竹中直人と倉持裕が強力タッグでお届けする
舞台『夜更かしの女たち』が間もなく上演!
NHKの大河ドラマ『軍師官兵衛』での豊臣秀吉役でも耳目を集める竹中直人が、舞台人としての新しい企画<直人と倉持の会>をスタートさせた。作・演出に近年、劇作家・演出家として確固たる地位を築いている倉持裕を迎え強力タッグを結成、最高の舞台を贈る。
<直人と倉持の会>はそもそも、倉持の大ファンという竹中の熱烈なラブコールから始まった。それがまず実現したのが2011年、生瀬勝久との舞台<竹×生企画>『ヴィラ・グランデ 青山』に作・演出で倉持が参加。その舞台を経て、竹中は倉持を次のように語る。
「(台本は)一筋縄ではいかない、複雑に入り混じっていて、微妙に狂っているところが好きですね。何とも言えない語り口をもった独特な会話劇。その中に残酷さと悲しみがものすごく入っている。それは倉持さんならではですね。この人とまた作っていきたいと思いました。演出も風情があって演出家として魅力に溢れていました。緊張感のある稽古場がめちゃくちゃ楽しかったですね」
そしてこのたび、満を持しての<直人と倉持の会>。「女性がたくさん出る舞台にしたい」と竹中の脳裏に直感的に浮かんだビジョンは倉持と一致、キャスティングを竹中が一手に引き受け、豪華な顔ぶれを揃えた。また、物語も「駅の待合室」「女優たちがみんな嘘をついている」と伝えたのみで、あとは倉持の世界にお任せという。台本はほぼあてがき、『ヴィラ・グランデ 青山』の際もキャストの個性にぴったり合った内容だったという。それだけに、今回のキャストたちをどう生かすのか楽しみなところだ。
ドラマに映画にと引く手あまたの竹中だが、舞台は映像とはまた異なり、「自分の速度を感じられる場所」と語る。
「(舞台を)やらなきゃいけないというのが体に沁み込んでいる感じがしますね。映像はNGを出しても撮り直しができるけど、舞台はそのままやらなきゃいけない。ある種の緊張感、お客さんとの距離の保ち方、時間の流れ、そういうものに触角を伸ばしていられる場所ですし、自分なりに速度を感じながら芝居ができるところがいいです。舞台は毎回、同じことをやるけど、毎回違う。生で自分のスピード感を感じられることが面白いです。あと、映画は寄りとか引きとか画面を動かせますが、舞台はずっと引きの中。そういう中を自分が動くことで、どうやって空気や時間の流れを変えることができるのか。感情を動かしていくという意味でも、それは舞台じゃないとできないですね。感情を動かすことは台詞を言うことだけじゃない。自分が黙っていても体が動くことで、ある感情が動いてゆく。そういうことも勉強になります」。
6人の女と2人の男が入れ替わり立ち代わり現れて、同時間に起こった「嘘」と「真実」の二つのドラマを描くミステリー二幕。竹中が惚れ込んだ倉持の才能と、女優たちの毒を含んだ美しさ、そして竹中、浜野謙太という唯一無二の個性を存分に味わってほしい。公演は1月12日(日)、サンケイホールブリーゼにて上演。チケット発売中。
(2014年1月 6日更新)
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