ホーム > 劇団 石塚朱莉 > 第12回 劇団壱劇屋 竹村晋太朗さん

 

 

 

Profile

竹村晋太郎(写真左)
たけむらしんたろう●1987年3月9日生まれ、大阪府出身。ジャパンアクションクラブ出身。劇団壱劇屋に所属し、DANCE COMPLEX2008審査員特別賞受賞、第13回公演『ブラックスペース』でロクソドンタフェスティバル2010優秀賞受賞など、受賞歴多数。

公式サイト
http://ichigekiyaoffice.wixsite.com/ichigekiya

 

石塚朱莉(写真右)
いしづかあかり●1997年7月11日生まれ、千葉県出身。ニックネームはあんちゅ。NMB48チームBII。趣味は映画鑑賞。2016年夏、悪い芝居の『メロメロたち』で初舞台、初主演を果たし、2017年4月、悪い芝居『罠々』に出演。9月、劇団アカズノマを旗揚げ。2018年4月、柿喰う客の七味まゆ味を演出に迎えて、同劇団の人気作『露出狂』をABCホールにて上演する。

公式サイト
http://www.nmb48.com/

Stage

劇団壱劇屋 「五彩の神楽」 11月公演
「戰御史~Ikusaonshi~」

チケット発売中 Pコード:459-454
●11月24日(金)~27日(月)
(金)(土)15:00/20:00 (日)(月)13:00/17:00
HEP HALL
一般-3800円(指定席) 学生-2000円(指定席、要証明書提示) 高校生以下-1000円(指定席、要証明書提示) 遠征割/一般-1900円(指定席、要証明書提示) 遠征割/学生-1000円(指定席、要証明書提示) 遠征割/高校生以下-500円(指定席、要証明書提示)
【脚本・演出・出演】竹村晋太朗
【出演】赤星マサノリ/大熊隆太郎/伊藤駿九郎/サリngROCK/満腹満/岡村圭輔/柏木明日香/小林嵩平/藤島望/丸山真輝/湯浅春枝/上田絢生/植松友貴/清水慎太郎/新谷佳士/丹羽愛美/長谷川桂太/日置翼
※未就学児童は入場不可。
※出演者は変更になることがあります。
※遠征割は近畿2府4県以外からお越しの方のみご購入いただけます。

劇団壱劇屋 「五彩の神楽」 12月公演
「荒人神~Arabitokami~」

チケット発売中 Pコード:459-455
●12月22日(金)~25日(月)
(金)(土)15:00/20:00 (日)(月)13:00/17:00
HEP HALL
一般-3800円(指定席) 学生-2000円(指定席、要証明書提示) 高校生以下-1000円(指定席、要証明書提示) 遠征割/一般-1900円(指定席、要証明書提示) 遠征割/学生-1000円(指定席、要証明書提示) 遠征割/高校生以下-500円(指定席、要証明書提示)
【脚本・演出】竹村晋太朗
【出演】田中亨/竹村晋太朗/畠山薫/井立天/大熊隆太郎/岡村圭輔/柏木明日香/河原岳史/小林嵩平/西分綾香/藤島望/丸山真輝/湯浅春枝/上田絢生/植松友貴/中村るみ/新谷佳士/丹羽愛美/長谷川桂太/日置翼/他
※未就学児童は入場不可。
※出演者は変更になることがあります。
※遠征割は近畿2府4県以外からお越しの方のみご購入いただけます。

チケット情報はこちら

Movie

竹村さんから殺陣を教えてもらいました!

2016年7月、京都の劇団・悪い芝居の『メロメロたち』に出演し、女優として初舞台を踏んだNMB48の石塚朱莉さん。役者としての第一歩を踏み出したばかりの彼女が、さらなる高みを目指すべく、脚本家や演出家など演劇界の諸先輩方に「演劇のいろは」をお聞きします!

今回は劇団壱劇屋の俳優、竹村晋太朗さんとの対談が実現しました。枚方を拠点に殺陣やダンス、パントマイム、会話劇、コントなどを融合させたエンタテインメント作品を世に送り出している壱劇屋。今年8月からは竹村さんが作・演出を手掛ける5ヵ月連続公演『五彩の神楽』を上演。5人の主人公による異なる5つの物語を紡いでいます。言葉やセリフを使わず、殺陣と想いで魅せるノンバーバルのアクションステージ。毎月、多彩なゲストも注目され、8月公演ではNMB48から久代梨奈さんも出演しました。壱劇屋の大ファンという石塚さんも、2015年に上演された『SQUARE AREA』にゲスト出演。その時に感じた劇団の印象や、壱劇屋の看板の一つである殺陣への極意など、話題は尽きません。第一声は「憧れの人を前にして緊張する!」。ですが、会話は弾み、最終的には竹村さんからある手ほどきも…! どうぞ最後までお楽しみください!

 

殺陣で演じるということ

石塚

壱劇屋さんって、セリフを使わず殺陣を交えてやるじゃないですか。それって…辛くないですか? 動きもしんどいやろうし、芝居も重ねていかなきゃいけない。『憫笑姫-Binshouki-』も、姉妹二人が最初は戦い方も下手やったけど、最後にはめちゃめちゃカッコよくなって。本番までに殺陣の上手な二人を作り上げなきゃいけないけど、下手な見せ方も作らなきゃいけない。そこが難しそうやなと思って。

竹村

『憫笑姫』は、姉妹役の二人(久代梨奈、西分綾香)とも殺陣が得意じゃなかったので、前半の殺陣はその状態を維持して、後半の殺陣はかなり稽古して。うまくなったら下手に見せるのは結構、簡単なんです。あと、殺陣自体が芝居の延長線上だと思っているので、殺陣とお芝居が別々でしんどいという感覚はないです。

石塚

そうなんですか!? 自分やったらできないなって思ったんです。ひとつミスしたら音響さんにも相手にも迷惑かけるし、後々の段取りも狂ってくる。技術的な面で集中せなあかんけど、役の上では「このやろう!」って気持ちを見せないといけないじゃないですか。

竹村

個人的には、自分のキャラクターがしっかりあったら、通常のお芝居でもアドリブにすぐ返せると思うんです。それは殺陣も一緒で。舞台上でハプニングが起きても、自分の中のキャラとルールがあれば対応できる。殺陣の基礎ができている前提ですけど、そこはお芝居と変わらないかな。殺陣をやってないから難しく見えるのかも。

石塚

確かに食わず嫌いはあるかも…。感情を殺陣に乗せる上で殺陣師としてはどんなことを大事にしていますか?

竹村

僕の作るものはセリフがないので、殺陣の一手一手から感情が伝わる方がよくて、動きで分かりやすく、ストーリーが読める殺陣がいいなと思っていて。カッコよく戦うというよりは、なぜ殺そうとしているかという感情が見える殺陣を見せたい。だから、その辺はすごく細かく作っています。動作で伝えることが多いので、そこはきっちりやっています。

 

信頼関係があってこそ

石塚

『SQUARE AREA』(2015年)にゲストで出させていただいたとき、劇団員の関係性が家族みたいで、「だからこんないい作品ができるんか!」と思ったんです。『SQUARE AREA』の舞台で使っていた柵って、あんまり強度がなくて。西分さんが寄りかかっていたときに安達綾子さんが「そこ危ない!」って注意してて。西分さんが「ごめんごめん」って言っている姿を見て、分け隔てのない素敵な劇団やな~って思ったんです。

竹村

そこで思ったんや(笑)。うちは一応上下関係はあるけど、言いたいことは言える感じですからね。

石塚

作品も信頼関係があるからできるんだなって。

竹村

ややこしいことをするから、「こんな感じで」と言ったときの理解度は圧倒的に早いと思いますね。あと、段取りがどれだけ多くても処理能力がめちゃくちゃ早い。

石塚

本公演はすごく複雑なことをやられているから。もし無理やりねじ込んでもらっても絶対無理や…って。

竹村

ダンスできるならできるでしょう。覚えることはそんなに変わらない。

石塚

いや、絶対違いますよ!

竹村

絶対違うかな(笑)。曲によって立ち位置も変わるから、そういうことも覚えなあかんやろうし。メンバーとライブ中に立ち位置がかぶることはないの?

石塚

立ち位置がかぶったら、スッと移動します。後ろの人が気を遣ってずれるっていう。自分が前に行った時は後ろの子に迷惑をかけることもあります。そこは似てるんですかね。

竹村

そうかもしれない。舞台上で起こることに対応せなしゃあない。僕も前に、本番中に全然違う小道具を用意されて、もう対応するしかない。それを知らんかった役者から終わった後に何やってんねんとか言われて(笑)。

石塚

そういうことはないですけど、衣装のファスナーが上がりきっていない子がいたら、後ろに回ってシュッと上げて踊りに戻るっていうことはあります。

竹村

そういうことを公演中にできるっていうことはめちゃ視野が広いやろうから、殺陣もできると思いますよ。動き系は向いてそうやし、やればできる人のような気がしますよ。

 

5ヵ月連続公演『五彩の神楽』

石塚

『五彩の神楽』ですが、11月の『戰御史-Ikusaonsi-』はどんな感じですか?

竹村

主演がうちの座長(大熊隆太郎)と、赤星マサノリさん(sunday)という大先輩で。その二人を見たときに思ったことを書こうと。プラス、僕と大熊さんの関係性。僕が書くものって結構、僕と大熊さんの関係性が多くて。

石塚

えー! そうなんや!

竹村

『猩獣(shoju)』(2015年)を作った時も、座長との関係性が反映された作品になったなと思って。『戰御史』もそこがポイントかなと思います。5ヵ月公演の中では一番ややこしい話で、伊藤駿九郎さん(KING&HEAVY)、サリngROCKさん(突劇金魚)、満腹満さん(THE ROB CARLTON)という普段、会話劇しか出ていない人を殺陣に放り込もうと。お芝居ができる人は殺陣もうまいと思っているので、絶対いけると思ってお呼びしました。

石塚

なるほど。12月の『荒人神-Arabitokami-』は?

竹村

それは僕が主役で…。

石塚

ラスボス感!

竹村

ラスボス感出るかな?(笑) 12月は自分の感情が一番、出ています。僕、頑張っている人が損をするのがすごく嫌いで。映画でも、主人公の女の子がいて、イケメンの悪いヤツがいて、女の子にずっと付き添っているちょっと武骨な奴がいて。最後、やっぱり女の子はイケメンとくっつくじゃないですか。武骨な奴がめっちゃかわいそう。その辺を全部ぶっ壊してやろうかなと。

石塚

ちなみに、田中亨さん(劇団Patch)がイケメン役ですか?

竹村

それは……違います(笑)。

石塚

えー! 絶対そうだと思ってました!

竹村

「イケメン」というのは世の中に向けていることで。外部から俳優を呼ぶときのポイントは、なりふり構わず必死に頑張って戦っていたらカッコいいなと思える人。田中くんはそれがめちゃくちゃ合っていて。田中くんが必死こいて頑張っていたら、きっとお客さん全員が味方になると思うんです。

石塚

12月公演ヤバイですね(笑)。もう絶対観に行こ! あと、気になるのは、『憫笑姫』の最初に出てきた、白くて小さい、筆と紙を持ってふわ~んってやってる人。あの人は…?

竹村

気になるよね? あの人は……キーパーソンですね。12月公演を見てもらったら、思わず立ち上がると思います。

石塚

「うわ~!!!」って!? 前回観た人はそこも楽しみですね!

 

劇団壱劇屋10周年

石塚

2018年で10周年を迎えられますが、10周年は何かスペシャルなことはあるんですか?

竹村

10周年は死ぬほど企画をやります。1年を通して山ほど企画があって。

石塚

1年通して!? えー! 5ヵ月連続公演もだいぶん、しんどいでしょ? ずっと稽古と本番しかしてないんじゃないですか?

竹村

ねぇ(笑)。考えている企画は、10周年パーティーとか、運動会。あとは公演もあるし、ファンクラブを作ろうとか。

石塚

ファンクラブ入りたい! 盛りだくさんでスペシャルですね。

竹村

いらんこといっぱいしてやろうと思ってます。

石塚

一人の演劇ファンとしては素晴らしいと思います。次は何が来るんやって期待感が。

竹村

恐ろしい! 全然関係ないですけど、『ドラクエ』してるでしょ?

石塚

はい!

竹村

僕、『ドラクエ』買ったんですけど、1回もしてなくて。ツイッターとかで、うわ、『ドラクエ』しとるわ、いいな~って思って。

石塚

『ドラクエ』する時間ないですよね。それは辛いです! いつか『ドラクエ』みたいなストーリーを演劇でお願いします。

竹村

めちゃくちゃ膨大なストーリーになるね。そういうエンタメ系のアグレッシブなお芝居も向いてそうですよね。話していたら思いました。

石塚

そうですか!? そういうアグレッシブなお芝居は好きなんですけど、頭悪いのでセリフ覚えが…。でも、何年後になるか分からないですけど、いろんなところを渡り歩いて、経験値も身につけて、いつか壱劇屋さんに出られたら…。

竹村

そんなん言わんでも、うちはすぐ出られると思うよ(笑)。

石塚

いやいやいや、あのパフォーマンスは能力がないと…。でもいつか、よろしくお願いします!

竹村

よろしくお願いします!

第13回は12月上旬更新予定です!

 

取材:石塚朱莉(NMB48)
撮影:木村正史
文:岩本和子
企画:葛原孝幸
企画・構成:黒石悦子
取材協力:壱劇屋


 

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