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劇団四季の
『ジーザス・クライスト=スーパースター』が
10年ぶりに京都劇場で開幕!

劇団四季のミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』[エルサレム・バージョン]が、劇団創立70周年記念として京都劇場で10年ぶりに開幕した。この作品はイエス=キリストが十字架にかけられるまでの最後の7日間を、ロックの旋律で綴ったミュージカル。1971年のブロードウェイ初演は演劇界に衝撃を与え、当時20代で無名だったアンドリュー・ロイド=ウェバー(作曲)、ティム・ライス(作詞)の出世作に。それをいち早く浅利慶太が演出し、73年に[ジャポネスク・バージョン]、76年に[エルサレム・バージョン]を日本初演、劇団四季ミュージカルの原点となった舞台だ。その初日公演を観劇した。

劇場に入ると赤土の荒野が広がる急斜面の舞台。ここは今から約2000年前のパレスチナ。ローマ総督ピラトらの圧政に苦しむユダヤの民の前に、一筋の光のようにジーザスが現れる。救いを求める民衆は、手を差し伸べるジーザスを"神の子"と讃える。が、ユダは知っている、民衆はいつか彼に背くだろうと。ジーザスも知っている、自分の宿命を。そんな彼の心を癒し愛を捧げる、娼婦のマグダラのマリア。ジーザスが向かったエルサレムは町も人心も荒廃していた。自分は無力、なぜ死なねばならないのか、神に問うジーザス。ユダヤ教大祭司カヤパら権力者たちは、彼の人気に脅威を覚え、弾圧を決議する。追い詰められ、苦悩の果てに裏切るユダ。捕らえられたジーザスに民衆は豹変、十字架にかけろと迫る。神の御心を受け入れ、ジーザスは十字架を背負って行く...。

開幕の序曲から、セリフはすべて歌で表現される。終盤にユダとソウルガールたちが歌う有名な曲"スーパースター"。エレキギターが奏でるロック音楽は、私たちを70年代にワープさせると同時に、歌詞が作品主題を伝える。「ジーザス・クライスト 誰だ、あなたは誰だ。ジーザス・クライスト スーパースター あなたは自分のことを、聖書の通りと思うの」。約50年前に作られた作品から、人間ジーザスの苦悩が描かれると同時に、今改めて伝わってくるのは民衆の心変わりの早さと怖さ。人気が高いほど称賛され、何かあれば非難の攻撃にさらされる。まさに現代に通じる普遍的なテーマ性にも気付く。

また、舞台セットの荒野の斜面。以前観劇した際と劇場が異なることもあり、より急こう配に感じた。俳優の演技の大変さを思うと同時に、舞台中央に立つ十字架にはりつけられたジーザスの存在感が、これまで以上に強く迫って印象に残る。これは京都劇場ならではの醍醐味だろう。

取材・文/高橋晴代




(2024年5月 1日更新)


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撮影:上原タカシ

劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』
[エルサレム・バージョン]

チケット発売中 Pコード:597-192
▼6月2日(日)まで上演中
〈平日夜公演〉
S席-11000円 A席-9000円 B席-7000円 C席-4000円
〈平日昼・土曜夜公演〉
S席-12000円 A席-9500円 B席-7500円 C席-4500円 
〈土・日曜・祝日昼公演〉
S席-13000円 A席-10000円 B席-8000円 C席-5000円 
京都劇場
※公演スケジュールは公式サイト参照。
※公演当日3歳以上は有料(膝上観劇不可)。3歳未満は入場不可。京都劇場の2階席をご利用の場合、エレベーター・エスカレーターのご用意はございません。階段のみのご利用になりますので、予めご了承ください。ご来場前に劇団四季公式ウェブサイトをご覧いただき、劇場及び公演に関する最新情報をご確認ください。
[問]劇団四季■0570-008-110

公式サイト
https://www.shiki.jp/applause/jesus/

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