雪組新トップスター・彩風咲奈が大劇場でお披露目「貪欲に挑戦していきたい」
宝塚歌劇団雪組新トップスター・彩風咲奈(あやかぜ・さきな)が、8月7日(土)に開幕するミュージカル『CITY HUNTER』-盗まれたXYZ-、ショー オルケスタ『Fire Fever!』で、宝塚大劇場でのトップお披露目を果たす。
『CITY HUNTER』は、1985年に「週刊少年ジャンプ」で連載開始された北条司原作の大人気漫画『シティーハンター』をミュージカル化。彩風が演じる主人公・冴羽獠は、新宿を舞台にスイーパー(始末屋)として生きる“シティーハンター”。彼が依頼を請け負うのは、美女絡みか、依頼人の想いに“心が震えた時”のみ。獠のハードボイルドかつコミカルな魅力を、彼を取り巻く個性的なキャラクターたちの活躍とともにドラマチックに描いた作品だ。
「冴羽獠というキャラクターは、スーパーヒーローでありながら、女性にだらしないチャーミングな部分もありますが、やっぱり締めるところは締めてカッコいいイメージです。雪組はこれまで早霧(せいな)さんがトップの頃に、『ルパン三世』や『るろうに剣心』にも挑戦させていただいた経験があります。そのとき、早霧さんがいろんな角度からキャラクターに挑まれている姿を見て“とらわれすぎずにやっていいんだ”と、勇気をたくさんいただきました。なるべく原作に近づけつつ、『シティーハンター』をあまり知らない方にも楽しんでいただけるよう、“宝塚歌劇の男役が演じる”ということを一番大切に演じたいです」。
『Fire Fever!』は、「プロローグからすごくエネルギッシュ」と、新生雪組の“熱”をたっぷりと感じられるショーが繰り広げられる。「プロローグから全員でダンスと歌のパワーをぶつけるような演出です。ほぼ全員が出演する中詰めのロケット(ラインダンス)や、しっとりとしながら情熱的に魅せるフィナーレナンバーにも期待していただきたいです。お稽古中も体力の限界を超えるくらいの気持ちでやっていますので、そのパワーをお届けしたいと思います」。
雪組に配属されてから15年目にトップ就任。「退団する日まで、“彩風咲奈の男役”をどう残していくか。貪欲に挑戦していきたい」と熱を込める。「今の自分は歴代のトップさんにまだまだ及ばなくて、理想と現実の違いを感じたりもします。でも今までずっと雪組にいて、失敗もカッコ悪いところもたくさん見せてきたというのは強みだと思っています。みんなにさらけ出しているからこそ、体当たりでお稽古できているなと思います。上級生、下級生関係なく、いろんな意見交換をし合えるのが雪組のいいところなので、ひとつの作品をよりよいものにしていく仲間として、これまでと変わらず、みんなで一緒に挑戦していきたいと思います」。
公演は、8月7日(土)から9月13日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、10月2日(土)から11月14日(日)まで東京宝塚劇場にて。兵庫公演はチケット発売中、東京公演のチケットは9月5日(日)一般発売。
取材・文:黒石悦子
(2021年7月30日更新)
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