宝塚星組トップスター・礼真琴、
柳生十兵衛役で「包み込む大きさ」を表現
レビューでは“男役の美学”を追求
宝塚歌劇星組公演『柳生忍法帖』、『モアー・ダンディズム!』が9月18日(土)より、兵庫・宝塚大劇場にて開幕する。トップスター・礼真琴が取材会で作品の見どころや意気込みを語ってくれた。
第一幕は、史実にフィクションを織り交ぜ壮大なスケールで描いた山田風太郎の傑作時代小説『柳生忍法帖』を初の舞台化。時は江戸時代。暴政を敷く会津藩主・加藤明成は、自分を見限り出奔した家老・堀主水(ほりもんど)を断罪し、一族の女たちをも襲撃。生き残った7人の女たちは、隻眼の天才剣士・柳生十兵衛を指南役に迎え、かたき討ちを誓う…。
柳生十兵衛を演じるにあたり、さまざまな作品を参考に、役を掘り下げているという礼。「原作小説はもちろん、これまで映像化されてきた作品や舞台『魔界転生』も拝見しました。特に、脚本・演出の大野(拓史)先生から『柳生十兵衛といえば千葉真一さん』とお聞きして、千葉さんの立ち振る舞いや、片方しか見えていない目の使い方などを映像で勉強させていただきました。なかなか真似できることではないですが、そこを目指していけたらと思っています」。柳生十兵衛については「男らしくてカッコよくて、日本人魂が渦巻いている素敵な男性という印象です。7人の女性たちのことを常に気遣っていたり、ふと優しい言葉をかけてあげたり、ただ厳しくて強いだけでなく、彼の持つ優しさにすごく惹かれます。大人の余裕、包み込む大きさを表現できれば」。
相手役のトップ娘役・舞空瞳は、藩を牛耳る謎の男・芦名銅伯の娘で明成の側室ゆら役。「原作では最後にしか出てこない役ですが、宝塚版ならではの描かれ方がされています。女っ気のない十兵衛が、最後の最後にふと思い出す女性が、ゆら。二人の関係を宝塚版として、より深くお見せできたらと思います」。
第二幕は、岡田敬二が作・演出を手掛ける“ダンディズム”シリーズの第三弾。宝塚歌劇の永遠のテーマである“男役の美学”を追求する、クラシカルでロマンチックなレビューの世界を堪能できる。「第一弾の『ダンディズム!』や第二弾の『ネオ・ダンディズム!』からも念願の場面が入っていて、夢にあふれたレビューになっています。岡田先生には“礼真琴にしか出せないダンディズムを出してほしい”と仰っていただいているので、今の自分が出せるダンディズムを必死に研究しています。男性がどっしりと立っているだけでも成り立つ圧倒的な存在感が出せたら素敵だなと思います」。
コロナ禍が続く中、エンタテインメントを届けることへは「無事に初日の幕が開いて千秋楽まで駆け抜けられるように、自分たちも最善を尽くして取り組みたい」と力を込める。「劇場まで来られない方々もたくさんいらっしゃる中で、ライブ配信などの映像を通してでも、観ていただいた方の一歩を踏み出す手助けになれたらいいなと思います」。
公演は9月18日(土)から11月1日(月)まで兵庫・宝塚大劇場にて上演。10月26日(火)15:30公演はぴあ貸切公演。チケット発売中。
Present!!
宝塚歌劇団星組トップスター・礼真琴のサイン色紙を
抽選で2名様にプレゼント!
(2021年9月15日更新)
Check