ホーム > NEWS > 松竹新喜劇65周年で大物新人が誕生!? “昭和の喜劇王”の孫・藤山扇治郎が新加入 藤山寛美の当たり役に挑戦!
11月9日(土)より、昭和23年に誕生した松竹新喜劇が創立65周年を迎え、特別公演を開催する。本公演で注目を集めているのが、松竹新喜劇に正式加入する“昭和の喜劇王”藤山寛美の孫、藤山扇治郎だ。今回の入団にあたっては、「感謝の気持ちでいっぱいです。お兄さん(天外)も今年で59歳になられる。まだまだ頑張って頂きたいですけど、もっと若手が頑張って松竹新喜劇を活性化させていかないと。僕の年代になると、藤山寛美といっても知らない人が多いんです。だから、僕が頑張ることで若い人にも観て頂けるようになれば」と力を込める。
扇治郎が出演するのは、昼夜ともに上演される『お祭り提灯』と、昼の部の『堀江川』。『お祭り提灯』では、寛美の当たり役である丁稚三太郎に、『堀江川』でも寛美が演じた役に挑戦する。「祖父は僕が3歳の時に亡くなっていますので、正直、まったく覚えてないんです。今回、祖父が演じた役をやらせて頂きますが、初めて観る方も多いと思います。過去の資料を参考にさせて頂きつつ、自分から出てくるものを大切にして演じたい」と、扇治郎。
松竹新喜劇には幼い頃から触れていたが、実際、舞台に立ちたいという想いが芽生えたのは大学に入ってからという。「大学に入ってから、松竹新喜劇ならではの“泣き笑い”がわかるようになったんです。祖父のように、二枚目も老け役もできて、真面目からアホまでなんでもできる役者を目指して頑張りたいと思います」。
そう語る扇治郎を横で見守っていた渋谷天外は「記者会見で私より質問が多いのが悔しいですね(笑)」と笑いを取りながら、「夏の巡業に出て頂いたときは、毎日が僕にとっても新鮮なくらい伸びていきましたし、初日が開いてすぐにアドリブをかましていた。そんな人はなかなかいませんよ(笑)。しかもそれが笑いに繋がるので、この子は何か持っているなと思い、私も芝居をどんどん変えていきました。それでも慌てることなく、一生懸命食らいついてきたんです。そういう意味では、僕が手を加えるのではなく、放っといても大丈夫だろうなと期待しています。いつかケンカできる日を楽しみにしています」と語った。
愛嬌のある笑顔と、堂々として物怖じしないその姿。“昭和の喜劇王”の血を引く、新たな喜劇役者の誕生をお見逃しなく。
(取材・文:黒石悦子)
(2013年11月 7日更新)
発売中 Pコード:432-499
大阪松竹座
「堀江川/口上/お祭り提灯」
▼11月9日(土)・11日(月)~13日(水)・15日(金)~17日(日)・19日(火)~24日(日) 11:00
「裏路地/口上/お祭り提灯」
▼11月10日(日)~13日(水)・15日(金)・16日(土)・18日(月)・20日(水)~23日(土・祝) 16:00
一等席-10000円 二等席-6000円 三等席-4000円
[出演]渋谷天外/高田次郎/小島慶四郎/井上惠美子/千草英子/曽我廼家玉太呂/曽我廼家八十吉/藤山扇治郎/他
※貸切=11/10(日)・14(木)・18(月)11:00。11/17(日)16:00。
※未就学児童は入場不可。
[問]大阪松竹座[TEL]06-6214-2211
大阪松竹座
http://www.shochiku.co.jp/play/shochikuza/