで1本のギターで再現するのは大変ですけどね(笑)。ライブでは敢えてめちゃくちゃシンプルな解釈で再現するのもいいなと思いますけど」

――4人ぞれぞれが好きに自由に詰め込んでいったのが、結果スゴい化学反応を起こしたなと。

岡本「そもそも、全員好きなものがバラバラ(笑)」

宮田(b)「見てる方向が違う(笑)」

渡辺「四者四様ですね。がっちゃん(宮田)に脳の中身を紙に書いてもらったりしたんです(笑)。そしたら、“海から全てが始まってレゲエとダブ”とか書かれたりしてて！」

――アハハハハ(笑)。黒猫はデビュー時からイメージ的にパンクの要素があったりと、割と1つのジャンルに特化した匂いをさせていたじゃないですか。今作はとにかく自由ですよね。

澤「僕のルーツはハードロックですけど、岡本はアニソン、宮田はダブ、渡辺はフォークと本当にバラバラですから」

渡辺「黒猫チェルシーのジャンルは、フォーク・ダブ・ハードロック・アニソンです(笑)」

――最高ですね。広がっていく感じが伝わります。

澤「それぞれの好きな特性が現れていますから」

渡辺「バカバカしいことが似合うバンドになってきた。“こんな音楽、誰がやんねん！”みたいな(笑)。さっきのがっちゃんの脳の中身の話じゃないですけど、今こういう気分だから、これをやりたいという、メンバーそれぞれの話を持ち寄れたんですね。だから新鮮だし、おもしろかった。これとこれをくっつけたら、どうなるんや？みたいな。Hideさんとボブ・マーリーをくっつけて、発明を作っていくみたいな(笑)」

――今までの黒猫チェルシーって、どれだけ弾けても、どこか真面目に見えちゃうところがあったんです。

岡本「自分らはそういうつもりはなかったのに、カタい感じがすると言われたこともありましたね。そういうところから、今回は解き放たれている感じがします」

宮田「もっとやれる気もするし、行き過ぎて壊れちゃうぐらいでもいいかなと思いますね。懐石料理もあれば、居酒屋料理もあるみたいな(笑)」

渡辺「そこは振り切っていきたいです。メンバーのそのときの気分が分かるのは、スゴく楽しいです」

宮田「ジャンキーなサウンドになったと思いますね」

――あと、意思疎通するときは紙に書いたりして、というのも何か良い話だなと思いました。

渡辺「連絡の取り方はネットもあるし便利になっているけど、つながりとか、本気で伝えようと思うと、紙に書くとか、そういう原始的なことになっていく」

岡本「僕は小1からパソコンを使っているようなタイプですけど、アナログのおもしろさもありますから」

渡辺「曲ごとに、この曲はデジタル、この曲はヴィンテージみたいな。何を選ぶかは難しいですけど、選択肢が多いので選べる時代なのは良いと思います」

宮田「『さらば僕のスター』(M-3)という曲では、ヴィンテージとデジタルの時代の狭間くらいの機材を使っているんです。テクノで使われていたような、Buffalo Daughterとかも使ってる機材なんですけど」

岡本「見た目は、銀色のお弁当箱ですけど(笑)」

――(笑)。今の黒猫なら何をやってもOKだなと、今日の話を聞いて改めて感じましたね。もはやライブでも横一列でシーケンサーとか操ってデジタルな音を出してもカッコいいかも。

(一同爆笑)

岡本「バランス感覚が大切だし、今の黒猫にはそれがありますからね」

澤「あと、今、4人で出す音が本当にカッコいいので、ライブを是非とも観に来て欲しいですよ！」

Text by 鈴木淳史

（2013年1月24日更新）

Check

Release

ネクストステージ到達を体現した
進撃開始のカラフルでポップな傑作

Album
『HARENTIC ZOO』
発売中　3000円
Sony Music Associated Records
AICL-2440

＜収録曲＞
01. アナアキ・イン・ザ・スクール
02. 恋はPEACH PUNK
03. さらば僕のスター
04. Hot ボーイとCoffee ガール
05. アナグラ
06. 雨のなか ~I LOVE 癒雨ブルース~
07. 東京
08. ZANPANジャングル
09. 雲の列車
10. ブルーサマー
11. ノーマン・ノークライ
12. 平成ストレンジャー

Profile

くろねこ・チェルシー…写真左より、宮田岳(b)、澤竜次(g)、渡辺大知(vo)、岡本啓佑(ds)。’07年3月(高1の春)結成。地元神戸を中心にライヴ活動を行なう。’09年春、高校卒業後に拠点を東京に移し、1stミニアルバム『黒猫チェルシー』をリリース。渡辺が映画初出演にして初主演を務めた映画『色即ぜねれいしょん』が全国公開される。同年12月には2ndミニアルバム『ALL de Fashion』をリリース。’10年5月、メジャー第一弾アイテムとなる『猫Pack』をリリース。’11年6月には待望の1stアルバム『NUDE＋』を、その半年後には1stシングル『アナグラ』を発表と、常にスピード感を保ちながら新しいことに挑戦し、成長し続ける若きロックンロールバンド。’12年3月には音源だけでなく映像も楽しめる2ndアイテム『猫pack 2』をリリースし、よりバンドとしての一体感を増し、体感させるバンドへと進化を見せている。

黒猫チェルシー　オフィシャルサイト
http://www.kuronekochelsea.jp/

Live

ライブで爆裂必至の新作携え
東名阪でワンマンライブを開催！

東名阪ワンマンライブ
『ハレンチック三大都市 SPECIAL』

Pick Up!!

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チケット発売中　Pコード184-730
▼1月26日(土)17:30
ROCKTOWN
オールスタンディング3000円
サウンドクリエーター■06(6357)4400
※小学生以上は有料､未就学児童は無料(大人1名につき､子供1名まで同時入場可)｡

【名古屋公演】
チケット発売中　Pコード184-175
▼2月1日(金)19:00
HUCK FINN
前売3000円
ジェイルハウス■052(936)6041

【東京公演】
チケット発売中　Pコード185-770
▼2月10日(日)17:30
代官山UNIT
スタンディング3000円
VINTAGE ROCK■03(3770)6900