前田公輝、舞台版『天才てれびくん』で
大人てれび戦士に!
27年にわたり放送されてきたNHK・Eテレの人気子ども番組が、舞台版『天才てれびくんthe STAGE~てれび戦士REBORN~』として上演される。主演は子役時代に「てれび戦士」として出演していた前田公輝。前田は稽古場でかつての仲間と対面し、彼らの成長ぶりに驚いたと話す。
「現在声優として活躍する飯田里穂は、本読みを聞いただけでいろんな経験を積んできたことが分かったし、僕が卒業してからてれび戦士になった長江崚行、鎮西寿々歌も本当にスキルが高い。横山だいすけさん、麿赤兒さんたちの存在感も圧倒的で。今回本人役での出演なので、ちゃんと自分が成長した姿を見せられるのか不安もありました。でも、みなさんが背中を押してくれることで力いっぱいお芝居させていただけるんだなと。稽古のたびにみなさんへの感謝と尊敬の気持ちがすごく強くなりました」。
本作は全宇宙の平和をかけた、大人になったてれび戦士と宿敵テレゾンビの戦いを描くもの。当時の楽曲を使った歌やダンス、殺陣を交えたスペース・アクション・エンターテインメントだ。
「『天才てれびくん』ってシンプルな台詞回しが多いんです。でもだからこそ届くというか、じつはシンプルな言葉が一番深いのかなと感じています。例えば、『楽しい』や『つまらない』は仕事やプライベートでもよく耳にする言葉。大人になった今だからこそ、子ども時代より1歩も2歩も先にある『楽しい』や『つまらない』を届けたい。クライマックスで高野洸君と戦うアクション場面も、今の自分だからこその動きや思いが体現できれば」と話す。
黄色い声援をあびて「おごっていた」子役時代。その後、うまくいかない時期も経験しながら、浮き沈みの激しい世界を生き抜いてきた。昨年は映画『HiGH&LOW THE WORST』で演じた轟洋介役で注目を集め、SNSのフォロワーが倍増。新たなファンを獲得し、一層の気合いで本作に挑む。「ようやく自分の足で立てている実感がある今、主演舞台に立てるのは自分にとっては奇跡的なこと。この幸運を糧にしっかり頑張りたい」。今後の目標には「太陽みたいな存在になること」を掲げる。
「僕を見ていただくことで、少しでも日常が潤うようなパワーを与えられる人間になりたい。無限大のパワーで思い付くのが太陽しか出てこなかったので。いまはまだ憧れですが、今後いろんなことに挑戦することで、それが芝居の肥やしとなり、人としての厚みになれば、飽きずに見てもらえる存在になれるのかなと。僕に関わるすべての人が幸せになれるような人になりたいです」。
公演は2月1日(土)・2日(日)大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて上演。チケット発売中。
取材・文:石橋法子
(2020年1月30日更新)
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