松本幸四郎、髪を青く染めてブルーマンになりきり
「喜び感じる」と日本公演に期待
歌舞伎俳優の松本幸四郎が2月16日、東京・渋谷のイベントスペースで行われた「ブルーマングループ ワールドツアー IN JAPAN 2022」の製作発表会見に出席した。髪を青く染めてブルーマンになりきった幸四郎は、「日本を(ワールドツアーの)スタートの地に選んでもらえるのが光栄。僕自身、すごく喜びを感じている」と4月から日本を皮切りにスタートする公演に期待感。“歌舞伎界のブルーマン認定資格”の認定証を手渡されると、思わず笑みがもれた。
音楽、アート、コメディが融合した唯一無二のステージで、現在も進化し続けている「ブルーマングループ」の公演30周年を記念した世界最新版ワールドツアーが2022年4月、日本を皮切りにスタート。仙台・東京・名古屋・大阪・福岡で全65公演が実施される本公演には、ワールドツアー限定で“The Musician”という女性パフォーマーが追加され、力強いドラミングやパーカッションの演奏を披露する。
2011年に初めてブルーマングループの公演を体験したという幸四郎は「あの衝撃的な時間が、ついこの前のよう。興奮しましたし、素直に楽しい気持ちになれた瞬間だった」と当時の鮮烈な印象を回想。「子どもの頃を懐かしむ感覚もありました。こんなことやってみたい、でもやったら怒られちゃうなということを見せてもらい、それも含めて笑顔になれました」と魅力を語っていた。
また、歌舞伎との共通点に触れて「どれだけお客様を驚かせるか、喜ばせるか、そして感動させられるかという“生きた”パフォーマンス。“かぶく”という言葉もありますが、パンクに近い刺激と楽しみを感じられるエンターテインメントという点でも、根本的に近い存在だと思う」と親近感も示していた。
それだけに、歌舞伎ファンにも鑑賞してほしいと語り、「歴史ある伝統芸能として存在する歌舞伎ですが、我々は現代のお客様に喜びと驚き、感動を感じていただくことを目指しています。そのために演出、演技、踊りがありますし、そういうエンターテインメントとしての存在感は、ブルーマンにも完全に置き換えられるもの。毎日進化し、同じ精神をもったブルーマンをぜひ見ていただければ」とアピールしていた。会見では海外のクリエイティブチームとのリモート対談も実現し、ジャンルを超えた表現者同士の会話に花を咲かせていた。

取材・文:内田涼
(2022年2月17日更新)
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