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京都・南座で世界が注目する
イマーシブシアターを上演

世界のエンタメシーンで、いま熱い注目を集めている「イマーシブシアター」。単なる参加型というだけでなく、“観客の意思で物語に入っていく”かのような体験ができるところが、従来のイベント型とも大きく異なる点だ。そのイマーシブシアターと、歌舞伎の伝統をもつ京都・南座がコラボレーション。純矢ちとせ、川原一馬、荒木健太朗、世界(EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBE)、平野泰新(MAG!C PRINCE)、Toyotaka(Beat Buddy Boi)と、各ジャンルで活躍中の面々が、「サクラヒメ~『桜姫東文章』より~」で共演する。12月19日、都内で行われた制作発表では、まだ珍しいイマーシブシアターへの質疑応答も活発に行われた。
 
ストーリーは歌舞伎の名作『桜姫東文章』を元に翻案。前世で心中を遂げたサクラヒメ(純矢)は、転生して花魁となっていた。前世の記憶を頼りに心中相手を探すサクラヒメだったが、神秘的な陰陽師(川原)や孤高の浪人(荒木)、自由に生きる義賊(世界)、さらには男気あふれる鳶(平野)や、貧しい者を助ける町医者(Toyotaka)という5人の男が現れる。都で噂の盗賊(高田秀文/DAZZLE)が謎の行動を始めるなか、雲上の導者(新里宏太)に導かれた雲上人(2、3階の観客)は、サクラヒメの運命の相手を裁決(投票)することに…。
 
脚本と演出はイマーシブシアターを多く手がけるダンスカンパニー、DAZZLEの飯塚浩一郎。今回は1階をフルフラット(椅子なし)にしたうえで、観客は役者と同じ目線で観劇することを説明。2・3階の観客は着席で観劇するものの、1階と同じく、同時多発的に起こるシーンのどこを観るのも自由。「観たシーンを頭の中でつなぎ合わせることで、自分だけの観劇体験ができるのが、イマーシブシアターの魅力」と飯塚は語る。「南座ならではの舞台機構を使った芝居に」と意気込む飯塚の言葉に、同席した松竹の安孫子正副社長も「約400年前、出雲の阿国があちこちで阿国踊りを始めたのが歌舞伎の発祥。いわば現代でいうストリートダンスで、それが現代の演劇を新しくしたように、本作は新しい演劇の出発点になると思っています」とコラボレーションの意図を話した。
 
宝塚退団後、本作が初舞台となる純矢は「毎回皆さまの投票で結末が変わるので、何度いらしても楽しんでいただけるのでは」と笑顔。その“5人の相手役”も「お客様と演者が近いので、間近に感じられると思う」(川原)、「京都の劇場ということで、外国の方にも楽しんでいただけたら」(荒木)、「表情や指先など細かいところまで観てもらえる機会」(世界)、「僕にしかできない表現をお見せしたい」(平野)、「ストリートダンサーとして、伝統ある南座に立てることがうれしい」(Toyotaka)と、本作への想いをそれぞれに語った。最後はサクラヒメを巡って互いにアピールし合うひとコマもあり、なごやかな空気のうちに制作発表は終了した。
 
公演は1月24日(金)から2月4日(火)まで、京都・南座にて。チケット発売中。

取材・文:佐藤さくら
撮影:川野結李歌



(2019年12月26日更新)


Check
左から、純矢ちとせ、川原一馬
左から、荒木健太朗、世界
左から、平野泰新、Toyotaka
左から、高田秀文、新里宏太

イマーシブシアター『サクラヒメ』
~「桜姫東文章」より~

チケット発売中 Pコード:498-639

▼2020年1月24日(金) 19:30
▼2020年1月25日(土) 13:30/16:00/19:30
▼2020年1月26日(日) 16:00/18:30
▼2020年1月27日(月) 13:30/16:00
▼2020年1月28日(火) 13:30/16:00
▼2020年1月29日(水) 16:00/19:30
▼2020年1月30日(木) 13:30/16:00
▼2020年1月31日(金) 16:00/19:30
▼2020年2月1日(土) 13:30/16:00/19:30
▼2020年2月2日(日) 13:30/16:00/18:30
▼2020年2月3日(月) 13:30/16:00
▼2020年2月4日(火) 13:30/16:00

南座

1階エリア(移動体験型)-7700円
2階エリア(着席鑑賞型)-5500円
3階エリア(着席鑑賞型)-3300円

[劇作・脚本][演出]DAZZLE
[出演]純矢ちとせ/川原一馬/荒木健太朗/世界/平野泰新/Toyotaka/高田秀文/新里宏太

※4歳以上はチケットが必要。

[問]南座■075-561-1155

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