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桂米朝、桂枝雀に続き、桂吉弥が挑む“十八番”

落語家・桂吉弥が、5月に大阪・サンケイホールブリーゼにて、1日3席を6日間連続で行う「吉弥十八番」に挑戦する。
 
「十八番」は1973年、1977年に桂米朝が、1981年、1985年に桂枝雀が行ってきた企画で、今回、34年ぶりに吉弥が挑むことになる。「この『十八番』というのは、米朝師匠、枝雀師匠の伝説の会というような見方もありますが、自分としては、ここからが噺家としてのスタートやと思っています。そういう意味では、プレッシャーを感じるというよりは、どういうスタートを切ろうかという楽しみな気持ちのほうが大きいですね。まだ落語を生で観たことがない方も多いと思いますので、桂吉弥の落語家としての顔を一度見ていただきたいです」。
 
「十八番」では、毎日、日替わりのネタを3席披露。自身の持ちネタ100席以上ある中から十八席を厳選した。「今までやってきて、助けてもらったネタというか。いろんなことに気付かせてもらったネタを選びました。米朝一門以外の先輩に教えていただいたネタもありますし、自分で作った創作落語も2席あります。『ちりとてちん』は桂南光師匠に教えていただいたネタですが、同じタイトルのドラマ(NHK連続テレビ小説『ちりとてちん』)にも出させていただいて、僕の噺家としての世間へのお披露目みたいになりました。あと、『地獄八景亡者戯』『愛宕山』『くしゃみ講釈』『住吉駕籠』『蛸芝居』とかは、亡くなった(桂吉朝)師匠のことを意識して入れましたね」。
 
中でも思い入れのあるネタは『かぜうどん』と『七段目』。どちらも師匠である桂吉朝の落語が印象深いという。「師匠の『かぜうどん』を観て、なんてきれいに、美味しそうにうどんを食べるんだろうと思って、この方にお世話になろうと入門を決めた噺。『七段目』は、そのとき全然観たことがなかった歌舞伎が頭に浮かんだというか。なおかつ面白い。この人はなんなんだと思ったネタです。『かぜうどん』できれいやなと思ったんですけど、『七段目』で恐ろしくなったというか、深みを感じたんです」。
 
テレビやラジオでも幅広く活躍する吉弥だが、もっと落語につなげたいと力を込める。「テレビやラジオで、この顔や名前を覚えてもらうのが一番。“吉弥が出るんやったら行ったろか”と、もっと気軽に、落語を観に来てもらえたらいいなと思っています。今はYouTubeとかでも観れますけど、やっぱり生で観るのが面白いと思います。空気が震えて、肌で感じてもらえるというか。他のお客さんと一緒に観て、聴いて、笑う感覚をぜひ劇場で味わってほしいです」。

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公演は5月21日(火)から26日(日)まで、大阪・サンケイホールブリーゼにて。2月10日(日)一般発売開始。一般発売に先駆け、2月9日(土)23:59まで先行先着プリセールを実施中。

取材・文:黒石悦子



(2019年2月 8日更新)


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『吉弥十八番』

2月10日(日)一般発売 Pコード:491-288
▼5月21日(火)~26日(日)
サンケイホールブリーゼ
全席指定-3500円

▼21日(火) 14:00
[出演]桂吉弥(「青菜」「狐芝居」「崇徳院」)

▼22日(水) 14:00
[出演]桂吉弥(「ちりとてちん」「お玉牛」「地獄八景亡者戯」)

▼23日(木) 19:00
[出演]桂吉弥(「かぜうどん」「天王寺詣り」「愛宕山」)

▼24日(金) 19:00
[出演]桂吉弥(「ホース演芸場(作:桂吉弥)」「七段目」「たちぎれ線香」)

▼25日(土) 14:00
[出演]桂吉弥(「植木屋娘」「軽業」「くしゃみ講釈」)

▼26日(日) 14:00
[出演]桂吉弥(「にょろにょろ(作:桂吉弥)」「蛸芝居」「住吉駕籠」)

※通し券は取り扱いなし。未就学児童入場不可。都合により、演目等が変更となる場合がございます。

[問]ブリーゼチケットセンター■06-6341-8888

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