今井雅之の“生と死”をテーマにした
「手をつないで帰りたくなる」舞台が
4年ぶりに再演!
今井雅之が脚本・演出・主演を務める舞台『手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで~』の関西公演が間もなく開幕する。海外でも称賛された今井の代表作『ザ ウィンズ オブ ゴッド』に続く作品として、2010年に初演された本作。軽度の知的障害のある主人公・真人(今井)が、天橋立から伊勢神宮へ向かう自分探しの旅の中で、人生とは、神とは、生きることとは何なのかを見つめる物語だ。
「神風特攻隊について描いた『ザ ウィンズ オブ ゴッド』は、とてもストレートな物語だったので、現代の若い人たちがもっとスッと入り込める作品はできないかなと思い、『手をつないでかえろうよ』を作りました。僕の中では前作の“ウィンズ”と同じようなテーマで、いかに死ぬかではなく、どうやって生きていくかということを描いています。昔に比べると、今はとても平和な世の中で、努力次第でどうにでもなる時代。だけど、夢を持てない人もたくさんいますよね。残された時間を精一杯生きていこうよ、ということが伝わればいいなと思います」。
今回の再演にあたっては、観客がよりわかりやすく観られるよう、若干の手を加えたという。「なぜ天橋立から出発して伊勢神宮へ向かうのかなど、より興味を持っていただけるように、表現を崩しています。日本の歴史や神の歴史も踏まえた内容で、日本とはどういう国なのかということも伝えていきたい」。
また、初演の終演後アンケートでは「『手をつないで帰りたくなりました』という言葉をたくさんいただいた」と、微笑みながら語る今井。「“ウィンズ”を20年以上続けたからこそ生まれた作品で、日本って良いよね、人間って良いよねって思えるお話です。心温かくなって帰っていただけると思いますので、ぜひいろんな世代の方に観ていただきたいですね」。
大阪公演は3月27日(木)シアター・ドラマシティにて上演。チケット発売中。
取材・文:黒石悦子
(2014年3月24日更新)
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